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20話補完小説

「なんだぁ?やちるの霊圧が随分グラついていやがるから探してみりゃ、ガキが一匹騒いでるだけじゃねーか」

現れた更木は、そう口にした。

「剣ちゃん」

やちるが嬉しそうに、更木に近づく。

「更木隊長・・・・あの卯の花隊長は」

虎徹が、戸惑いがちに更木に声をかけた。

「死んだ」

「そうですか・・・」

「俺が斬ったんだ。憎けりゃ俺を斬ってもかまわねぇ」

「よかった。更木隊長が斬られたということは、受け継いだんですね。卯の花隊長の名を」

虎徹は、悲しみをぐっとこらえ、涙を流すまいと我慢する。

「ああ」

更木の言葉に、ふとどこからか少年の声が聞こえた。

「舞台を用意したよ何しろあの更木剣八だ。立派な舞台でお迎えしないと失礼でしょ」

「なんだこりゃ。まじないの類か?」

地面が大きくせり上がり、更木はその上に立っていた。

「まじないも幻覚でもない。現実さ。僕は空想を現実にするザ・ビジョナリィのグレミィ。シュテルンリッターで一番強いのは僕だと思うから」

自信過剰なまでのグレミィに、更木をつまらなさそうな顔をした。

「そうかよ」

グレミィを斬魄刀で斬る。でも、傷はすぐに塞がった。

「もう一度いうよ。僕は空想を現実にできる。この世界で一番強いのは、想像力だ。今だってほら、僕の体が、鋼鉄をはるかに超える強度だったからって創造するだけで」

グシュリと、グレミィの肩口が裂けた。血が吹き飛ぶ。

「鋼鉄ぐらいの硬さならそう言っとけよ。最初から鉄斬るつもりで斬ってやるからよ」

「・・・・」

グレミィは沈黙した。

「言っとくぜ、てめぇごときの想像力で、俺に斬れねぇものなんざ創れねぇ。俺が剣八だからだ」

自信たっぷりの更木に、グレミィは顔をしかめた。

傷が塞がっていくのを見て、更木は舌打ちした。

「おめぇ、傷をてめぇで治せるのか」

「ぼくはただ、斬られた傷がもう治っている自分を想像しただけなんだけど」

更木は言葉を発しない。

「かかっておいでよ、更木剣八。指一本で相手するなんてちゃちなことは言わないよ。指一本だって使わない。頭の中だけで、きみを殺してあげよう」

ドンと、地面から暑い炎が現れた。

「なんだと思う?溶岩だよ」

「見りゃあわかる」

「じゃあどこからでてきたんだろうって?僕の頭の中からだよ」

「むちゃくちゃだな。だが、理屈が通じねぇのは嫌いじゃないぜ」

途中でやちるがいることに気づいて、更木はやちるを庇いながら、虎徹の霊圧があるのに気づき、治してもらえと言いそうになった。

だから、やりるの骨はクッキーのように脆くなっていて、身動きが取れない。

「いちいち、回りくでぇ野郎だ!」

斬りかかってくる更木を、グレミィは水中に閉じ込めた。

「わけがわからないでしょ。君の飛び上がった空中は、すでに水中だったよ」

グレミィは薄く笑った。

「君がいくら化け物でも、1時間あれば十分でしょ?」

水に浸かったまま、地割れにつぶされれば。

ドゴゥ。

すごい音がした。

更木が、やちるを片手にもって、グレミィに斬りつけたのだ。

「俺が抱えてもなんもねぇってことは、やちるの骨は元に戻ったみたいだな。俺との勝負に必死で、やちるに脳みそを使えなくなったか?」

「剣ちゃん」

「虎徹の霊圧はまだある。生きてるはずだ。下にいって腕治してもらえ」

「あい」

やちるは笑顔で飛び降りていった。

「おめぇ自分をなんつった。最強の滅却師じゃねぇのかよ。最強なら最強を叩き潰したいんじゃねぇのかよ。来いよ、戦いを始めようぜ」

更木は斬魄刀を肩に担いだ。

「目の前の敵以外に気をむけられるようなもんを、戦いだとは呼ばねぇだろ!」

たくさんのブロックを更木にあてた。

更木は平然とブロックを斬り捨てる。

(僕が一番強いことなんてわかりきっていることだから、誰かを殺して証明することなんかない。だから、誰かを叩き潰したいと思ったこともない。なのに。それなのになんで、僕はこんなにこいつを叩き潰したいと思っているんだ!」

たくさんの重火器を出して、一斉に発砲した。

ブロックをたくさん投げた。

「手ぇ、使ったな。いい顔だ。いい顔だ」

グレミィはにやりと笑んだ。

(いい顔だって?僕が今どんな顔をしているのか知らないけど、不思議だよ。なんでこんなに僕は、今僕はこんなに気分がいいんだ!)

戦いに、ドクリドクリと鼓動が高鳴った。

「芸がねぇな!言ったろ、鉄でも斬るってよ」

グレミィの肩を斬り裂いた斬魄刀は、動かなかった。

(抜けねぇ!)

真上から、手の形をした岩が降ってくる。更木はぺちゃんこになっているはずだ。だが、すぐにそんな思いはかき消された。

土煙の中から出てきた更木が、グレミィの体を刻んだ。

(しまった!)

「遅れたなあ!」

(斬られたことに気付くのが遅れた。気づくのが遅れれば治すのが遅れ、治すのが遅れれば次の防御も反撃も遅れ、その瞬時の遅れに次の一撃を叩き込まれる)

更木の斬撃をうけながら、グレミィは成す術もなく血を噴き出す。

「自分が負けるとこでも、想像したか?」

「ありがとう」

「何の話だ」

「今の君の言葉で、僕は完全に自分の死のイメージを消すことができた。僕はもう絶対に死ぬことはない。後悔するよ」

「したことねぇな!」

更木が叫ぶ。

グレミィは、二人になっていた。

「お礼に僕の、一番の力を君に見せるよ。分身じゃないよ。僕はもう一人の僕だ。僕は創造で命も作り出すことができる。どっちも斬れない。どっちも死なない。そして想像する力は単純に倍だ」

グレミィの頭上に隕石が現れた。火をまとう巨大な影が地面に落ちる。

「なんだ、ありゃあ」

「隕石だよ。瀞霊廷ごと、消えてなくなっちゃいなよ。僕だけは、瓦礫の中で生き残るけどね」

「隕石だと?そいつぁまだ斬ったことがねぇな。嬉しいなぁ、野晒」

更木は、斬魄刀の名を呼んでいた。

「たとえば、もし君が今すぐ僕を殺せたとしよう。でも無駄だ。隕石は既に現実m、消えやしない。想像通りに、なす術がないってこういうことさ、更木剣八」

グレミィは心から楽しそうにやついた。

「なす術がない?そうだな、てめえにはもうねぇだろうさ」

更木は、野晒を手に上空へと飛んでいく。

「呑め、野晒」

それは始解。

巨大な斧のような刀で、更木は隕石を切り崩した。

残骸がたくさん地上に降ってくる。

「なんだ・・・・なんなんだよ。あれを一太刀で粉々にしたっていうのか。化け物め!」

驚愕に顔を引きつらせるグレミィ。

「騒ぐなよ。単純な話だ。俺に斬れねぇものはねぇ」

「なるほど、単純な話だね。斬れないものがないなら、形のないもので君を殺す。宇宙空間に包まれて死ね!」

ぶわりと、黒い空間が更木を丸のみにする。

更木は、叫んだ。

体中の水分が沸騰する。

長々と、宇宙空間にいればどうなるかをグレミィが語る。

「それまで意識を保てればの話だけどね。何・・・・どうした」

黒い空間から、手が出てきた。

「体を硬くするの、忘れてるぜ」

復活した更木は、グレミィの体を上半身と下半身に斬り分けた。

グレミィは、なんとか瞬間再生をして、更木を睨んだ。

「なんなんだ、本当に化け物かよ。わかったよ。それなら僕自身が、お前より強くなればいいんだ!」

(勝ちたいーーーーーー)

その言葉だけが、グレミィの体を支配する。

「お前を叩き潰して、僕の力を証明するんだ。お前自身に!」

バキリと。

肉体が悲鳴をあげて、骨が露出する。更木を倒すための肉体を得ることは、不可能だった。

「おめえは、おめえの中で、俺を化け物にしちまった。その化け物に殺されたんだ。馬鹿野郎が」

(僕は、僕の想像力に殺されたのか?いや、僕は確かに奴の力を思い描けていた。完璧に)

ドン、と、ボロボロな姿の更木が、地面に転がって血まみれで動けないグレミィを見下ろす。

「違うよ、更木剣八。僕の想像力は正しかった。正しすぎたくらいさ。僕は君の力の全てを正しく想像できていたんだ。ただ一つ、僕が想像できなかったのは、君の力に耐えられるのは、君の体だけだったってことさ」

グレミィは、血を流しながら衣服を握りしめた。

「ああ、ちくしょう、勝ちたかったなぁ」

ぶわりと、グレミィの体が散っていく。

ごとんと、液体に包まれた脳みその入れ物がでてきた。

「なんだこれは?」

「ああ、そろそろ僕の想像力も限界だ。寂しくなるよ。この先の、何も想像できない世界を想像するとさ」

その言葉は、ユーハバッハが世界を掌握するということなのだろう。

更木は、構わずにやちるを探し始めた。

「やちる?どこだ、やちる?」

副官の証と死覇装だけが残されていた。

やってきた部下たちに、草の根を分けてもやちるを探せを言いつけた。

ダメージが大きい。

内臓をやられたのだろうか、血を吐いた。

「やちる・・・・・・」

嫌な予感がした。

やちるが、きえてしまったのではないか、と。

すぐに次の敵が現れた。

更木は舌打ちをしながら、斬魄刀を構える。

けれど体のダメージが酷く、ふらついてまともに戦えそうにない。

(こんなところでーーーーーーーーー)

更木は、再び舌打ちをしながらも、新たに現れた4人の敵に向かって斬魄刀を向けた。

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