院生時代2
寮の、備え付けの風呂が故障した。
同じ部屋に住んでいる浮竹と京楽は、困った。いや、困ったのは浮竹だけだろうか。
仕方なく、公共浴場を利用する。人がたくさんいた中、京楽はバスタオルを腰に巻いて、浮竹は女性のようにバスタオルを胸までまいていた。
「浮竹、やっぱ京楽と風呂ってやばくねーか?」
級友の一人が、言う。
「せめて時間をずらすとか・・・・・」
「そんなことで、京楽が離れてくれるなら、苦労しない」
胸の位置まで浮竹がバスタオルを巻いたのは、京楽がいるから。京楽は、裸の浮竹が見れると喜んでいたが、そうは問屋が卸さない。
浮竹は、肩くらいの髪をしていた。京楽が囁くままに、髪にはさみをいれなくなったが、二人はまだ付き合っているのかいないのか、曖昧な関係だった。
キスをしたり、ハグはしたりする。
でも、それ以上はしない。
浮竹と京楽は、できているようでできていないと、有名だった。
「浮竹、背中洗ってあげるからバスタオルとりなよ」
「お前が洗うと、手で洗いだしそうだから嫌だ!」
「ちぇっ」
本当に、手で洗おうとしていたのだ。
浮竹は、髪を最初に洗い、京楽が髪を洗っている間に、浮竹はバスタオルをとって体を洗った。
時間差で浮竹の裸が見れなくて、京楽は残念そうだった。
「浮竹、ここは男性浴場なんだから。腰にバスタオル巻きなよ」
「嫌だ!お前はこのまえ、俺の胸を見ただけで鼻血をだしたじゃないか!そんな変態の前で、バスタオルを腰になんて巻けるか!」
「ちぇっ」
なにやかんやで、無事風呂に入り終わり、浮竹は服を着て体重計の上に乗っていた。その軽さに、溜息を零す。
筋肉質な京楽の体を見る。
「どうすれば、お前のような体になれる?」
「嫌だなぁ、浮竹は今のままがいいんだよ。しなやかな筋肉が・・・・・想像しただけで、もうやばい」
京楽は、風呂上がりに火照った体に潤んだ瞳、上気した頬の浮竹の裸を想像して、鼻血を出して倒れた。
「うわあああああああ、この変態がああああああ!!!」
浮竹が悲鳴をあげる。
「浮竹は、筋肉質になっちゃだめだよ。抱き心地が悪くなるから・・・」
京楽を蹴り飛ばして、浮竹は風呂上がりのフルーツ牛乳を一気飲みして部屋に先に帰った。
「あーあ、やっぱり鼻血だして倒れた。おい、誰か助けてやれよ」
「やだよ。浮竹みたいに、惚れられたらもう人生おしまいじゃんか」
「浮竹も浮竹だな。嫌なら、きっぱりと拒絶してトドメをさせばいいものを・・・・」
浮竹と京楽が、できていそうでできてないない。それを気持ち悪いと見る友人はいなかったが、浮竹が不憫だと思う者はたくさんいた。
京楽は、鼻血をふいて起き上がると、浮竹が使ったバスタオルをもってきていた鞄にしまい込んだ。
「浮竹の使ったバスタオル・・・・・・・(*´Д`)ハァハァ」
「うわぁ、京楽のやつやばいぞ」
「誰か軌道修正してやれ!」
「浮竹以外、無理じゃないか?」
京楽は、ひとしきり浮竹と入浴をしたことを漫喫すると、寮の部屋に戻っていった。
ラッキーなことに、京楽は浮竹と同じ部屋だ。
そして、戻るといつものように、床にテープがはってあった。
「このテープから内側に入るな」
「いいじゃない、浮竹。先週は、一緒のベッドで眠ったじゃない」
「あの時は酒に酔っていた!素面(しらふ)の俺は、お前と同じベッドで眠るなんて危険行為はしない」
「じゃあお酒のもう」
「一人で飲んでろ!」
「つれないなぁ」
京楽は、一人で酒盛りを始める。浮竹は、明日の授業の予習をしていた。
京楽は、きつい酒を飲む。
背後に京楽の気配を感じて、浮竹は振り返った。
「僕のものになっちゃいなよ・・・・」
「酒臭い!お前、酔ってるな!?」
抱き着かれて、浮竹は京楽の体を背負い投げした。
病気でか弱いと思われがちだが、浮竹は腕っぷしがたつ。幼い頃、暴漢に攫われそうになっり、変質者にイタズラされそうになったり・・・・・容姿がいいせいで、そんな目にあいそうになってきたので、祖父から蹴りに重点を置く護身術を学んでいた。
「あー。世界が廻る」
「一生世界で廻ってろ!」
浮竹は怒って、そのまま眠ってしまった。
「今日も落とせなかった・・・・・・・」
京楽も、明日こそは落としてみせると決意しながら、眠るのであった。
同じ部屋に住んでいる浮竹と京楽は、困った。いや、困ったのは浮竹だけだろうか。
仕方なく、公共浴場を利用する。人がたくさんいた中、京楽はバスタオルを腰に巻いて、浮竹は女性のようにバスタオルを胸までまいていた。
「浮竹、やっぱ京楽と風呂ってやばくねーか?」
級友の一人が、言う。
「せめて時間をずらすとか・・・・・」
「そんなことで、京楽が離れてくれるなら、苦労しない」
胸の位置まで浮竹がバスタオルを巻いたのは、京楽がいるから。京楽は、裸の浮竹が見れると喜んでいたが、そうは問屋が卸さない。
浮竹は、肩くらいの髪をしていた。京楽が囁くままに、髪にはさみをいれなくなったが、二人はまだ付き合っているのかいないのか、曖昧な関係だった。
キスをしたり、ハグはしたりする。
でも、それ以上はしない。
浮竹と京楽は、できているようでできていないと、有名だった。
「浮竹、背中洗ってあげるからバスタオルとりなよ」
「お前が洗うと、手で洗いだしそうだから嫌だ!」
「ちぇっ」
本当に、手で洗おうとしていたのだ。
浮竹は、髪を最初に洗い、京楽が髪を洗っている間に、浮竹はバスタオルをとって体を洗った。
時間差で浮竹の裸が見れなくて、京楽は残念そうだった。
「浮竹、ここは男性浴場なんだから。腰にバスタオル巻きなよ」
「嫌だ!お前はこのまえ、俺の胸を見ただけで鼻血をだしたじゃないか!そんな変態の前で、バスタオルを腰になんて巻けるか!」
「ちぇっ」
なにやかんやで、無事風呂に入り終わり、浮竹は服を着て体重計の上に乗っていた。その軽さに、溜息を零す。
筋肉質な京楽の体を見る。
「どうすれば、お前のような体になれる?」
「嫌だなぁ、浮竹は今のままがいいんだよ。しなやかな筋肉が・・・・・想像しただけで、もうやばい」
京楽は、風呂上がりに火照った体に潤んだ瞳、上気した頬の浮竹の裸を想像して、鼻血を出して倒れた。
「うわあああああああ、この変態がああああああ!!!」
浮竹が悲鳴をあげる。
「浮竹は、筋肉質になっちゃだめだよ。抱き心地が悪くなるから・・・」
京楽を蹴り飛ばして、浮竹は風呂上がりのフルーツ牛乳を一気飲みして部屋に先に帰った。
「あーあ、やっぱり鼻血だして倒れた。おい、誰か助けてやれよ」
「やだよ。浮竹みたいに、惚れられたらもう人生おしまいじゃんか」
「浮竹も浮竹だな。嫌なら、きっぱりと拒絶してトドメをさせばいいものを・・・・」
浮竹と京楽が、できていそうでできてないない。それを気持ち悪いと見る友人はいなかったが、浮竹が不憫だと思う者はたくさんいた。
京楽は、鼻血をふいて起き上がると、浮竹が使ったバスタオルをもってきていた鞄にしまい込んだ。
「浮竹の使ったバスタオル・・・・・・・(*´Д`)ハァハァ」
「うわぁ、京楽のやつやばいぞ」
「誰か軌道修正してやれ!」
「浮竹以外、無理じゃないか?」
京楽は、ひとしきり浮竹と入浴をしたことを漫喫すると、寮の部屋に戻っていった。
ラッキーなことに、京楽は浮竹と同じ部屋だ。
そして、戻るといつものように、床にテープがはってあった。
「このテープから内側に入るな」
「いいじゃない、浮竹。先週は、一緒のベッドで眠ったじゃない」
「あの時は酒に酔っていた!素面(しらふ)の俺は、お前と同じベッドで眠るなんて危険行為はしない」
「じゃあお酒のもう」
「一人で飲んでろ!」
「つれないなぁ」
京楽は、一人で酒盛りを始める。浮竹は、明日の授業の予習をしていた。
京楽は、きつい酒を飲む。
背後に京楽の気配を感じて、浮竹は振り返った。
「僕のものになっちゃいなよ・・・・」
「酒臭い!お前、酔ってるな!?」
抱き着かれて、浮竹は京楽の体を背負い投げした。
病気でか弱いと思われがちだが、浮竹は腕っぷしがたつ。幼い頃、暴漢に攫われそうになっり、変質者にイタズラされそうになったり・・・・・容姿がいいせいで、そんな目にあいそうになってきたので、祖父から蹴りに重点を置く護身術を学んでいた。
「あー。世界が廻る」
「一生世界で廻ってろ!」
浮竹は怒って、そのまま眠ってしまった。
「今日も落とせなかった・・・・・・・」
京楽も、明日こそは落としてみせると決意しながら、眠るのであった。
PR
- トラックバックURLはこちら