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BLについて悩む白哉

「ああ、隊長またこんなもの見て!」

白哉が読んでいた、BL特集とかかれた漫画雑誌を、恋次は取り上げた。

「なぁ、恋次」

「なんですか」

「私たちも関係もボーイズラブというのだろう」

「そうですよ。何か悪いですか」

「訳せば少年愛。もうとっくの昔に、少年という時代は過ぎてしまったのに、何故にボーイズラブというのであろうな?」

恋次は頭を抱えた。

「そんなこと知りませんよ。現世の人間にでも聞いてください」

「この関係をやおいともいうのだろう。やおいとはなんだ?」

「だから、知りませんって。確か語源はやまなし・意味なし・おちなしからきてるそうですが・・・・」

「何故、それを知っている?」

「松本が、そう言ってたんですよ!」

「ふむ・・・松本か。その雑誌を渡してきたのも、松本だ」

「あのアバズレ・・・・・」

瀞霊廷屈指の腐女子は、とにかく恋次と白夜の関係に興味があるらしい。

裏では同人誌の小説を書いていて、最近のマイブームは恋白とかいっていた。王道は京浮ともいっていた。

「俺たちのこと、小説にしてるみたいですよ」

「許さぬ」

「そう言われても」

「斬り捨ててくれる」

「わーー、ちょっとたんま!」

斬魄刀を手に、本当に斬り捨てそうなので、とりあえず止めた。

「何故止める」

「いや、小説にされたくらいで殺してたら、読んでる死神も殺さなきゃいけないでしょう」

「全員の記憶から抹消するか?」

記憶置換を持ち出してきた。

「松本の記憶をこれで・・・・」

「いやもう、すでに同人誌にされて売り出された後ですから」

「何故、それを知っている?」

持っているからとか言えなくて、適当に誤魔化す。

「松本に読めってわれて、読んだんです」

「その時点で何故抗議せぬ。さては、裏で繋がっているな?」

実はそうだった。

白哉を抱いた感想とかを聞かれて、おしげもなく情報を与えていた。

「散れ、千本桜・・・・」

「わああああ、ちょっとたんま!すんません、俺が悪かったから!」

白哉は、千本桜を止めた。

「当分、私を抱かせぬ」

「ええ、そんな!」

「当たり前であろう」

白哉の怒る顔を見るのも久しぶりだなぁとか思いながら、見ていた。

「聞いているのか、恋次」

「え、ああ、聞いてます」

「恋次は、ボーイズラブについて何と思う?」

「いや別に。いいんじゃないですか。恋愛なんて性別も年も種族も関係ないし」

「ふむ・・・いわゆる衆道であろう」

「そんな言葉よりは俺はボーイズラブを選びますね。なんか響きがいい」

恋次は、今の白哉との関係を、別に普通だと思っていた。男性同士であるから、ということを失念するほどに自然体であった。

「ふむ・・・・リバーシブルは・・・」

「リバは認めません!」

専門用語をもちだしてきた白哉に即答する。

「略せるのか。お前も相当知識をもっているようだな」

ぎくりとなった。白哉の体を喜ばせるために、その手の雑誌やら漫画を読み漁っていたことは誰にも内緒だった。

「とにかく、この話は終わりです。いいですか、松本にくだらない雑誌をもらわないこと!あと、目にあるところにあっても読まないこと!」

「ルキアに聞いた。お前の家には、この手の雑誌がおおいと」

「ルキアのやつ~~~~」

「恋次、他に思う相手でもいるのか?」

「はぁ!?なんでそう思うんですか」

恋次は、素っ頓狂な声を出していた。

「ならばなぜ、この手の雑誌を所有している」

「そりゃ、相手はあんただからですよ。俺も男は初めてだったし。女も抱いたことないけど。男は女と体の仕組みも違うから、どうすれば気持ちよくれるのか勉強してたんすよ」

「私のため・・・だと・・・・」

白哉は紅くなった。

「隊長、かわいい。もしかして、嫉妬してた?」

「知らぬ!」

抱きついてくる恋次を適当に交わしつつ、白哉は黒檀の文机に向かって座り、仕事をはじめる。

「とにかく、1か月は禁欲生活とする」

「そんなぁ」

がくりと項垂れる恋次を見て、白哉は思う。

厄介な相手を好きになってしまったものだと。

まあ、それも愛してしまったものは仕方ない。

白哉は、仕事をしながら考え事をしてしまい、いつの間にか手が止まっていた。

もやもやがいっぱいで、白哉は恋次に言った。

「今から、お前の家にいく」

「ええ、まじっすか。散らかっているから今度にしてください!」

「行くと言ったら行くのだ。鍵をかけていても扉をぶち壊す」

白哉に見られるとまずい、写真やら雑誌やら、松本の同人誌やら。

「ちょっと瞬歩で帰って片付けてきます!」

そう言って瞬歩で移動する恋次についていく。

「うわあああ、ほんとに勘弁してくださいいいいい」

結局、見られていけない写真集やら雑誌やら同人誌を発見されて、3か月の禁欲生活を強いられるのだった。









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