無題
「行くのかい」
「ああ」
「そうかい。いつか、地獄で会おう」
「そうだな、春水」
「そうだね、十四郎」
遥か昔。
まだ学生だった頃、親友となった。
変わる季節の中で、お互いを大切にした。
浮竹の肺の病は、ミミハギ様のお陰で時を止めただけにすぎず、完治はしなかった。
時には稽古で2対の木刀で、浮竹が血を吐いたのもかまわずにきりかかったりした。
結果は引き分け。
互いの関係は、親友であり戦友でありライバルでもあった。
ミミハギ様を宿したまま、浮竹は肺の病と闘いながら京楽と同じ隊長にまで上り詰めた。
海燕亡き後、副隊長をを望む46室に、副隊長はいらぬと啖呵を切った。
京楽にミミハギ様のことを教えて、信じてもらえた。
絆は、深い。
魂のレベルでいつしか結ばれ合っていた。
「君が逝く時、きっと僕は藍染の力を借りる」
「俺が逝く時、どんな方法を使っても、尸魂界をもちこたえらせろ」
思いは、一つ。
この尸魂界を守りたい。
世界を、生きる者を守りたい。
「浮竹隊長!!浮竹隊長がいなくなれば、13番隊はどうすればいいんですか!」
「すまないな、朽木。まぁ、なんとかしてくれ」
浮竹は、神掛をした。
五臓六腑が黒くなり、はるか高みにある霊王宮までミミハギ様の、霊王の右腕はやってくる。
葬られた霊王の代わりに、この世界を少しでも永らえさせるために。
「京楽・・・・・後は、頼んだ・・・・・・」
「浮竹・・・・後は、任せなよ」
思いは交差する。
尸魂界のために死なば本望。
浮竹十四郎は、そんな男だった。
そして、一番仲のいい親友は、それを嘆きつつも受け入れる、総隊長だった。
そこには、確かに愛に似たものがあった。
何百年と同じ時を過ごし、互いに惹かれあっていた。
浮竹は死を。
京楽は生を。
それぞれ、選びとる。
「十四郎、今までお疲れさま。もう、泣いていいんだよ」
ミミハギ様を失い、体から抜け出た霊魂は、京楽の元に向かった。
「春水。もう時間がない。俺は地獄に落ちる。今まで、ありがとう。たくさんの愛を、ありがとう」
親友として、戦友として。
愛をもらった。
たくさんのありがとうを、お前に。
「地獄には、いつか老いぼれになってから、来いよ」
「うん」
京楽は、一滴の涙を零した。
「泣くな。これは、俺が決めたことだ」
「そうだね。君は、いつも僕の先をいってしまう。ずるいよ」
「ふふ。またな、春水」
「うん、またね、十四郎。今までお疲れさま」
浮竹の魂魄は、尸魂界の霊子に還っていく。
京楽は、藍染を外に出そうとしていた。
「また、いつか。十四郎、会いに、いくよ」
愛しい者の命が尽きても、総隊長である責務から逃れることはできない。
ユーハバッハを倒すためなら、どんな汚い手段でも使う。
京楽は、藍染を連れて外にでる。
「ああ、君のお陰で世界はまだ在るんだね」
もうすぐ、その命は尽きるけれど。
「いつか、俺が死んで先に地獄にいったら、お前をいつか迎えにいく」
「うん。迎えにきて」
いつの日だったかの、戯れの誓いは、いつか遠い未来で叶うだろう。
たくさんのありがとうを、君に。
たくさんの愛を、君に。
今まで、ありがとう。
「ああ」
「そうかい。いつか、地獄で会おう」
「そうだな、春水」
「そうだね、十四郎」
遥か昔。
まだ学生だった頃、親友となった。
変わる季節の中で、お互いを大切にした。
浮竹の肺の病は、ミミハギ様のお陰で時を止めただけにすぎず、完治はしなかった。
時には稽古で2対の木刀で、浮竹が血を吐いたのもかまわずにきりかかったりした。
結果は引き分け。
互いの関係は、親友であり戦友でありライバルでもあった。
ミミハギ様を宿したまま、浮竹は肺の病と闘いながら京楽と同じ隊長にまで上り詰めた。
海燕亡き後、副隊長をを望む46室に、副隊長はいらぬと啖呵を切った。
京楽にミミハギ様のことを教えて、信じてもらえた。
絆は、深い。
魂のレベルでいつしか結ばれ合っていた。
「君が逝く時、きっと僕は藍染の力を借りる」
「俺が逝く時、どんな方法を使っても、尸魂界をもちこたえらせろ」
思いは、一つ。
この尸魂界を守りたい。
世界を、生きる者を守りたい。
「浮竹隊長!!浮竹隊長がいなくなれば、13番隊はどうすればいいんですか!」
「すまないな、朽木。まぁ、なんとかしてくれ」
浮竹は、神掛をした。
五臓六腑が黒くなり、はるか高みにある霊王宮までミミハギ様の、霊王の右腕はやってくる。
葬られた霊王の代わりに、この世界を少しでも永らえさせるために。
「京楽・・・・・後は、頼んだ・・・・・・」
「浮竹・・・・後は、任せなよ」
思いは交差する。
尸魂界のために死なば本望。
浮竹十四郎は、そんな男だった。
そして、一番仲のいい親友は、それを嘆きつつも受け入れる、総隊長だった。
そこには、確かに愛に似たものがあった。
何百年と同じ時を過ごし、互いに惹かれあっていた。
浮竹は死を。
京楽は生を。
それぞれ、選びとる。
「十四郎、今までお疲れさま。もう、泣いていいんだよ」
ミミハギ様を失い、体から抜け出た霊魂は、京楽の元に向かった。
「春水。もう時間がない。俺は地獄に落ちる。今まで、ありがとう。たくさんの愛を、ありがとう」
親友として、戦友として。
愛をもらった。
たくさんのありがとうを、お前に。
「地獄には、いつか老いぼれになってから、来いよ」
「うん」
京楽は、一滴の涙を零した。
「泣くな。これは、俺が決めたことだ」
「そうだね。君は、いつも僕の先をいってしまう。ずるいよ」
「ふふ。またな、春水」
「うん、またね、十四郎。今までお疲れさま」
浮竹の魂魄は、尸魂界の霊子に還っていく。
京楽は、藍染を外に出そうとしていた。
「また、いつか。十四郎、会いに、いくよ」
愛しい者の命が尽きても、総隊長である責務から逃れることはできない。
ユーハバッハを倒すためなら、どんな汚い手段でも使う。
京楽は、藍染を連れて外にでる。
「ああ、君のお陰で世界はまだ在るんだね」
もうすぐ、その命は尽きるけれど。
「いつか、俺が死んで先に地獄にいったら、お前をいつか迎えにいく」
「うん。迎えにきて」
いつの日だったかの、戯れの誓いは、いつか遠い未来で叶うだろう。
たくさんのありがとうを、君に。
たくさんの愛を、君に。
今まで、ありがとう。
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