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奴隷竜とSランク冒険者34

ハイエルフの浮竹が、魔王藍染の配下の者に強制的に魔法書を書かされて、精神的なショックから、幼児退行してしまったことに、浮竹はしょんぼりしていた。

「出会ってたくさんしゃべって、知り合えたのに初めましてって言われた」

「仕方ないよ。時間が解決するのを待つしかないんじゃないかな」

「うーーーーーー」

浮竹は、クッションを京楽に投げた。

「どうしたの」

「京楽は、もしも俺がハイエルフの俺みたいになったら、どうするんだ」

「その時は、元に戻るを気長に待ちながら、一からまた関係を築いていくよ?」

「むう」

浮竹は、うなった。

「ハイエルフの俺、大丈夫かな」

「様子、見に行く?」

「いや、いい。またショック受けるから・・・・・」

「そう。じゃあ、ボクだけいってくるね。この前一護君がきた時に作った苺のムースあまったから、おすそ分けしようと思って」

「待て、俺も行く!」

結局、浮竹も京楽についていって、ワープポータルに乗り込み、ハイエルフの浮竹とダークネスインフェルノドラゴンの京楽が住む神殿までやってきた。

「ごめんください」

「いるかなー?」

『どうしたの?』

「あ、ダークネスインフェルノドラゴンの京楽。ハイエルフの俺の様子はどうだ?」

『変わらないね。まだ、心は子供のままだよ』

「そうか・・・・・・」

浮竹は、やっぱりショックを受けていた。

「会えるか?」

『うん』

『あれ、ムーンホワイトドラゴンだっけ?』

「ああ、そうだぞ、ハイエルフの俺。何をしているんだ?」

『魔法書を作っているんだ。作らないと怒られるから』

「重症だね」

京楽の言葉に、ダークネスインフェルノドラゴンの京楽の表情が暗くなる。

「エリクサーとかためした?」

『ためしたけどダメだった。心の問題だからね』

「早く、元に戻るといいな?ハイエルフの俺」

『ん、何がだ?』

浮竹は、ハイエルフの浮竹を抱きしめて、額にキスをした。

「元に戻れる、おまじないだ」

『なんだか知らないが、ありがとう』

「ああ、浮竹の浮気者!」

「うるさい。帰るぞ、京楽。ダークネスインフェルノドラゴンの京楽も、こんを詰め過ぎないようにな?これ、お土産の苺のムースだ」

『わぁ、おいしそう』

「たくさんあるから、好きなだけ食べていいぞ」

『ありがとう』

浮竹と京楽は、そのまま帰っていった。



「エリクサーでも治らないとは、重症だな」

「心の問題だからね。エリクサーは、状態異常の全ての消去と、肉体の完全回復。今のハイエルフの浮竹は、心だけが取り残されてる」

「ああ・・・・心配だ」

「また、様子を見に行けばいいよ」

「うん、そうする」

浮竹と京楽は、久しぶりにSランクダンジョンにいき、魔法をぶっぱしすぎて、ダンジョンの形を変えてしまい、ダンジョンマスターに怒られて、帰ってきた。

「ああ、やっぱり心配で、魔法ぶっぱしたくなる!」

「宿の中では、禁止だよ?」

「違うSランクダンジョン行って、魔法ぶっぱしてくる」

浮竹は、覚醒と進化を遂げて、魔力が無尽蔵になっていた。

京楽も契約のせいで、同じように魔力が高くなっている。

結局、そのダンジョンでも海のフィールドの全ての海を蒸発させた上に、地面を割って地形を変えてしまい、ダンジョンマスターに怒られて外に放り出されるのであった。

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