院生時代の部屋 熱射病
夏真っ盛り。
暑いので、うちわであおいでいるけれど、なまぬるい風がくるだけでだらだらと汗が出る。
その朝も、浮竹は京楽と学院に向かった。
同じ特進クラスなので、授業も一緒に受ける。
剣技の授業になり、炎天下の中木刀で打ち合っていた。
浮竹は、相手の胴に木刀を打ち込んだところで、倒れた。
「浮竹!?」
「きゃあ、どうしたの!」
「おい、大丈夫か!」
浮竹に返事はない。
教師が何かを言う前に、京楽が浮竹を抱き上げていた。
「多分、熱射病だよ。医務室に連れていくから・・・浮竹のことは任せてください」
「え、ああ。頼む」
浮竹が気づくと、医務室のベッドの上だった。額には氷嚢が置かれており、隣で京楽が眠っていた。
それだけならよかった。
京楽はあろうことか、素っ裸で寝ていたのだ。
「この変態が!」
大分具合のよくなった浮竹が、隣ですやすやと寝ていた京楽を蹴り飛ばす。
「のあ!」
京楽は、顔から床に激突した。
「気づいたの、浮竹」
「どうでもいいから服を着ろ、服を!」
「あ、うん。あれ、服どこにやったっけ」
「この変態が!」
頭をはたくと、京楽は隣のベッドの下に置いてあった服に気づいて、いそいそと着込んだ。
「なんでベッドの下に・・・・」
「いや、他にベッド使う人がいたら、困るでしょ?」
「その前に、俺の隣でお前が全裸で寝ているのを見て困るに決まってるだろう!」
京楽の尻を蹴ると、京楽は頬を染めた。
「浮竹、もっと」
ざぁぁぁぁ。
浮竹は顔色を真っ青にした。
「ああん、冗談だから!」
「お前が言うと、冗談に聞こえない!」
浮竹は、自分の体に異常がないかチェックして、ベッドから降りた。
「水分補給してね」
麦茶のペットボトルを渡されて、水分を補給すると、意識はよりくっきりとなった。
「今何時だ?」
「3時だよ」
「お前は、俺について授業さぼっていたのか?」
「看病してたんだよ」
「寝ていたくせに」
「あはははは」
「もう、午後の授業も終わりだな。あと1時間しかない。帰るか」
背後から、京楽が抱きしめてきた。
「?」
「浮竹、ちょっとこのままで・・・・・」
ハグやキスは許しているので、浮竹は京楽の腕の中でじっとしていた。
「ええい、暑苦しい!もういいだろう!」
「えー。浮竹成分が足りない」
「離れろ」
「嫌だ」
「離れろ」
「嫌だ」
「離れろおおおお!」
背負い投げすると、京楽は見事に床に転がった。
「浮竹・・・腕をあげたね。ふふん、でも僕も受け身とれるよになってるから、ダメージはあんまりないよ」
浮竹は構えていた。
次に京楽が抱きついてきたら、鳩尾を蹴ってやろう。
そう思っていのだが、京楽は浮竹の額に手をあてて、それからちゅっとリップ音をたてて額にキスをした。
「なっ」
浮竹が真っ赤になる。
「赤くなった。かわいい」
「このばか!」
浮竹は、照れ隠しに京楽のけつを蹴りあげながら、医務室を出ていく。
「あ、待ってよ」
「知るか!」
どことなく甘い空気の中、二人は並んで寮の部屋に戻っていく。
太陽はまだじりじりと地面を焦がしている。
「大丈夫?眩暈とかしない?水分、もうちょっととったほうがいいね」
飲みかけだった麦茶のペットボトルを渡されて、中身をあおって浮竹はため息を吐いた。
「ぬるい」
最初は冷蔵庫にでも入れられていたのだろう。冷えていたそれは、夏の外気にさらされてすっかりぬるくなっていた。
それでも、水分補給したことになる。
「京楽、今日はすまない。ありがとう」
寮の部屋に戻ると、浮竹は素直に礼を言った。
すると、京楽は笑って。
「浮竹の寝顔見ながらピーーーーした」
「やっぱ一回死ね!」
京楽の股間を蹴りあげて、浮竹はやっぱりこいつは変態だと思うのだった。
暑いので、うちわであおいでいるけれど、なまぬるい風がくるだけでだらだらと汗が出る。
その朝も、浮竹は京楽と学院に向かった。
同じ特進クラスなので、授業も一緒に受ける。
剣技の授業になり、炎天下の中木刀で打ち合っていた。
浮竹は、相手の胴に木刀を打ち込んだところで、倒れた。
「浮竹!?」
「きゃあ、どうしたの!」
「おい、大丈夫か!」
浮竹に返事はない。
教師が何かを言う前に、京楽が浮竹を抱き上げていた。
「多分、熱射病だよ。医務室に連れていくから・・・浮竹のことは任せてください」
「え、ああ。頼む」
浮竹が気づくと、医務室のベッドの上だった。額には氷嚢が置かれており、隣で京楽が眠っていた。
それだけならよかった。
京楽はあろうことか、素っ裸で寝ていたのだ。
「この変態が!」
大分具合のよくなった浮竹が、隣ですやすやと寝ていた京楽を蹴り飛ばす。
「のあ!」
京楽は、顔から床に激突した。
「気づいたの、浮竹」
「どうでもいいから服を着ろ、服を!」
「あ、うん。あれ、服どこにやったっけ」
「この変態が!」
頭をはたくと、京楽は隣のベッドの下に置いてあった服に気づいて、いそいそと着込んだ。
「なんでベッドの下に・・・・」
「いや、他にベッド使う人がいたら、困るでしょ?」
「その前に、俺の隣でお前が全裸で寝ているのを見て困るに決まってるだろう!」
京楽の尻を蹴ると、京楽は頬を染めた。
「浮竹、もっと」
ざぁぁぁぁ。
浮竹は顔色を真っ青にした。
「ああん、冗談だから!」
「お前が言うと、冗談に聞こえない!」
浮竹は、自分の体に異常がないかチェックして、ベッドから降りた。
「水分補給してね」
麦茶のペットボトルを渡されて、水分を補給すると、意識はよりくっきりとなった。
「今何時だ?」
「3時だよ」
「お前は、俺について授業さぼっていたのか?」
「看病してたんだよ」
「寝ていたくせに」
「あはははは」
「もう、午後の授業も終わりだな。あと1時間しかない。帰るか」
背後から、京楽が抱きしめてきた。
「?」
「浮竹、ちょっとこのままで・・・・・」
ハグやキスは許しているので、浮竹は京楽の腕の中でじっとしていた。
「ええい、暑苦しい!もういいだろう!」
「えー。浮竹成分が足りない」
「離れろ」
「嫌だ」
「離れろ」
「嫌だ」
「離れろおおおお!」
背負い投げすると、京楽は見事に床に転がった。
「浮竹・・・腕をあげたね。ふふん、でも僕も受け身とれるよになってるから、ダメージはあんまりないよ」
浮竹は構えていた。
次に京楽が抱きついてきたら、鳩尾を蹴ってやろう。
そう思っていのだが、京楽は浮竹の額に手をあてて、それからちゅっとリップ音をたてて額にキスをした。
「なっ」
浮竹が真っ赤になる。
「赤くなった。かわいい」
「このばか!」
浮竹は、照れ隠しに京楽のけつを蹴りあげながら、医務室を出ていく。
「あ、待ってよ」
「知るか!」
どことなく甘い空気の中、二人は並んで寮の部屋に戻っていく。
太陽はまだじりじりと地面を焦がしている。
「大丈夫?眩暈とかしない?水分、もうちょっととったほうがいいね」
飲みかけだった麦茶のペットボトルを渡されて、中身をあおって浮竹はため息を吐いた。
「ぬるい」
最初は冷蔵庫にでも入れられていたのだろう。冷えていたそれは、夏の外気にさらされてすっかりぬるくなっていた。
それでも、水分補給したことになる。
「京楽、今日はすまない。ありがとう」
寮の部屋に戻ると、浮竹は素直に礼を言った。
すると、京楽は笑って。
「浮竹の寝顔見ながらピーーーーした」
「やっぱ一回死ね!」
京楽の股間を蹴りあげて、浮竹はやっぱりこいつは変態だと思うのだった。
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