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血と聖水1-4

「血と聖水の名において・・・・いでよ、シルフ!切り裂け!」

白哉が、風の精霊シルフを召還し、真空の刃で京楽を切り裂く。

幾つもの傷が、京楽にできるが、すぐに再生した。

「殺しあうがいい」

京楽の中に入ったヴァンパイアロードは、京楽の血で戦闘人形を呼び出す。

その強さは、さっきまでのヴァンパイアロードの血でつくったそれの、比ではなかった。

「ぐ・・・・」

白哉が、戦闘人形の一匹と切り結ぶ。

「強い」

ビームサーベルで、頭と胴を切り離しても、血でできているためにすぐに元に戻る。

「きりがない、浮竹」

「分かっている」

浮竹も、ビームサーベルを手に、戦闘人形を切り倒していくが、すぐに血になり、また戦闘人形に戻っていく。

「白哉、氷属性の精霊の使い魔はいないのか?」

「炎と風属性ばかりで、氷はない」

「そうか。炎でなんとかなるか?」

「血と聖水の名において・・・フェニックス!血を蒸発させろ!」

凄まじい火力が場を満たす。 炎の地獄の猛火が、京楽を包んだ。

「手加減くらいしろ、白哉!あいつは俺の使い魔でもあり、パートナーでもある!」

「いや、単に情夫であろう?」

「じょ、じょ・・・・」

浮竹は顔を真っ赤にした。

「フェニックス、そのまま燃やし尽くせ」

「血と聖水の名において、フェンリルよ!凍てつくせ!」 フ

ェニックスの炎を止めるように、猫くらいの大きさの白い狼が、氷のブレスを吐く。 それは油をかけた火種に、一滴の水を加えるようなものだった。

「にゃあ、にゃあああああ。無理だ、主よ。主の力が足りないにゃ」

「そこをなんとか、フェンリル」

「主が消せばいいにゃ」

「なるほど、それがあったか」

白哉が頷いて、浮竹を燃え盛る京楽向かって投げ捨てた。

投げ捨てた。

普通、仲間を投げ捨てたりしないよね。でもするのが、白哉。

「うわああああ?」

投げられて、とっさに受身もできなかった浮竹は、そのまま燃え盛る京楽に横抱きにされていた。

「熱い!とっても熱い!!」

浮竹が我慢できずに叫ぶと、火が消えた。

「にゃあ。ほら、京楽が主を守るために火を消したにゃ」

「京楽?」

とてつもない温度の炎で焼かれていたというのに、髪一つ焦げていない。

真紅の血の瞳は、鳶色の優しい色に戻っていた。

「いい加減、僕の体から出ていけ!」

京楽の体から追い出され、ヴァンパイアロード、は血の海となって、姿を形づくる。

「どうする?」

京楽が、浮竹を地面に降ろした。

「どうするのだ、浮竹」

「ビームサーベルで、心臓を突き刺そう」

「分かった」

白哉が、肩で息をしているヴァンパイアロードの背後から、ビームサーベルで心臓を突き刺す。

「がああああああ」

「京楽!」

「分かったよ!血と聖水の名において、我血の聖水とならん」

京楽の姿が溶けて、真紅の血液となり、ビームサーベルにまといつく。 そ

のビームサーベルで、浮竹はイルジオンの精霊に残像を作らせ、シルフの力をかりて横にすべり、そこからヴァンパイアロードの心臓を突き刺した。

「ああああああああ!!!!」

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