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青薔薇姫

京楽が、尸魂界でも珍しい、蒼い薔薇の花束を手に、浮竹を待っていた。

「どうしうたんだ、こんな季節に。何か祝い事でもあるのか?」

「浮竹は忘れちゃったの。院生時代の、今日のこと」

その言葉に、思い当たる節があって、浮竹は真っ赤になった。

「今日は俺たちの・・・・・・」

「そう、想いが通じあって、初めて結ばれた日だよ」

浮竹は余計に真っ赤になった。

「君に、いつか蒼い薔薇の花束をプレゼントしたかったんだ」

院生時の頃は、尸魂界に蒼い薔薇は存在しなかった。今も、現世には存在しない。尸魂界の特別な専門家の元で育てられていて、一輪の花だけで数十万は飛ぶ。
それを花束で・・・・・・どれだけ、お金がかかっているのか、計算しようとしてしまう自分に、少し気恥ずかしさを感じた。

「ありがとう、京楽」

花束をもらい、浮竹は喜んだ。

「早速、雨乾堂で飾ろう」

京楽も、浮竹の跡をついて雨乾堂にはいる。

これも、浮竹からもらった花瓶に水を入れて、青い薔薇をかざった。

「枯れそうになったら、ドライフラワーにするといいよ。この青の鮮明な色は落ちないからね」

現世にも一応ブルーローズなる蒼い薔薇はあるが、特殊な染料で染められた真っ赤な偽物である。

「高かっただろう」

「何、ちょっと知り合いのつてを頼ったからね。市場ではまだ出回ってない代物だから」

市場に出せば一輪で100万は余裕で超えると、京楽は笑う。

蒼い薔薇を花瓶から一輪手折って、京楽は浮竹の髪に飾った。

「薔薇姫」

京楽が、うっとりと浮竹を見つめた。

「京楽・・・・・」

手を引かれて、いつの間にか浮竹は京楽の腕の中にいた。

キスをした。

京楽は手慣れていて。舌が入ってきた。その動きに翻弄されるうちに、頭がぼーっとなってきた。

「あっ」

うなじにキスマークを残された。

そのまま、全身にキスの雨を降らさせた。畳の上に押し倒された。

「ああっ」

胸の突起をつままれる。右側は舌が這いまわる。舌先で転がされて、また声が漏れた。

「ああ・・・・」

京楽の首に縋りつき、キスをねだると、何度でもとろけるようなキスをされた。

蕾を潤滑油で性急に解された後、乱れた衣服のまま立ち上がらさせた。

「京楽・・・・?」

浮竹の不安そうな声に、ぺろりと唇をなめた京楽は言う。

「壁に、しっかり捕まっていて」

「あああ!」

立ったまま、挿入された。

がりりと、壁をひっかく。

右の方の腿を大きく広げられた。

「うあっ!」

ずくんと、奥まで入ってきた。前立腺をすりあげて、こね回すように円を描かれ、ずっと前立腺を刺激されると、立ち上がった浮竹の花茎はあっという間に精を放った。

「やああああ」

立ったままで犯されるのなんて、何年ぶりだろうか。

はらりと、浮竹の髪に飾られた蒼い薔薇が、花びらを一枚落とした。

「やあ、あ、あ、あああああ!!!」

激しく出入りすぐ京楽に、浮竹は貪られるままに甘い声をあげる。

「うあ、や、だめ、くる・・・・・・・・ああ!」

また達した。

中が、吸い付くように動いて、京楽も我慢できずに浮竹の腹の奥に精液を放った。

「まだ、終わらないよ」

「ああっ!」

硬さを保ったままの京楽にまた貫かれて、浮竹は生理的な涙を零した。

「んあっ」

一度ぬかれ、キスをする。それからまた貫かれた。

「ああああああああ!!!」

何度も前立腺をすりあげられて達して、息があがる。もう、精液を出し尽くして何もでない。

それなのに、京楽はまだ平気なのか、犯してくる。

何度も貪られた。反応しなくなった花茎を何度もしごかれて、いきたいのにいけない感覚に、戸惑いを覚えた。

「精強剤のんだんだけど・・・・どうしよう。まだ体があついよ。まだまだできそう」

「ああ、バカ、しるか・・・・・・・あああ」

何度も中で放たれて、京楽が満足する頃には、浮竹はすでに意識を失っていた。

最後は畳の上で交わった。

浮竹から己をずるりと引き抜くとと、こぽりと逆流してきた京楽の精液が畳に水溜りを作った。それだけ、浮竹の中に放ったのだ。

「やり過ぎちゃったね・・・・・」

バイアグラなる、現世ではやっている薬を飲んだのだが、悪くなかった。

かなり長く己を保つことができる。

まぁ、そんなもの飲まなくても、浮竹を満足させれるのだが、部下の隊士に渡されたそれを気まぐれに使ってみると、もう抑えが効かなくなった。

青い薔薇も初めての結ばれた日も、こうなってしまえばただの口実かもしれない。

「薔薇姫・・・・・・」

京楽の薔薇姫は、身を清められて畳のふき掃除も終わらせ、衣服もちゃんと新しいのに着せ直したのに気分を害したのか、なかなか口をきいてくなかった。

「浮竹、だからごめんってば」

もう何十回目かになる謝罪の言葉に、浮竹はそっぽをむいてこういう。

「2週間、お預け」

「ええ、そりゃないよ」

「今日のは、2週間分はやった!俺の体がもたん!」

ぷんぷん怒る浮竹を宥めるために、また一輪蒼い薔薇を手折って、髪に飾る。

「ねぇ、僕だけの蒼薔薇姫」

「しらん」

その日、一日中浮竹は不機嫌だったという。





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