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院生時代の部屋13

扉の隙間からそっと室内を見る。

前回みたいに、扉を開いたら京楽が自虐していましたなんておちが、欲しくなったので。

京楽は、少し見えにくいが何かの布に顔をあてたり、頭にかぶったり、股間にはいたりしていた。

「何してるんだ京楽?

ガチャリと扉を開けて入ってきた浮竹に、京楽は焦った。

「え?いやいやなんでもないよ!」

「何を隠している!」

寮の自室で怪しい動きをしていた京楽に、浮竹は詰め寄った。

今の身長差は15センチほど。京楽は190センチをこしていて、浮竹は普通の身長なのだが、低く見えてしまう。

なんとか京楽から、彼が握っているものを手につかんだ。

それは、男性用の下着だった。

心なしか、湿っている。

最近は褌以外の下着も流行っていて、浮竹は西洋風の、いわるつトランクスタイプの下着をはいていた。

京楽は布地のせまいビキニタイプのものを。

京楽が握っていた・・・・・いや、クンカクンカとかいだり、頭にかぶったり、服の上からではあるが、はいたりしていたのは浮竹の下着だった。

「お前は~~~~~!」

顔が真っ赤になって、次に真っ青になって、また真っ赤になった。

「この変態が!」

殴ろうとしたら、軽く避けられて、羽交い絞めににされた。

「放せ!」

「放したら、絶対股間蹴るつもりでしょ!」

「当たり前だ!」

それ以外にどうやって対応しろというのだ。

小言をくらわすだけでは物足りなさすぎる。

「破道の・・・・・・んーーーーー!」

口を手で塞がれて、鬼道も使えない。

しばらくじたばたもがいてみたが、京楽の力が強すぎて、どうにもできなかった。

とりあえず、脛を思いっきり蹴って、浮竹は京楽と距離をとった。

ジリジリ。

互いの間合いを図りあう。

先に動いたのは、京楽のほうだった。パンツを奪われてなるものかと、意気込んでいる。しかし、心なしか股間がもっこりしていた。京楽は、浮竹のパンツをおかずに、ナニをしようとしていたのだ。

それを見て、浮竹は叫んだ。

「この変態エロ魔人が!破道の4白雷!」

「あぎゃああああああああああ」

雷に感電して焦げたけど、京楽は死ななかった。

加減はしている。

その気になれば、灰になるまで黒こげにできるのだ。

「これは返してもらっても、もうはきたくないから処分させてもらう!」

布地を黒焦げにして、京楽はそれをごみ箱に捨てると、黒焦げになった京楽を無視して、別の友人の部屋にいってしまった。

「ふ。ふふふふ、甘いよ浮竹」

京楽が、懐からずるりと出した布は、これまた浮竹のパンツだった。

「んーマイルドな匂い。浮竹と同じ甘い花の香がするー」

思いっきりクンカクンカして、頭にかぶった。

「忘れ物をした・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「破道の三十三、蒼火墜!」

「わあああああああああ」

逃げ回る京楽を、鬼道で貫こうとする。そんな浮竹を、外にいた友人が止めた。

「パンツの1枚や2枚で、あいつが大人しくするならいいじゃないか。無理強いしてくるよりましだろ」

「・:・・それもそうだな」

浮竹は納得した。

「京楽、その下着はもうやる。でも、他の下着にまで同じことをしたら・・・・・」

「したら?」

「股間を蹴ったあと、白雷だ」

想像しただけで、体を震わせる京楽。一度、まじに切れた浮竹に股間を思い切りけられた時があった。1週間は、普通に歩けなかった。
白雷をも、マジで落とされたら、数週間のやけどを負う。

京楽は、それに恐怖しつつも目の前の楽園——浮竹のパンツで、ナニをするのであった。




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