密やかな想いの果てに
「浮竹?」
8番隊の隊首室に、浮竹がやってきた。
「どうしたんだい」
「いや、少し寂しいなと思って」
「それで、僕の所へ来たわけ?」
「ああ。迷惑だったろうか」
「ううん、そんなことないよ」
京楽と浮竹は院生時代からの親友だった。否、親友以上だ。だが、恋人というわけではなかった。
「酒をもってきた。たまには、飲み交わさないか」
「いいねぇ」
お互い、明日は非番だった。
浮竹のもってきた酒は、甘い果実酒だ。喉を焼くような強い日本酒を好む京楽の口にあうかどうかわからなかったが、お互いの杯に注ぎあった。
「果実酒だが、いいか?」
「もちろん。酒なら、どんな酒でも大抵飲めるから」
「お前の好む日本酒をもってきたら、俺が飲みつぶれるからな」
浮竹は苦笑する。
そのまま酒を深夜まで飲み交わしあって、8番隊の隊首室で、その日は眠った。
次の日。
浮竹は、発作を起こした。
「ごほごほごほっ・・・・・・」
ボタボタと、大量の血を吐血する。
ちょうど、京楽が外出していた時だった。いつもより酷い発作で、血を吐きまくった。
「ああ・・・・・」
ああ、ここで終わりか。そう思いながら、意識を手放した。
京楽は、隊首室の真っ赤な色に戦慄を覚えた。
浮竹の呼吸を確認する。
かろうじで息はあるが、危ない状態だった。
「待ってて、すぐに4番隊に連れていくから!」
浮竹を抱き上げて、4番隊の卯ノ花に真っ先に診てもらった。
「回道で癒すには限界があります。手後れになる、直前でした」
ぞっと、寒気を感じた。
「なんとかなるかい、卯ノ花隊長」
「ですから、直前でしたと。命は助かります」
「よかった・・・・・・・」
浮竹を失うかと思った。そう思った瞬間、全てが色づいて見えた。
そうか。
僕は、浮竹をずっと好きだったんだ。
愛していたんだ・・・・・・・。
遅まきになりながら気づき、自重する。
何を勝手に思っているんだろう。浮竹は親友だ。それ以上の想いを抱いてはだめだ。
でも、一度芽吹いた感情は、どうにもならなかった。
できる限り、入院した浮竹の傍にいた。
数日後、浮竹が意識を取り戻した。
「浮竹・・・・言いたいことがあるんだ」
「なんだ?」
「君のこと愛していると言ったら、笑うかい?」
浮竹は、目を見開いた。翡翠の瞳の光彩に、オパール色が混じっていて、とても美しかった。
そして、目を伏せる。
はにかみがちに、微笑んだ。
「俺も、お前を愛している」
「本当かい!?」
「嘘を言ってどうする」
「それもそうだね・・・・」
浮竹は、意識を取り戻してから順調に回復し、数日後には退院した。
京楽に付き添われて、雨乾堂にくる。その日は、京楽も雨乾堂に泊まることになった。
布団をしいた。まだ眠るには時間がある。
それは、どちらからだっただろうか。
気づくと、キスをしていた。
お互いを貪るように、深く口づけする。
「んっ」
漏れる浮竹の少し上ずった声が耳に届く。もっと鳴かせてみたいと思った。
隊長羽織を脱がせて、死覇装に手をかける前で、浮竹に止められた。
「俺は、これ以上の経験がない。戯れなら、よせ」
「戯れなら、君にこんなことはしないよ。僕は君が好きだ」
「京楽・・・・・俺も、お前が好きだ」
京楽は浮竹の想いを、浮竹は京楽の想いを受け入れた。
咥内を、舌が蹂躙する。舌と舌をからめあっていると、浮竹の腰に硬くなった京楽のものがあたった。
「おい、でかいな」
「風呂とかで、僕のみたことあるでしょ」
院生時代とかに、共同風呂とかに入ったりしたとき、見たことはあったが、さらにでかくなるものなのだと初めて知った。
「このサイズ・・・・・ちょっと凶暴じゃないか?」
「君が受け入れるんだよ?」
「何か、オイルのようなものはないか?さすがに素で受け止めるのは不可能だ」
「こんなこともあろうかと、潤滑油買ってあったんだ」
体に毒のない、潤滑油を取り出す。
「おいおい、こんなこともあるかと、前から思っていたのか?」
「君を愛していると告げた次の日には、買っていた」
それは本当だった。
死覇装を脱がせ、襦袢に手をかける。
「あまり、見るな・・・・・」
真っ白な髪と同じくらいの、真っ白な肌だった。
「んっ」
ちりっと、喉が焼ける感覚がした。
キスマークを残されたのだと知って、声を出す。
「見える場所には痕をつけるな」
「分かったよ」
鎖骨から胸にかけて、キスマークをいっぱい残された。女ではないから、柔らかな身体もしていないし、胸もない。
それなのに、京楽は浮竹の胸をもんでくる。
「何もでないぞ」
「知ってる」
先端をつままれると、声がもれた。
「あっ」
「ここ、気持ちいい?」
「分からない・・・」
舌で転がされた。ぴりっと電流が走った気がした。
「なんか・・・へん」
「感じているんだよ。恥ずかしがることはないよ」
全体の輪郭を辿るように愛撫され、花茎に手をかけられた。
「ばか、そんなとこ・・・・」
「先にいっておいたほうが、多分楽だから」
手をかけられる。上下にしごかれて、1分もしない間にに吐精してしまった。
「あああああ!!!」
すさまじい快感に、何もかもが真っ白になった。
「ちょっと我慢してね」
つぷりと、潤滑油まみれにされた指が入ってくる。最初は1本、次に2本、最終的には3本の指を飲み込んだ。
「ここで、お前を?」
「そう。ここで、受け入れるの」
「ああっ」
指が前立腺をこすりあげて、浮竹は啼いた。
「ここがいいの?」
こりこりと、前立腺がある場所を何度も刺激されて、一度収まった熱が、再度集まってきた。
ぐちゃぐちゃと、耳にいやらしい音が聞こえるほど蕾を解されて、指は出て行った。
「いくよ」
「んっ・・・・・あああああ!!!」
先端をぬけると、後は一気に入った。一気に貫かれて、痛みを感じて浮竹は涙を浮かべていた。
「ごめんね。ゆっくりでも痛いのには、変わらないだろうから」
しばらく、馴染ませるために動かさなかった。
「動くよ」
「ああ!」
前立腺をすりあげるように突き上げられて、一度は萎えかけた熱が集まってくる。
「きもちいい?」
何度も前立腺を突き上げられて、浮竹は答えた。
「痛みも少しあるが、きもちいい」
「そう、それならいいんだ」
また前立腺を突き上げられた。
「あ、あ、あ」
声がどうしても漏れるので、手を噛んでいると、キスされた。
「もっと声、聞かせて?」
「やあん」
中を円を描くように抉られた。
それから最奥をつぎあげらる。浮竹はキスを求めてくる。それに応えてやりながら、浮竹の反応していた花茎に手をかける。
「ああ、春水!」
「十四郎・・・一緒にいこう」
ぐちゃぐちゃと音がするまで突き入れられて、浮竹は京楽の手の中で射精した。
同時に、京楽も浮竹の腹の奥に欲望を放った。
「んっ」
抜かれて行く熱を、引き留めるように中が動く。
「もう一度、してもいいの?」
「お前が満足するまで、付き合ってやる・・・・・ああっ!」
言った言葉を後悔するかもしれないと思うくらい、突き上げて、抉って、こすりあげた。
「やあ、も、やぁ」
何度も前立腺を刺激されて、何度の射精した。
もう出るものもないのに、花茎は射精しとうとする。
「ああ!」
京楽は、2度目の熱を浮竹の中に放った。
「やん」
それでもまだ硬い京楽に、浮竹は朦朧とししだした意識の中で応える。
「やあっ」
逃げ出す体を片手で縫い留めて、奥深くまでえぐった。
「ああああ!」
ぷつりと、浮竹の意識が途切れる。
それと同時に、3度目の熱を放っていた。
「初めてなのに、ごめんね」
意識を手放した浮竹に、何度もキスをする。
行為中、浮竹は何度もキスをせがんできた。多分、キスが好きなんだろう。
京楽も疲れているので、濡れたタオルでお互いの体をふいて、京楽は浮竹の中にだした自分の精液をかきだした。どろりと、畳の上に零れたそれを濡れたタオルでふき取った。
布団のシーツを変えて、衣服を着せて浮竹を寝かせた。
2時間くらいして、浮竹が意識を取り戻す。
「俺は・・・?」
「行為の最中に、意識を失ったんだよ」
「そうか・・・・あいたたた」
「どうしたんだい」
「腰と尻が痛い」
「ご、ごめん」
お互い真っ赤になった。今更なのに。
「付き合おう、浮竹。僕の恋人になって」
「俺でいいのか?」
「君の初めてをもらってしまった責任をとるよ」
お互い愛し合っているのだ。交際して当たり前だろう。
外では、雪がちらついていた。
火鉢に手をあてて、浮竹が言う。
「別に、責任なんていいんだけどな」
「だめだよ!ちゃんと、責任はとるから。愛している。それとも、僕と付き合うのは嫌かい?」
「嫌なわけないだろう・・・・・・・」
「じゃあ、恋人同士ということで」
「分かった」
その後、正式に付き合いだして、皆から夫婦と呼ばれ仲になるのは、まだ先のお話。
8番隊の隊首室に、浮竹がやってきた。
「どうしたんだい」
「いや、少し寂しいなと思って」
「それで、僕の所へ来たわけ?」
「ああ。迷惑だったろうか」
「ううん、そんなことないよ」
京楽と浮竹は院生時代からの親友だった。否、親友以上だ。だが、恋人というわけではなかった。
「酒をもってきた。たまには、飲み交わさないか」
「いいねぇ」
お互い、明日は非番だった。
浮竹のもってきた酒は、甘い果実酒だ。喉を焼くような強い日本酒を好む京楽の口にあうかどうかわからなかったが、お互いの杯に注ぎあった。
「果実酒だが、いいか?」
「もちろん。酒なら、どんな酒でも大抵飲めるから」
「お前の好む日本酒をもってきたら、俺が飲みつぶれるからな」
浮竹は苦笑する。
そのまま酒を深夜まで飲み交わしあって、8番隊の隊首室で、その日は眠った。
次の日。
浮竹は、発作を起こした。
「ごほごほごほっ・・・・・・」
ボタボタと、大量の血を吐血する。
ちょうど、京楽が外出していた時だった。いつもより酷い発作で、血を吐きまくった。
「ああ・・・・・」
ああ、ここで終わりか。そう思いながら、意識を手放した。
京楽は、隊首室の真っ赤な色に戦慄を覚えた。
浮竹の呼吸を確認する。
かろうじで息はあるが、危ない状態だった。
「待ってて、すぐに4番隊に連れていくから!」
浮竹を抱き上げて、4番隊の卯ノ花に真っ先に診てもらった。
「回道で癒すには限界があります。手後れになる、直前でした」
ぞっと、寒気を感じた。
「なんとかなるかい、卯ノ花隊長」
「ですから、直前でしたと。命は助かります」
「よかった・・・・・・・」
浮竹を失うかと思った。そう思った瞬間、全てが色づいて見えた。
そうか。
僕は、浮竹をずっと好きだったんだ。
愛していたんだ・・・・・・・。
遅まきになりながら気づき、自重する。
何を勝手に思っているんだろう。浮竹は親友だ。それ以上の想いを抱いてはだめだ。
でも、一度芽吹いた感情は、どうにもならなかった。
できる限り、入院した浮竹の傍にいた。
数日後、浮竹が意識を取り戻した。
「浮竹・・・・言いたいことがあるんだ」
「なんだ?」
「君のこと愛していると言ったら、笑うかい?」
浮竹は、目を見開いた。翡翠の瞳の光彩に、オパール色が混じっていて、とても美しかった。
そして、目を伏せる。
はにかみがちに、微笑んだ。
「俺も、お前を愛している」
「本当かい!?」
「嘘を言ってどうする」
「それもそうだね・・・・」
浮竹は、意識を取り戻してから順調に回復し、数日後には退院した。
京楽に付き添われて、雨乾堂にくる。その日は、京楽も雨乾堂に泊まることになった。
布団をしいた。まだ眠るには時間がある。
それは、どちらからだっただろうか。
気づくと、キスをしていた。
お互いを貪るように、深く口づけする。
「んっ」
漏れる浮竹の少し上ずった声が耳に届く。もっと鳴かせてみたいと思った。
隊長羽織を脱がせて、死覇装に手をかける前で、浮竹に止められた。
「俺は、これ以上の経験がない。戯れなら、よせ」
「戯れなら、君にこんなことはしないよ。僕は君が好きだ」
「京楽・・・・・俺も、お前が好きだ」
京楽は浮竹の想いを、浮竹は京楽の想いを受け入れた。
咥内を、舌が蹂躙する。舌と舌をからめあっていると、浮竹の腰に硬くなった京楽のものがあたった。
「おい、でかいな」
「風呂とかで、僕のみたことあるでしょ」
院生時代とかに、共同風呂とかに入ったりしたとき、見たことはあったが、さらにでかくなるものなのだと初めて知った。
「このサイズ・・・・・ちょっと凶暴じゃないか?」
「君が受け入れるんだよ?」
「何か、オイルのようなものはないか?さすがに素で受け止めるのは不可能だ」
「こんなこともあろうかと、潤滑油買ってあったんだ」
体に毒のない、潤滑油を取り出す。
「おいおい、こんなこともあるかと、前から思っていたのか?」
「君を愛していると告げた次の日には、買っていた」
それは本当だった。
死覇装を脱がせ、襦袢に手をかける。
「あまり、見るな・・・・・」
真っ白な髪と同じくらいの、真っ白な肌だった。
「んっ」
ちりっと、喉が焼ける感覚がした。
キスマークを残されたのだと知って、声を出す。
「見える場所には痕をつけるな」
「分かったよ」
鎖骨から胸にかけて、キスマークをいっぱい残された。女ではないから、柔らかな身体もしていないし、胸もない。
それなのに、京楽は浮竹の胸をもんでくる。
「何もでないぞ」
「知ってる」
先端をつままれると、声がもれた。
「あっ」
「ここ、気持ちいい?」
「分からない・・・」
舌で転がされた。ぴりっと電流が走った気がした。
「なんか・・・へん」
「感じているんだよ。恥ずかしがることはないよ」
全体の輪郭を辿るように愛撫され、花茎に手をかけられた。
「ばか、そんなとこ・・・・」
「先にいっておいたほうが、多分楽だから」
手をかけられる。上下にしごかれて、1分もしない間にに吐精してしまった。
「あああああ!!!」
すさまじい快感に、何もかもが真っ白になった。
「ちょっと我慢してね」
つぷりと、潤滑油まみれにされた指が入ってくる。最初は1本、次に2本、最終的には3本の指を飲み込んだ。
「ここで、お前を?」
「そう。ここで、受け入れるの」
「ああっ」
指が前立腺をこすりあげて、浮竹は啼いた。
「ここがいいの?」
こりこりと、前立腺がある場所を何度も刺激されて、一度収まった熱が、再度集まってきた。
ぐちゃぐちゃと、耳にいやらしい音が聞こえるほど蕾を解されて、指は出て行った。
「いくよ」
「んっ・・・・・あああああ!!!」
先端をぬけると、後は一気に入った。一気に貫かれて、痛みを感じて浮竹は涙を浮かべていた。
「ごめんね。ゆっくりでも痛いのには、変わらないだろうから」
しばらく、馴染ませるために動かさなかった。
「動くよ」
「ああ!」
前立腺をすりあげるように突き上げられて、一度は萎えかけた熱が集まってくる。
「きもちいい?」
何度も前立腺を突き上げられて、浮竹は答えた。
「痛みも少しあるが、きもちいい」
「そう、それならいいんだ」
また前立腺を突き上げられた。
「あ、あ、あ」
声がどうしても漏れるので、手を噛んでいると、キスされた。
「もっと声、聞かせて?」
「やあん」
中を円を描くように抉られた。
それから最奥をつぎあげらる。浮竹はキスを求めてくる。それに応えてやりながら、浮竹の反応していた花茎に手をかける。
「ああ、春水!」
「十四郎・・・一緒にいこう」
ぐちゃぐちゃと音がするまで突き入れられて、浮竹は京楽の手の中で射精した。
同時に、京楽も浮竹の腹の奥に欲望を放った。
「んっ」
抜かれて行く熱を、引き留めるように中が動く。
「もう一度、してもいいの?」
「お前が満足するまで、付き合ってやる・・・・・ああっ!」
言った言葉を後悔するかもしれないと思うくらい、突き上げて、抉って、こすりあげた。
「やあ、も、やぁ」
何度も前立腺を刺激されて、何度の射精した。
もう出るものもないのに、花茎は射精しとうとする。
「ああ!」
京楽は、2度目の熱を浮竹の中に放った。
「やん」
それでもまだ硬い京楽に、浮竹は朦朧とししだした意識の中で応える。
「やあっ」
逃げ出す体を片手で縫い留めて、奥深くまでえぐった。
「ああああ!」
ぷつりと、浮竹の意識が途切れる。
それと同時に、3度目の熱を放っていた。
「初めてなのに、ごめんね」
意識を手放した浮竹に、何度もキスをする。
行為中、浮竹は何度もキスをせがんできた。多分、キスが好きなんだろう。
京楽も疲れているので、濡れたタオルでお互いの体をふいて、京楽は浮竹の中にだした自分の精液をかきだした。どろりと、畳の上に零れたそれを濡れたタオルでふき取った。
布団のシーツを変えて、衣服を着せて浮竹を寝かせた。
2時間くらいして、浮竹が意識を取り戻す。
「俺は・・・?」
「行為の最中に、意識を失ったんだよ」
「そうか・・・・あいたたた」
「どうしたんだい」
「腰と尻が痛い」
「ご、ごめん」
お互い真っ赤になった。今更なのに。
「付き合おう、浮竹。僕の恋人になって」
「俺でいいのか?」
「君の初めてをもらってしまった責任をとるよ」
お互い愛し合っているのだ。交際して当たり前だろう。
外では、雪がちらついていた。
火鉢に手をあてて、浮竹が言う。
「別に、責任なんていいんだけどな」
「だめだよ!ちゃんと、責任はとるから。愛している。それとも、僕と付き合うのは嫌かい?」
「嫌なわけないだろう・・・・・・・」
「じゃあ、恋人同士ということで」
「分かった」
その後、正式に付き合いだして、皆から夫婦と呼ばれ仲になるのは、まだ先のお話。
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