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アイスバーズ恋白

アイスバーズというものがある。

アイスとジュースという存在がいて、アイスは病弱で体温が冷たく、ジュースという存在に愛を告白され思いが通じあうと、アイスはジュースの腕の中で溶けてしまう。

冷凍庫から出したアイスにように。

ジュースは自分がジュースであると、検査しなければわかりにくく、だがアイスは自分がアイスであることをたいてい知っていた。

唐突だが、恋次はジュースであった。

そして、白哉はアイスだった。

恋次は、白哉が好きだった。

出会った頃から、ずっとずっと。

でも、相手にされなくて愛を告白する機会もなくて、すれ違ってばっかりだった。

「隊長!」

「なんだ、騒々しい」

「今日の帰り、飲んで帰りませんか」

「ならば私の屋敷にこい。そこらの店よりは上等な酒と食事を用意しよう」

「いや、違うんすよ。隊長と二人きりで飲みにいきたいんです」

白哉は、恋次を見た。

大型犬が尻尾を振っているように見えた。

断ることもできたが、なんだかいつも誘ってそれを断ってばかりで、さすがに哀れにかんじはじめて、一緒に飲みにいくことになった。


「でね、ルキアのやつ一護にこう言ったんすよ。貴様のような軟弱な男は女子高に通えって」

「女子高?」

「あ、ああ、現世の学校のことで、女生徒のみの学校っす」

「ふむ」

白哉は現世にあまり興味がない。

恋次は現世組として何度か現世に赴いているが、白哉が現世にいったことはまだ数えるほどしかなかった。

白哉ほどの霊圧の者を、現世に送り込むにも骨が折れるのだ。

破面との戦いが終わり、ユーハバッハも打ち取られて、尸魂界は静かに復興をはじめていた。

一面焼け野原だった場所にまた店が並び、古くからの飲み屋も復活していた。

古くからの馴染みの店に入ったのだが、店舗自体は新しいものに変わっていた。

「隊長、隊長?」

「ん、ああ、すまぬ。少し頭痛がしただけだ」

「隊長、熱でもあるんすか?」

伸びてきた恋次の手が、白哉の額に触れる。

「つめたっ」

「ふふ、私は体温が氷のように冷たいのだ」

「なんか、病気っすか?」

「いや、生まれつきのものだ」

体温の話はそれで切り上げて、白哉は自分がアイスだと悟られないようにした。

恋次がジュースであることには気づいていた。

だが、ジュースである恋次を、白哉は密かに想っていた。

長く続く命。

もうそろそろ、終わりが見えてきてもいいかもしれないと、白哉はかんじはじめていた。

愛しいルキアは一護と結ばれて、白哉は愛しかった緋真においていかれて、その分ルキアを愛した。

貴族であるからと、処刑を止めることもなく受け入れたが、確かに愛していた。

無論、義妹としての家族の愛であるが。

恋次は、出会った頃から白哉に憧れて、あの手この手で気をひこうとする。

だけど、隊長副隊長としての仲はとてもよくなったが、恋次が描いている恋とは遠いものだった。

居酒屋で深酒をしすぎて、泥酔した恋次を連れて、朽木家に戻ると、現世から戻ってきていたルキアに驚かれた。

「どうしたのですか、兄様!」

「恋次が、酒を飲みすぎてつぶれた。さすがにがたいがいいだけあって、私一人では支えるのがやっとだ」

「こちらに寝かせてください」

「うむ」

ルキアの手をかりて、酔いつぶれた恋次を客間に寝かせた。

「恋次のやつ、いまだに言っておらぬのですか」

「何をだ」

「い、いえ、なんでもないのです」

ルキアは、白哉がアイスだと気づいていない。

恋次が白哉を好きだということは知っていた。

今度告白するといっておいて、このざまだ。

「今日はもう遅い。ルキアも早く寝るように」

「兄様は?」

「私は、少し散歩をしてくる。さすがに私も酒を飲みすぎた。酔い覚ましをしてくる」

「お気をつけて・・・・・」

ルキアは、白哉を見送った。



「そろそろ、限界なのかもしれぬな・・・・・・・」

アイスであることを隠すのも、恋次への思いを封印することも。

「明日・・・・・」

世間では、クリスマスイブだのどうだの、ああだこうだしている時期だ。

もう、溶けてしまってもいい。

明日、想いをうちあけて、恋次の想いも聞こう。


翌日になり、白哉は目覚めた恋次を抱きしめた。

「え、隊長?どうしたんすか」

「貴様が好きだ、恋次」

「隊長!お、俺も隊長のことがずっとずっと好きでした」

「愛している」

「俺も愛してます」

「最初で最後だ」

白哉は、恋次に自ら触れるだけのキスをした。

「隊長!」

押し倒してくる恋次をおさえつけて、告白する。

「私はアイスだ。そして、貴様はジュースだ」

「え」

「アイスである私は、貴様に想いを告げ、想いを告げられたことで溶ける」

「ちょ、冗談ですよね、隊長!そんな別れ方、いやですよ!」

「私は満足だ。ようやく、貴様の心の声を聞けた」

「いやです、隊長、溶けてなくなったりしないでください!」

じょじょに、白哉の輪郭があやふやになっていく。

白哉は太陽の下のアイスみたいに、溶けだした。

「隊長!!!!」

「恋次・・・・貴様を愛せて、よかった」

「隊長ーーー!!」

白哉は、そのまま溶けて水になってしまった。

「嘘だ、こんなの・・・・・・・」

恋次は、残された衣服をかき集めて、いつまでもいつまでも泣いていた。

白哉は、満足して溶けていった。

恋次がそれを受け入れることができるのは、数年先の話だった。

今はただ、白哉がいなくなった悲しみに身を任せるのであった。







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奴隷竜とSランク冒険者54

浮竹は、もふもふの刑にされて夢の中でまで、ハイエルフの浮竹にひたすらもふもふされる夢を見ていた。

「んー・・・・・」

「浮竹、どうしたの」

朝起きると、浮竹はちびドラゴンになった。

「ぴぎゃ!」

「え、もふもふしてくれって?」

「ぴぎゃあ」

京楽は、不思議に思いながらもちびドラゴンの浮竹をもふもふする。

「ぴぴー」

案外これが、気持ちいいのだ。

ハイエルフの浮竹はお仕置きのつもりだったろうが、浮竹にはあまりお仕置きになっていなかった。

「朝食食べようか」

「ああ」

人の姿に戻って、浮竹はハイエルフの自分から託されたフルムーンウォールの魔法の使い方を考えていた。

「ハイエルフの俺に教えてもらったフルムーンウォールだが、ダンジョンでスタンピードが起こったりした時に使えそうだな」

「そんなに考え込まなくても、普通に敵の攻撃をはじく盾代わりにすればいいんじゃない?」

「それもそうだな。都市をひとつまるまる結界で覆ってしまえるそうだが、そんなことになる事態がないからな」


浮竹と京楽は、Sランクダンジョンに出かけた。

フロアボスに、炎のドラゴノイドが出てきた。

「炎のブレスがくるよ!」

「フルムーンウォール!!」

それは、神にしか破れない結界。

炎は四散し、浮竹はフルムーンウォールを維持したまま、隙間をあけてそこからアイシクルブレスをはく。

「ぐぎゃあああああああ」

炎が属性だけに、氷は弱点で、浮竹のアイシクルブレスは炎のドラゴノイドによく効いた。

「うなれ、ドラゴンスレイヤー!!」

京楽が、ドラゴノイドの額の魔石を割り、魔剣で心臓も貫く。

「ぎゃあああああ」

断末魔をあげて、ドラゴノイドは消滅した。


「ハイエルフの俺のところにいって、魔法をくれた礼をしないとな。途中の65階層にブラックサーペントがいただろう。あれは高級食材だ。退治して、たくさんもっていこう」

「うん、わかったっよ」

フロアボスはラスボスであったのだが、100階層のボスで、わざわざ65階層にまで戻って、二人はブラックサーペントを狩りまくった。

「ねぇ、浮竹、どれだけ狩るの?」

「フロアにいなくなるまで」

「それって狩りすぎじゃ・・・・やめておいたほうがいい気がするんだけど」

「いいや、高級食材だし、あまれば売ればいい。ということで、狩りまくるぞ」

もうそのフロアにはブラックサーペントの姿が見えなくなるまで狩った。

「これだけあれば、アイテムボックスに保管していればくいらでももつから、帰ろうか」

「そうだね。早く、ハイエルフの君とインフェルノドラゴンのボクのところにいこっか」

京楽は、何気にあの二人がそこそこ好きだった、

インフェルノドラゴンの自分には嫌われていたが、それも徐々に変わり始めている。



「たのもーー!!」

「浮竹、普通にベル鳴らそうよ」

『はいはい。よく来たね。まぁ、あがっていきなよ』

インフェルノドラゴンの京楽が出てきた。

ハイエルフの浮竹は魔法書を製作中らしく、暇だったインフェルノドラゴンの京楽は、二人の訪問者を歓迎した。

『今日も、何か食べに来たの?』

「いや、いつもごちそうになってばかりで悪いと思って、食材をもってきた。ブラックサーペントの肉だ」

『ブラックサーペント・・・・・こっちの大陸にはいないから、高級食材だね』

「ああ。俺たちの大陸でも高級食材だ」

そこに、魔法書を作り終えたハイエルフの浮竹が現れた。

『ブラックサーペント?食材をもらえるのはうれしいが、どれだけあるんだ?』

ハイエルフの浮竹が聞くと、浮竹は答えた。

「ダンジョンの中のブラックサーペント全部狩りつくした」

「ボク、止めたんだよ、一応」

『ダンジョンの中のモンスターを狩りつくした!?まったく、ほかの冒険者のことも考えないといけないだろうが』

「ダンジョンなんて、早いもの勝ちだ」

『まぁ、そうかもしれないけど・・・・そのアイテムポケットに入っているのか?』

ハイエルフの浮竹は、浮竹が手にしているアイテムポケットを渡されて、中身をのぞきこんだ。

『うわぁ。これ、売ったら価格暴落起きる量だな』

「いつも世話になっている礼だ。とっておけ」

『でもなぁ、量が・・・・・』

『浮竹、彼なりの感謝の仕方なんだよ。受け取ってあげなよ』

インフェルノドラゴンの京楽にそう言われて、ハイエルフの浮竹はブラックサーペントの肉がつまったアイテムポケットを受け取った。

『しばらくは、ブラックサーペントの肉を使った料理作るしかないね』

ハイエルフの浮竹は、ブラックサーペントを狩りつくしたことに怒りたいのだが、自分達のためにしてきたことなので、怒れずにいた。

『おい、フルムーンドラゴンの俺。今度から、食材をもってくるときは1週間で使い切れる量にしてくれ。ブラックサーペントの肉、どう見ても10年はもつぞ』

「わかった。木苺ジャムが切れそうなんだ。くれ」

簡潔に求めてくる浮竹に、インフェルノドラゴンの京楽が、木苺ジャムのつまった大瓶をキッチンからもってくる。

『今回おおめにしといたよ。2週間はもつでしょ』

「あまいよ、インフェルノドラゴンのボク。浮竹がその気になると1日でなくなる量だよ」

『食べすぎだね・・・・・・』

「ちゃんと、1日食パン1枚にしてるけど、この量なら食パン3枚にしてもいいな」

『まぁ、また作っておくから、切れたらおいで』

「ああ。あ、ハイエルフの俺、フルムーンウォールの魔法をありがとう。シールド魔法として使っている」

『役にたっているようなら、何よりだ』

ぐううううう。

浮竹の腹のむしがなく。

浮竹は真っ赤になって、京楽を急かせて帰っていく。

『食べていけばいいのにな?』

『いや、ボクたちのために集めてくれたんだから、遠慮してくれたんだろう』


浮竹は、高級宿でルームサービスで食事をしまくり、思い出して木苺ジャムのふたをあけて、指をつっこんでペロリと舐めた。

「やっぱ、この味が一番好きだなぁ」

「ボクらの大陸じゃあ、気候が違うから同じ木苺植えてもうまく実がならないからね」

「京楽の作るブルーベリージャムも好きだぞ?」

「3時のおやつに、せっかくもらったんだから、木苺ジャムを使ったお菓子、一緒に作ってみない?」

「いいのか?俺はダークマターを生み出すから、キッチンには出入り禁止なんじゃ」

「これだけの量のジャムがあれば、少しくらいダークマターになっても大丈夫でしょ」

京楽は、浮竹の壊滅的な料理の腕をましなものにするために、こうして時たま一緒に料理をする。でも、浮竹が作ったものは70%がダークマターになった。

90%だった前よりだいぶ改善されて、京楽も浮竹の料理の少しずつ上達していく様を見るのが、うれしいのだった。

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え、生きてる?7

「体が熱い・・・・・・」

「どうしたの、浮竹」

「京楽・・・・だめだ、俺に触るな!」

浮竹は、心配のあまり熱があるのじゃないかと額に手を当ててきた京楽の手を、振りほどいた。

「どうしたの」

「霊王の残滓が・・・・くそ、コントロールできない」

浮竹の意識は、霊王の残滓が混じりあって、歪なものになっていた。

「行かなくては・・・・・俺は霊王」

「何言ってるの浮竹!」

「邪魔だ、どけ!」

突き飛ばされて、京楽は信じられないものを見る表情で、浮竹を見上げた。

床に転がって、京楽はただ浮竹を見上げた。

「違う、そうじゃないんだ。あああ、うるさい!俺は霊王になんてまたなりたくない・・・・俺は、俺こそが真の霊王だ」

浮竹は、霊王の意識に体を乗っ取られかけていた。

「だめだよ、行かせない」

京楽は立ち上がり、浮竹を抱きしめた。

「もう、霊王はいるんだ。君がまた霊王になる必要なんてないんだよ」

「死んだのだ。その霊王であった幼子が、霊王の力の負荷に耐え切れず。だから、俺が再び霊王となり、尸魂界を守るのだ」

「ユーハバッハの遺骸があるじゃない!」

「それだけでは足りない。だから、俺が霊王になった」

京楽の腕の中で、浮竹は涙を流していた。

「京楽・・・・俺が俺でなくなったら、俺を殺してくれ」

「そんなこと、できるわけないじゃない!」

京楽は浮竹に口づけた。

浮竹は、京楽の唇をかみ切った。

「いたっ」

「霊王に気安く触れるな」

「浮竹?」

「俺は・・・・私はミミハギ様と呼ばれる存在。霊王の残滓にして、右腕」

「浮竹、元に戻って!!」

滴り落ちる血をぬぐいもせずに、京楽は浮竹を行かせないように鬼道を使おうとした。

「無駄だ。私はもう霊王だ。俺はもう霊王だ」

京楽が放った鬼道は、浮竹を束縛できなかった。



「お待ち申し上げておりました、先先代の霊王様。あなた様のお力が、再び必要になりました。自害なされたと思っておりましたが、こうして生きて霊王の残滓を宿したまま生きていてくださり、大変助かります」

零番隊のリーダーであった女性が、連れの者とどこからか現れて、浮竹の傍に膝まづく。

「霊王宮まで、案内せよ」

「はっ」

「待ってよ、浮竹!!浮竹!!」

「見苦しいぞ、総隊長京楽春水。今の浮竹十四郎様は、再び霊王になられるために蘇ったのだ。残滓が残っていてよかった。霊王様に再びなられたことで、また世界は、尸魂界は平和でいられる」

「浮竹!」

霊王宮に続く長い白い階段を、浮竹は歩いていく。

それを、京楽が阻止しようとする。

「霊王様の邪魔はさせぬぞ」

「浮竹、ボクを思い出して!浮竹!!」

「京楽・・・・すまない、少し霊王になってくる。会えるように取り計らうから、どうかしばらくの間辛抱してくれ・・・・・くっ、いまだに意思が残るのか、この体は」

霊王の残滓であるミミハギ様の意識が混ざった浮竹は、白い階段をのぼっていく。

「浮竹ーーーー!!!」

「信じていてくれ、京楽。俺は、必ずお前とまた出会う」

その言葉を残して、浮竹は京楽の屋敷から、零番隊のメンバーと共に姿を消してしまった。



「浮竹・・・・嘘でしょ?霊王をやめれたのに、また霊王になるとか・・・ボクの元から去っていくなんて」

地獄蝶が、ふわふわと飛んできた。

(京楽、しばらくの間霊王宮にいる。召喚儀式を絶対に行わせるから、それまで待っていてくれ)

「浮竹?」

霊王の霊子でできた地獄蝶は、浮竹の言葉を伝えるとふわりと消えてしまった。

「地獄蝶よ・・・・絶対に会いにいくと、伝えてほしい」

京楽も、霊王宮に向けて地獄蝶を飛ばす。

「信じてるよ、浮竹。霊王にたとえまたなったとしても、また会えるって」

京楽は、絶望から希望を見出す。

浮竹は、霊王の残滓が残っているせいで、それはミミハギ様だった。

神掛を行い、ミミハギ様を手放したはずなのに、ミミハギ様は霊王の残滓として浮竹の体の中でずっと眠っていた。

先代の霊王・・・・流魂街から、霊王として即位した幼子は、霊王の器としては未熟すぎて、1年もたたずに死んでしまった。

そして、次に霊王に、霊王をやめたはずの浮竹がまた選ばれた。

なんとかして、浮竹の中から霊王の残滓を取り出せないか、涅マユリに聞いてみようと思う京楽であった。


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「霊王様。どうか、今度は逃げださないように」

霊子でできた首輪をつけられた。

「なんの真似だ、これは」

「以前の霊王様は、自害したふりをしてまでして、霊王という地位から逃げ出しました。今度は、そうできないようにするための処置です。連れ出されたら、即座に零番隊のメンバーの元に知らせが届きます。京楽春水のことは、諦めてください」

「俺は・・・霊王になんて、なりたくない」

「でも、もう今のあなた様は霊王です」

「京楽・・・・・」

「あの者のことは、お忘れください」

ふわりと、地獄蝶がやってくる。

浮竹にしか聞こえない声で、浮竹にしゃべりかけて、溶けて消えてしまった。

「いいだろう。俺は霊王になる。ただし、条件がある・・・・・・」


京楽春水を、月に2回以上、霊王宮に入れること。

それが、浮竹が霊王として即位するための条件であった。





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奴隷竜とSランク冒険者53

浮竹は、幸せな夢を見ていた。

はじめてできた、女の子の友達に淡い恋心を抱いてる夢だった。

奴隷としてレンタルされて、その貴族の屋敷のお嬢様に浮竹は気に入られて、一時幸せな時間を過ごした。

奴隷ではなく、ドラゴンとしてでもなく、一人の人として扱ってもらえた。

「でね、この文字はこう書くの」

「ものしりなんだな」

「ふふ、十四郎の覚え方がうまいから、ついつい」


ちがうよ。

そこは、君のいるべき場所じゃないよ。


そんな声が聞こえた。

「誰か、何かを言ったのか?」

現実世界では、夢魔に夢を見せられて起きない浮竹に、京楽が声をかけていた。

「だめだ、夢の中にもぐるしかないね。あんまり好きじゃないけど」

京楽は、浮竹の夢の中にもぐりこんだ。

そこは煌びやかな世界だった。

まだ幼い少年の浮竹が、同じ年ごろの少女と仲良さげにしていた。

「君はいらない。この子はボクのものだ」

「あら、何を言っているの?この子はもうあたしのものよ」

「お前は誰だ?」

幼い浮竹が、夢の中にいきなり現れた京楽を見て、首をかしげる。

「浮竹、殴ってもいいからね」

京楽は、幼い少年姿の浮竹を抱き上げて、キスをした。

舌が絡むほどの濃厚なやつを。

「ばか!さかるな!!」

「目覚めたかい?」

「ああ。俺はこの少女・・・・夢魔に、幸せな夢を見せられていたんだな。今の俺は、お前といる今の時間が一番幸せなのに」

浮竹の姿がぼやけて、青年姿になった。

「浮竹、おかえり」

「ただいま?なんか違うな」

「おのれ、こざかしい!夢の中で果てて二度と目覚めぬようにしてやろう!」

「フルムーンキュア」

「ぎやあああああ!!なんだ、この力は!浄化される!?」

浮竹の放ったフルムーンキュアは、退魔の力もあった。

夢魔は悪魔の一種なので、普通の2倍のダメージがいく。

「おっと、浄化の力で綺麗に滅びさせるなんてしてあげないからね。開け、ヘルズゲート」

それは、闇の中の闇に落ちていく魔法。

苦痛と恐怖だけの世界。

「いやあああああああ」

「じゃあね。ばいばい」

「たすけてええ」

「京楽のものの俺に、手を出した罰だ」

「わお、浮竹ってば大胆。誘ってる?」

「あほか!」

夢の中でぽかりと殴られた。

夢魔はヘルズゲートの魔法に飲み込まれて、魂すらも残らなかった。

浮竹が目覚めると、京楽が隣で寝ていた。

「おい、起きろ」

「んー。浮竹、ねぇ、させて?」

「ばか、夢魔に夢を見せられた直後なのに・・・んっ」

京楽は、広いベッドに浮竹を押し倒した。

手慣れた手つきで衣服を脱がしていく。

「ああ!」

浮竹は自分のものを京楽の口にふくまれて、甲高い声を出していた。

「やあああ」

「ふふ、とろとろ。ここもボクをほしがってる」

蕾にローションでぬれた指を侵入させる。

「やあああ、前と後ろ同時はだめえええ」

「いっちゃいなよ。ほら」

「ああああ!!!!」

前立腺を指で刺激されて、口で浮竹のものを追い詰めて、浮竹は前と後ろでいっていた。

「いああああ!!」

「君はボクのものだ・・・・・・」

「あ、春水、こい。俺の中で、精液をぶちまけろ」

「分かったよ」

京楽は衣服を全部脱ぐと、昂ったもので浮竹の蕾を貫いた。

「ひああああああ!!」

「奥、きゅんきゅんしてるね。そんなにボクの精液がほしい?」

「あ、ほしい。孕むくらいにくれ」

「アフターピルのまないと、ほんとに孕んじゃうからねぇ」

「あ、やだ、卵は産みたくない・・・・・」

「今はそんなことより、こっちに集中して?」

ぐちゅりと突き上げられて、浮竹は中いきをしていた。

「あ、ああああ、あ、あ」

真っ白になる思考。

快感が体全体を支配して、もう京楽とのセックスなしでは生きていけない、そんな気分だった。

「もっとちょうだい?」

唇をぺろりと舐める浮竹に、京楽はごくりと喉を鳴らす。

「いくらでもあげるよ?君だけにしかあげないから」

京楽は浮竹の最奥をこじあけて、その中に精液を注ぎ込んだ。

「あ、やああん、子種がいっぱい」

「奥、ぐりぐりされるの好きだよね?」

「ひああああああ!!」

奥をぐりぐりと刺激されて、浮竹は精液を出しながら盛大に中いきしていた。

「あ、またいっちゃう!」

「何度いってもいいよ。ほら、一緒にいこう?」

「ああああ!!!!」

「んっ」

ぐりっと浮竹の奥を抉ると、締め付けが強くなり、浮竹も京楽も同時にいっていた。

「ふふ、もう終わりか?」

浮竹が、唇をなめる。

ドラゴンだけに、性欲は強い。

「何、夜はまだまだはじまったばかりだよ・・・・・愛してるよ、十四郎」

「俺も愛してる、春水」

ディープキスを繰り返しながら、また交わりだす。

京楽と浮竹の、淫靡な夜は更けていくのであった。






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奴隷竜とSランク冒険者52

一護からもらった、新月の夜に大人ドラゴンになる秘薬は、実年齢が22歳で、ドラゴンが成人するのには最低100年はかかるので、成長促進の魔法で卵から成人する20歳までを過ごした浮竹は、実年齢とドラゴンとしての年齢がちぐはぐで、秘薬は効かずにちびどドラゴンになっていた。

ハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽からもらった木苺ジャムを、今日も食パンに塗って食べている。

「よく飽きないねぇ」

「うまいからな!この木苺のジャムは俺の一番の好物だ!」

普通なら、ジャムなど3日もてばいいほうなのだが、好物だが作った相手の都合もあるので、1日食パン1枚に木苺ジャムを塗って食べることにしていた。

本当なら、1日食パン10枚に塗って食べたいところを、ぐっと辛抱していた。

でも、大切に食べていてもいつかはなくなる。

「むう、前は2週間はもったのに、今回は10日しかもたなかった。京楽、ハイエルフの俺とインフェルノドラゴンのお前のところにいくぞ」

「え、まさか木苺ジャムをもらうためだけに?」

「そうだ。何か悪いか?」

「いつもいつももらってばっかじゃ悪いからね。何かおみやげになるもの・・・・ボクの作ったブルーベリージャムでももっていくかな」

「む、そのブルーベリージャムも俺の好物なんだぞ。新品をもっていかれたら、食えなくなるじゃないか」

浮竹は不満そうに言う。

「ブルーベリージャムなんていつでも作ってあげるから」

「なら、よし」

浮竹は、人の姿をとっていてもよく食べるが、ちびドラゴン姿だと余計に食べる。

ダンジョンにもぐるときなんかは、食事は普通の成人男性が食べる量に減らしている。

普通の量でも十分に生きていけるのだが、暴食のスキルをもっているせいで、腹がすくのだ。

そうして、京楽の作ったブルーベリージャムと、浮竹の作ったおはぎと思われる物体をもって、ワープポータルをくぐり、ハイエルフの浮竹の家(神殿)にやってくると、インフェルノドラゴンの京楽が迎えに出てくれた。

「俺たちが来たって、わかるのか?」

『うん。気配察知でわかるよ』

「便利だな」

『覚える?けっこう簡単だよ』

「モンスターの気配はわかるから、人の気配を察知してもなぁ。まぁ、便利そうだから、帰る前にでも教えてくれ」

『お、遊びに来たのか?』

ハイエルフの浮竹がひょっこりと姿を現す。

「いつも、おいしい木苺ジャムを食いたいから、なくなったのでもらいにきた。ついにで、そのお礼に京楽の作ったブルーベリージャムと俺が作ったおはぎだ!」

浮竹は、黒い物体をとりだす。

つんとした刺激臭がした。

『そのおはぎ、食べれるの?』

「浮竹が料理することなんてまずないからねぇ。ボクは味見もしてないので、食べれるかどうかはわからないね」

「失礼な奴だな。じゃあ、最初にお前が食え!」

浮竹は、京楽の口におはぎをつっこんだ。

いや、おはぎらしき物体というのだろうか。

京楽はばたんと倒れて、それからさっと起き上がった。

「意識を失うほどの味がして、その後にまろやかな甘みがある。けっこうおいしいかも」

『意識を失うほどの味・・・・食べるのに、少し勇気がいるな』

「ハイエルフの俺もそう言わずに食え!」

『もがががが』

浮竹は、ハイエルフの自分の口にもおはぎもどきをつっこんだ。

ハイエルフの浮竹もまた、ばたんと倒れた後に起き上がった。

『何これ。壊滅的な味と思ったら、その後がどんなごちそうよりうまいような気がする』

『ボクも、勇気を出して食べてみよう』

インフェルノドラゴンの京楽は、浮竹の作ったおはぎもどきを食べて、倒れてそのまま起きてこなかった。

「あ、1個だけ女神の砂糖入れ忘れたのがあったんだった・・・・・・」

『女神の砂糖!?あの伝説の食材か!』

世界樹に住んでいた女神が作ったといわれる、白金貨が何枚もする砂糖だった。

「どうりでおいしいわけだね。食材が最高級なのに、初めの壊滅的な味は浮竹の手料理のせいだね」

「むう。インフェルノドラゴンの京楽、起きないぞ?」

『うわ、京楽ーーー!!』

『はぁ・・・・・三途の川を渡りかけたよ』

「そんなにまずいか?俺は食べても平気なんだがな」

浮竹は、女神の砂糖をふんだんに使ったおはぎもどきを食べた。

「うん、うまい。最初からうまいぞ」

「浮竹って、暴食のスキルあるからまずいものでもおいしく感じちゃうんだよね」

『フルムーンドラゴンの俺。料理禁止』

「えええ!なんでだ!」

浮竹は文句たらたらだった。

『君の作ったものは食べ物じゃない。女神の砂糖使ってなかったら、ただの黒い物体だよ』

「むう・・・・・・」

「ほら、浮竹。君の食べる分はボクが作ってあげてるでしょ?」

「俺だって、料理くらいできる」

『『できてない』』

「料理の腕は壊滅的だよね」

「むうううう」

浮竹は、すねてわざとちびドラゴン化すると、ハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽が、顔を青くして必死で止めるまで、作り置きしておいた二人分の食事を勝手に食べた。

『こら!!』

「つーん。ぴぎゃ」

『また、作らないと・・・・』

「ほら、浮竹謝って」

「つーん」

ぴぎゃ以外にも、つーんと言えるらしい。

「ぴぎゃ!」

「浮竹!木苺のジャムもらえないよ?」

「ぴぎゃあああ」

ごめんなさいと泣き出すちびドラゴンに、その場にいた3人はため息をつくのだった。

見た目は人型の時は大人でも、ドラゴン姿だとほぼちびドラゴンになる。

ちびドラゴンの時は思考も子供なので、子供の悪戯として処理するしかなくて、3人は大きなため息をついた。

「ほら、木苺のジャムだよ」

「ぴぎゃああああ♪」

木苺のジャムをたっぷりぬった食パンを渡されて、浮竹は目を輝かせて食べていく。

そして、最後には眠ってしまった。

「寝ているとかわいいんだけどねぇ」

『中身が子供だからなぁ。怒っても泣き出すだけだしな』

『寝ている間に、冒険者のボク、フルムーンドラゴンの浮竹を連れて帰って。こちとら、食べられた1週間分の保存していた食事を作りなおさなきゃ』

「ああ、うん、浮竹がごめんね」

インフェルノドラゴンの京楽は、優しそうな瞳で京楽を見る。

「君、変わったね」

『ああ、そうだね』

「いい方向に変わっていってるようで、よかったよ。浮竹は回収していくね」

京楽は、丸くなってすやすや眠るもふもふのちびドラゴンを抱えて、高級宿に帰っていくのであった。

『ああ、ちびドラゴンになったものだから怒るに怒れなかった。今度きた時は2時間のお説教だ!』

ハイエルフの浮竹は、嵐が去った後に怒り出すのであった。


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クリスマス

「メリークリスマス!」

「早い。まだ12月の初めだぞ」

「ぐふふふふ。クリスマスプレゼントは、ボ・ク」

ラッピングを施した院生の服を着た京楽が、浮竹を押し倒す。

「ぎゃああああああああ」

「ボクを味わって食べてね?」

「そうか。人肉は食ったことはないが、おのぞみなら・・・・・」

京楽を押しのけて、台所にいって、包丁を手に取った浮竹に、京楽はぎょっとなる。

「ぎゃあああああ!殺されるううううう」

けっこう本気な勢いの浮竹に追い掛け回されて、京楽は逃げだした。

「ふう。うるさいのがいなくなって、静かだな」

浮竹は、包丁を直して、ベッドに横になる。

最近、京楽がよく迫ってくる。

追い払うのも一苦労だ。

しばらくは戻ってこないだろうと思っていた京楽だったが、適応能力が高いのか、すぐに帰ってきた。

「その、君が望むならボクを食べてもいいんだよ。人肉じゃなしに、性的な意味で」

「ぶーーーーーーー」

浮竹は、飲みかけだったお茶を京楽の顔に吹いていた。

「浮竹の汁だあ♡」

「きもいこと言うな!お前を抱くなんて、できるか!もじゃもじゃなお前がどんなに誘惑してもその気にならん!」

「じゃあ、今年のクリスマスプレゼントは浮竹、君ね?」

「ああ、俺だな・・・・って、なんでそうなる!」

浮竹は、一人突っ込みを入れていた。

「えー。プレゼントのボクは拒否するから、プレゼントになってくれるんでしょう?」

「なった日には、貞操を失うわ!」

「当り前じゃない」

京楽は、浮竹の貞操を狙っている。

親友以上恋人未満な関係を続けている。

浮竹は京楽とそういう関係になることに躊躇いがあるが、京楽にはなかった。

京楽があまりにも迫ってくるものだから、キスとハグはOKしたが、日常的のように押し倒されたりする。

最近、その回数が多くなってきた。

そろそろ、京楽も我慢の限界かと思うのだが、浮竹は男に抱かれたいとは思わなかった。

京楽なら、大丈夫かもしれないけれど、それでもプライドというものがある。

そうやすやすと、貞操を奪われてなるものかと足掻く。

「今年のクリスマスプレゼントは、俺の手作りケーキで我慢しろ」

「え、浮竹ケーキ作れるの!?」

「ああ。母親に教わった」

「じゃあ、メインディッシュは浮竹で・・・・・」

鳩尾に拳を入れて、京楽を黙らせると、浮竹はもうクリスマスも近いのかと、感慨深くなった。

「ねぇ、今日は一緒に寝てもいい?」

「何もしないなら、いいぞ」

「ハグはしたい」

「ハグ以上したら、蹴り飛ばした上に金玉つぶす」

「うぎゃ・・・・・・」

ハグ以上を考えていた京楽は、股間をおさえた。

何度も浮竹に股間を蹴られるものだから、股間を蹴られる痛みにも大分慣れてきた。

「大体、俺は男だぞ。同じ男であるお前と同じものがついてるのに、抱きたいと思うお前の気が知れない」

「愛だからね。愛には性別も年齢も関係ない」

「いや、あるだろ」

もしも浮竹が幼子で、京楽が大人だったらキスやハグでも犯罪だ。

「今年は、クリスマスは二人だけで祝おうか」

「お、いいね。クリスマス会とかめんどうだものね」

「冬休みに入るから、家族の元に帰るという選択肢もあるが、お前の場合俺の家についてくるからな。父と母に息子さんをくださいとか言い出したお前だから、一緒に帰りたくない」

「えー」

京楽は、いつの間にか選択して干していた浮竹のパンツを盗み、頭に被っていた。

「だから、パンツを被るな!」

「じゃあ、(;゚∀゚)=3ハァハァしてもいい?」

「余計やめろ!」

「(*´Д`)ハァハァ」

「だから、やめろと言っている!」

どこからかハリセンを取り出して、それで京楽の頭をスパーンと殴ると、京楽は壁に頭を打って、白目をむいて気絶した。

「おい、京楽、京楽!?」

反応はない。

頭を打っているので、とりあえずその大柄な体を移動させて、ベッドに寝かせた。

「君も、一緒に寝よう」

「お前、大丈夫なのか」

「一瞬意識失ったけど、大丈夫。このまま寝ちゃおう」

寒いので、毛布を2枚かけて、布団をかぶって、そのまま就寝することになった。

「ん・・・・・・・」

深夜、何かもぞもぞしているなと思ったら、京楽が浮竹の胸に手をはわせていた。

「やめんか!」

「もぎゃ!」

問答無用で蹴り飛ばしてやった。

「寒いよ~~~」

「俺のベッドがあいているだろう。そっちで寝とけ」

「なぜに自分のベッドで寝てはいけないんだい」

「このベッドは今日は俺のベッドだから」

「じゃあ、そこに寝ている浮竹はボクのものだね!」

「なんでそうなる!眠いから、もう寝るぞ」

そのまま。浮竹はまた眠ってしまった。

「ねぇ。君が欲しい」

眠ってしまった浮竹にささやきながら、京楽も同じベッドにもぐりこみ、もう一度深い眠りに置いていくのだった。




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奴隷竜とSランク冒険者51

「ルキア、行くぞ」

「ああ、一護」

その日、浮竹と京楽は、一護とルキアを連れてSランクダンジョンに来ていた。

ルキアもSランク冒険者だが、サンシャインドラゴンである一護や、長いことSランク冒険者をやっている京楽、それにフルムーンドラゴンの浮竹との力の差は歴然であった。

それでも、ルキアはめげない。

「ファイアボルト!」

一護が追い立てたモンスターを、ルキアが初級の炎の魔法で仕留めていく。

ルキアも、十分強い。

3人が例外すぎるだけだった。

「一護、私のことはいいのだぞ。もっと奥の階層に行こう」

「だめだ。今日はルキアのレベルアップのために来てるんだ。モンスターを倒しまくるぞ」

LVはルキアが一番低かった。

浮竹と京楽はカンスト近くで、一護も短期間の間に850まであがっていた。

レベルは千が最高だが、選ばれた者だけがレベルの概念をこえて限界突破する。

例えば、ハイエルフの浮竹やインフェルノドラゴンの京楽のように。

「ほら、いったよルキアちゃん」

「はい!エナジーレイン!」

今度は、京楽が追い立てたモンスターを、中級魔法で倒していく。

少しずつだが、レベルがあがってきた。

ダンジョンを下層まで進むと、ラスボスのフロアまできた。

いたのは、人工竜のドラゴノイドだった。

本物のドラゴンほどの強さがないが、強敵であった。

「アイシクルブレス!」

浮竹が氷のブレスを吐いて、まずは動きを鈍らせる。

「うなれ、ドラゴンスレイヤー!」

京楽が、ドラゴノイドの翼を足を切り落とす。

一護は、ルキアにドラゴンの力を分け与えた。

「汝、契約者よ、今ここにドラゴンの力を分け与える。ドラゴニックソウル」

「一護・・・・すまぬ」

ルキアは、一護の契約者である。

契約者に力を分け与えることは、水を飲むことのように簡単だった。

「エターナルアイシクルワールド!」

ルキアが、覚えたての氷の上級魔法をドラゴノイドにぶつけた。

そして、短剣を手に半ば氷像と化したドラゴノイドの中心核、額の魔石を割ると、ドラゴノイドは断末魔の雄たけびをあげて、核となっていた魔石を残して消滅した。

ピロリロリン。

音がいっぱいなって、ルキア一気に4つもレベルがあがった。

「さすが、人工とはいえドラゴンなだけあるね。経験値が膨大だね」

京楽の言葉に、ルキアはすまなさそうな顔をしていた。

「その、よかったのですか。私が倒して経験値をもらって」

「ああ、俺も京楽もドラゴンの20体でも倒さない限りレベルはあがらないだろうから、平気だ」

「浮竹殿・・・・・」

「ほら、宝物庫が開くよ。財宝とって帰ろうか」

京楽が、ごごごごと音をたてて開かれた宝物庫の中に入って、宝箱に一直線につっこんでいく浮竹を止めようとする。

「あああ、ミミックだあああ。暗いよ痛いよ怖いよ」

「あーあ。またミミックに食われてる」

「京楽さん、あれ放置してていいんすか」

「ああ、ミミックは弱いからね。浮竹が倒しちゃうよ」

浮竹は、ミミックに向かってアイシクルブレスを吐くと、ミミックは氷漬けになって消えていった。

そこに残された宝物は魔法書。

ハイエルフの浮竹が書いた、上級魔法であった。

「サタニックユピテルサンダー・・・・・」

4人は、その上級魔法を覚えた。

雷が基本であるが、闇属性も付与されている魔法だった。

浮竹が、ためしにまだ生き残っていた下層のモンスターに使うと、黒焦げになって魔石すら残さなかった。

「これ、ほいほい使うの禁止ね」

京楽がそう言うと、浮竹も一護もルキアも頷いた。

「その、浮竹殿も京楽殿も、ありがとうございました」

「いやいや。財宝は山分けだし、悪くはないよ」

けっこうな量の財宝の半分が、マジックアイテムだ。

売れば相当な金になるが、ルキアは白金貨数千億枚をもっている朽木家の人間だ。それに、婿入りしている一護も姓は黒崎であるが、朽木家の人間であった。

「まぁ、俺たちは別に金はどうでもいいんです。ルキアのレベルあげをしたかったから」

一護は、ルキアの頭をなでる。

「やめよ。人前だぞ」

「別にいいだろ。俺たち結婚してるんだし」

「そうだよ。気にすることないよ。ねぇ、浮竹」

浮竹は、お腹が少し減ったのか、携帯の干し肉を食べていた。

「ぴぎゃ?」

その日は、新月だった。

ボンっと音をたてて、浮竹はちびドラゴンになる。

「ぴぎゃああああ!!」

いきなりちびドラゴンになるものだから、一護もルキアもぽかんとしていた。

「ああ、一護君はまだ新月の日にはドラゴン姿にならないんだね」

「ああ、ドラゴン姿になると巨大すぎるから、ドラゴン化するのを防ぐ魔法を使ってます」

「ぴぎゃああああ」

「え、俺にも教えろ?いや、これはサンシャインドラゴンにしか使えない魔法なので無理っす」

「ぴいいいいいいいい」

本当は、年齢的には子供なので、浮竹はぴいぴいと泣き出した。

「ほら、浮竹、干し肉でも食べてなさい」

「ぴいいい」

ラスボスを倒したことで、帰還のワープポータルに魔力が行き届き、4人はダンジョンから地上に戻っていた。

「ぴいぴい」

浮竹は、干し肉をかじりながら京楽の頭にのっかていた。

「じゃあ、浮竹さん京楽さん、今日はありがとうございました」

「気にすることないよ。財宝は均等に分けたしね」

「ぴいいい」

ルキアは、ちびドラゴンになった浮竹を触りたがっていた。

「ぴい?」

「浮竹殿、その、触ってもよいだろうか?」

「ぴい」

許可を得て、ルキアはふわふわもこもこの浮竹をもふりまくる。

「ああ、最高だ・・・・・・」

「ルキア、それ浮竹さんだからな。そろそろ帰るぞ」

「待て、こんな機会滅多にないんだぞ。一護ももふっていけ!」

「あー、じゃあ俺ももふる」

二人にもふられて、浮竹は不思議そうにサンシャインドラゴンである一護を見つめていた。

「ぴい」

「浮竹さんが希望するなら、俺の血で作ったドラゴン化を防ぐ薬作りましょうか?」

「ぴいいいい」

きらきらした瞳で見つめられて、一護は浮竹用にもっていた薬をいくつかをあげた。

「ぴい」

「浮竹、今日は使わないの?」

「ぴい」

「え、二人がもふりたがってるからこのままでいい?君も変なとこでやさしいね」

一護とルキアは、王都につくまで、浮竹を抱っこしたり持ち上げてみたり、思い切りもふもふするのであった。




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大事なパンツ

「ふー。今年も寒いなぁ」

ちらちらと雪の舞う季節。もうすぐ年末だ。

浮竹は、その日少し遅めにおきた。

隣のベッドに京楽の姿はなかった。

代わりに、自分のベッドで横になっている京楽を発見して、とりあえず蹴り落とす。

「痛い!愛が痛い!」

「何が愛だ・・・・なんつーかっこしてるんだ」

京楽は、浮竹のパンツをはき、あとはまっぱで、頭に浮竹のパンツをかぶっていた。

「パンツで遊ぶな」

「パンツは君のものなので宝物だよ!」

そう言って、京楽はなぜかラジオ体操をはじめた。

どこからか音楽が流れてきて、浮竹もどう?と京楽が誘う。

浮竹は寝ぼけ眼で、とりあえず京楽の尻を蹴った。

「あふん!」

「きもい!」

「あはん、ひどい!」

「お前、変態度がまたあがってないか?」

「気のせいだよ」

京楽は、いそいそと浮竹のパンツを脱いで、フルチンになると浮竹に襲い掛かった。

「あいらぶゆーーー!!」

「ぎゃあああああああああ!!」

股間を思い切り蹴り上げると、京楽は撃沈した。

とりあえず浮竹のものでいいからパンツをはかせて、院生の服を着させる。

頭には、まだ浮竹のパンツをかぶったままだった。

「ストッキングがあるだろう。あれをかぶったら、キスさせてやる」

冗談のつもりで言ったのだが、京楽はさっと瞬歩で去っていき、女子寮にいくと知り合いの女の子からストッキングをもらい、浮竹の目の前でかぶって、変な顔になった。

「あっはっはっは」

ひどい顔に、浮竹が指をさして笑う。

「キスミープリーズ」

ストッキングをかぶった顔のまま迫られて、浮竹は京楽の鳩尾に拳を入れる。

「普通にしていたら、キスしてやる」

「普通だね!?」

京楽は、ストッキングをとって、頭にかぶっていた浮竹のパンツをかぶりなおした。

「はい、普通だよ」

「どこがだああああああ!!」

「ボクのパンツだからね!返さないよ!」

浮竹が、京楽の被っているパンツを取り上げようとすると、京楽は拒否する。

「これ、長く浮竹が愛用していたパンツだから、ボクのコレクションでも指折りに数えるほどに大事なの」

「そんなパンツを被るな!愛用しているパンツを盗むな!」

「ノンノン、不可能。浮竹のパンツはボクのもの、ボクのパンツもボクのもの」

「どこぞのジャイアンか!」

「ノンノン、京楽春水」

「いらっとする!」

京楽のけつを蹴って、京楽は浮竹のパンツをとって、迫ってきた。

「さぁ、既成事実を作ろう。ボクとめくるめく性の世界へ・・・・・」

「誰がいくか!キスだけだ」

浮竹は、触れるだけのキスを京楽にする。

京楽は我慢できないと、浮竹を押し倒す。

浮竹は、白打で京楽をぼっこぼこにして、毛布で簀巻きにしてベランダに放置した。

「浮竹~ごめんよ~。寒いよ~部屋の中にいれて~~~」

「1時間ほどそのかっこで反省でもしてろ」

「ひどい!誘ったのは君なのに!」

「ただのキスだ。誘ったわけじゃない」

「キスの後も期待したくなるじゃない!」

「お前だけな」

浮竹は、昼食を寮の部屋でとった。

今日は休日であった。

「ほらほら、昼飯がほしいか」

「いや、ボクはどちらかというと浮竹の処女が欲しいね」

「死ね!」

京楽を蹴り上げて、浮竹はさらに2時間ベランダに放置した。

「はっくしょん」

どうやら、かなり寒いらしく、風邪をひきそうなのでしぶしぶ室内に入れる。

簀巻きにしたまま、床に転がしておいた。

にょきにょきと尺取虫のように動いて、浮竹の近くにくると、はだしだった浮竹の足の指をなめる。

「ぎゃあああああああ」

「べろべろ。浮竹大好きだよべろべろ」

「ぎいやあああああああああ」

簀巻きを自分でほどき、浮竹を押し倒す。

「食べちゃうよ?」

「俺の貞操を奪ったら、一生口聞いてやんない」

「ええええ!それはいやだああああああ」

京楽は、たんすの引き出しから盗んだ浮竹のパンツを出して、頭にかぶった。

「今日は、これで我慢しておくよ。ハグはしてもいい?」

「ハグだけなら」

京楽は、頭に浮竹のパンツを被ったままの間抜けな姿で、浮竹を抱きしめる。

「おっと、手が滑ったあああ」

ハグだけと言いながら、触ってくる京楽に、浮竹はエルボーを決めて、京楽はベッドに沈んだ。

「おっと、手が滑った」

浮竹もそういって、京楽の背中に座る。

「何これ。おしおき?でもボクにはおいしいことにしか感じられない」

「ふふふふ・・・・・・・破道の4、白雷!」

「あぎゃああああああああああ!!!」

黒焦げになった京楽を放置プレイして、浮竹は出されていた課題を解いていくのであった。

ちなみに、黒焦げになったはずなのに、2時間後には京楽はぴんぴんして復活していた。

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奴隷竜とSランク冒険者50

新月の夜になった。

いつも子ドラゴン姿の浮竹は、その日はじめてフルムーンドラゴンの姿になれて、喜んだ。

で、ハイエルフの浮竹の神殿(家)にきて、フルムーンドラゴン姿を見せて、その巨大さに神殿の天井に穴が開いた。

『ああああああああ!!!やってくれたなああ!!!』

「ぴぎゃあああああああ」

ドラゴンボイスはちびの頃のままだった。

『貴重な壁画が!』

「ぴぎゃあああああ(まさか壊れると思わなかった)」

「いや、浮竹、このスペースの神殿でフルムーンドラゴン姿になったら、普通神殿が崩壊するよ」

「ぴい?」

鳴き声だけがちびのままだ。

浮竹は、フルムーンドラゴンの姿を小さくして、神殿の天井にあけた穴にむかってアイシクルブレスを吐く。

「ぴぎい」

『とりあえずの応急処置?だあああああああああ』

『浮竹、落ち着いて。彼は悪気があってやったわけじゃないんだから』

『だからって、家を壊されて怒らないわけがないだろう!』

『ま、まぁね』

「ぴぎゃ」

ごめんなさい、怖いので家に帰る。

そう言いだして、浮竹はちびドラゴンの姿になると、ワープポータルの場所に行って先に帰ってしまった。

「浮竹・・・・ああああ、ハイエルフの浮竹が怒ってるううう」

そう言って、京楽もまたワープポータルの場所に行き、高級宿に帰ってしまった。

残されたのは、半分崩壊しかけた神殿と、ハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽であった。

『修繕の魔法・・・・・・・使いまくるしかないな。消費魔力高いが、俺とお前なら1日もしないうちに、元通りになるだろう』

『まぁ、家をリフォームするつもりでいこうよ』

『うう・・・・・俺の家が・・・・・・』

ハイエルフの浮竹は、泣きだした。

その頬を、インフェルノドラゴン姿の京楽が慰めるように舐める。



ハイエルフの浮竹はかなり怒っていたので、浮竹は今度ハイエルフの浮竹に会うのが怖いと思っていた。

京楽も然り。

1週間後、ハイエルフの浮竹のもとに向かうと、二人はこっぴどく叱られるのであった。

『よくもまぁ、平気な顔で来るな?』

ハイエルフの浮竹の笑みが黒かった。

「いや、その、ごめんなさい。俺が変身したら家が壊れてしまった。わざとじゃあないんだ」

『わざとだったら、3日拘束して飯抜きの刑だ』

「うわ、それはさすがにきつい・・・俺は暴食のスキルももってるから」

『七つの大罪のスキルかい。厄介だね』

インフェルノドラゴンの京楽が、浮竹の頭を撫でた。

「ちなみに、京楽は色欲のスキルをもっている」

『うわー、犯罪者ー』

「ちょっと、そんなスキル・・・・あれ?あれぇええ?いつの間にかついてる!」

京楽は、自分の会得しているスキルの欄に色欲のスキルを発見して驚いていた。

「毎晩盛ってるからだ」

「最近は2日おきだよ!?」

「おとついは2日続けて抱いただろう!」

「だって、君が風呂あがりでいい匂いさせてたから、むらむらと・・・」

「死ね、この色欲魔!」

「ひどい!」

『痴話喧嘩はそこまでで』

インフェルノドラゴンの京楽が、浮竹と京楽の不毛な争いを止める。

『さぁ、怒りの浮竹のお説教が待ってるよ』

『そこに座れ、二人とも』

正座をさせられた。

ちなみに、3時間のお説教コース+細かい場所の修繕なんかにこき使われるのあった。





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奴隷竜とSランク冒険者49

「魔王候補?」

「そう。今の魔王藍染ではなしに、違う魔王をたてて、そこで魔族を統一したいらしい」

浮竹の言葉に、京楽は首をかしげる。

「で、なんでボクにそんな候補の手紙がきてるの?」

「お前が、魔族の血をひいているからだ」

「え」

浮竹の衝撃の事実に、京楽が固まる。

「ボク、魔族なの?」

「厳密には、遠い祖先が魔族だった。隔世遺伝して、魔族の血が濃い。だから、人間なのにあれだけの魔力を秘めているのも納得がいく」

「ガーン。ボク、人間じゃなかったの」

「いや、人間だが、魔族の血を引いているだけだ。遠い昔は魔族も人間と共存していた時代もあったから、けっこう魔族の血を薄くだがうけついでいる人間は多いぞ」

「そうなんだ」

京楽は、ほっとした。

魔族は褐色の肌に尖った耳に角をもつ。

京楽の姿は普通の肌に耳も尖っていなくて、角もない。

どこからどう見ても人間である。

「なんで、ボクが魔族の血を引いてるってわかったんだろう」

「純粋な魔族にはわかるんだ。同胞の血を継いでいるか継いでいないか」

「フローラちゃんを送り届けた村からの便りだね」

「で、どうするんだ、京楽。魔王として立候補するか?人間と共存するとちゃんと証明しておけば、今の京楽なら魔王になれないこともない」

浮竹の言葉に、京楽は首を横にぶんぶん振った。

「いやいやいや、いきなり人間だったのに次の日から魔王とか無理でしょ」

「藍染なんか、勇者だったのに魔王になったぞ。可能だ」

「いやー、魔王になりたくないです。忙しそう」

「そりゃな。魔族を統一して・・・・まぁ、人間でいう王様みたいなものだ」

「余計無理」

京楽は、お昼ご飯を作り出した。

浮竹の胃がプチブラックホールなので、とりあえず量をとにかく多く作る。

味は落ちないようにするので、結構大変だ。

浮竹は、その気になれば普通の量で生きていけるのだが、空腹はいやらしく、よく食べた。

「魔王になると藍染と対立して、アサシンとかさしむけられそう」

「そうだな。食事に毒を盛られるかもしれんな」

「余計になりたくない。はい、昼食のから揚げ」

浮竹は、唐揚げを食べながら、パンをちぎって食べた。

「スープは?」

「コーンポタージュスープ今作ってるから」

「まぁ、京楽が魔王になりたいなら、俺は守護者としてお前を守るがな。でも、さすがに藍染相手だと少しきついか」

「少しって・・・・藍染の力は絶大だよ」

京楽は、コーンポタージュスープをかき混ぜる。

「俺たちには仲間がいるだろう。勇者の平子もいる。その気になれば、討伐できなくはない・・・・と、思う?」

「なぜに疑問形」

「いや、魔王なんて倒したことないからな」

「そりゃね。魔大戦も経験したこともないし」

「京楽が魔王かぁ。少しいいな」

「何を想像してるんだい」

浮竹は、考え込む。

「でも、性欲の強いアホ魔王になりそうだ」

「ボクは確かに性欲は強いけどアホじゃないよ!」

「人間として暮らしてきたから、魔族の常識が通用しない、痛い魔王になりそうだ」

「だから、魔王になんてならないってば」

京楽がそういうと、扉がバンと開かれた。

「そやで。魔王になんてならんといてな。京楽はんを退治せなあかんくなる」

「平子!?どっからわいて出た!」

突然と現れた今の勇者、異世界召喚でやってきた平子真子は、京楽のもっている魔王推薦状をとりあげて、破り捨てた。

「わあ、何するんだい」

「この推薦状、もってると魔王候補として自動的に名前が登録される。そこから、魔王にふさわしい人物を探し出して、無理やり魔王にさせられるで」

「うわぁ、怖い推薦状だね」

「念のため、俺が平子に頼んでおいたんだ。魔王の推薦状が届いたことを」

「勇者の力で推薦状を破棄すれば、近くに勇者がいるってわかるからな。京楽はんが魔王候補になることは限りなくゼロに近い」

「それは助かるねぇ」

「ということで、報酬の白金貨2000枚」

「ええええ、書状を破り捨てただけなのに!?高くないかい!」

京楽が叫ぶが、浮竹はできあがったコーンポタージュスープを飲みながら、からあげとパンを食べていた。

「悪い虫がつかないようにするためだ。白金貨2000枚くらい、いいだろう」

「でも・・・・・」

「なんや、京楽はん、魔王候補になりたいんか?なるなら俺が切り捨てるんけどなぁ」

「うわぁ、怖い怖い!!魔王にも魔王候補にもならないよ!ボクはただのSランク冒険者の京楽春水だよ」

「だ、そうだ。これ、報酬の白金貨2000枚」

「毎度あり~」

浮竹は、アイテムポケットから白金貨2000枚の入った袋を取り出して、平子に渡した。

「勇者って、暇なの?」

京楽が、平子に問う。

「あほ、めっちゃ忙しいわ!ダンジョンのスタンピード止めるためにモンスター駆除しまくったり、魔王候補を倒したり・・・・」

「仲間はいないのか?」

「それがなぁ。朽木白哉をはじめとする、阿散井恋次、朽木ルキア、黒崎一護とパーティー組んだんやけど、はちゃめちゃで1日で解散になったわ!」

「ご愁傷様」

京楽が拝む。

「どっかに勇者の仲間として有能が人物はおらんかいな。例えばフルムーンドラゴンとか」

「いないな。そんなドラゴン聞いたこともない」

「あー、嘘ばっかし」

平子は浮竹を睨む。

浮竹は、気にせず唐揚げを食べる。

「ま、昼食の時間に邪魔してわかったわ。ほな、またな」

勇者平子は、突然現れて窓から去っていった。

「普通に、登場した時のように扉から出ていけばいいのにね」

「いや、扉は閉めてあった。ピッキングで開けたな」

「勇者あああああああ!!それでいいのかああああ!!!」

「なんでも、勇者は他人の家に忍び込んで、たるやたんすをあさり、金品をちょろまかしていく職業らしいぞ」

「勇者ああああ!それでも勇者かあああああああ!!」

京楽が、去っていった平子に叫ぶが、平子はもういない。

「勇者って、ろくな職業じゃないね」

「まぁ、魔王討伐が最終目的だからな。ダンジョンにこもってお金稼いでる暇ないから、人様の家に堂々と忍び込んで、エッチな本とかとっていって売ったりしてるらしい」

「平子おおおおお!!」

もはや、京楽はつっこむことしかできなかった。

5人前はあった唐揚げが全て浮竹の胃に消えて、京楽は自分の分も食べる。

普通の1人分だ。

「ああ、キッチンにバナナパフェ作って冷蔵庫で冷やしているから、食べていいよ」

「言ったな。全部食うぞ」

「え、ボクの分は残しておいてよ!」

「いやだ、俺が全部食う」

京楽が色欲魔なら、浮竹は食欲魔であった。


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奴隷竜とSランク冒険者48

「というわけで、一護君も連れてきたぞ!」

「というわけなので、遊びにきたよ」

「というわけなので、拉致られました」

フルムーンドラゴンの浮竹は、サンシャインドラゴンの一護をインフェルノドラゴンの京楽に会わせるために、わざわざ一護を拉致してワープポータルの魔法で、ハイエルフの浮竹の家(神殿)までやってきた。

ドラゴン同士3人で、交流を深めようという設定であった。

『だからって、なんで俺の家なんだ?』

「だって、ハイエルフの俺の家が一番でかいし、人が多くなっても平気そうだし」

そう言って、浮竹はおはぎを取り出す。

『お、それはおはぎだな!』

「俺が作ったんす」

『ほう、一護君がか:』

「はい。嫁のルキアが料理がからっきしだめなんで、教えるつもりで作ってたら浮竹さんと京楽さんがやってきて、もっと作れって大量に作らされました」

浮竹の胃はプチブラックホールであるので、満足するだけの量を作らされたのだ。

一護はおはぎを作るのに大分時間をとられて、朝にハイエルフの浮竹の家にいくつもりが、昼になっていた。

『まさか、昼飯たかりにきたんじゃあないよね?』

インフェルノドラゴンの京楽が、浮竹を見る。

浮竹はとにかく食べるので、要注意人物と化していた。

「ああ、昼飯はここにくる前に食べてきたから。ナポリタンを6人前」

『相変わらず、よく食べるな』

「食べるのが好きだからな」

そう言って、浮竹はさっそくおはぎを食べだす。

『おい、ナポリタン6人前食ったんじゃないのか』

「デザートは別腹」

「早く食べないと、浮竹が全部食べちゃうよ」

京楽はちゃっかり自分の分をキープしていた。

『京楽、フルムーンドラゴンの俺に食われる前に、自分の分を確保しろ!』

『いや、別にボクは・・・・』

『せっかく、一護君が作ってくれたんだぞ。お前も食べろ』

『はぁ・・・・分かったよ』

インフェルノドラゴンの京楽は、おはぎを4つ確保した。

ハイエルフの浮竹は5つ。

京楽は3つ、一護も3つ、残りの30個ほどは浮竹の分になった。

「それにしても、浮竹さんよく食うっすね」

「まぁな。燃費が悪いんだ。エネルギー摂取に食べ物からエネルギーを主にとっているから、どうしても食べる量が増える。フルムーンドラゴンになって、これでも食べる量が減ったんだぞ」

「これで減ってるとか、以前はどんだけ・・・・・」

びびる一護に、京楽は溜息を零す。

「10人前くらい食べてたからね。食事作るのも一苦労だよ」

「は、はぁ・・・・・・」

10人前を毎日3食食べる浮竹を想像して、その食費に恐ろしさを感じた。

「その、食費とかすごいことになってないっすか?」

「ああ、まぁね。お金に余裕あるから、けっこう高級食材も使ったり、高いレストランにいったりするから、月に白金貨100枚以上は食費で飛ぶね」

「白金貨100枚以上・・・・・眩暈が」

一護にとって、白金貨はまだまだ大金であった。

朽木家に婿入りしているので、朽木家の財産は白金貨数千億枚というから、とにかく金持ちの環境にはおかれているが、一護は自分で稼いだ金でやっていきたいようで、よくルキア、恋次、一護に白哉をいれた4人パーティーでSランクダンジョンに挑んでいた。

「でも浮竹って奴隷時代は、食事どうしてたの?」

京楽の問いに、浮竹が答える。

「奴隷時代は普通だった。お前と契約して、急に腹がすくようになった」

『契約はドラゴンとしての覚醒の意味もあるからな』

ハイエルフの浮竹の言葉に、浮竹が驚く。

「そうなのか・・・でも、契約したのが京楽でよかった。エロ魔人だけど」

「そうだね、ボクはエロ魔人・・・・・ってなんでだい!?」

皆、おはぎを食べながら、インフェルノドラゴンの京楽の入れてくれた緑茶を飲んだ。

「おはぎには、やっぱり緑茶だな」

「紅茶はあんまり合わないよね」

『おはぎに紅茶を注いで、食べてみたら案外うまいかもしれないぞ』

ハイエルフの浮竹の言葉を真に受けた浮竹は、おはぎを1つ深い皿にいれると、そこに紅茶を注ぎ込んだ。

そして、それを飲んで食べた。

「まぁ、悪くはない」

『『まじで!?』』

「まじかい?」

「まじっすか?」

みんな、でも真似しようとする勇気のある者はいなかった。

結局、浮竹はおはぎを30個ペロリと食べてしまった。

ドラゴン同士で語り合おうと、3人はドラゴンの言葉でしゃべりだすが、内容がハイエルフの浮竹がえろいだの、フルムーンドラゴンの浮竹もエロいだの、一護もルキアとエロいことしてるだの、エロ話で盛り上がるものだから、ドラゴン語を理解するハイエルフの浮竹が、止めに入った。

『エロ話はやめろ。うちの京楽が盛ったりでもしたら・・・・』

「ないない。そっちの京楽は理性がちゃんとあるから。ほら、俺んとこの京楽見てみろ。すでに帰ったら絶対俺を抱くぞ」

京楽もリカイルスモノのスキルでドラゴン語が分かるので、浮竹を抱きたいと顔に書いてあった。

「あー。京楽さん、性欲強そうだもんだなぁ」

『それはどっちのボクのことだい?』

「両方っす」

『言うねぇ。流石は一番目のドラゴン:』

「サンシャインドラゴンが一番目ってなんか意味あるんすか」

「あるぞ。3体の、3王真竜種の中で一番強い。それが一護君だ」

浮竹の言葉に、一護が自分を指さす。

「え、俺が一番強いんすか。浮竹さんや京楽さんのほうが強そうなのに」

「俺もインフェルノドラゴンの京楽も、覚醒して間もないけど、君は覚醒する前からすでに、覚醒後の俺たちと同等の力をもっていた。一護君が覚醒したから、今はだんとつに強いね」

『そうだね。さすがのボクも、一護君にはかなわないだろうね』

「俺って、そんなにすごかったのか・・・ずっと精霊族に擬態してたから」

ぐううう。

浮竹のお腹が鳴って、真面目な場面は終わりとなった。

3時のお茶の時間で、インフェルノドラゴンの京楽はシフォンケーキと紅茶を出してくれた。

浮竹にも、1人分であったが、浮竹は文句を言わなかった。

『君が1人分で何も言わないなんて、なんか気味が悪いね』

「その分夕飯を食うからいい」

「今日はボクは作らないよ。たまには休み欲しいし。何処かの店で食べて帰ろう」

『あ、いいこと思いついたぞ。食べ放題の店にいくか、大食い選手権にでも出たらどうだ』

ハイエルフの浮竹が、そんなことを言いだした。

「ふむ。大食い選手権には興味はないが、食べ放題の店はいいな」

「やめてあげて。店がつぶれちゃう」

京楽が、浮竹を止める。

「俺を抱きたいか?」

「当たり前だよ」

「じゃあ、夕飯は食べ放題の店にいくこと」

「ああああ。お店の人、ごめんなさい」

京楽は、浮竹を抱きたいがために、あっさりと意見を翻す。

「京楽さんって・・・・・エロいのに弱いすね」

呆れたかんじの一護に、京楽は言う。

「だって、浮竹めっちゃエロいんだよ。あの快感ときたら」

ばきっ。

浮竹に殴られて、京楽は黙り込んだ後、謝罪した。

「調子に乗りすぎました、ごめんなさい。だから、抱かせて?」

「もうそろそろ夕飯の時間だし、帰ろうと思う。一護君はどうする?」

「あ、ルキアが心配してるだろうから、俺も帰ります」

『はいはい、みんな帰った帰った。ここはハイエルフの浮竹の家であって、たまり場じゃないんだから』

インフェルノドラゴンの京楽の言葉に、皆従って3人はワープポータルの魔法で帰っていった。

『はぁ。やっと静かになった』

『賑やかなのもたまにはいいな』

『まぁね。賑やかすぎるのもなんだけど』

ワープポータルで王都に帰還した3人は、それぞれ帰路につく。

浮竹と京楽は高級宿に戻る前に食べ放題のレストランへ、一護はそのまま朽木家へ。

結局、レストランから帰ったあと、浮竹は京楽に本当に抱かれるのであった。



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奴隷竜とSランク冒険者47

最近、メデューサの出没が増えているらしく、冒険者ギルドでも対策をとろうとしていた。

なんでも、呪詛によるものらしく、人がメデューサになってある時は理性を失い、ある時は人の記憶をもったまま彷徨い。

どちらにせよ、解呪補法が分からぬため、見つけ次第駆除処分であった。

エリクサーを与えるような真似は、冒険者ギルドはしない。大神官を呼んで解呪させることも。

「でじゃな、お前たちを呼んだわけじゃ」

「ふむ。人間が呪いでメデューサにか。俺のフルムーンキュアなら、確かに治せるな」

「そうじゃろう、そうじゃろう。頼む、十四郎、冒険者ギルドでも、これ以上元人間だったメデューサを殺したくないのじゃ。メデューサのいる地図渡すので、順番に解呪していってくれ」

「これ、ボクはいらなくない?石化の魔法にかかるかもしれないし」

「大丈夫だ。俺の加護で、状態錠無効化スキルがある。メデューサの蛇に睨まれても、石化はしない」

「そうなの。なんか特別扱いで嬉しいね」

「これ、春水。よいか、十四郎はな・・・・・」

くどくどとはじまった山じいの、ギルドマスターの話を適当に聞き流して、2人はメデューサのいる地図を目印に、各地を回った。

「助けてくれ!メデューサになってしまったんだ」

「へぇ、この呪い男性でもかかるんだ」

男性のメデューサが、浮竹と京楽に救いを求めにきて、石化をかける。

それを、2人は状態異常無効化で流す。

「フルムーンキュア」

浮竹が魔法をかけると、男性は人間に戻った。

「やった!人間に戻った!ああ、なんてお礼を言えばいいのか!」

「それより、君は誰に呪いをかけられたんだい」

京楽が聞くと、男性は首を傾げた。

「フードを目深にかぶった男性だった。多分、まだ若い」

「情報をありがとう。これは、解毒剤だ。もしも、まだ体のどこかに異常が出たら飲んでくれ」

浮竹は、男性に解毒債を与えた。

「行こう、京楽」

「うん」

そうして20か所ばかり周り、メデューサを人に戻し、人に戻ったことで石化していた人々も元に戻っていった。

やがて、20か所の地図を見ると、北の方角に進んでいることが分かる。

「ためしだ。先回りしてみよう。呪いの犯人を見つけよう」

「そうだね。このまま放置しておけない」

浮竹と京楽は、ステアの町という、地図でいうと次の地点の町にきていた。

「どいつもこいつも、幸せそうな顔しやがって・・・・あの方からもらったこの薬で、めちゃくちゃにしてやる」

そんな物騒な声をたまたま聞いて、浮竹はフードを目深に被った男性とすれ違う。

「ふん、綺麗な顔しやがって。その長い白髪を蛇にしてやる」

男は、何かの液体を浮竹にかけた。

「な・・・なんでだ!なぜ、何もおきない!」

「それは、この子がフルムーンドラゴンで状態異常無効化のスキルを持ってるからだよ」

京楽が、すれ違いざまに答えた。

「誰だ、お前ら!」

「そういう君こそ誰さ。無差別にメデューサになる呪いの薬をふりまいて。今まで何人の人間が犠牲になったと思ってるんだい」

「知るか!この世をメデューサだらけにしてやるのさ!俺を振ったあの女も、あの女も、花街の娼婦も、みんなメデューサにしてやった。おもしろいことに、この薬なら男でもメデューサになることがわかった!」

「そうか。じゃあ死ね。アイシクルブレス」

浮竹は、珍しく怒っていた。

なんの罪もない人々をメデューサにして、石化させてきた男を、アイシクルブレスを吐いて氷づけにした。

「京楽」

「はいさ」

京楽が、魔剣ドラゴンスレイヤーで氷像となった男の首を切り飛ばす。

「退治した証に、首を持って帰ろう」

「途中でとけたりしないだろうね。スプラッタはやだよ」

「永久凍土と同じブレスにしておいた。永久に溶けない」

「まぁ、顔があれば誰が後ろについているかも分かるだろうし」

こうして、浮竹と京楽は、メデューサ退治を終わらせた。

ハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽もまた、メデューサが出没したからと、動いていたらしい。

こちら側の大陸のほうが被害が甚大で、浮竹と京楽はまだ石化が解けていない人はいないか各地を見回って、朝になってやっと王都に戻ってきた。

「はぁ。しばらく、もう外でぐるぐる回るような仕事はしたくないね」

「同感だ。ドラゴン姿で飛び回るのは疲れた」

冒険者ギルドにいくと、早朝なのにギルドマスターの山じいは起きていた。

「おお、解決してくれたらしいの。連絡が入っている」

通信魔法で、ギルドマスターに事件は片付いたと報告しておいたのだ。

「これは報酬金の白金貨2千枚じゃ。本当にご苦労じゃったな」

「今後、こういう依頼はなしにしてよね」

「まぁ、京楽、そういうな。困っている人を助けるのも、冒険者の仕事だ」

「とりあえず、お風呂に入って食事して寝よう。徹夜で眠いよ」

「そう言われたら、腹が減ってきた。昨日の夜以降何も口にしてないから」

よく食べる浮竹は、空腹を訴えた。

「朝でもやってる店に入って、食べてから帰ろうか。流石に徹夜あけで料理をたくさするまでの気力がないや」

「ああ、じゃああの三つ星レストランがいい」

白金貨が何枚も飛ぶようなレストランであるが、24時間営業していてとてもおいしいと有名だった。

浮竹と京楽は、氷漬けの犯人の首をギルドマスターに渡して、そそくさと冒険者ギルドを後にするのであった。



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え、生きてる?6

「んー。京楽春水。こうでもない、ああでもない・・・・・」

その日、浮竹は書初めをしていた。

和紙に京楽の名前を書いて、こうでもないああでもないと、失敗作をくしゃくしゃに丸めて捨てていく。

「何してるの、浮竹」

「ああ。お前の名前を書いた掛け軸を作ろうと思ってな」

「なんでボクの名前・・・・・しかも掛け軸」

浮竹は髪を切った。

といっても、腰の位置あたりでだが。

願掛けをしていた。半年ずっといられたら、髪を切ると。

少し長くなった髪をいっそ短髪にしようかと京楽に相談したら、長い髪が綺麗でもったいないと泣きつかれて、結局いつもの隊長時代の髪の長さにした。

浮竹の今の住まいは、京楽の屋敷だ。

広い部屋を与えられていたが、いつも京楽の部屋に転がり込むので、あまり浮竹の部屋に私物はなかった。

今も、京楽の部屋で書初めをしていた。

「謎な行動は今にはじまったことじゃないから、まぁ別にいいけど。おはぎあるよ。食べる?」

「おはぎ?食う!」

浮竹はおはぎが大好きだ。

あれほど夢中になっていた書初めを放置して、おはぎを食べる。

「ああ、いいねぇ。平和で」

京楽は、今日は非番だった。浮竹も、京楽の仕事の補佐をしているので、休みだった。

「たまには、散策でもしてみる?」

「いや、家でごろごろして・・・・お前を食べたい」

「へ?」

京楽は、押し倒されていた。

「あのー、浮竹」

「たまにはいいだろう。俺がお前を抱いても」

「え、それはいやだなぁ」

「なんでだ」

浮竹は、京楽の衣服を脱がしていく。

そして、自分の衣服も脱いだ。

「マジで?」

「マジで・・・・でも、もじゃもじゃのお前の体見てたら、やる気なくなってきた」

「そうこなくっちゃ」

京楽は、浮竹を押し倒した。

それから布団をしいて、その上に浮竹を寝かせる。

「なんでだろう。お前を抱きたいのに、体はお前を欲しがって胎の奥がきゅんきゅんしてる」

「えろ・・・・・」

唇を舐める浮竹に、京楽はごくりと唾を飲む。

「いただきます」

「ごちそうさま」

「いや、早いから」

京楽は、浮竹の平らな胸を撫でると、先端を甘噛みした。

「あっ」

「いいね、もっと声だして?」

「あああ!」

下をいきなり触られて、浮竹はその刺激に耐える。

「すぐにいかせてあげる」

京楽は、戸惑いもなしに浮竹のものを口に含んで、愛撫する。

「ひあああああ!!」

ローションで濡れた指が、体内に入ってきて、こりこりと前立腺を抉り、浮竹は中いきと同時に精液を京楽の口の中に吐き出していた。

「なんでか、君の精子って霊子含んでるんだよね・・・・」

「一時であれ、俺は霊王だったからな」

「今は、ただの浮竹十四郎だね」

「そうだな。霊王になることから逃げだして放棄した」

「そんな君が、狂おしいほどに愛しいよ。死に戻りしたからって、霊王になる必要なんてなかったんだ」

今の霊王は、流魂街出身の幼い少年だ。

その霊王がいなくても、世界はユーハバッハの亡骸を霊王の身代わりとすることで成り立っている。

「いああああああああ!!!!」

ごりっと奥を抉られて、浮竹はまた中いきをしていた。

「はぁはぁ・・・・・・・・」

久しぶりにすごく気持ちがいい感覚がして、息が荒くなる。

「大丈夫?辛いようなら、止めるけど」

「あ、お前の子種を俺の胎の奥にくれ」

「分かったよ」

ズチュリと侵入してきた京楽の熱は、浮竹の最奥を穿ち、そこにたっぷりと精子を注ぎ込む。

「あ、足りない・・・もっと。愛してる、春水」

「我がままなお姫様だ・・・・もっと愛してあげるよ、十四郎」

「ひゃん!」

京楽が、中を抉りながら、浮竹のものをしごくので、甲高い声が出た。

「同時は、だめえええ」

「いいの、間違いでしょ?」

「いあああああああ!!あああ!!」

浮竹は、背をしならせて長いオーガズムに襲われる。同時に、精液を吐き出していた。

「あ、ああ・・・・・・」

もう何も吐き出すものがないが、京楽の攻めは続いていた。

「ほら、もっと奥にだしてあげるから」

「あ、やあああん」

「欲しいんでしょ?」

「あ、欲しい」

「じゃあ、たっぷり注いであげるからね」

京楽は、浮竹がぐったりするまで抱いた。

後始末を終えて、風呂に入り、浮竹はまた書初めを始める。

京楽のスケベと書かれていた。

「よし、完成だ。掛け軸にして飾ろう」

「ええ、京楽スケベって文字を!?」

「そうだ。本当のことしか書いていないし、いいだろう?」

「どこに飾るの?」

「応接間・・・・・・」

「はい、アウトーーー」

「仕方ない、俺の部屋に飾る」

「それなら、うん、まぁぎりぎり許せるかな」

愛しい浮竹の好きなようにさせてやりたかった。

一度、浮竹と死に別れた。こうして、京楽の傍にいれるのは、霊王となるために蘇ったからだ。その浮竹を霊王宮から攫い、虚圏に隠して、クローン体を自害させて、霊王である浮竹は死んだ
ものと周囲に思い込ませた。

幼い霊王が即位して、浮竹は用なしになった。

だから、今京楽の傍にいられる。

霊王でなくなっても、命を失うことはなく、いきなり生き返った状態がずっと続いていた。

おまけに肺の病はなくなり、体も健康体になっていた。

浮竹は、京楽だけを見ていた。

京楽は、総隊長として他の者に接するが、浮竹は京楽を独り占めしたかった。

でも、できない。

もどかしいけれど、それが命を再び与えられた使命だと思えば、どうってことなかった。

「よし、この掛け軸はやっぱり応接間に飾ろう」

「簡便してよ~~~」

京楽の情けない声を聞きながら、体の奥で霊王の残滓が叫ぶ。

霊王に再びなれと。

浮竹はそれを拒否する。

いつまで拒否できるのかは、浮竹にも分からなかった。



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奴隷竜とSランク冒険者46

「魔族の知り合い?」

「そう。ボクの生まれた故郷の近くに、魔族の村があったんだよね。お互い不干渉を決めて、うまくやっていってたんだ」

「それで、その魔族たちはどうなったんだ?」

「魔大戦が終わって数百年たった後だったから、別に、普通だよ。迫害することもなく、迫害されることもなく」

「ふーん」

浮竹は、興味なさげに返事をした。

「その魔族の知り合いの女の子のフローラちゃんから、便りがきてね。藍染のところで侍女としてはたかされていたので、モレ草を藍染に盛って、隙をついて魔王城から逃げ出して、今この王都に滞在しているらしい」

「ふーん。お前、子供もの頃からたらしなんだな」

「ち、違うよ。フローラちゃんとはそんな関係じゃないよ!」

「どーだか。まぁ、魔族というだけで無視するのはかわいそうだな」

「でしょ。だから、故郷の村に戻してあげたいんだ。一緒にきてくれる?」

「気に食わんが、まぁいいだろう」

「ありがとう、浮竹!」

京楽は、浮竹に抱き着いてキスをした。

「んっ」

「はぁ・・・今すぐ、食べちゃいたい」

「昨日したばかりだろうが!」

「そりゃ、そうなんだけど」

京楽が、残念そうに浮竹から離れる。

「そのフローラちゃんって子が潜伏してる場所に急ぐぞ。他に人間に見つかったら、今は魔王の藍染が人間と敵対関係にあるから、どういう目にあうか分からない」

「そ、そうだね」

急いで、フローラが潜伏している、罪人などがたむろする酒場にやってきた。

浮竹の容姿は美しく人目をひくので、目深にフードを被っていた。

「あ、京楽君!」

「やあ、フローラちゃん。元気にしてた?」

「うん。ここなら、魔族でも受け入れてくれるから・・・・・」

「侍女っていうから、女の子と思ったけど男の子だったのか」

浮竹は、筋肉ムキムキのフローラを見て、髪も短かったので、男だと思った。

「やだぁ、浮竹さんだっけ?京楽さんの便りから知ったけど、あたし女よ?見た目はこうだから、よく男に間違われるけど。ちなみに、藍染から夜を共に過ごそうとか言われたわ。モレ草盛って、逃げてきちゃたけど」

「藍染のストライクゾーンが謎だ・・・・・・」

浮竹は、真剣に悩んでいた。

「じゃあ、ここを出て、ボクの故郷の村までいこう。護衛はボクらがするから。ワープポータルで一気に飛ぶから、しっかりついてきてね」

浮竹と京楽は、酒場を出ると裏路地に入り、ワープポータルの魔法で京楽の故郷の村にきていた。

「ここが、京楽の故郷か」

人がたくさんいて、どうやら収穫祭のようだった。

「あちゃー、よりによって収穫祭かい。親とかにいるのばれたら連れ戻されるから、急いで村をでて、魔族の村に行こう」

フローラは、魔族独特の褐色の肌に、尖った耳をもち、一見するとダークエルフに間違われそうだが、額にはえた角が魔族の証拠であった。

「みんな、元気にしてるかな」

「今は、藍染がいるからね。不干渉を貫いていたけど、どうなっていることやら」

フローラの住んでいた村までくると、厳しい警備があった。

「止まれ!人間が、魔族の村に何の用だ!」

「この子、フローラちゃんを保護したから、つれてきたんだよ」

「フローラ!お前、無事だったのか!藍染の手下の者に連れていかれた時は、もう死んだも同然と思っていたのに」

魔族の衛兵は、無事で元気そうなフローラを見て、魔族の村に浮竹と京楽を入れてくれた。

「今、この村でも収穫祭をしているんだ。人間との間には、協定同盟を結んで、仲良くしているが、念のために見張りはおいている。備蓄の麦を盗もうとするう輩がいるから、警戒を厳重にしているんだ」

「ああ、それでこんな大がかりな警備を・・・・・」

浮竹と京楽は、魔族の村で歓迎された。

収穫祭の時期ともあって、ワインと食べ物をごちそうになった。

「君は、京楽君だったかな。エートだよ。忘れたかな?」

「ああ、思い出した。魔族の村で一番足の速い、あのエートかい」

「そうだ。お前は不干渉を貫いていたこの魔族の村にもよく遊びにきていたからな。他の魔族も、お前とお前の連れなら安心だと思っている」

「そうだね。ボクは争いにきたんじゃないし」

「京楽、このワインうまいぞ。おかわりもらえるか」

浮竹は、ちゃっかり収穫祭を楽しんでいた。

「藍染なんかが登場して、俺たち魔族は身を寄せ合って暮らしている。魔族退治だと、なんの罪もない魔族が冒険者に殺される事件も起きている」

「そこらへんは、ギルドで意味のない魔族殺しは刑罰の対象となっているから、少ないと思うよ」

「そうだな。人間と魔族は今敵対しているが、魔族が人間を襲うこともあるが、逆に人間が魔族を襲うこともある。嫌な時代だ。魔大戦を思い出させる」

魔大戦。

かつて数百年前、魔族の王ルシドラとその配下の魔族たちが人間に戦争をけしかけて、10年に渡り争いは続き、勇者ヒムレムに魔王が倒されるまでの、渾沌の時代であった。

「魔大戦がまた起きそうな気配はしてるけどね。今はまだ大丈夫かな」

「京楽、Sランク冒険者になったんだったな。出世したな」

「うん。ああ、紹介してなかったね。こっちが浮竹っていって、ボクのパーティーメンバーで相方で恋人だよ」

浮竹は、ワインを飲みまくり、酔っていた。

「アイシクルブレス・・・・」

「わあああ、浮竹、やめなさい!!!」

「驚いたな。ドラゴン族か。これまた、珍しい種族をたらしこんだな」

「もう、みんななんでボクがたらしこむとか言うのかな」

京楽は、不満そうであった。

「だって、子供の頃のお前は人間、魔族、亜人種関係なく、綺麗なお姉さんお兄さんを見たら声かけまくっていただろう」

「そうなのか、京楽。浮気は許さんぞ」

「浮竹は飲みすぎ。もうワイン飲んじゃだめ!」

「京楽の浮気者おおおお」

「ああもう、酒にのまれて・・・」

京楽は、完全に酔いつぶれた浮竹を抱えて、村の一軒屋を貸してもらい、1日だけ滞在することにした。

「星が回ってる~~~」

「だから、飲みすぎだよ浮竹」

「もっと食えるぞおおお」

「あんだけ食べておきながら、まだ食べたりないの!?」

「ふにゃあああ」

「はぁ。だめだこりゃ」

浮竹と京楽は、次の日京楽の村の様子を見てから、ワープポータルで帰ろうとした。

「春水!春水じゃないのか!」

「げ、やば、兄さんだ!いくよ、浮竹」

「え、あいさつとかしなくていいのか京楽」

「ボクの家、一応上流貴族なんだよね。捕まったら、貴族としての生き方を強いられる」

「じゃあ、戻ろう。俺たちの宿屋へ」

「うん」

「春水、待ちなさい!」

「ばいばい、兄さん。父さんと母さんには、元気でやってるって言っておいて」

京楽はそれだけを言い残すと、浮竹と一緒に王都の宿屋前にワープポータルの魔法で移動した。

「お前には、親兄弟がいるのが羨ましい」

「そういう浮竹にも、マザードラゴンやサンシャインドラゴン、インフェルノドラゴンといった母や兄弟がいるじゃない」

「俺は、もっと普通の兄弟が欲しかった。多分、人間に憧れていたんだろうな」

「奴隷にされていたのに?」

「それでも。人間が、羨ましかった」

感傷にひたりそうな中、浮竹のお腹が盛大になった。

「朝飯、食ってなかったな」

「待ってて。今何か買ってくるから」

「そうだな。たまにはお前の手料理以外の飯も食いたい」

「5人前で足りる?」

「7人前で」

「ほんと、君はよく食べるねぇ」

「うるさい、ほっとけ」

「まぁ、好き嫌いがないだけましかな」

魔族は魔王藍染を中心に、ゆっくりと世界を蝕み、魔大戦のような世界になろうと動き出していた。




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奴隷竜とSランク冒険者45

「浮竹さん、京楽さん、助けてくれ」

一護が、浮竹と京楽のところにやってきた。

なんでも、ルキアが魔族に誘拐されたらしい。条件は、勇者パーティーメンバー候補濃厚な、朽木白哉の首。

そんなこととてもできなくて、でもルキアに危害を加えられるのがいやで、自分の力だけではどうしようもなくて、浮竹と京楽を頼ってきた。

白哉と恋次はSランクダンジョンにこもっていて、今連絡がとれない。

なので、今一護が頼れるのは浮竹と京楽だった。

「いい機会だ。一護君、ドラゴンとして覚醒するんだ。そうすれば、ルキアちゃんも絶対に救いだせる」

「でも俺・・・・サンシャインレイドラゴンだけど、精霊族に擬態して・・・・・・」

「俺が魔法で解いてやろう」

浮竹が魔法を唱えると、一護は精霊族ではなくなり、ドラゴンの人化した姿になっていた。見た目の差はあまりないが、精霊族である透明な羽が消えてなくなっていた。

「あ、羽がない!」

「元にドラゴンに戻したからね。浮竹、彼を覚醒させるんでしょ」

「ああ。魔王藍染のいる浮島の結界を突破するには、サンシャインドラゴン、フルムーンドラゴン、それにインフェルノドラゴンが必要だ」

「あの、俺はサンシャインレイドラゴンで、サンシャインドラゴンじゃないんすけど」

「今から、なりにいくんだ。サンシャインドラゴンに。サンシャインドラゴンの会得できる魔法、レイグラビディを覚えると、サンシャインドラゴンになれる」

「そうなんすか。それになれば、俺の力でもルキアを取り戻せるんすか」

一護は必死だった。

愛する妻の命がかかっているかもしれないのだ。

「とりあえず、サンシャインドラゴンになれる聖地にいこう。こんなこともあるだろうと、ワープポータルで場所をメモしておいた」

「お願いします、浮竹さん、京楽さん。俺、サンシャインドラゴンになります!」

「君ならそう言うと思ったよ」

京楽は、一護をまずは落ち着かせた。

ワープポータルの魔法で、やってきたのは枯れ木ばかりの森。

「この奥に、サンシャインドラゴンになれるためのドラゴンの聖地と洞窟があるはずだ」

「でも、なんでこの森こんなに枯れてるんすか」

「太陽だ。太陽を司る力が強すぎて、植物を枯らしてしまうんだ。魔力とのバランスがとれていない。一護君、君がサンシャインドラゴンになったら、魔力も順調に流れてこの森も蘇るだろう」

「がんばります!」

枯れ木の森を歩くこと2時間。

ドラゴンの聖地だった場所と、洞窟が見えてきた。

「さぁ、あの洞窟の奥にレイグラビディの魔法がある。覚えて、覚醒して、サンシャインドラゴンになっておいで」

「はい、がんばってきます!」


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『愛しい我が一番目の子。レイグラビディの呪文を授けましょう。今、世界は魔王の手により危機にあります。さぁ、サンシャインドラゴンに覚醒するのです』

扉の奥で、サンシャインドラゴンになる者しか入れない扉をぬけた一護に、優しいマザードラゴンの声が降ってくる。

「うわああああああ!!」

一護は、まずサンシャインレイドラゴンになったが、長い間ドラゴンの姿をとっていなかったため、魔力の巡りが無茶苦茶で、ドラゴンの姿を維持するのに必死だった。

「ルキアを、助けるんだ、俺は!」

マザードラゴンの声を聞きながら、壁に描かれている魔法の文字を読む。

「これが・・・・レイグラビティ。太陽とその闇の重力の魔法・・・・・・・・」

気づくと、一護は50メートルはあるであろう超巨大なドラゴンになっていた。

「これがサンシャインドラゴン・・・・すげぇ、力がわきあがってくる」

『もう大丈夫ですね、愛しい我が子。長い間ドラゴンでなかったので心配でしたが、杞憂に終わりましたね』

「待ってくれ、マザードラゴン!なんで、俺をサンシャインドラゴンとして生み出したんだ!」

もう、マザードラゴンの声は聞こえなかった。

一護は、人化してきた道を戻る。

「浮竹さん、京楽さん、サンシャインドラゴンになりました。レイグラビティって魔法覚えました」

「そうか、うまくいったか」

「よかったよ」

「今から、ルキア攫った魔族のところにいってきて、そいつらぶっ殺してルキア助けに行ってきます」

「場所は分かってるの?」

京楽の問いに、一護は頷く。

「廃墟の城を根城にしてる魔族どもだ。俺一人だと、ルキアが危ないかもしれないから浮竹さんと京楽さんに助け求めたけど、妻の一人も守れないなんて男じゃねぇ。一人で行きます」

「そうかい。じゃあ、近くまでドラゴンの姿で飛んでいくといい。魔族やつらも、腰を抜かすだろう」

「あと、念のために、ボクたちの宿屋に転移するスクロール渡しておくね。ルキアちゃんを救出したら、まずは手当てしないといけないだろうし」

「ありがとございます、京楽さん」



------------------------------------------------

一護は、手に入れた力と魔法で、レイグラビティの魔法を、ルキアと自分にだけ結界をはって使った。

古城そのものが、おしつぶされて、魔族どもは皆死んでいた。

「一護・・・・その姿は・・・・ドラゴン化したのか」

「ああ。ルキア、すまねぇ。俺がいながら、ルキアが攫われた。ああ、やっぱ大人しくしてなかったんだな。殴られたんだろ」

「これくらい、傷のうちに入らぬ」

「だめだ。浮竹さんのとこにいって、治してもらおう」

ルキアの頬は青黒くはれていて、他にもけられたりしたような傷も見受けられた。

「じゃあ、転移するぞ。スクロール、オープン!」

ぱぁぁと光が輝き、ルキアと一護は気づけば浮竹と京楽の泊まっている高級ホテルの、浴室に移動していた。

「ぬわあああ」

「のああああああ」

お湯でびしゃびしゃになった二人に、浮竹と京楽が急いで駆けつける。

「ああ、スクロール使ったんだね。どの部屋とまでは指定していなかったから、お風呂場にでちゃったのか」

広い湯船から出て、ルキアと一護はバスタオルをもらい、念のためもっていたアイテムポケットからかわりの服をだして、着替えた。

「浮竹さん、ルキアの傷の治療頼めますか」

「お安いごようだ。おいで、ルキアちゃん」

「はい」

「フルムーンキュア!」

浮竹は、状態異常無効化以外に、傷も癒せるその魔法を使った。

「すごい・・・・ヒールよりきいてます」

「まぁ、俺のフルムーンドラゴンだけが使える覚醒のための魔法だからな」

「俺、決めました。もう、精霊族に擬態するの辞めます。ドラゴン族としてやっていこうって思います」

「うん、それがいいね。その巨大な力を、冒険者として使うといいよ」

京楽は納得し、浮竹は少し困ったような表情をする。

「一護君のドラゴン姿は巨大すぎるから、あまり軽々しくドラゴンにならないように。ドラゴンになるときはサイズを調整するといい」

「はい、がんばってみます!」


こうして、一護はサンシャインレイドラゴンから、サンシャインドラゴンになった。

藍染のいる、浮島障壁を三大真竜でである、サンシャインドラゴンの一護、フルムーンドラゴンの浮竹、インフェルノドラゴンである京楽で、突破できるのだった。

さてはて、藍染がどういう行動にでるのかは、まだ不明であった。

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