隊長
隊長が好きだった。
はじめは、純粋な憧れだった。その強さに。その潔さに。
ルキアの処刑が決まり、心は揺れ動く。
やがてその騒動も終わり、ルキアと隊長は雪解け水のように仲が深まっていく。
ルキアと一緒にいる隊長は、すごく優しい目をしていた。
ああ、隊長でもこんな顔をするんだなと思った。
「隊長。隊長が好き、です‥‥‥」
ある日、一緒に月を見ながら酒を飲んでいた日に、ついに告白してしまった。
隊長は、はじめ驚いた顔をしていたが、すんなりと受け入れてくれた。
「私も恋次が好きだ」
「まじっすか」
「こんなことで冗談を言うほど、器用ではない」
隊長は、ぐいっと酒をあおると、俺の頬に手で触れた。
「ずっと、私のあとを追ってきたのであろう。憧れが、気づけば恋慕になっていたのであろう?」
「そ、その通りっす」
なんで分かるんだと思った。
ずっと、隊長の後姿を見てきた。
憧れが恋慕に変わり、いつしか欲を抱くようになった。
「私の全ては、まだやらぬぞ?」
「あ、はい。その、ちゃんとお付き合いをしたうえでなら‥‥‥‥?」
「考えておく」
隊長は、見事な満月を見上げながら、酒を飲む。
俺もそれを真似して、盃の中身を胃に流し込む。
隊長が好きだ。
告白を受け入れてくれたと思ったら、どきどきしてきた。
手を重ねるくらいは、許してくれるだろうか?
そう思い、隊長の白い手に手を重ねる。
「恋次」
触れるだけのキスをされて、俺は真っ赤になった。
「今はまだ、これだけだ」
「十分です」
隊長は、俺の心臓を止めるつもりだろうか?
ドキドキが止まらない。
ああ、無性に叫びたい。
隊長が好きだと。
でもそんなことをしたら、千本桜を抜かれそうだ。
俺は真っ赤になっているのは酒のせいだと、言い訳をしながら酒をさらに飲む。
やがて眠気がきて、俺は眠ってしまった。
「のあああああああああ!!」
「うるさい」
起きたら、隣に隊長がいた。
一緒の布団で眠っていたらしかった。
ああ、睫毛長いとか思いつつ、起き上がって隊長に謝る。
「酒のせいで眠ってしまいました。すんませんでした」
「よい。肌寒い季節なので、湯たんぽ代わりにした」
「はぁ」
隊長、俺のこと好きなんだよな?
俺と一緒にいて、隊長はドキドキしないのだろうか。
いや、隊長のことだからきっと落ち着いているのだろう。
俺はその日、隊長の家から執務室に一緒に出掛けた。
やっぱり、ドキドキは止まらなかった。
隊長と二人きりでいることは、執務室では当たり前なのに、ちょっと気恥ずかしい。
隊長は黙々と仕事をこなす。
俺も見習って仕事をする。
休憩時間に茶を入れると、隊長はうまいといって飲んでくれた。
まぁ、隊長がもってきた茶葉なんだが。
仕事が終わり、家に帰ろうとすると、隊長に誘われる。
「泊まっていけ」
ああ、隊長。
殺し文句ですか?
隊長は俺を殺したいんですか?
俺の精神がもちません。
隊長、ちょっとは自覚して!
俺は、飢えた狼なんす。
隊長!
はじめは、純粋な憧れだった。その強さに。その潔さに。
ルキアの処刑が決まり、心は揺れ動く。
やがてその騒動も終わり、ルキアと隊長は雪解け水のように仲が深まっていく。
ルキアと一緒にいる隊長は、すごく優しい目をしていた。
ああ、隊長でもこんな顔をするんだなと思った。
「隊長。隊長が好き、です‥‥‥」
ある日、一緒に月を見ながら酒を飲んでいた日に、ついに告白してしまった。
隊長は、はじめ驚いた顔をしていたが、すんなりと受け入れてくれた。
「私も恋次が好きだ」
「まじっすか」
「こんなことで冗談を言うほど、器用ではない」
隊長は、ぐいっと酒をあおると、俺の頬に手で触れた。
「ずっと、私のあとを追ってきたのであろう。憧れが、気づけば恋慕になっていたのであろう?」
「そ、その通りっす」
なんで分かるんだと思った。
ずっと、隊長の後姿を見てきた。
憧れが恋慕に変わり、いつしか欲を抱くようになった。
「私の全ては、まだやらぬぞ?」
「あ、はい。その、ちゃんとお付き合いをしたうえでなら‥‥‥‥?」
「考えておく」
隊長は、見事な満月を見上げながら、酒を飲む。
俺もそれを真似して、盃の中身を胃に流し込む。
隊長が好きだ。
告白を受け入れてくれたと思ったら、どきどきしてきた。
手を重ねるくらいは、許してくれるだろうか?
そう思い、隊長の白い手に手を重ねる。
「恋次」
触れるだけのキスをされて、俺は真っ赤になった。
「今はまだ、これだけだ」
「十分です」
隊長は、俺の心臓を止めるつもりだろうか?
ドキドキが止まらない。
ああ、無性に叫びたい。
隊長が好きだと。
でもそんなことをしたら、千本桜を抜かれそうだ。
俺は真っ赤になっているのは酒のせいだと、言い訳をしながら酒をさらに飲む。
やがて眠気がきて、俺は眠ってしまった。
「のあああああああああ!!」
「うるさい」
起きたら、隣に隊長がいた。
一緒の布団で眠っていたらしかった。
ああ、睫毛長いとか思いつつ、起き上がって隊長に謝る。
「酒のせいで眠ってしまいました。すんませんでした」
「よい。肌寒い季節なので、湯たんぽ代わりにした」
「はぁ」
隊長、俺のこと好きなんだよな?
俺と一緒にいて、隊長はドキドキしないのだろうか。
いや、隊長のことだからきっと落ち着いているのだろう。
俺はその日、隊長の家から執務室に一緒に出掛けた。
やっぱり、ドキドキは止まらなかった。
隊長と二人きりでいることは、執務室では当たり前なのに、ちょっと気恥ずかしい。
隊長は黙々と仕事をこなす。
俺も見習って仕事をする。
休憩時間に茶を入れると、隊長はうまいといって飲んでくれた。
まぁ、隊長がもってきた茶葉なんだが。
仕事が終わり、家に帰ろうとすると、隊長に誘われる。
「泊まっていけ」
ああ、隊長。
殺し文句ですか?
隊長は俺を殺したいんですか?
俺の精神がもちません。
隊長、ちょっとは自覚して!
俺は、飢えた狼なんす。
隊長!
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