忍者ブログ

プログ

小説掲載プログ
03 2025/04 4 56 7 8 9 10 11 1213 14 15 16 17 18 1920 21 22 23 24 25 2627 28 29 30 05

貞子がやってくる 怖がりの朽木兄妹

結婚して半年が経った。夏は終わり、冬になっていた。

「一護、起きろおおおおお」

「ぬあああああ!?」

布団からごろごろと這いずりだす。まだ、夜だ。

「なんだよ、ルキア!」

尸魂界は、浦原が戻ってきて急激に現世と同じ文化を歩むようになってきた。

「貞子が、貞子が!」

「はぁ?」

一護とルキアの寝室にもテレビが置いてあった。テレビの他にDVDプレイヤーも置いてあった。

そのDVDプレイヤーに「リング」というホラームービーのDVDが入れられていた。

一護も見たことある。「リング」という現世ではちょっとしたブームになったホラームービーだ。

「貞子がくる!テレビから、長い黒髪をうねらせて、やってくるのだ!」

ルキアはカタカタと震えて、涙を浮かべていた。

「なんだよ、お前幽霊が怖いのか?」

「たわけ、本物の幽霊なぞ怖くない!魂葬すればいいだけだからな。ただ、作り物と分かっているとはいえ、貞子は・・・・」

「こんな夜中に、一人でそんな怖い映画見るからだろ。ほら、布団の中に入れよ。一緒に寝ようぜ。それなら、怖くないだろ?」

「一護・・・・・・」

ルキアは、滲ませていた涙をぬぐいながら、一護の布団に入った。そして、眠った。そして、一護を蹴り飛ばして爆睡した。

「寝相悪いやつだな」

また蹴り飛ばされてはごめんだと、もう1組布団をしいて、一護はその上で眠った。

朝になった。

「一護、貞子が夢の中にでてきた。テレビから這いずり出てきて、私の首を絞めるのだ!苦しくて花瓶で殴ると、血が飛び散って私の頬にかかるが冷たくて・・・・・」

カタカタ震えているルキアを抱き締める。

「ただの夢だ、忘れろ」

「一護・・・・・」

しばらく抱き締めていたら、ルキアも平気になったのか、いつもの元気な顔色に戻っていた。

「一護の傍におれば、貞子もこぬな」

「あれは作りものだから、元から出てこねーよ」

「分からぬぞ!この世界には虚もいるのだ。貞子のような虚が・・・・想像しただけで・・・うきゃあああああああ」

だめだこりゃ。

重症のルキアを引っ張って、食堂にいくと白哉が蒼い顔をしていた。

「貞子が・・・・・」

お前もかよ。

この兄妹は、揃ってリングの映画を夜に見たらしい。

ルキアも白哉も、自分の寝室で、深夜に。

「貞子の呪いがかからぬよう、塩をまかねば」

ばさっと、一護に向かって塩が巻かれた。

「白哉、俺に塩かけてどーすんだよ」

「そうだぞ、一護、貴様がこれは面白いというから、深夜に見ればもっと面白くなるというから見たのだぞ!」

「あー?それ、1週間以上前の俺の言葉だろう。今更見て、怖がっても、俺のせいじゃねぇよ」

「いや、貴様のせいだ。貴様がDVDぷれいやーなるものを購入してきて、DVDなるものを購入してきたのだ。全部貴様のせいだ!」

ルキアも、白哉と一緒になって塩をつかみ、一護にむかって投げた。

「お清めだ!清めぬと、貞子がくる!」

「貞子・・・なんという怨念。兄が買った映画は趣味が悪い」

リングのDVDをぽいっと放りなげられた。

「おい、乱暴に扱うなよ。見れなくなるだろ」

「このようなもの、もう二度と見ぬ」

白哉は、貞子が嫌いなのか、リング2があると言ったら、眉をしかめた。

「リング2だと・・・・見ねばなるまい」

なんで!?

「白哉、お前怖いんじゃないのかよ!」

「怨念が、2まであるのあろう。全部見て、供養してやらねば、祟られる」

白哉もかわいいところがあるんだなと思ったら、思いっきり足を踏みつけられた。

「に、兄様、私も見ます。今日の夜、一護も一緒に3人で見ましょう。リング2を」

「おいルキア、あんなに怖がっていたのに平気かよ!」

「リング2を見ねば、貞子が祟ってくる!見終えて、供養して成仏させるのだ!」

「いや、ただの作り物で映画だから・・・・・」

結局、その日はそれぞれ6番隊と13番隊に仕事に出かけた。

お守りを、白哉もルキアも握りしめていた。

どんだけ怖かったのだろうかとも思うが、あれだけ怖がりながらリング2も見るという酔狂さに、少し呆れた。

死神の業務が終了し、朽木邸に戻り、湯浴みと夕餉をとった。

夜の10時になり、白哉の部屋のテレビでリング2を見だした。

「ひいいいいいい」

貞子の登場に、悲鳴をあげながらもルキアは食い入るように画面を見ていた。白哉のほうをみると、何か念仏のようなものを唱えながら見ていた。

リング2を見終えて、朽木家の兄妹は、互いを抱き締めあいながら、塩を一護にかけた。

「だからなんで俺なんだよ!」

「現世の怨霊はこわい・・・・・」

ルキアが、塩をまきながら、お守りを手に念仏を唱えだす。

「このDVDは、普通のリングのDVDと一緒に、高僧にお祓いをしてもらう」

いや、怖がり過ぎだろ。

白哉の言葉に、こう言う。

「ただの作りものだ。そんなに怖がる必要ねーよ」


「祟ってやる・・・・・」


「おい、今誰か何か言ったか?」

「何も言っていないぞ」

「私もだ」


急に、テレビの電源がついた。

ザーザーという画面に、長い黒髪の女が映る。

「冗談だろ」

「ひいいいい」

「南無阿弥陀仏」

べたべたと血の痕が、部屋の中に残った。

ぷつんと、テレビは消えた。

見ると、ルキアは気絶し、白哉も気絶しいた。

「おい、ちょっと、まじなのこれ!?俺置いて気絶しないでくれよ!この血の痕とかめっちゃこえーんだけど!」

一護も、念仏を唱えだした。

お守りを手に、DVDプレイヤーからリング2のDVDを出してパッケージに直そうとして、長い黒髪がパッケージに絡みついているのに気づいて、流石に一護も怖くなった。

3人そろって、次の日には高僧のいる寺までいって、リングとリング2のDVDにお祓いをしてもらい、寺に収めてもらった。

朽木邸に帰ると、日常が戻ってくる。

一護が湯あみをしようと湯殿にいくと、湯がなかった。

「白哉義兄様め・・・・・」

シャワーが出るようになったので、問題はなかったが、やはり湯船に浸からぬと12月なので凍えるように寒かった。

白哉が湯あみしている隙に、理髪店で集めた、長い黒髪を白哉の枕元に置いておいた。

十数分後、白哉の悲鳴が聞こえて、一護はうししししと一人ほくそ笑んだ。


結局、テレビに映った長い髪の女の正体も、部屋に残った血の手の痕も、パッケージについていた長い黒髪の原因も分からずじまいであったが、供養が効いたのか、それ以後奇怪な現象は起こることはなかった。





拍手[0回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら
新着記事
(04/03)
(04/02)
(04/01)
(03/31)
(03/31)
"ココはカウンター設置場所"