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13番隊の姑

浮竹は、3日ほど高熱を出して寝込んでいた。ようやく熱がさがり、湯あみをして昼餉を食べて、仕事をして数時間経過した。

「はははははは」

浮竹は、京楽が来る前から酔っぱらっていた。

もうすぐ京楽がくるからと、黒い瓶から酒を注ぎながら飲んでいたら、潰れた。

浮竹は、酔うと饒舌になったり、笑い上戸になったり。いろいろあった。

「京楽隊長、助け・・・・がくっ」

やってきた京楽に、助けを求めるも、浮竹の体術は凄い。

海燕にプロレス技をかけている浮竹を、京楽は抱き上げて、だめだとしかりつける。

浮竹は不思議そうな顔で、小首を傾げていた。

その様子がかわいくて、口づけると、もっとと強請られた。

流石に、副官の目の前ではどうかと思ったが、すでに関係は知られているので、浮竹を抱き締めて、口づけると、とろんとした目で浮竹が京楽を見てきた。

「ちょっと、俺がいるのにおっぱじめるのは勘弁してくださいよ」

「大丈夫。もう眠ったよ」

「ええ!?さっきまであんなに攻撃的だったのに!?」

「僕の柑橘系の香水の匂いと、腕の暖かさに安堵するんだろうね。僕の腕の中にくると、酔っぱらっている浮竹は大抵寝るよ」

「恐るべし・・・・・・」

流石は、長年連れ添った恋人というだけはあるか。

「それより海燕君、大丈夫かい?」

「ちょっとプロレス技決めかけられていたけど、大丈夫です」

「それはいいとして、なんで、浮竹が酔っぱらってたの?」

「ああ、京楽隊長も呼んで酒盛りするっていって、俺と一緒に酒のんでたら、飲みつぶれたみたいで・・・・」

眠っている浮竹を見る。とても幸せそうな顔をしていた。

「なんの酒飲ましたの?」

「あ、この黒い瓶のやつです」

「あちゃー、それ、僕用の強い酒だよ。浮竹がつぶれるわけだ」

「ええ、そうなんですか!浮竹隊長、果実酒だった言って飲んでましたけど」

そっと、京楽が浮竹の額に手を当てる。

案の定、熱があった。

「海燕君、布団しいて。浮竹のやつ、熱がある」

「ええっ!気づきませんでした。一度完全に下がったのに」

「君も、後100年浮竹の傍にいれば分かるようになるよ」

布団をしいて、その上に浮竹を寝かせて、毛布と布団をかけた。

「100年もこの隊長の副官とか無理です」

「まぁそうだろうねぇ」

京楽が苦笑する。

浮竹は、数時間眠ったまま起きなかった。

海燕は下がってしまったし、することもないので京楽も眠っていると、浮竹が怒っていた。

「京楽、俺がいない間にこんなに飲んで・・・・・」

「いや、それ君と海燕君が飲んだやつだから。熱は下がったの?」

「熱?俺、熱なんてあったのか?」

「そうだよ。熱のせいで、僕のお酒を果実酒だといってぱかぱか飲んでたって、海燕君が言ってたよ」

「俺としたことが・・・・不覚だ」

がくりと、畳の上に膝をつく。

「そんな大げさな」

「この酒買うのに、俺の給料全部使ってしまったんだ・・・・京楽に飲んでもらおうと思って」

「ええ、君の給料全部だって!?仕送りは?薬代は?」

「考えてなかった・・・・・・・・」

「ああもう、君って子は・・・この代金、高くつくからね?」

今月の給料は、京楽を頼るしかなざそうだった。

抱き締められて、口づけられる。

そのまま押し倒された。

「んっ」

体を弄られて、敏感に反応する浮竹には、もう熱はないみたいだった。

「あっ」

隊長羽織を脱がされて、死覇装も脱がされて行く。

「ああっ」

乱れるままに、浮竹を京楽は貪った。

そのまま、濡れたタオルで互いの体をふきあって、死覇装をきて隊長羽織を着る。

「夕餉の支度ができました。どうしますか」

「ああ、食べるから準備をしてくれ」

浮竹がそういう言うと、海燕は2回にわけて、二人分の配膳を用意した。

「隊長、京楽隊長と逢瀬しましたね?」

「えっ。そ、そんなことないぞ」

夕餉は、タイの蒸し焼きだった。

「隊長羽織が、別々です。13番隊の隊長羽織を京楽隊長がきて、8番隊の隊長羽織を、浮竹隊長が着てる・・・・・・」

「ええっ道理で、少しでかいはずだ」

「道理で、少し窮屈なはずだ」

浮竹と京楽は、互いの隊長羽織を交換しあった。

「京楽隊長・・・・・浮竹隊長に手を出すのはいいですけど、病み上がりなんだから、そういう時はできるだけ手を出さないでください」

「いや、ほんといろいろとごめん・・・・・・」

京楽も、病み上がりだった浮竹に少し無理をさせてしまったことには気づいていた。

「浮竹、大丈夫かい?」

「ああ、俺は平気だぞ」

夕餉をもっきゅもっきゅと食べる浮竹はかわいかった。

「ああもう、なんで君はそんなに愛らしいの」

「もぎゃあああああああ」

京楽に変な場所を触らて、悲鳴をあげる浮竹。

「くれぐれも、無理はさせないようにっていってるでしょ、あんたは!」

スパンと、紙をまるめたもので京楽の頭をはたく海燕。

「いたた。他の隊の隊長をそんなもので殴るなんて」

「関係ない!今日はもう、浮竹隊長と夕餉をとったら、帰ってくださいね!」

「えー。泊まりたい」

「だめです!」

「けちー」

「けちでけっこう!浮竹隊長も、安静にしてまた熱がでないようにしてくださいね!」

二人とも思った。

海燕って、姑みたいだと。

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