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固まった想い

ルキアが手首を切って自害しようとした。

そのことが一護の耳に入るまで、そう時間はかからなかった。

恋次と足抜けしようとしたことも。

恋次は4番隊で治療を受けている。その元にやってきて、怒った。

「恋次!なんで足抜けなんて危険な真似させた!」

「あれ以上、ルキアをあの場所に置いておけなかったんだよ!」

「ルキアには、できる限り会いに行っている。なのになんで自害しようとなんか・・・」

「お前にはわからねぇよ。4大貴族である坊ちゃんにはな」

ルキアは、廓の主人が気づいたのが早くて、一命を取り留めたが、心が壊れかけていてなんともいえない状態だという。

一護は、その日13番隊の隊長としての責務も放棄して、ルキアの元に向かった。

「ルキア・・・・」

「一護か・・・・もうよいのだ。私のことは、放っておいてくれ」

「そんなこと、できるかよ!」

ルキアをかき抱いて、抱き締める。

「どうすればお前に届く?この狂おしいまでの想いが。どうすれば、お前は傷つかない?ルキア・・・・お前が死んだら、俺も一緒に死ぬ」

一護は本気だった。

ルキアの包帯の巻かれた手首に何度もキスをした。

「ばかなことを・・・一護は、4大貴族の現当主であろう。こんな罪人の花魁のためになんか、命をかけるな」

「そんな罪人の花魁に、俺は全てを持っていかれているんだ。お前を助けたい。もう一度、俺の手をとってくれ」

「私は・・・・・」

「お前は、俺のものだ。勝手に命を捨てるなんて、許さない」

「一護・・・・・」

ルキアのアメジストの瞳から、涙が溢れた。

「もう嫌なのだ。花魁である自分が。一護に無理をさせている自分が」

「俺は無理なんてしてない」

「だが、今日は仕事を放棄してきたのであろう?」

「なんでもお見通しか・・・・かなわないな、お前には」

「もう一度、俺の子を孕んでくれ。そしたらお前を妻として迎えれる。苦役の強制の5年なんて無視できる」

「一護。私は、貴様に思われるほどの人間なのだろうか?」

「そうだ。お前は、俺に思われるほどの人間だ」

ルキアを抱き上げて、褥に横たわらせた。

「何度でも、お前を抱く。俺の子を孕むまで」

「一護・・・・」

お互い、服をぬぎあって、貪りあう。

ルキアに触れるだけにキスを全身に降らせると、ルキアは縮こまった。

「ルキア・・・・・愛してる」

「一護、私もだ・・・・」

深い口づけをした。

「ん・・・・」

ルキアの舌と舌を絡めあう。

ルキアの、豊満ではないささやかな膨らみを手でもみしだく。先端を口に苦ふむと、ルキアは喘いだ。

「んあ・・・・・」

そのまま、秘所を手で弄(まさぐ)る。

すでに濡れていて、陰核をきつく摘みあげると、ルキアはビクリと体を強張らせた。

秘所の、入口あたりの天井の、前立腺がある部分を指ですりあげると、ルキアは体を痙攣させた。

「ああああ!!!」

「ルキア・・・もっと乱れろ」

何度も、秘所のいい部分を指で弄った。

「入れるぞ・・・・・」

「んっ」

それを了承ととって、一護はルキアを突き上げた。

「ああ!」

何度も突き上げていると、ルキアが涙を零した。

「どうした、どこか痛いのか?」

「違う。今、幸せなのだ」

「そうか」

また律動を開始する。

褥の上で、ルキアは乱れた。

一護も、乱れるルキアをもっと乱れさせようと、挿入を繰り返す。

ルキアの秘所を貫き、揺さぶり、抉って、ルキアの子宮の奥で、一護は射精した。

「子供・・・・できるといいな」

「そればかりは、運を天に任せるしか・・・きゃう」

いったばかりの一護は、まだ硬さを失っていなかった。

騎乗位にされて、ルキアが戸惑う。

「自分の好きなように動いてみろ」

「そんなの・・・・できぬ」

下から突き上げると、いい場所からそれてしまうので、自然といい場所に当たるように体が動いていた。

「あ、あ、あ、あ」

ルキアの声が、甘ったるかった。

「お前は俺のものだ・・・・髪の一本から、爪の先まで」

「一護・・・好きだ、愛している」

「俺も好きだ、愛してる。足抜けなんて危険な真似、もうしないでくれ。命を絶つようなこともだ。お前が死んだら、俺も本気であとを追うからな」

一護の言葉が本気であると受け取って、ルキアは頷いた。

「もう、足抜けも自害もせぬ」

「そうだ。それでいい。恋次にも抱かれぬなとは言わない。だが、恋次と足抜けはしないでくれ」

その日、ルキアはまた一護の子を宿した。

だが、それが分かるのはそれから1か月は過ぎた頃だった。



「ああ、恋次!」

恋次に抱かれ、一護に抱かれ。

まさに遊女のように。

「ルキア・・・・俺のものには、もうならないのか」

ルキアの心が、一護に向いているのは知っていた。

それでも、最後まで諦めきれない。

ルキアを抱き締めながら、恋次は思う。一護さえいなければと。けれど、それは決して抱いてはいけない思いだ。

「俺は、結局一護に勝てねぇのか」

「恋次・・・・すまぬ」

ルキアは、涙を流しながら、恋次に抱かれながらもう固まってしまった想いを、恋次に与えた。

それは恋次にとって、慈悲のない言葉だった。

「私は、一護が好きなのだ。一護のものになる」

「ルキア・・・それがルキアの選んだ答えなら、もう何もいわねぇ。お前を買うのもこれが最後だ・・・ただ分かってくれ。俺もルキアが好きで、ルキアを愛している。もしも、一護のことがいやになったら、俺の元にきてくれ。大切にするから」

「恋次・・・・・一護が好きで一護のものになる。でも、恋次、貴様のことをいつまでも忘れない」

その日を境に、恋次はもう廓にルキアを買いになくなった。

そして、四楓院夜一との縁談を破談にした一護が、また毎日のように廓に通った。


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