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人生ゲームで人生がおかしくなる

「白哉ー、阿散井副隊長も一緒に人生ゲームをしよう」

背後に京楽を連れた浮竹が、人生ゲームを手に6番隊の執務室までやってきた。

すでに仕事を終えてあるであろう時刻を見計らって。

机の上に、人生ゲームを置く。

白哉は今まで2回人生ゲームをしたことがあるので、普通にプレイしようと長椅子に移動した。

「えええ、隊長って人生ゲームなんてするんすか」

「白哉はいつも一人勝ちするから、このゲームけっこうお気に入りだよな?」

「そうなのかい朽木隊長」

京楽の問いに、白哉は答える。

「この私が勝つのはあたりまえのことだ」

「隊長と人生ゲーム・・・・うぷぷぷ、似合わねぇ」

「恋次、貴様千本桜の錆になりたいのか?」

「な、なんでもないです!はい!」

恋次も現世で暇な時に人生ゲームをしたことがあるらしく、ルールの説明は不要だった。

クジで、1位になった者は最下位になった者に何をするかを決める。

「1位になった者は、最下位の者とキスすること」

「ええええ」

「まじっすか」

ありえないと、皆思ったが、まぁキスくらいならましかとも思う。

他のクジとみると1位になった者が最下位の者に高級酒をおごる、1位になった者が最下位のものに甘味物を腹いっぱいおごるとか、誰がだした意見とか丸わかりだった。

ちなみに、キスの案件をいれたのは京楽だった。

「絶対に負けないぞ」

「負けてなるものか」

「・・・勝負」

「ようは、最下位にならなきゃいいんだよ」

浮竹、恋次、白哉、京楽の順の言葉だった。

1時間ほどでゲームの決着がついた。

やはり、1位は白哉だった。大富豪になり、子供を2人もうけてゴール。

2位は京楽、公務員になり、子供を5人ももうけてゴール。

3位は浮竹、借金まみれで子供なしでゴール。

最下位は恋次、フリーターのまま、子供を1人もうけてゴール。

「最下位俺じゃないっすか!」

「そうだな。頑張れ、阿散井副隊長」

「隊長とキスなんて無理!」

「約束は約束だ。こい、恋次」

恋次の手をとって、白哉は唇を重ねた。

その思ったより柔らか感触と、いい匂いに恋次はディープキスをしていた。

「んんっ・・・・・」

白哉の喉がなる。

浮竹も京楽も、その様をぼけーっと見ていた。

「んあっ・・・・恋次、いつまで呆けておるのだ」

口づけを終えて、真っ赤になった恋次に声をかける。

「俺、急用思い出したんでこれで”!」

恋次は逃げ出した。

「んー。意外と、阿散井副隊長もまんざらではない?」

浮竹が首を傾げると、白哉が笑う。

「そんなばかなことがあるものか」

一番信頼している副官なのだ。上官に、邪な思い何て抱いていないと決めこむ。

「いやー、あの反応は何かあるんじゃないかなー」

京楽が、他人事だと、意地の悪い笑みを見せた。

「それにしても、この人生ゲーム一護君からもらったんだが、尸魂界版もほしいな」

「それなら、私の力でなんとかしよう」

「本当か、白哉」

「この偽札も、本物の金にかえよう」

「いや、それはゲームだから偽札のままのほうがいいと思う」

「そうか?」

「そうだ」

白哉と浮竹の仲はいい。

白哉が子供の頃からの知り合いらしいのだが、白哉は実の兄のように慕っていると周囲にいったことがあった。

浮竹も、白哉を弟のように大切にしていた。

その仲のよさに、京楽も嫉妬を覚える。

「朽木隊長、浮竹と仲がいいね」

「否定はしない」

「なんだ、嫉妬してるのか京楽?」

「そりゃするでしょ。恋人が、こんなにも親しげにしてるんだから・・・・」

「俺の白哉に対する想いは家族愛だ。弟のようなものだ」

「私も、浮竹のことを実の兄のように思っている。ただ、それだけだ。兄が勘繰りたがるような関係ではない」

人生ゲームは、白哉が尸魂界版を作ってくれるそうだから、6番隊の執務室においてきた。

雨乾堂に戻ると、京楽がキスをしてきた。

「どうしたんだ、京楽」

何度も口づけられる。

「ふあっ・・・・・」

舌を絡めとられて、ディープキスになる。

浅く深く口づけを何度か繰り返して、京楽はやっと満足したのか、浮竹を解放した。

「今頃、阿散井君は大変だろうな」

「どうしてだ?」

「君には、まだ分からないよ」



一方の恋次は。

「隊長があんな顔するなんて・・・・・」

かなり、腰にきた。

美形な顔は見飽きるほど見てきたが、あんな声を聞くのもはじめだった。

「はぁ・・・明日、どうやって会えばいいんだか」

そう、悶々と苛立ちを抱え込むのだった。

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