忍者ブログ

プログ

小説掲載プログ
02 2025/03 3 7 89 10 11 12 13 14 1516 17 18 19 20 21 2223 24 25 26 27 28 2930 31 04

甘味魔

「わーい、甘味屋だ。何注文してもいいの、チカさん?」

「いいよ。だけど、一人で食べきれるのをね。僕は苺花ちゃんの食べ残しを食べる気はないからね」

浮竹と京楽は、甘味屋で珍しいカップルを見つけた。

否、カップルと呼ぶにはあまりにも年の差があるだろうか。片方は綺麗と表現できる綾瀬川弓親、もう一人はルキアと恋次の子、阿散井苺花だった。

苺花ははっきりいってとてもかわいい。美人なルキアに似ているが、髪の色は父親似で赤い赤銅色の髪をしている。

苺パフェを頼んで、美味しそうにほうばる姿を、弓親がとても優しい眼差しで見ていた。


「珍しい組み合わせだなぁ」

浮竹もつられて苺パフェを注文していた。ジャンボパフェを平らげたばかりなのに、その細い体のどこに入るのかと疑問を抱きたくなる。

京楽も、苺パフェを注文してみた。

「苺花ちゃんの師匠は班目副隊長だからね。いつも傍にいる綾瀬川3席と一緒に行動していても、おかしくはないね」

「あの年で、もう師匠がいるのか」

「なかなかの剣の腕だそうだよ」

この前、筋がいいと師匠に褒められて、とても嬉しそうにしていたんだと、ルキアが言っていた。

「朽木の子だから、将来ははっとするような美人になるなろうなぁ」

「そうだねぇ・・・」

席は離れていたけど、弓親が京楽と浮竹に気づいた。

「京楽総隊長、浮竹元隊長、こんにちわ」

「こんにちわ」

「ああ、こんにちわ」

「あー、シロさんだ」

苺花は、浮竹を気に入っている様子で、シロさんといって懐いていた。

「シロさんとチカさんてさぁ、男なのに美人さんだよね。どっちが美人なのかな?」

「そりゃ決まってるよ、僕でしょ」

弓親はナルシストだ。だが、確かに美しいし、着るものに気を配ったり、睫毛にや耳にアクセントをつけたりしてお洒落だった。

一方の浮竹といえば、長い白髪を結い上げていて、白いうなじが見えた。

「僕は浮竹のほうが美人だと思うけどねぇ」

恋人だから、余計に肩入れしてしまう。

「まぁ、どっちが美人かなんてどうでもいいよね」

弓親が、柔和な笑みを浮かべた。

「そうだよね。チカさんもシロさんも美人さん。それでいいよね」

苺花は、苺パフェを食べて終えて満足したのか、弓親と一緒に甘味屋から出て行ってしまった。

「男に美人というのも変なんだがなぉ」

「そうかい?僕はいつでも、浮竹が美人だと思っているよ」

恥ずかしい台詞をはかれて、浮竹は頬を赤らめた。甘味屋の他の客が、カップルである浮竹と京楽の言葉に耳を傾けている。

「今日はここまでにして、帰るか」

「もういいの?」

「苺花ちゃんと話せて満足したからな:」「

浮竹は、勘定を京楽の分までだした。

「おごるのに」

「たまには、俺にもおこらせろ」

そう言って、二人は甘味屋をでた、

「これからどうする?」

「暇だし、日番谷隊長のところにでもいくか」

浮竹は、日番谷を気に入ってる。なんだかんだといって二人の仲はけっこういい。

「浮竹は、ほんとに日番谷隊長が好きだね」

「同じシロちゃんだからな」

名を呼んだわけでもないのだが、シロと名付けた小鳥が空を飛んでいた。

チチチチ。

小さく鳴いて、浮竹の肩に止まる。

「ああ、お前もシロちゃんだったな」

小鳥は京楽の肩にもとまり、そしてまた大空を飛び立っていった。







拍手[0回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら
新着記事
(03/06)
(03/05)
(03/04)
(03/04)
(03/02)
"ココはカウンター設置場所"