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黒魔法使いと白魔法使い4

14階層は、ゴーレムばかりでた。

ストーンゴーレム、アイアインゴーレム、ファイアゴーレム、アイスゴーレム、グリーンゴーレムだった。

ファイアゴーレムとアイスゴーレムは反対の属性の魔法で京楽が倒していった。

グリーンゴーレムに火の魔法で、ストーンゴーレムとアイアンゴーレムは火の魔法を付与せたパーティーリーダーの剣できっていったが、アイアンゴーレムは硬かった。

新しい剣を手に入れたので、付与しても錆びない酸を付与して、アイアンゴーレムに切りかかると、酸にふれたところがじゅわっとと溶けていき、心臓部分にあったコアを破壊すること倒していった。

盾使いは、ストーンゴーレムとアイアンゴーレムの攻撃を全部引き受けて、新米斧使いと獣人盗賊は、グリーンゴーレムを倒していった。

新米斧使いは、力が強いのでストーンゴーレムもアイアンゴーレムも斬り裂いてしまった。

魔石だけ取り出して、アイテムポケットにしまい込む。

15階層はブラックベアとブラックサーペントが出た。

ブラックベアもブラックサーペントも、肉が食えた。

ブラックベアは毛皮を、ブラックサーペントは皮が素材となった。浮竹と京楽とパーティーメンバーたちは次々に倒していく。毛皮と皮と肉を京楽のアイテムポケットに入れて、16階層、17階層と進んで、16階層で出会った強敵コカトリスの卵をゲットして、その体もアイテムポケとに入れていた。
17階層にはセーブゾーンがあって、そこで遅めの昼食をとることになった。

ブラックベアとブラックサーペントとコカトリスの肉を適当に斬り分けて、野菜やキノコを入れて鍋にした。

コカトリスの卵は、〆の雑炊につかった。

「ふう、うまかった」

「おいしかった」

「うんうん、作った僕もいうのもなんだけど、適当な肉を鍋にしたわりにはおいしかったね」

「コカトリスがボスでもいいくらいの強さだからな。石化を解く魔法を覚えているが、誰も石化しなくよかった」

浮竹は、鍋を食べ終えて、一安心といったところだった。

コカトリスと遭遇したとき、強い毒をもっている尾の蛇を、まずはリーダーの剣士に切り落としてもらった。それから、鶏の両目を石化するので浮竹がサンシャインの光の魔法で潰し、京楽がエクスプロージョンの魔法を放って、トドメをさした。

肉は食えるので、エクスプロージョンの魔法は頭部あたりにしてもらった。

コカトリスの肉と卵はまだ残っているので、次の18階層に進む。

それまで草原地帯であったが、がらりと外観がかわって、砂漠地帯になった。

サンドワームの群れが出てきた。

倒していくと、魔石の他に、京楽が食べるので体液を採取しろという。

みんな嫌そうな顔をしていた。

でも、京楽が食べれるということはおいしいのだろう。緑色のグロテスクな体液を集めて、大きめのガラスの瓶に入れた。

それをアイテムポケットに入れて、19階層に進む。

19階層も砂漠で、サンドコヨーテとサンドスコーピオンが出た。どちらも食用には値しないと思われたのだが、京楽が倒したサンドスコーピオンの尾を切り離した胴体をアイテムポケットにいれた。
それかから、サンドコヨーテは毛皮だけをアイテムポケットにいれる。

20階層はいよいよボスで、サイクロプスだった。

一つ目の巨人は、斬りかかってきたパーティーリーダーの剣を弾き飛ばした。

「くそ、めちゃ硬い」

「まずは目をつぶそう」

浮竹の言葉に、盾使いがヘイトを稼いで挑発のスキルを発動させて、攻撃のターゲットを引き受けた。

その間に、獣人盗賊が投げたボウガンの弓がサイクロプスの一つ目をつぶした。

「ぐあああああああ!!」

サイクロプスは手をぶんぶん振り回し、暴れまくる。

盾使いは一度下がり、新米斧使いがサイクロプスの右腕を切り飛ばした。

「よし、じゃあ倒しちゃいますか」

「そうだな」

京楽と浮竹は魔法を唱え出す。

京楽と浮竹はLVカンストの99で、倒してもこれ以上レベルが上がらない。なるべく仲間たちに戦闘をさせて、LVがあがりやすいようにして、自分たちにふりわけられるはずだった経験値は、自然と仲間たちに振り分けられた。

それでも、浮竹と京楽が倒しただけでは、LVだけあがって技術がついていかないので、よほど危険なボスとかモンスター以外は、他のパーティーメンバーにも攻撃してもらった。

攻撃すればする分、経験値がたまる。

「アイシクルスピア!」

「ホーリーランス!」

それぞれ氷と聖属性の槍で体を貫かれて、サイクロプスは倒れた。肉は人間に近い体をした亜人の一種に近いので、食べないことにした。

20階層を踏破して、財宝の間が開いた。

金貨300枚とミスリルのインゴットが10個あった。

全部、浮竹と京楽以外の4人で分ける予定だった。

とりあえず、京楽のアイテムポケットに入れた。

そのまま21階層、22階層と進んで、22階層で夜を過ごすことしにた。

草原のフィールドなので、敵が近づいてきても分かりやすいからだ。

21階層も砂漠で、アイアンスコーピオン、デッドスコーピオンなどがでた。

体が硬いうえに猛毒なので、京楽の氷の魔法で屠ってもらった。

22階層では、キラーラビットが出たが、弱かったのですぐに倒せた。みんな、この新ダンジョンにきてLVも上がり、強くなっていた。

キラーラビットを20匹くらい屠って、毛皮と肉に解体する。

毛皮は京楽がアイテムポケットにしまい込んだ。

まず、キラーラビットの肉を適当な大きさに斬り分けて、コカトリスの卵をとかしたものにつけて、サンドワームの体液につけた。

「うわ、サンドワームの体液つけるのかよ」

「ピリ辛くておいしいんだよ?」

サンドワームは、食べれないかもしれないと思いつつも、昔京楽は焼いたものを口にしたことがあった。肉は口にできたものではなかったが、体液はピリッと辛くておいしかった。

それを高熱の油であげていく。

キラーラビットのサンドワームフライの完成だった。

バジリスクの残りの肉も同じようにサンドワームのフライにした。

サンドスコーピオンは茹でて、塩をまぶして、切り身をいれて中身の身を食べることになった。

今回のメニューは、食べるのに少し勇気が必要だったけれど、京楽がまずいものを作るはずがないと、皆信用して口にした。

「あ、辛くておいしい」

「ほんとだ、辛さと肉のうまみがマッチしてる」

「もっと辛くしたかったら、熱を通しておいたサンドワームの体液があるから、それをつけて食べてね」

例えるなら、エビフライのタルタルソースのようなかんじだった。

「サンドスコーピオンの肉は、カニの味に近いな」

浮竹が、サンドスコーピオンの切れ目から真っ赤になった身を口にした。

「でしょ。ほんとはアイアインスコーピオンもデッドスコーピオンも食べたかったんだけど、硬くてナイフが通らないから、辛抱したよ。ミスリル製のナイフが欲しいなぁ。今度の冒険に出るときは、ミスリルのナイフを用意しよう」

今のナイフは、普通の鋼鉄製だった。

少し欠けていた。

予備のナイフは5本はあるので、この旅の間でナイフが使い物にならなくなるということは、ないだろう。

「今日はここで野営しよう」

浮竹と京楽がパーティーに入る条件として、金銭の分配はいらないが、魔物食を食べること、あとは深夜の警戒への不参加であった。

浮竹と京楽は見張りに参加せず、他のパーティーメンバーのリーダーの剣士、盾使い、獣人盗賊、新米斧使いの順に、見張りの当番をした。

朝起きると、もう京楽は起き出して、朝食の準備をしていた。

余ったキラーラビットの肉を串焼きにしていた。野菜なんかも串に通して、朝飯はキラーラビットの串焼きだった。

「辛い味付けが欲しい人は、サンドワームの体液をかけてね」

浮竹をはじめとして、みんなもうサンドワームの体液が不味いとは思っておらず、辛いソースのような感じで、串焼きにかけて食べていた。

「さて、3日目の夜が明けた。あと4日、できるところまで探検しよう!」

もうすぐ、未踏破の26階層が見えてくる。

そんな階層であった。

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