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小説掲載プログ
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解毒薬はどこだーー!!

「日番谷隊長、結婚しよう」

「は?」

浮竹は、10番隊のに執務室やってくるなりそう言った。

「浮竹、お前またマユリの変な薬飲まされただろう」

「俺は、親しい者に恋慕するという薬しか飲んでいない。京楽に飲まされたんだが、京楽が好きでであったことは確かだが、今は日番谷隊長しか見えない」

「朽木はどうなんだ」

「ああっ、白哉もいた・・・。日番谷隊長が正妻で、白哉が第2夫人というのはどうだろう」

「解毒薬はどこだーーー!!」

日番谷が叫ぶと、こそこそと京楽が泣きながら。

「ここにあるんだ」

と、解毒薬を日番谷に持たせた。

「京楽、お前はばかか?親しい者に恋慕する薬なんて・・・・・」

「僕のことをもっと好きになってくれると思ったんだよ!僕が一番浮竹と親しいし」

「薬のませなくても、浮竹はお前にほれているだろう」

「最近させてくれないから、つい」

「アホか、お前は!」

「(ノД`)シクシク・・・・・・・」

浮竹は頬を朱くして潤んだ瞳で日番谷をみてきた。

「日番谷隊長、結婚式はいつにする?白哉ともしなければいけないから、3人の都合のつく時間で・・・・・」

「すまん、浮竹」

首の後ろに鋭い手刀をいれると、浮竹は意識を失った。

浮竹の意識がない間に、なんとか解毒薬を飲ませた。

「う・・・・俺は?」

「京楽に変な薬飲まされて変になってたんだ」

「またか・・・・日番谷隊長、結婚しよう」

「おい、京楽、治ってないぞ!」

「あれ?おかしいな・・・・・ああっ、これ惚れ薬の解毒薬だった。すぐに解毒薬とってくるから、しばらく浮竹の相手よろしくね」

「ちょっとまて京楽ーーーー!!」

薬でおかしくなった浮竹を置き去りして、去って行ってしまった京楽に、ちょっと殺意を覚えた。

「白哉のところにも、結婚しようと言いにいかなければ・・・・・」

「浮竹、朽木のところにはいくな!」

浮竹が結婚しようとかいいだしたら、白哉のことだから、京楽を攻撃するに違いない。仲のいい浮竹をこんなにした責任をとれと。

「もうちょっと、結婚式について段取りとかとろうぜ」

なんとか、京楽が戻ってくるまで引き留めておかねばと、ありもしない結婚式話をする。

「そうだな。日番谷隊長は和式か洋式、どちらが好きだ?」

「んー。やっぱ見慣れてるから和式かな?」

「そうか。日番谷隊長のウェディングドレス姿もみたいし・・・・最近、現世ではやりの、白無垢とウェディングドレスにお色直しするという、和式と洋式を合体させたのはどうだろう」

「ああ、いいな。ちなみにウェディングドレスも白無垢も、お前がきてくれ」

「え、俺が妻になるのか?」

「そうだ」

うーんと、浮竹はうなりだした。

この調子で引き留められればいいんだが。

「日番谷隊長には悪いが・・・・・・俺は京楽なんかと付き合っていた時期があって、処女じゃないんだ」

「ああ、知ってる」

早く戻ってこい、京楽!

心の中で叫んだ。

「それでもいいのか?」

「ああ」

「じゃあ、さっそく式場に予約しにいこう!」

日番谷の手を掴んで、伝令神機で結婚式場に電話をかけだした。

「はい、もしもし」

「すまん、間違い電話だ!」

その電話を切った。

「どうしたんだ、日番谷隊長・・・はっ、もしかしてもう結婚していたのか!?」

誰とだよ!心の中で叫んでいた。

「そうか・・・・日番谷隊長も、京楽の魔の手に・・・・」

よりによって京楽かよ。きついな!

「俺はそれでも構わない!京楽の魔の手が、これ以上日番谷隊長に及ばないように・・・ちょっと、白哉のところにいってくる!」

「あ、待て浮竹!」

浮竹は、瞬歩でとび出していってしまった。



「白哉、結婚しよう!」

「ああ、遅かった・・・・・」

日番谷は、がくりと項垂れだ。

「兄は、何を言っておるのだ」

「お前のことが大好きなんだ。結婚してくれ」

「兄には、京楽がいるだろう」

「あんなの、もうどうもでもいいんだ。俺の妻になってくれ!」

ピクリと、白哉が身じろぐ。そして、背後にいる日番谷に気づいて。

「悪戯か何かか?それとも何かの罰ゲームか」

「いやな、こいつ涅マユリの作った変な薬飲んで、俺とお前に恋してるらしいんだ」

「飲ませたのは京楽か」

「その通り」

「あの男・・・・浮竹をこのようにしておいて、姿も見せぬとは・・・・」

「いや、今解毒薬とりにいってるから」

「ふうむ。浮竹、すまぬが私は永遠に緋真以外を愛することはないのだ。結婚はできぬ」

「そうか・・・・じゃあ、日番谷隊長とだけ結婚する」

とぼとぼと、10番隊の執務室に戻ってきた。

「日番谷隊長は、俺と結婚してくれるよな?」

「あ、ああ。だから、もうちょっと大人しくしててくれ」

「明日、新居の家を買いに行こう。ペットも飼おう。子供は5人くらい欲しいな」

おいおいおい。

どんどん無理がある方向にずれている。

「結婚するなら、婚前交渉もありだよな。日番谷隊長・・・・」

「すまん、浮竹!」

首の後ろに手刀を入れた。

ぐったりとなった浮竹を、長椅子に座らせる。

「日番谷隊長、解毒薬なんとかもってきたよー」

ぜいぜいと息をきらして、瞬歩で京楽がやってきた。

「早く飲ませてやれ」

「ああ、気を失わせているのか」

「それが一番安全だからな」

京楽は、解毒薬を口に含むと浮竹に口移しで飲ませた。

「ん・・・・京楽?」

「浮竹、僕のことどう思う?」

「へたれ」

「おし、元に戻った」

「本当か?おい、浮竹、俺と結婚したいと思うか?」

「え?思うぞ」

「解毒薬はどこだーー!!おい京楽!」

「はははは、嘘だ、日番谷隊長」

「だーもう、蒼天に座せ氷輪丸!」

はははと笑う浮竹に、ぜぇぜぇと息の荒い京楽を巻き込んで、二人はふっとんでいく。

「最初から、こうしておけばよかったのか・・・・・・」

今更ながらに気づく。でも、浮竹のことだから、ふっとばされてもくるだろうな。

京楽は、浮竹を宙で抱き留めて、瞬歩で去って行く。その背中に、千本桜の桜が襲い掛かっているのは見間違いではないようだ。

「京楽隊長、兄は浮竹をなんだと思っている」

「ごめん朽木隊長!もうしないし迷惑かけないから、剣を収めてくれないかな」

「白哉俺は平気だから、俺のために怒ることはないぞ」

「兄がそういうなら・・・・」

白哉は剣を収めた。


今宵も、月が綺麗だ。

京楽がもたらした事件は、結局マユリに札束ビンタをした京楽の手で片付けられるのだった。










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