見られた
「浮竹隊長・・・・はわわわ、ごめんなさい!きゃああああああああああ」
顔を真っ赤にして、朽木ルキアは去っていった。
雨乾堂にきたルキアが見たものは、壁に押し付けられて、京楽と深い口づけを交わしている浮竹の姿だった。
「あ、朽木!・・・・・・・行っちゃった」
京楽を押しのけて、浮竹は乱れた衣服を整える。
別に、隠しているわけじゃないから見られても困るものでもないが、たいていこういうシーンに出くわした男女は真っ赤になって去っていく。
見物とばかりに見ていくのは夜一くらいのものだ。
そういう夜一も、浮竹と京楽が本気になっているときは去っていく。
「いいじゃないか浮竹。ルキアちゃんは、前から僕と君の関係を知っているよ」
「まじか」
「まじだよ」
「はぁ・・・・・・・・関係、隠したほうがいいのかな?」
「無理じゃない?もう、護廷13隊中に知れ渡ってるよ。僕らのこと」
「はぁ・・・・・・・」
深いため息をついて、浮竹は畳の上にしゃがみこむ。
何百年も恋人関係を続けていて、隠さなくなったのは学院を卒業した頃だろうか。
隊長になる頃には、浮竹と京楽はできていると、もっぱらの噂だった。
「ねぇ、浮竹」
「なんだ」
「僕と、こういう関係になったこと、後悔してる?」
「いや・・・・・後悔は、してない」
「なら、なんの問題もないじゃないの。・・・・続き、してもいいい?」
「好きにしろ」
毛深い京楽の胸に抱き寄せられて、浮竹は吐息を零した。
浮竹の唇に指をはわせると、浮竹はそれを口に含んだ。甘噛みして、そして再び京楽と深い口づけを交わした。
「すんません、ルキアみませんでしたか浮竹さん・・・・・・・・・・・・・・」
雨乾堂に入ってきた、黒崎一護は固まった。
「え?一護君?」
「気にしない、気にしない」
膝をわって、覆いかぶさってくる京楽を無理やりどけて、浮竹は固まったままの黒崎一護を揺さぶった。
「ああっ、まさか俺らのこと知らなかった?」
「みたいだねぇ」
固まったままの黒崎一護は、我に返って真っ赤になった。
「あ、あんたたちって、できてたのか」
「そうだよ」
あっさりと肯定する京楽と、違うんだと言い訳する浮竹。
浮竹の中で、黒崎一護は少し特別な存在だった。亡き、副官によく似ているせいで。
「違うんだ一護君、これはね、その、やぁっ」
京楽は、黒崎一護が見ているのもお構いなしに、浮竹の首にキスマークを残す。
「こういうことだから、ね?」
京楽が、ぎらついた瞳を黒崎一護に向けた。
「す、すんませんでしたっ」
潤んだ浮竹の翡翠の瞳と黒崎一護の視線がぶつかりあい、真っ赤になった黒崎一護は、先ほど朽木ルキアが去っていったように、その場から逃げて行った。
「京楽っ・・・・・さかるな、このあほっ」
「いいじゃない、浮竹。見せつけてやればいい。君が、僕のものだって、教えてあげればいい」
もう黒崎一護はその場にはいなかったが。
「きょうら・・・・ああっ」
声が、もれる。
必死に、口を手でふさぐが、それを京楽が浮竹の細い手首をとって、口づけると畳の上にぬいつけた。
「京楽っ」
黒崎一護に今度会ったら、どんな顔をすればいいのだろうと考えながらも、京楽が与える刺激に体は敏感に反応した。
恋人同士になって数百年。体を重ねること数千回。
二人の関係は、変わらない。
「なぁ、浮竹さんと京楽さんってできてたんだな、ルキア」
「ああ、そうだ。護廷13隊で知らない者はいないというくらい、大っぴらな関係だぞ」
「京楽さんって、女好きだって聞いてたから、ちょっと驚いた」
「確かに、女性とよく飲んでたりするが。浮竹隊長は・・・・・儚い人だからな。院生時代の頃からそういう関係だったと、兄様から聞いたことがある」
朽木ルキアの義兄である朽木白哉も、浮竹と京楽の関係を知っている。
というか、二人の関係を知らないのは、さっきまでの黒崎一護と、茶虎、井上、石田くらいのものだろう。
「っていうか、浮竹さんが女役なんだ」
「浮竹隊長は美人だからな。もじゃもじゃの京楽隊長が受けだとあまりそそられない」
ちょっと腐女子な意見のルキア。
「お前、知ってたのか」
「たわけ。なぜ、すぐに気づかぬ」
あれほど、堂々と抱きあっていたりするのに。
「いや・・・・浮竹さん体が弱いって聞いてたから。京楽さんが抱き上げたり、額に手をあてたりしてたの、ただの親切心からだと思ってた」
「女性死神協会で発行する新聞では、二人のことを扱った記事とかあるぞ」
「まじかよ」
「ちなみに、二人のツーショットはよく売れるらしい」
「まじかよ」
黒崎一護は、理解できないが、まぁ浮竹の白く儚い容貌は確かに女性には売れそうだ。あと、どこか危険なにおいのする京楽も女性受けはよさそうだ。
「なんか尸魂界って、変な場所だな。隊長同士ができてて、それが公認だとか」
「たわけ。尸魂界だからこそ許されるのだ。数百年も愛し合い続けるなんて、夢のようじゃないかっ」
「げっ。あの二人、そんなに生きてるのか」
「たわけ!」
ルキアは、一護をはたいた。
「浮竹隊長は、かりにも私の上司だぞ。一番隊隊長の山本元柳斎重國殿も、千年以上は隊長をしていらっしゃるのだ。その愛弟子であられる浮竹隊長と京楽隊長が数百年生きてても不思議ではあるまい!」
「あの爺さん、そんなに生きてるのか。すげー」
すでに、一護の思考は二人のことから山本元柳斎重國のことで頭がいっぱいだ。
ルキアと一護はああだこうだといいながら、浮竹と京楽が、幸せでありますようにと思うのだった。
顔を真っ赤にして、朽木ルキアは去っていった。
雨乾堂にきたルキアが見たものは、壁に押し付けられて、京楽と深い口づけを交わしている浮竹の姿だった。
「あ、朽木!・・・・・・・行っちゃった」
京楽を押しのけて、浮竹は乱れた衣服を整える。
別に、隠しているわけじゃないから見られても困るものでもないが、たいていこういうシーンに出くわした男女は真っ赤になって去っていく。
見物とばかりに見ていくのは夜一くらいのものだ。
そういう夜一も、浮竹と京楽が本気になっているときは去っていく。
「いいじゃないか浮竹。ルキアちゃんは、前から僕と君の関係を知っているよ」
「まじか」
「まじだよ」
「はぁ・・・・・・・・関係、隠したほうがいいのかな?」
「無理じゃない?もう、護廷13隊中に知れ渡ってるよ。僕らのこと」
「はぁ・・・・・・・」
深いため息をついて、浮竹は畳の上にしゃがみこむ。
何百年も恋人関係を続けていて、隠さなくなったのは学院を卒業した頃だろうか。
隊長になる頃には、浮竹と京楽はできていると、もっぱらの噂だった。
「ねぇ、浮竹」
「なんだ」
「僕と、こういう関係になったこと、後悔してる?」
「いや・・・・・後悔は、してない」
「なら、なんの問題もないじゃないの。・・・・続き、してもいいい?」
「好きにしろ」
毛深い京楽の胸に抱き寄せられて、浮竹は吐息を零した。
浮竹の唇に指をはわせると、浮竹はそれを口に含んだ。甘噛みして、そして再び京楽と深い口づけを交わした。
「すんません、ルキアみませんでしたか浮竹さん・・・・・・・・・・・・・・」
雨乾堂に入ってきた、黒崎一護は固まった。
「え?一護君?」
「気にしない、気にしない」
膝をわって、覆いかぶさってくる京楽を無理やりどけて、浮竹は固まったままの黒崎一護を揺さぶった。
「ああっ、まさか俺らのこと知らなかった?」
「みたいだねぇ」
固まったままの黒崎一護は、我に返って真っ赤になった。
「あ、あんたたちって、できてたのか」
「そうだよ」
あっさりと肯定する京楽と、違うんだと言い訳する浮竹。
浮竹の中で、黒崎一護は少し特別な存在だった。亡き、副官によく似ているせいで。
「違うんだ一護君、これはね、その、やぁっ」
京楽は、黒崎一護が見ているのもお構いなしに、浮竹の首にキスマークを残す。
「こういうことだから、ね?」
京楽が、ぎらついた瞳を黒崎一護に向けた。
「す、すんませんでしたっ」
潤んだ浮竹の翡翠の瞳と黒崎一護の視線がぶつかりあい、真っ赤になった黒崎一護は、先ほど朽木ルキアが去っていったように、その場から逃げて行った。
「京楽っ・・・・・さかるな、このあほっ」
「いいじゃない、浮竹。見せつけてやればいい。君が、僕のものだって、教えてあげればいい」
もう黒崎一護はその場にはいなかったが。
「きょうら・・・・ああっ」
声が、もれる。
必死に、口を手でふさぐが、それを京楽が浮竹の細い手首をとって、口づけると畳の上にぬいつけた。
「京楽っ」
黒崎一護に今度会ったら、どんな顔をすればいいのだろうと考えながらも、京楽が与える刺激に体は敏感に反応した。
恋人同士になって数百年。体を重ねること数千回。
二人の関係は、変わらない。
「なぁ、浮竹さんと京楽さんってできてたんだな、ルキア」
「ああ、そうだ。護廷13隊で知らない者はいないというくらい、大っぴらな関係だぞ」
「京楽さんって、女好きだって聞いてたから、ちょっと驚いた」
「確かに、女性とよく飲んでたりするが。浮竹隊長は・・・・・儚い人だからな。院生時代の頃からそういう関係だったと、兄様から聞いたことがある」
朽木ルキアの義兄である朽木白哉も、浮竹と京楽の関係を知っている。
というか、二人の関係を知らないのは、さっきまでの黒崎一護と、茶虎、井上、石田くらいのものだろう。
「っていうか、浮竹さんが女役なんだ」
「浮竹隊長は美人だからな。もじゃもじゃの京楽隊長が受けだとあまりそそられない」
ちょっと腐女子な意見のルキア。
「お前、知ってたのか」
「たわけ。なぜ、すぐに気づかぬ」
あれほど、堂々と抱きあっていたりするのに。
「いや・・・・浮竹さん体が弱いって聞いてたから。京楽さんが抱き上げたり、額に手をあてたりしてたの、ただの親切心からだと思ってた」
「女性死神協会で発行する新聞では、二人のことを扱った記事とかあるぞ」
「まじかよ」
「ちなみに、二人のツーショットはよく売れるらしい」
「まじかよ」
黒崎一護は、理解できないが、まぁ浮竹の白く儚い容貌は確かに女性には売れそうだ。あと、どこか危険なにおいのする京楽も女性受けはよさそうだ。
「なんか尸魂界って、変な場所だな。隊長同士ができてて、それが公認だとか」
「たわけ。尸魂界だからこそ許されるのだ。数百年も愛し合い続けるなんて、夢のようじゃないかっ」
「げっ。あの二人、そんなに生きてるのか」
「たわけ!」
ルキアは、一護をはたいた。
「浮竹隊長は、かりにも私の上司だぞ。一番隊隊長の山本元柳斎重國殿も、千年以上は隊長をしていらっしゃるのだ。その愛弟子であられる浮竹隊長と京楽隊長が数百年生きてても不思議ではあるまい!」
「あの爺さん、そんなに生きてるのか。すげー」
すでに、一護の思考は二人のことから山本元柳斎重國のことで頭がいっぱいだ。
ルキアと一護はああだこうだといいながら、浮竹と京楽が、幸せでありますようにと思うのだった。
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