奴隷竜とSランク冒険者56
「おーい、ハイエルフの俺、年末の大掃除の手伝いにきたぞー」
そう言って、浮竹と京楽はハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽のいる神殿(家)にやってきた。
ちょうど、インフェルノドラゴンの京楽が、散らかった部屋を片付けている途中で、歓迎された。
『とにかく、ものが多くてね。わけのわからないものや不要だと思ったものはこのアイテムポケットに入れて、浄化の魔法で部屋を綺麗にしてくれると助かるよ』
「浄化の魔法で大掃除か。でも、部屋数が大そうだし、大変そうだな」
「浄化の魔法って、掃除用のやつでいいの?」
京楽がそう聞くと、インフェルノドラゴンの京楽は頷いた。
『身を清めるじゃなしに、外に出すかんじの浄化魔法でなんとかなるよ』
京楽は、おせちを作りたいと言い出すので、いったん京楽は部屋の掃除から外れて、キッチンに向かった。
「で、ハイエルフの俺は何をしているんだ?」
『どれも必要だって、捨てようとしているアイテムポケットの中身をあさってるよ』
「ハイエルフの俺・・・・・整理整頓が苦手なんだな」
浮竹は、散らかったハイエルフの浮竹の部屋を見て、ため息をこぼす。
『このはにわは金運を上昇してくれるからいるんだ!』
『いや、絶対ただのゴミでしょ』
『違う、こっちのホウキは自動で部屋を掃除してくれるホウキで・・・』
『で、それに掃除させた結果がこの部屋?』
いつもの2倍に散らかった部屋を見て、インフェルノドラゴンの京楽はホウキを躊躇なくへしおって、ゴミ箱と化したアイテムポケットに入れた。
『ああああ、俺の作品なのに!』
『君って、たまに変なの作るよね』
「こっちはあらかた掃除し終えたぞ」
浮竹が、二人のもとにいくと、ちょうどおせちを作り終えた京楽が、雑煮の入った鍋を手に、キッチンから出てきた。
「お昼にしようか」
『お、いい匂いだな』
『ちょっと、浮竹、その双子のハニワは捨てるからね!』
「ハイエルフの俺の趣味って、変だな」
『ほら、変だとか言われてるよ』
インフェルノドラゴンの京楽がそう言うが、ハイエルフの浮竹は気にしたそぶりも見せずに、双子のハニワを片手に雑煮をもらう。
『俺の趣味は凡人には理解されないんだ』
「とか言ってるぞ?」
『ボクは凡人じゃないけどね・・・・』
インフェルノドラゴンの京楽は不満げであった。
そこへ、京楽が言う。
「ボクの目から見ても、双子のハニワは変な物体だね」
『ほら、人間のボクもこう言ってるよ』
『他人には理解されないんだ。俺の趣味は崇高で・・・・』
「雑煮、食べないのか?全部、食べちゃうぞ?」
浮竹が残った大量の雑煮を、一人で食べつくしてしまいそうな勢いなので、ハイエルフの浮竹も慌てて自分の分の雑煮を確保した。
「食べ終わったら、大掃除の続きだな。ハイエルフの俺の趣味のものはバンバン捨てていく、でいんだな、インフェルノドラゴンの京楽?」
『うん。遠慮も躊躇もなく捨てていいよ』
『少しは遠慮しろーーーー』
雑煮を食べ終わり、ハイエルフの浮竹以外の3人で、神殿内の大掃除を終わらせた。
いらないものがつまったアイテムポケットは3つになっていた。
その中身を、ハイエルフの浮竹が見て、これは必要だこれは不要だと、違うアイテムポケットに入れなおすのに大忙しだった。
「手伝うか?」
『だめだ、俺以外に必要だと分かる者がいない』
「だ、そうだぞ?」
『浮竹?ちょっと、もういらないものがつまったアイテムポケット、いっそそのまま処分しちゃおう。そのほうが、すっきりするしさぁ』
邪悪な笑顔を浮かべて、インフェルノドラゴンの京楽は、まだハイエルフの浮竹が選別していないアイテムポケットを2つ、炎の魔法で燃やしつくしてしまった。
『わぁぁぁぁ、俺の大事なものがいっぱいなくなった!』
『ふう、これですっきりするね。この家も』
『ふふふふ、復元の魔法があることを忘れているな』
ハイエルフの浮竹は、灰になったアイテムポケットに魔法をかけて、燃やされる前の状態に戻すと、それを手に自分の部屋に閉じこもってしまった。
『わかったよ、浮竹。ボクが悪かったから、閉じこもらないで』
『本当か?勝手に捨てたりしないか?』
『うん』
そんな二人を、浮竹と京楽は、たい焼きと緑茶を飲みながら、寛いで見学していた。
『君たち、のんきにお茶してないで、ちょっとは手伝ってよ』
「だって、これはお前たちの問題だろう?俺や京楽が意見をするのは違うと思う」
「ボクもだね。ここは、君自身で片付けないと」
『確かに、それもそうだね。一緒に暮らしているのはボクなんだから』
大掃除をし終えて、浮竹と京楽は帰ることにした。
「何か用事があれば、またいつでも遊びにきてくれ。用事がなくても、ただ遊びにくるだけでもいいいぞ。俺たちも、遊びにくるからな」
『うん』
『またね』
「おせち、二人の分も作っておいたから、よければ食べてね」
京楽は、インフェルノドラゴンの自分からおせちを作る許可を得て、おせちを作ったのだが、ちゃんとハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽の分も用意していた。
年末年始は、大掃除やら挨拶やら、なんやかんやで忙しい。
年始は王都で過ごすことになりそうなので、年内に挨拶をすませて、浮竹と京楽はかえっていくのであった。
そう言って、浮竹と京楽はハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽のいる神殿(家)にやってきた。
ちょうど、インフェルノドラゴンの京楽が、散らかった部屋を片付けている途中で、歓迎された。
『とにかく、ものが多くてね。わけのわからないものや不要だと思ったものはこのアイテムポケットに入れて、浄化の魔法で部屋を綺麗にしてくれると助かるよ』
「浄化の魔法で大掃除か。でも、部屋数が大そうだし、大変そうだな」
「浄化の魔法って、掃除用のやつでいいの?」
京楽がそう聞くと、インフェルノドラゴンの京楽は頷いた。
『身を清めるじゃなしに、外に出すかんじの浄化魔法でなんとかなるよ』
京楽は、おせちを作りたいと言い出すので、いったん京楽は部屋の掃除から外れて、キッチンに向かった。
「で、ハイエルフの俺は何をしているんだ?」
『どれも必要だって、捨てようとしているアイテムポケットの中身をあさってるよ』
「ハイエルフの俺・・・・・整理整頓が苦手なんだな」
浮竹は、散らかったハイエルフの浮竹の部屋を見て、ため息をこぼす。
『このはにわは金運を上昇してくれるからいるんだ!』
『いや、絶対ただのゴミでしょ』
『違う、こっちのホウキは自動で部屋を掃除してくれるホウキで・・・』
『で、それに掃除させた結果がこの部屋?』
いつもの2倍に散らかった部屋を見て、インフェルノドラゴンの京楽はホウキを躊躇なくへしおって、ゴミ箱と化したアイテムポケットに入れた。
『ああああ、俺の作品なのに!』
『君って、たまに変なの作るよね』
「こっちはあらかた掃除し終えたぞ」
浮竹が、二人のもとにいくと、ちょうどおせちを作り終えた京楽が、雑煮の入った鍋を手に、キッチンから出てきた。
「お昼にしようか」
『お、いい匂いだな』
『ちょっと、浮竹、その双子のハニワは捨てるからね!』
「ハイエルフの俺の趣味って、変だな」
『ほら、変だとか言われてるよ』
インフェルノドラゴンの京楽がそう言うが、ハイエルフの浮竹は気にしたそぶりも見せずに、双子のハニワを片手に雑煮をもらう。
『俺の趣味は凡人には理解されないんだ』
「とか言ってるぞ?」
『ボクは凡人じゃないけどね・・・・』
インフェルノドラゴンの京楽は不満げであった。
そこへ、京楽が言う。
「ボクの目から見ても、双子のハニワは変な物体だね」
『ほら、人間のボクもこう言ってるよ』
『他人には理解されないんだ。俺の趣味は崇高で・・・・』
「雑煮、食べないのか?全部、食べちゃうぞ?」
浮竹が残った大量の雑煮を、一人で食べつくしてしまいそうな勢いなので、ハイエルフの浮竹も慌てて自分の分の雑煮を確保した。
「食べ終わったら、大掃除の続きだな。ハイエルフの俺の趣味のものはバンバン捨てていく、でいんだな、インフェルノドラゴンの京楽?」
『うん。遠慮も躊躇もなく捨てていいよ』
『少しは遠慮しろーーーー』
雑煮を食べ終わり、ハイエルフの浮竹以外の3人で、神殿内の大掃除を終わらせた。
いらないものがつまったアイテムポケットは3つになっていた。
その中身を、ハイエルフの浮竹が見て、これは必要だこれは不要だと、違うアイテムポケットに入れなおすのに大忙しだった。
「手伝うか?」
『だめだ、俺以外に必要だと分かる者がいない』
「だ、そうだぞ?」
『浮竹?ちょっと、もういらないものがつまったアイテムポケット、いっそそのまま処分しちゃおう。そのほうが、すっきりするしさぁ』
邪悪な笑顔を浮かべて、インフェルノドラゴンの京楽は、まだハイエルフの浮竹が選別していないアイテムポケットを2つ、炎の魔法で燃やしつくしてしまった。
『わぁぁぁぁ、俺の大事なものがいっぱいなくなった!』
『ふう、これですっきりするね。この家も』
『ふふふふ、復元の魔法があることを忘れているな』
ハイエルフの浮竹は、灰になったアイテムポケットに魔法をかけて、燃やされる前の状態に戻すと、それを手に自分の部屋に閉じこもってしまった。
『わかったよ、浮竹。ボクが悪かったから、閉じこもらないで』
『本当か?勝手に捨てたりしないか?』
『うん』
そんな二人を、浮竹と京楽は、たい焼きと緑茶を飲みながら、寛いで見学していた。
『君たち、のんきにお茶してないで、ちょっとは手伝ってよ』
「だって、これはお前たちの問題だろう?俺や京楽が意見をするのは違うと思う」
「ボクもだね。ここは、君自身で片付けないと」
『確かに、それもそうだね。一緒に暮らしているのはボクなんだから』
大掃除をし終えて、浮竹と京楽は帰ることにした。
「何か用事があれば、またいつでも遊びにきてくれ。用事がなくても、ただ遊びにくるだけでもいいいぞ。俺たちも、遊びにくるからな」
『うん』
『またね』
「おせち、二人の分も作っておいたから、よければ食べてね」
京楽は、インフェルノドラゴンの自分からおせちを作る許可を得て、おせちを作ったのだが、ちゃんとハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽の分も用意していた。
年末年始は、大掃除やら挨拶やら、なんやかんやで忙しい。
年始は王都で過ごすことになりそうなので、年内に挨拶をすませて、浮竹と京楽はかえっていくのであった。
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奴隷竜とSランク冒険者55
「年末だねぇ」
「それがどうかしたのか?」
浮竹は、京楽が焼いてくれたホットケーキをもっきゅもっきゅと食べながら、京楽を見る。
「大掃除しないと・・・って、ここは宿だったね。掃除はメイドさんがしてくれるからいいけど、1年に1回くらいはアイテムポケットの整理をしようかな」
ぎくりと、浮竹が強張る。
「浮竹?アイテムポケットに、変なもの入れてないよね?」
「な、なにも入れてないぞ。俺のアイテムポケットは整理しなくていい」
「だーめ。去年アイテムポケットに、フレイムバードのヒナ入れて育ててたでしょ!」
京楽が、去年浮竹のアイテムポケットを整理しようとして中身を取り出したら、フレイムバードという珍しい鳥のヒナを3羽育てていたのだ。
仕方なしに、巣立つまで育てることに同意したが。
「フレイムバードのヒナはいないぞ。今年は何もいないから、気にしなくていい!」
「あやしい・・・・バインド」
「あっ」
蔦の魔法で浮竹を拘束して、その間に浮竹がもっていたアイテムポケットを奪い、中身を整理しようととりだそうとして、何かにかまれた。
「あいた!また、何か中で飼ってるね?」
「飼ってない。育ててるだけだ」
アイテムポケットからでてきたのは、なんとケルベロスの子供の子犬だった。
「がるるるるるる」
「ちょ、ケルベロス!?いくらなんでもケルベロスはないでしょ!普通、ここは野生の狼とかでしょ!」
「大丈夫か、ポチ」
「ワン」
ポチと、ありふれた名前で名づけられたケルベロスの子犬は、浮竹に3つの頭をこすりつけて、しっぽをぶんぶんと振っていた。
「はぁ・・・また、とんでもないの育ててるね。どうせ、大きくなるまで育てるっていうんでしょ」
「そうだ。大きくなったら、魔大陸に戻す」
浮竹はバインドの魔法を打ち消して、ポチを抱き上げた。
「わん、わん!」
「完全にただの犬っぽい・・・・・」
「ぐるるるるる」
ただの犬というと、ケルベロスの子犬は怒って京楽に火のブレスを吐いた。
「わ!」
「ポチ、だめだぞ。これは京楽春水。エサじゃないぞー」
「どういう教え方してるの!」
「わん!」
ポチは、浮竹からドッグフードをもらって、3つの頭でそれぞれ3つの皿に盛ったドッグフードを食べた。
「最近、変にこそこそしてると思ったら、ケルベロスの子犬育ててたんだね」
「ポチは退治させないぞ!一応今は俺がテイムした状態だから、人への害はないが」
「ボクには噛みついてきたし、ブレスも吐いてきたよ」
「京楽は特別だ。ポチの愛だ」
「愛ねぇ。ボクが君から愛が欲しいね」
「んっ」
性欲魔人である京楽にスイッチが入り、浮竹の唇を奪う。
「あ、ポチ、アイテムポケットに戻ってくれ」
「くううん」
ポチは、言われた通りアイテムポケットの中に入っていった。
「あっ・・・・・」
アイテムの整理の途中で、京楽は浮竹を抱き上げると、ベッドに寝かせて互いに衣服をはいでいく。
「んんん・・・・・」
胸の先端をあまがみしたり、舐め転がしてきたりする京楽の行為に、浮竹のものが濡れてくる。
「あ、そこばっかりいやだ・・・ちゃんと、触ってくれ」
「仕方ないねぇ」
京楽は、浮竹のものに手を這わせて、自分のものも取り出すと、一緒にしごき始めた。
「あ、ああ・・・・・」
「ん、そうそう、浮竹も手をもっと使って」
「んん・・・あ、気持ちいい・・・・・・」
浮竹は、京楽のものと自分のものをこすり合わせながらしごき、京楽のほうが先に精液を吐きだしていた。
「君も一緒にいこう」
「あああ!」
鈴口に爪をたてられて、浮竹も京楽の後を追うように精液を吐きだす。
京楽はローションを手にとって、浮竹の蕾を濡らして、解していく。
指をばらばらに動かされて、そのうちの一本が前立腺をかすめて、浮竹はびくんと体を震わせた。
「ああ!」
「さぁ、どうしてほしい?」
「あ、俺をぐちゃぐちゃに犯して」
「君が望むなら、ぐちゃぐちゃになるまで抱いてあげる」
京楽は、浮竹の中に突き入れた。
「んあああ!!!」
激しい動きに、浮竹が甲高い甘い声をあげる。
「あああ、ああ!」
「ほら、分かる?ここにボクが入ってる」
京楽は、浮竹の腹をなでる。
少しぽっこりとしていて、京楽が中にいるのが外から見てもわかった。
「んんっ!んあ、春水、春水!」
「もっと呼んで?」
「春水・・・・」
浮竹は、京楽に弱い最奥を抉られて、中いきしながら精液を放っていた。
「やああん」
「もっとだよね?ぐちゃぐちゃになるまで、抱いてあげるからね」
「ひあああ!!!」
最奥に、京楽は精液を浮竹の中にまき散らしながら、さらに浮竹を貪っていく。
その晩、思考も体もぐちゃぐちゃにされて、浮竹は意識を手放した。
翌朝、浮竹はポチをアイテムポケットから出して、テイムしているという証の首輪をはめて、リードを繋げて散歩に出かけた。
「ああもう、浮竹ってば。いくらなんでも、ケルベロスの子犬と一緒じゃあ、悪目立ちすぎるよ」
浮竹が連れているケルベロスの子犬は、やはり人目を引いた。
連れている長い白髪の浮竹の美貌のせいもあって、視線が集中する。
京楽が追いかけて、浮竹に合流すると、視線は一気に京楽へと注がれる。
京楽は、認識阻害の魔法をかけて、浮竹とケルベロスが普通の人と子犬に見えるようにして、浮竹に買ってきておいたクレープをさしだして、機嫌をとりながら、宿へと無事帰還させた。
フルムーンドラゴンである浮竹は、人買いに攫われる危険性がある。
もっとも、浮竹は真竜であり、人の姿をしていてもドラゴンなので、返り討ちにできるが、一応注意するにこしたことはなかった。
「わん!」
ポチが、クレープを欲しそうにしていたので、浮竹は自分の分ではなく、京楽の分をもぎとってポチに与えた。
「ちょっと、大丈夫なの、ケルベロスにクレープなんてあげて」
「モンスターだし、けっこうなんでも食うぞ。人から葉っぱまで」
「葉っぱ食うケルベロス・・・・」
「もちろん、モンスターが食べれる食用の草だが」
「葉っぱ食う、ケルベロス・・・・・」
京楽は、うーんと悩んでいた。
このまま大きくなって、魔大陸に戻して、一匹でやっていけるか心配だった。
「浮竹がその気なら、テイムしたモンスターということで・・・・」
「いや、子犬時代しか飼わない。大きくなったら食費もかかるし、ちゃんと野生に戻すさ」
「君がそれでいいなら、ボクはこれ以上何も言わないけど・・・・・」
「くうううん?」
「ポチも大分大きくなったしなぁ。来月には、野生に戻す」
「一匹でやっていけるかな?」
「大丈夫だろう。仮にもモンスターだ」
「それもそうだね」
しばらくの間、ポチを飼い続けたが、体長が1メートルをこえたくらいで浮竹は魔大陸にいって、ポチのテイムを解き、野生に戻した。
ポチらしきケルベロスが、冒険者を窮地から救ったというニュースを何件か聞いて、浮竹はポチががんばっていると、うれしく思うのであった。
「それがどうかしたのか?」
浮竹は、京楽が焼いてくれたホットケーキをもっきゅもっきゅと食べながら、京楽を見る。
「大掃除しないと・・・って、ここは宿だったね。掃除はメイドさんがしてくれるからいいけど、1年に1回くらいはアイテムポケットの整理をしようかな」
ぎくりと、浮竹が強張る。
「浮竹?アイテムポケットに、変なもの入れてないよね?」
「な、なにも入れてないぞ。俺のアイテムポケットは整理しなくていい」
「だーめ。去年アイテムポケットに、フレイムバードのヒナ入れて育ててたでしょ!」
京楽が、去年浮竹のアイテムポケットを整理しようとして中身を取り出したら、フレイムバードという珍しい鳥のヒナを3羽育てていたのだ。
仕方なしに、巣立つまで育てることに同意したが。
「フレイムバードのヒナはいないぞ。今年は何もいないから、気にしなくていい!」
「あやしい・・・・バインド」
「あっ」
蔦の魔法で浮竹を拘束して、その間に浮竹がもっていたアイテムポケットを奪い、中身を整理しようととりだそうとして、何かにかまれた。
「あいた!また、何か中で飼ってるね?」
「飼ってない。育ててるだけだ」
アイテムポケットからでてきたのは、なんとケルベロスの子供の子犬だった。
「がるるるるるる」
「ちょ、ケルベロス!?いくらなんでもケルベロスはないでしょ!普通、ここは野生の狼とかでしょ!」
「大丈夫か、ポチ」
「ワン」
ポチと、ありふれた名前で名づけられたケルベロスの子犬は、浮竹に3つの頭をこすりつけて、しっぽをぶんぶんと振っていた。
「はぁ・・・また、とんでもないの育ててるね。どうせ、大きくなるまで育てるっていうんでしょ」
「そうだ。大きくなったら、魔大陸に戻す」
浮竹はバインドの魔法を打ち消して、ポチを抱き上げた。
「わん、わん!」
「完全にただの犬っぽい・・・・・」
「ぐるるるるる」
ただの犬というと、ケルベロスの子犬は怒って京楽に火のブレスを吐いた。
「わ!」
「ポチ、だめだぞ。これは京楽春水。エサじゃないぞー」
「どういう教え方してるの!」
「わん!」
ポチは、浮竹からドッグフードをもらって、3つの頭でそれぞれ3つの皿に盛ったドッグフードを食べた。
「最近、変にこそこそしてると思ったら、ケルベロスの子犬育ててたんだね」
「ポチは退治させないぞ!一応今は俺がテイムした状態だから、人への害はないが」
「ボクには噛みついてきたし、ブレスも吐いてきたよ」
「京楽は特別だ。ポチの愛だ」
「愛ねぇ。ボクが君から愛が欲しいね」
「んっ」
性欲魔人である京楽にスイッチが入り、浮竹の唇を奪う。
「あ、ポチ、アイテムポケットに戻ってくれ」
「くううん」
ポチは、言われた通りアイテムポケットの中に入っていった。
「あっ・・・・・」
アイテムの整理の途中で、京楽は浮竹を抱き上げると、ベッドに寝かせて互いに衣服をはいでいく。
「んんん・・・・・」
胸の先端をあまがみしたり、舐め転がしてきたりする京楽の行為に、浮竹のものが濡れてくる。
「あ、そこばっかりいやだ・・・ちゃんと、触ってくれ」
「仕方ないねぇ」
京楽は、浮竹のものに手を這わせて、自分のものも取り出すと、一緒にしごき始めた。
「あ、ああ・・・・・」
「ん、そうそう、浮竹も手をもっと使って」
「んん・・・あ、気持ちいい・・・・・・」
浮竹は、京楽のものと自分のものをこすり合わせながらしごき、京楽のほうが先に精液を吐きだしていた。
「君も一緒にいこう」
「あああ!」
鈴口に爪をたてられて、浮竹も京楽の後を追うように精液を吐きだす。
京楽はローションを手にとって、浮竹の蕾を濡らして、解していく。
指をばらばらに動かされて、そのうちの一本が前立腺をかすめて、浮竹はびくんと体を震わせた。
「ああ!」
「さぁ、どうしてほしい?」
「あ、俺をぐちゃぐちゃに犯して」
「君が望むなら、ぐちゃぐちゃになるまで抱いてあげる」
京楽は、浮竹の中に突き入れた。
「んあああ!!!」
激しい動きに、浮竹が甲高い甘い声をあげる。
「あああ、ああ!」
「ほら、分かる?ここにボクが入ってる」
京楽は、浮竹の腹をなでる。
少しぽっこりとしていて、京楽が中にいるのが外から見てもわかった。
「んんっ!んあ、春水、春水!」
「もっと呼んで?」
「春水・・・・」
浮竹は、京楽に弱い最奥を抉られて、中いきしながら精液を放っていた。
「やああん」
「もっとだよね?ぐちゃぐちゃになるまで、抱いてあげるからね」
「ひあああ!!!」
最奥に、京楽は精液を浮竹の中にまき散らしながら、さらに浮竹を貪っていく。
その晩、思考も体もぐちゃぐちゃにされて、浮竹は意識を手放した。
翌朝、浮竹はポチをアイテムポケットから出して、テイムしているという証の首輪をはめて、リードを繋げて散歩に出かけた。
「ああもう、浮竹ってば。いくらなんでも、ケルベロスの子犬と一緒じゃあ、悪目立ちすぎるよ」
浮竹が連れているケルベロスの子犬は、やはり人目を引いた。
連れている長い白髪の浮竹の美貌のせいもあって、視線が集中する。
京楽が追いかけて、浮竹に合流すると、視線は一気に京楽へと注がれる。
京楽は、認識阻害の魔法をかけて、浮竹とケルベロスが普通の人と子犬に見えるようにして、浮竹に買ってきておいたクレープをさしだして、機嫌をとりながら、宿へと無事帰還させた。
フルムーンドラゴンである浮竹は、人買いに攫われる危険性がある。
もっとも、浮竹は真竜であり、人の姿をしていてもドラゴンなので、返り討ちにできるが、一応注意するにこしたことはなかった。
「わん!」
ポチが、クレープを欲しそうにしていたので、浮竹は自分の分ではなく、京楽の分をもぎとってポチに与えた。
「ちょっと、大丈夫なの、ケルベロスにクレープなんてあげて」
「モンスターだし、けっこうなんでも食うぞ。人から葉っぱまで」
「葉っぱ食うケルベロス・・・・」
「もちろん、モンスターが食べれる食用の草だが」
「葉っぱ食う、ケルベロス・・・・・」
京楽は、うーんと悩んでいた。
このまま大きくなって、魔大陸に戻して、一匹でやっていけるか心配だった。
「浮竹がその気なら、テイムしたモンスターということで・・・・」
「いや、子犬時代しか飼わない。大きくなったら食費もかかるし、ちゃんと野生に戻すさ」
「君がそれでいいなら、ボクはこれ以上何も言わないけど・・・・・」
「くうううん?」
「ポチも大分大きくなったしなぁ。来月には、野生に戻す」
「一匹でやっていけるかな?」
「大丈夫だろう。仮にもモンスターだ」
「それもそうだね」
しばらくの間、ポチを飼い続けたが、体長が1メートルをこえたくらいで浮竹は魔大陸にいって、ポチのテイムを解き、野生に戻した。
ポチらしきケルベロスが、冒険者を窮地から救ったというニュースを何件か聞いて、浮竹はポチががんばっていると、うれしく思うのであった。
え、生きてる?8
霊王宮には、召喚儀式というものがある。
霊王となった者が、下界の愛しい者を召喚転移させる儀式である。
召喚儀式は、そもそも存在しなかった。
長い間水晶に閉じ込められていた者を霊王としていたので、周りの世話をする者もいなかった。
新たに霊王となった浮竹のために、召喚儀式は形を整えて、身の回りの世話をしたりする者を集め、霊王宮を改装して人が住める場所にした。
浮竹は霊王として少しだけ君臨していたが、京楽の手によりクローンが自殺をして、霊王である浮竹は自殺をしたと周囲に思いこませて、霊王は再びいなくなってしまった。
流魂街の幼子が、次の霊王に選ばれた。
浮竹は生きていたが、もう霊王になるつもりもなかったし、幼子がいたので悪かったが生贄のように幼子に霊王になってもらった。
だが、幼子は霊圧はすさまじいものの、体ができあがっていなかったため、霊王であることの負荷に耐え切れず、1年で他界してしまった。
また、霊王がいなくなった。
ユーハバッハの遺骸を霊王の代わりにしばしの間することはできたが、霊王は必要だった。
霊王を一度やめたが、まだ霊王の残滓をその身に残している浮竹が、再び霊王に選ばれた。
浮竹は、霊王になりたくなかった。
しかし、体に残る霊王の残滓、ミミハギ様のせいで、浮竹は意識を混濁させながら霊王として再び霊王宮にきていた。
霊王になったとき、体の奥にあるミミハギ様は再び眠りにつき、浮竹は霊王となる条件として京楽を月に2回以上、召喚儀式で霊王宮に来させることにした。
周囲は反対したが、そうしなければ霊王をやめると言い出すので、仕方なく了承した。
「浮竹、元気?」
「ああ。京楽も変わりないか」
京楽を召喚して、浮竹は自分の部屋に京楽を入れると、そのまま零番隊の者たちを下がらせた。
「んっ・・・・・」
唇を重ね合わせて、浮竹は京楽から、浮竹の中にある霊王の残滓の取り出し方があることを聞くのだが、それは死と隣合わせの行為で、浮竹はやりたかったが、京楽がだめだと言い出して、結局、涅マユリから聞いた霊王の残滓の取り出しの方法は封印されることになった。
「お前とこうして会えるなら、俺は世界が俺を霊王として必要としているなら、このまま霊王であろうと思う」
「浮竹・・・・・」
「前みたいに、毎日会うことはかなわないが、隊長時代の忙しい頃も月に数回会うだけの頃もあった。あの時のように思えば、霊王でいてもいいかもしれないと思うようになった。一度は逃げ出したが、もう俺は逃げない。霊王の残滓など飼いならして、もう乗っ取られないようにする」
浮竹は、再び霊王になる前に、意識が霊王の残滓と混濁して、自分でも何をしているのか、何をしゃべっているのか分からない時があった。
霊王の残滓、ミミハギ様は静止を司る。
一度神掛けをして手放したミミハギ様であるが、浮竹が霊王となるために地獄から追い出されて、死をこえて復活した頃には、浮竹の中にはまたミミハギ様がいた。
それは霊王の残滓。
霊王の右腕だったミミハギ様は、浮竹を霊王にすべく霊圧を変化させていた。
ミミハギ様は、もう何をしても離れない。
ならば、うまく付き合っていくしかない。
かつて死を迎える前に、肺の病と付き合いながら生きていたように、ミミハギ様を宿らせたまま、肺の病はなくなったが、病弱であることには変わらないが一緒に生きていくしかない。
「京楽、会いたかった」
浮竹は、京楽に抱き着いて、その胸に顔を埋めた。
「浮竹・・・・」
「好きだ。愛してる、春水」
「うん。ボクも愛してるよ、十四郎」
何度も口づけを繰り返して、互いの服に手をかけると、どちらともなしに衣服を脱がせていく。
「あ・・・・」
「ねぇ、霊王になっちゃったのに、こんなことして平気?」
「今さらだろう」
「それもそうだね」
すでに、お互いもう途中でやめることなどできないくらい、昂っていた。
「んあっ」
京楽は、浮竹のものをしごくと、当たり前のように口にふくむ。
「あああっ」
愛撫され、刺激を与えられて浮竹は数秒で精液を弾けさせていた。
「んっ」
京楽は、こっそりもってきていた潤滑油を指に塗ると、丹念に浮竹の蕾をほぐしていく。
「あああ!!!」
前立腺を刺激されて、浮竹は体を痙攣させる。
「あ!」
京楽は己のものにも潤滑油を塗りつけて、浮竹の中に入っていく。
「痛い?」
「少し、だけ。お前と一つになれている快楽のほうが強い」
京楽は、浮竹を一気に貫くと、揺さぶった。
「ひああああ!!!」
「もっと、ボクを求めて?」
「あ、春水。もっと、もっと奥にこい。奥で、お前の子種をぶちまけてくれ」
浮竹は、熱にうなされているかのように囁いた。
「もっと奥までって、こう?」
ずちゅっと、最奥まで侵入してきた熱に、浮竹が恍惚となる。
「あ、もっと・・・・・」
唇をペロリと舐める妖艶な仕草に、京楽もあおられて、浮竹の奥を抉りながら、体液を浮竹の最奥に注ぎ込んでいた。
「あ、きてる、お前の子種が俺の中で」
「孕んじゃう?」
「あ、孕む。もっと・・・・・」
求められるままにお互いを貪りあって、二人は体を重ねた。
身を清めて、後始末もして、衣服を整えた浮竹は、京楽に抱きしめられていた。
「君を放したくない。このまま、連れて帰りたい」
「だめだ。俺は霊王だ。霊王宮からは出れない」
風呂に入り、二人でごろごろとベッドに横たわる。
「今日は、もう寝る・・・京楽は、あさってまで霊王宮にいられるから、その間俺の相手をしろ」
「はいはい」
浮竹は、滑るように眠りに落ちていく。
その隣で、京楽も浮竹を抱きしめながら眠りに落ちていった。
「京楽、起きろ。朝だぞ」
「んー、浮竹もっと寝かせて・・・・・」
「俺と一緒にいる時間が短くなるぞ」
ばっと、京楽が起き上がる。
「浮竹、今何時?」
「9時だが」
「あああ、七緒ちゃんに仕事休むって伝えてない」
「俺が地獄蝶を飛ばしておこう」
「ありがとう」
京楽の霊圧では、下界まで地獄蝶を飛ばすと霊圧がごっそりもっていかれて、すごく疲れるのだ。
一度、霊王になるために霊王宮にあがった浮竹の元まで地獄蝶を飛ばしたが、その時は浮竹の見えない霊圧の手助けがあってできた。
「今日は何をする?」
「んー、ボクは霊王宮にくるのは久しぶりだし、いろいろと変わってるから、霊王宮を見て回りたいな」
「そうか。じゃあ、俺が案内しよう」
浮竹が、霊王になって数日でなじんでしまった霊王宮を案内してくれた。
中庭があって、一面にネモフィラの青い花が咲き乱れていて、中心に大きな桜の木があり、季節ではないのに咲き乱れていた。
「先代の幼子の霊王が好きだった場所だ。俺も好きなんだ」
「綺麗だね」
「昼食はここでとるか」
「いいねぇ」
「あと、これを渡しておく。俺専用の伝令神機だ。霊王宮に来れない間は、これで連絡を取り合おう」
「お、地獄蝶じゃ限度があるからね。助かるよ」
京楽は、浮竹から専用の伝令神機を受け取って、大事そうに懐にしまいこむ。
昼食を中庭でとって、だらだらと時間を過ごしていたら、別れの時間はあっという間にきてしまった。
「また、2週間後にくるから!」
「ああ。伝令神機でメールを送る」
再び霊王になった浮竹を、京楽は受け入れていた。
浮竹を霊王から引きずり下ろすことはできるが、次の霊王が見つからないという問題がある。
それに、浮竹は霊王の残滓を飼いならしていて、京楽の前では全く混濁した様子などなかった。
霊王になる前に、霊王であると京楽を拒絶した浮竹はもういなかった。
「浮竹・・・君は、このまま霊王で居続けるの?」
それは、本当に意味でのミミハギ様の静止。
霊王である限り、年をとることはない。
いつか、全てが壊れる前に、浮竹を取り返そうと静かに決意する京楽であった。
ただ、今は静かに二人でいられる時間を大切にしよう。
浮竹が、いつまで霊王として君臨するのか、今はまだ誰にもわからなかった。
霊王となった者が、下界の愛しい者を召喚転移させる儀式である。
召喚儀式は、そもそも存在しなかった。
長い間水晶に閉じ込められていた者を霊王としていたので、周りの世話をする者もいなかった。
新たに霊王となった浮竹のために、召喚儀式は形を整えて、身の回りの世話をしたりする者を集め、霊王宮を改装して人が住める場所にした。
浮竹は霊王として少しだけ君臨していたが、京楽の手によりクローンが自殺をして、霊王である浮竹は自殺をしたと周囲に思いこませて、霊王は再びいなくなってしまった。
流魂街の幼子が、次の霊王に選ばれた。
浮竹は生きていたが、もう霊王になるつもりもなかったし、幼子がいたので悪かったが生贄のように幼子に霊王になってもらった。
だが、幼子は霊圧はすさまじいものの、体ができあがっていなかったため、霊王であることの負荷に耐え切れず、1年で他界してしまった。
また、霊王がいなくなった。
ユーハバッハの遺骸を霊王の代わりにしばしの間することはできたが、霊王は必要だった。
霊王を一度やめたが、まだ霊王の残滓をその身に残している浮竹が、再び霊王に選ばれた。
浮竹は、霊王になりたくなかった。
しかし、体に残る霊王の残滓、ミミハギ様のせいで、浮竹は意識を混濁させながら霊王として再び霊王宮にきていた。
霊王になったとき、体の奥にあるミミハギ様は再び眠りにつき、浮竹は霊王となる条件として京楽を月に2回以上、召喚儀式で霊王宮に来させることにした。
周囲は反対したが、そうしなければ霊王をやめると言い出すので、仕方なく了承した。
「浮竹、元気?」
「ああ。京楽も変わりないか」
京楽を召喚して、浮竹は自分の部屋に京楽を入れると、そのまま零番隊の者たちを下がらせた。
「んっ・・・・・」
唇を重ね合わせて、浮竹は京楽から、浮竹の中にある霊王の残滓の取り出し方があることを聞くのだが、それは死と隣合わせの行為で、浮竹はやりたかったが、京楽がだめだと言い出して、結局、涅マユリから聞いた霊王の残滓の取り出しの方法は封印されることになった。
「お前とこうして会えるなら、俺は世界が俺を霊王として必要としているなら、このまま霊王であろうと思う」
「浮竹・・・・・」
「前みたいに、毎日会うことはかなわないが、隊長時代の忙しい頃も月に数回会うだけの頃もあった。あの時のように思えば、霊王でいてもいいかもしれないと思うようになった。一度は逃げ出したが、もう俺は逃げない。霊王の残滓など飼いならして、もう乗っ取られないようにする」
浮竹は、再び霊王になる前に、意識が霊王の残滓と混濁して、自分でも何をしているのか、何をしゃべっているのか分からない時があった。
霊王の残滓、ミミハギ様は静止を司る。
一度神掛けをして手放したミミハギ様であるが、浮竹が霊王となるために地獄から追い出されて、死をこえて復活した頃には、浮竹の中にはまたミミハギ様がいた。
それは霊王の残滓。
霊王の右腕だったミミハギ様は、浮竹を霊王にすべく霊圧を変化させていた。
ミミハギ様は、もう何をしても離れない。
ならば、うまく付き合っていくしかない。
かつて死を迎える前に、肺の病と付き合いながら生きていたように、ミミハギ様を宿らせたまま、肺の病はなくなったが、病弱であることには変わらないが一緒に生きていくしかない。
「京楽、会いたかった」
浮竹は、京楽に抱き着いて、その胸に顔を埋めた。
「浮竹・・・・」
「好きだ。愛してる、春水」
「うん。ボクも愛してるよ、十四郎」
何度も口づけを繰り返して、互いの服に手をかけると、どちらともなしに衣服を脱がせていく。
「あ・・・・」
「ねぇ、霊王になっちゃったのに、こんなことして平気?」
「今さらだろう」
「それもそうだね」
すでに、お互いもう途中でやめることなどできないくらい、昂っていた。
「んあっ」
京楽は、浮竹のものをしごくと、当たり前のように口にふくむ。
「あああっ」
愛撫され、刺激を与えられて浮竹は数秒で精液を弾けさせていた。
「んっ」
京楽は、こっそりもってきていた潤滑油を指に塗ると、丹念に浮竹の蕾をほぐしていく。
「あああ!!!」
前立腺を刺激されて、浮竹は体を痙攣させる。
「あ!」
京楽は己のものにも潤滑油を塗りつけて、浮竹の中に入っていく。
「痛い?」
「少し、だけ。お前と一つになれている快楽のほうが強い」
京楽は、浮竹を一気に貫くと、揺さぶった。
「ひああああ!!!」
「もっと、ボクを求めて?」
「あ、春水。もっと、もっと奥にこい。奥で、お前の子種をぶちまけてくれ」
浮竹は、熱にうなされているかのように囁いた。
「もっと奥までって、こう?」
ずちゅっと、最奥まで侵入してきた熱に、浮竹が恍惚となる。
「あ、もっと・・・・・」
唇をペロリと舐める妖艶な仕草に、京楽もあおられて、浮竹の奥を抉りながら、体液を浮竹の最奥に注ぎ込んでいた。
「あ、きてる、お前の子種が俺の中で」
「孕んじゃう?」
「あ、孕む。もっと・・・・・」
求められるままにお互いを貪りあって、二人は体を重ねた。
身を清めて、後始末もして、衣服を整えた浮竹は、京楽に抱きしめられていた。
「君を放したくない。このまま、連れて帰りたい」
「だめだ。俺は霊王だ。霊王宮からは出れない」
風呂に入り、二人でごろごろとベッドに横たわる。
「今日は、もう寝る・・・京楽は、あさってまで霊王宮にいられるから、その間俺の相手をしろ」
「はいはい」
浮竹は、滑るように眠りに落ちていく。
その隣で、京楽も浮竹を抱きしめながら眠りに落ちていった。
「京楽、起きろ。朝だぞ」
「んー、浮竹もっと寝かせて・・・・・」
「俺と一緒にいる時間が短くなるぞ」
ばっと、京楽が起き上がる。
「浮竹、今何時?」
「9時だが」
「あああ、七緒ちゃんに仕事休むって伝えてない」
「俺が地獄蝶を飛ばしておこう」
「ありがとう」
京楽の霊圧では、下界まで地獄蝶を飛ばすと霊圧がごっそりもっていかれて、すごく疲れるのだ。
一度、霊王になるために霊王宮にあがった浮竹の元まで地獄蝶を飛ばしたが、その時は浮竹の見えない霊圧の手助けがあってできた。
「今日は何をする?」
「んー、ボクは霊王宮にくるのは久しぶりだし、いろいろと変わってるから、霊王宮を見て回りたいな」
「そうか。じゃあ、俺が案内しよう」
浮竹が、霊王になって数日でなじんでしまった霊王宮を案内してくれた。
中庭があって、一面にネモフィラの青い花が咲き乱れていて、中心に大きな桜の木があり、季節ではないのに咲き乱れていた。
「先代の幼子の霊王が好きだった場所だ。俺も好きなんだ」
「綺麗だね」
「昼食はここでとるか」
「いいねぇ」
「あと、これを渡しておく。俺専用の伝令神機だ。霊王宮に来れない間は、これで連絡を取り合おう」
「お、地獄蝶じゃ限度があるからね。助かるよ」
京楽は、浮竹から専用の伝令神機を受け取って、大事そうに懐にしまいこむ。
昼食を中庭でとって、だらだらと時間を過ごしていたら、別れの時間はあっという間にきてしまった。
「また、2週間後にくるから!」
「ああ。伝令神機でメールを送る」
再び霊王になった浮竹を、京楽は受け入れていた。
浮竹を霊王から引きずり下ろすことはできるが、次の霊王が見つからないという問題がある。
それに、浮竹は霊王の残滓を飼いならしていて、京楽の前では全く混濁した様子などなかった。
霊王になる前に、霊王であると京楽を拒絶した浮竹はもういなかった。
「浮竹・・・君は、このまま霊王で居続けるの?」
それは、本当に意味でのミミハギ様の静止。
霊王である限り、年をとることはない。
いつか、全てが壊れる前に、浮竹を取り返そうと静かに決意する京楽であった。
ただ、今は静かに二人でいられる時間を大切にしよう。
浮竹が、いつまで霊王として君臨するのか、今はまだ誰にもわからなかった。
無題
今日も、京楽の変態ぶりは磨きがかかっていた。
浮竹が浸かったお湯を飲み、浮竹成分を補給したと大喜びで、ついでに浮竹の風呂をのぞいていて、浮竹にボッコボコにしばかれた。
「あはん、愛は激しい」
そう言って、ボッコボコにしばかれる間も浮竹にキスしてきたり、とにかく変態だった。
京楽=変態。
そんな方程式ができそうだった。
「浮竹、もっと殴って。もっと蹴ってええええ」
「やべぇ。京楽が、覚醒した・・・・・・・・」
違う意味の変態になりそうで、ボッコボコにしばいたが、浮竹はしばくのを途中でやめた。
それから便利屋にきてもらい、風呂場にカギをかけれるようにした。
換気のための窓ガラスは曇ったものにして、外から中が見えないようにした。
「あああ、浮竹の風呂がのぞけない!」
「のぞくな!この変態が!」
「うん。ボクは変態だよ。浮竹のことになると、変態になるんだ。こればかりは、直しようがないなぁ。浮竹がボクを変態にしてしまう。自慢していいよ」
「自慢するか!」
浮竹はスパーンとハリセンで京楽の頭を殴る。
「浮竹がしばいてくると思うと、気持ちいい」
「やばい。変態に磨きがかかってる・・・・・・」
浮竹は、部屋の床に色のついたテープをはった。
「ここから中は侵入禁止だ。俺のベッドとその周囲は侵入禁止」
「のんのん。寮の部屋は二人で使うもの。どこに行くのも自由さ」
さっそく浮竹のベッドに這い上がり、くんかくんかと匂いをかぐ京楽をベッドから引きずり降ろして、鳩尾に蹴りを入れる。
「ぐはぁ!でもこれも浮竹の愛!」
「はぁ・・・なんかやばいな。早くなんとかしなければ・・・・でもどうやって?」
浮竹は、京楽を普通に連れて外に出た。
そして、先生こと山じいのところにやってきた。
「先生、京楽の変態が進化して止まりません」
「うむ。そこに春水を」
「はい」
「え、なになに?」
「修行がなっとらん!尻に火の刑じゃ!!」
京楽は、浮竹と二人きりで出かけたものだから、行き場所がどこかも知らずにうきうき気分だった。
山じいのところに連れてこられて、それでもにこにこしていた。
尻の火の刑といわれて、やっと自分が置かれている状態を知る。
「あちゃちゃちゃちゃ!!!!」
山じいは、京楽の尻に火をつけた。
京楽は消そうとしても消えない火に、あちゃあちゃと転がったり走ったりしていた。
「これにこりて、以後十四郎に迷惑をかけないように」
「は~い」
京楽は素直に謝り、浮竹に謝罪する。
「浮竹、ごめんね。普通に接するから」
「ん、ああ」
まさか京楽が謝ってくるとは思っていなくて、浮竹は驚く。
そして、京楽は山じいからお説教も受けて、二人で寮の部屋に帰宅した。
「ぐふふふふふ。ボクは浮竹、君が好きだよ!めくるめく愛の世界へ、いざ飛び込もう!」
院生の衣服を脱いで、こっちの衣服まで脱がそうとしてくる京楽を、浮竹は鳩尾に拳を入れてから、鬼道を唱える。
「破道の4、白雷!」
「あぎゃぎゃぎゃぎゃ」
感電して黒焦げになった京楽を簀巻きにして、ベランダに放置する。
「ああん、放置プレイは久しぶり・・・・ボクは放置プレイでもうれしいよ」
「だめだこりゃ・・・・・・・・」
浮竹は、頭を抱えた。
師である山じいのお説教やお仕置きにも動じない上に、変態がますます加速している。
とりあえず、夜は寒いので中にいれてやろうとすると、足をべろべろと舐めてきたので、鳩尾に蹴りをいれて、そのまま転がしておいた。
次の日、京楽は風邪をひいていたが、なぜだか1日で治っていた。
その風邪をうつされて、浮竹は熱を出した。
「水を・・・・・」
「はいはい」
京楽は、血を吐いたり熱が出たりした時はせまってこない。
京楽から冷たい水を受け取って、こくこくと飲んでいく。
「お昼は食べれそう?おかゆ作るよ。薬飲もうね?」
京楽は、上流貴族であるが、ある程度料理ができた。
浮竹も料理は得意だが、腕は京楽のほうが上だ。
「元気になったら、キスしまくるからね?」
「ほどほどにしとけ・・・・」
「浮竹が熱だしちゃたから、パンツを盗んで願掛けしたよ。早くよくなりますようにって」
「病人のパンツを盗むな」
「浮竹のパンツはボクのものだよ」
京楽の主張に、浮竹はハリセンを手にするが、なぐる元気はなかった。
「汗かいちゃったね。体、ふこうか?」
「いい。自分でできる」
「そんなこと言わずに、ボクに任せてよ。(*´Д`)ハァハァ」
「視線がいやらしい。お前にふいてもらうくらいなら、隣の部屋の人にふいてもらう」
「そんなぁ」
結局、京楽を追い出して、風呂場にとじこめてから、浮竹は体をぬれたタオルでふいて、院生服を着替えて横になる。
「浮竹~出して~~~」
京楽を風呂場に閉じ込めたままだというのに気づき、仕方なく自由にしてやった。
「はぁはぁ・・・浮竹の汗をふいたタオル!ボクのものだよ!あげないからね!」
「誰もそんなのほしがらんわ」
「のんのん、ボクには宝物さ。浮竹のエキスがしみてる。うーんいいね」
「簡便してくれ。この変態が!」
「うん、ボクは変態だよ。ただし浮竹専門。他の時は変態じゃないから安心してね」
「安心できるか!」
スパーンとハリセンで京楽の頭を殴ってから、浮竹は怒る気力も尽きていたので、おかゆを食べて解熱剤を飲み、眠るのだった。
京楽は、眠ってしまった浮竹に触れるだけのキスをしてから、夕飯の材料を買いに出かけるのであった。
浮竹が食べれそうなものを作るために。
浮竹が浸かったお湯を飲み、浮竹成分を補給したと大喜びで、ついでに浮竹の風呂をのぞいていて、浮竹にボッコボコにしばかれた。
「あはん、愛は激しい」
そう言って、ボッコボコにしばかれる間も浮竹にキスしてきたり、とにかく変態だった。
京楽=変態。
そんな方程式ができそうだった。
「浮竹、もっと殴って。もっと蹴ってええええ」
「やべぇ。京楽が、覚醒した・・・・・・・・」
違う意味の変態になりそうで、ボッコボコにしばいたが、浮竹はしばくのを途中でやめた。
それから便利屋にきてもらい、風呂場にカギをかけれるようにした。
換気のための窓ガラスは曇ったものにして、外から中が見えないようにした。
「あああ、浮竹の風呂がのぞけない!」
「のぞくな!この変態が!」
「うん。ボクは変態だよ。浮竹のことになると、変態になるんだ。こればかりは、直しようがないなぁ。浮竹がボクを変態にしてしまう。自慢していいよ」
「自慢するか!」
浮竹はスパーンとハリセンで京楽の頭を殴る。
「浮竹がしばいてくると思うと、気持ちいい」
「やばい。変態に磨きがかかってる・・・・・・」
浮竹は、部屋の床に色のついたテープをはった。
「ここから中は侵入禁止だ。俺のベッドとその周囲は侵入禁止」
「のんのん。寮の部屋は二人で使うもの。どこに行くのも自由さ」
さっそく浮竹のベッドに這い上がり、くんかくんかと匂いをかぐ京楽をベッドから引きずり降ろして、鳩尾に蹴りを入れる。
「ぐはぁ!でもこれも浮竹の愛!」
「はぁ・・・なんかやばいな。早くなんとかしなければ・・・・でもどうやって?」
浮竹は、京楽を普通に連れて外に出た。
そして、先生こと山じいのところにやってきた。
「先生、京楽の変態が進化して止まりません」
「うむ。そこに春水を」
「はい」
「え、なになに?」
「修行がなっとらん!尻に火の刑じゃ!!」
京楽は、浮竹と二人きりで出かけたものだから、行き場所がどこかも知らずにうきうき気分だった。
山じいのところに連れてこられて、それでもにこにこしていた。
尻の火の刑といわれて、やっと自分が置かれている状態を知る。
「あちゃちゃちゃちゃ!!!!」
山じいは、京楽の尻に火をつけた。
京楽は消そうとしても消えない火に、あちゃあちゃと転がったり走ったりしていた。
「これにこりて、以後十四郎に迷惑をかけないように」
「は~い」
京楽は素直に謝り、浮竹に謝罪する。
「浮竹、ごめんね。普通に接するから」
「ん、ああ」
まさか京楽が謝ってくるとは思っていなくて、浮竹は驚く。
そして、京楽は山じいからお説教も受けて、二人で寮の部屋に帰宅した。
「ぐふふふふふ。ボクは浮竹、君が好きだよ!めくるめく愛の世界へ、いざ飛び込もう!」
院生の衣服を脱いで、こっちの衣服まで脱がそうとしてくる京楽を、浮竹は鳩尾に拳を入れてから、鬼道を唱える。
「破道の4、白雷!」
「あぎゃぎゃぎゃぎゃ」
感電して黒焦げになった京楽を簀巻きにして、ベランダに放置する。
「ああん、放置プレイは久しぶり・・・・ボクは放置プレイでもうれしいよ」
「だめだこりゃ・・・・・・・・」
浮竹は、頭を抱えた。
師である山じいのお説教やお仕置きにも動じない上に、変態がますます加速している。
とりあえず、夜は寒いので中にいれてやろうとすると、足をべろべろと舐めてきたので、鳩尾に蹴りをいれて、そのまま転がしておいた。
次の日、京楽は風邪をひいていたが、なぜだか1日で治っていた。
その風邪をうつされて、浮竹は熱を出した。
「水を・・・・・」
「はいはい」
京楽は、血を吐いたり熱が出たりした時はせまってこない。
京楽から冷たい水を受け取って、こくこくと飲んでいく。
「お昼は食べれそう?おかゆ作るよ。薬飲もうね?」
京楽は、上流貴族であるが、ある程度料理ができた。
浮竹も料理は得意だが、腕は京楽のほうが上だ。
「元気になったら、キスしまくるからね?」
「ほどほどにしとけ・・・・」
「浮竹が熱だしちゃたから、パンツを盗んで願掛けしたよ。早くよくなりますようにって」
「病人のパンツを盗むな」
「浮竹のパンツはボクのものだよ」
京楽の主張に、浮竹はハリセンを手にするが、なぐる元気はなかった。
「汗かいちゃったね。体、ふこうか?」
「いい。自分でできる」
「そんなこと言わずに、ボクに任せてよ。(*´Д`)ハァハァ」
「視線がいやらしい。お前にふいてもらうくらいなら、隣の部屋の人にふいてもらう」
「そんなぁ」
結局、京楽を追い出して、風呂場にとじこめてから、浮竹は体をぬれたタオルでふいて、院生服を着替えて横になる。
「浮竹~出して~~~」
京楽を風呂場に閉じ込めたままだというのに気づき、仕方なく自由にしてやった。
「はぁはぁ・・・浮竹の汗をふいたタオル!ボクのものだよ!あげないからね!」
「誰もそんなのほしがらんわ」
「のんのん、ボクには宝物さ。浮竹のエキスがしみてる。うーんいいね」
「簡便してくれ。この変態が!」
「うん、ボクは変態だよ。ただし浮竹専門。他の時は変態じゃないから安心してね」
「安心できるか!」
スパーンとハリセンで京楽の頭を殴ってから、浮竹は怒る気力も尽きていたので、おかゆを食べて解熱剤を飲み、眠るのだった。
京楽は、眠ってしまった浮竹に触れるだけのキスをしてから、夕飯の材料を買いに出かけるのであった。
浮竹が食べれそうなものを作るために。
クリスマスも終わり
「ああ、イブもすぎてクリスマス当日もこうやって過ぎようとしているねぇ」
「だから、それがなんだ。何か悲しくて二人で鍋を・・・・」
「いいじゃない。どうせ冬季休暇いくところもないんだし」
浮竹と京楽は、寮の部屋でこたつに入ってカニ鍋をつついていた。
カニをもってきたのは京楽だ。
海のない尸魂界では、カニは上流貴族などが口にするものだ。
下級貴族である浮竹が望んでも、そうそう食べれない品であるが、京楽は上流貴族なのでしれっとカニをもってきて、鍋をしようといってきた。
まぁ、正直に言うと浮竹もカニを食べたかったので、京楽の言葉に甘えた。
それにしても、京楽は真冬なのに、ぱんつ一丁で、頭に浮竹のパンツを被って鍋をつついていた。
服を着ろといって、院生服を着させると、(;゚∀゚)=3ハァハァいいだして、すぐに脱ぐ。
3回服を着せたが、3回脱いだ時点で諦めた。
「お前、よく風邪ひかないな」
「鍛えてるからね。特にあそことか」
「そうか」
こたつの中で、京楽のかたくなっていた股間に思い切り蹴りを入れてやった。
「うほう!愛がきた!」
「愛なのか、お前には」
「もっと!」
「変態が!」
浮竹は、カニを食べながら、京楽を攻撃する。
股間とか股間とか股間とか。
蹴りを入れる威力が高くなるたびに、京楽は変な声を出して顔を青くさせていった。
「ああ、愛の攻撃が激しすぎてカニ食べれない」
「お前の分のカニは俺が食ってやろう」
浮竹はそう言って、しれっと京楽の分のカニを食べてしまった。
「うほ!金玉蹴りつぶされるうううう」
「俺の貞操を守るために、お前の金玉などなくなってしまえ」
「のんのん。浮竹の初めてはボクがもらうんだから」
「誰がやるか、このエロ魔人が!」
カニの殻を、浮竹は京楽の顔めがけて投げ捨てた。
「うほおおお。浮竹の食べた後のカニの殻。おいしい」
カニの殻を食べる京楽に、浮竹はひいた。
「ちゃんと中身を食べろ。もうとらないから」
「んー、好きなだけ食べていいよ。ボクはカニなんていつでも食べれるからね」
「じゃあ、遠慮なく」
浮竹は、カニ鍋のカニを全て食べつくした。
残った白菜やら人参などの野菜と、うどんを京楽は食べた。
「はぁああああ。浮竹のエキスがしみてておいしい」
「きもいこというな!」
「そうそう、姫はじめは絶対にしよう・・・・・・おぶ!」
京楽の顔面に拳を入れる浮竹。
「誰が姫はじめなどするか!一人でエア相手にやってろ」
「エア浮竹?」
「エア浮竹禁止」
浮竹は、〆の雑炊を作るために、コンロの火を大きくして、たきあがっていた米と卵を入れた。
「エア京楽と京楽で姫はじめしてろ」
「のおおおおお。浮竹がいい!」
「お前と正月を過ごすのは危険だな・・・家に里帰りしようかな」
「のああああ!嘘です!姫はじめなんてしないから、一人にしないでえええ」
京楽に帰るべき家はあってない。
統学院に放り込まれた時点で、すでに家族の関心は京楽にはなかった。
実家に帰っても、けむたがられるだけで、それならいっそ浮竹の里帰りについていったほうが数倍ましである。
「お前は、家に帰れないんだな」
「うん。実家は遠いし家族はボクをないものとして扱うからね」
「仕方ない。正月も寮にいてやるよ」
「やっほう!姫はじめの準備もしないと・・・・・おぶ!」
脳天を殴られて、京楽は星を飛ばしてポテリと倒れた。
浮竹のパンツを被っていたので、ダメージは大分軽減されているが。
「変態じゃなきゃ、いい親友なんだがなぁ・・・・・」
浮竹は一人雑炊を食べつつ、京楽がかぶってるいる浮竹のパンツを取り返しつつ、親友以上恋人未満な関係を続ける今にため息をついた。
恋人にするには問題がありすぎる。
そもそも同性だ。
浮竹にだって、かわいい女性と結婚して子供を二人くらいもうけてという、未来予想図がある。
その女性が京楽の顔をしていたので、浮竹は慌てて想像するのをやめた。
「はぁ・・・・・俺も重症だなぁ」
京楽のことが好きか嫌いかで判断すると、好きに決まっている。
浮竹のことを気にかけてくれて、いろいろ世話を焼いてくれる。
京楽がいるだけで、心が軽くなる。
傍にいないと、正直寂しい。
この感情がなんであるのか、気づきつつも浮竹は封印する。
「来年は、初詣にでも行くかな・・・・・・・」
きっと、京楽も一緒だろう。
おいていっても、犬のように匂いをたどってやってくる。浮竹センサーとか言って。
「変態じゃなきゃなぁ・・・・・」
でも、そんな変態も京楽の一面なのだ。
京楽春水。
浮竹の親友で、恋人未満。
来年もまた一緒に過ごすだろうと思いつつ、浮竹はまだダウンしている京楽が風邪をひかないように、毛布をかけてやるのだった。
「だから、それがなんだ。何か悲しくて二人で鍋を・・・・」
「いいじゃない。どうせ冬季休暇いくところもないんだし」
浮竹と京楽は、寮の部屋でこたつに入ってカニ鍋をつついていた。
カニをもってきたのは京楽だ。
海のない尸魂界では、カニは上流貴族などが口にするものだ。
下級貴族である浮竹が望んでも、そうそう食べれない品であるが、京楽は上流貴族なのでしれっとカニをもってきて、鍋をしようといってきた。
まぁ、正直に言うと浮竹もカニを食べたかったので、京楽の言葉に甘えた。
それにしても、京楽は真冬なのに、ぱんつ一丁で、頭に浮竹のパンツを被って鍋をつついていた。
服を着ろといって、院生服を着させると、(;゚∀゚)=3ハァハァいいだして、すぐに脱ぐ。
3回服を着せたが、3回脱いだ時点で諦めた。
「お前、よく風邪ひかないな」
「鍛えてるからね。特にあそことか」
「そうか」
こたつの中で、京楽のかたくなっていた股間に思い切り蹴りを入れてやった。
「うほう!愛がきた!」
「愛なのか、お前には」
「もっと!」
「変態が!」
浮竹は、カニを食べながら、京楽を攻撃する。
股間とか股間とか股間とか。
蹴りを入れる威力が高くなるたびに、京楽は変な声を出して顔を青くさせていった。
「ああ、愛の攻撃が激しすぎてカニ食べれない」
「お前の分のカニは俺が食ってやろう」
浮竹はそう言って、しれっと京楽の分のカニを食べてしまった。
「うほ!金玉蹴りつぶされるうううう」
「俺の貞操を守るために、お前の金玉などなくなってしまえ」
「のんのん。浮竹の初めてはボクがもらうんだから」
「誰がやるか、このエロ魔人が!」
カニの殻を、浮竹は京楽の顔めがけて投げ捨てた。
「うほおおお。浮竹の食べた後のカニの殻。おいしい」
カニの殻を食べる京楽に、浮竹はひいた。
「ちゃんと中身を食べろ。もうとらないから」
「んー、好きなだけ食べていいよ。ボクはカニなんていつでも食べれるからね」
「じゃあ、遠慮なく」
浮竹は、カニ鍋のカニを全て食べつくした。
残った白菜やら人参などの野菜と、うどんを京楽は食べた。
「はぁああああ。浮竹のエキスがしみてておいしい」
「きもいこというな!」
「そうそう、姫はじめは絶対にしよう・・・・・・おぶ!」
京楽の顔面に拳を入れる浮竹。
「誰が姫はじめなどするか!一人でエア相手にやってろ」
「エア浮竹?」
「エア浮竹禁止」
浮竹は、〆の雑炊を作るために、コンロの火を大きくして、たきあがっていた米と卵を入れた。
「エア京楽と京楽で姫はじめしてろ」
「のおおおおお。浮竹がいい!」
「お前と正月を過ごすのは危険だな・・・家に里帰りしようかな」
「のああああ!嘘です!姫はじめなんてしないから、一人にしないでえええ」
京楽に帰るべき家はあってない。
統学院に放り込まれた時点で、すでに家族の関心は京楽にはなかった。
実家に帰っても、けむたがられるだけで、それならいっそ浮竹の里帰りについていったほうが数倍ましである。
「お前は、家に帰れないんだな」
「うん。実家は遠いし家族はボクをないものとして扱うからね」
「仕方ない。正月も寮にいてやるよ」
「やっほう!姫はじめの準備もしないと・・・・・おぶ!」
脳天を殴られて、京楽は星を飛ばしてポテリと倒れた。
浮竹のパンツを被っていたので、ダメージは大分軽減されているが。
「変態じゃなきゃ、いい親友なんだがなぁ・・・・・」
浮竹は一人雑炊を食べつつ、京楽がかぶってるいる浮竹のパンツを取り返しつつ、親友以上恋人未満な関係を続ける今にため息をついた。
恋人にするには問題がありすぎる。
そもそも同性だ。
浮竹にだって、かわいい女性と結婚して子供を二人くらいもうけてという、未来予想図がある。
その女性が京楽の顔をしていたので、浮竹は慌てて想像するのをやめた。
「はぁ・・・・・俺も重症だなぁ」
京楽のことが好きか嫌いかで判断すると、好きに決まっている。
浮竹のことを気にかけてくれて、いろいろ世話を焼いてくれる。
京楽がいるだけで、心が軽くなる。
傍にいないと、正直寂しい。
この感情がなんであるのか、気づきつつも浮竹は封印する。
「来年は、初詣にでも行くかな・・・・・・・」
きっと、京楽も一緒だろう。
おいていっても、犬のように匂いをたどってやってくる。浮竹センサーとか言って。
「変態じゃなきゃなぁ・・・・・」
でも、そんな変態も京楽の一面なのだ。
京楽春水。
浮竹の親友で、恋人未満。
来年もまた一緒に過ごすだろうと思いつつ、浮竹はまだダウンしている京楽が風邪をひかないように、毛布をかけてやるのだった。
アイスバーズ恋白
アイスバーズというものがある。
アイスとジュースという存在がいて、アイスは病弱で体温が冷たく、ジュースという存在に愛を告白され思いが通じあうと、アイスはジュースの腕の中で溶けてしまう。
冷凍庫から出したアイスにように。
ジュースは自分がジュースであると、検査しなければわかりにくく、だがアイスは自分がアイスであることをたいてい知っていた。
唐突だが、恋次はジュースであった。
そして、白哉はアイスだった。
恋次は、白哉が好きだった。
出会った頃から、ずっとずっと。
でも、相手にされなくて愛を告白する機会もなくて、すれ違ってばっかりだった。
「隊長!」
「なんだ、騒々しい」
「今日の帰り、飲んで帰りませんか」
「ならば私の屋敷にこい。そこらの店よりは上等な酒と食事を用意しよう」
「いや、違うんすよ。隊長と二人きりで飲みにいきたいんです」
白哉は、恋次を見た。
大型犬が尻尾を振っているように見えた。
断ることもできたが、なんだかいつも誘ってそれを断ってばかりで、さすがに哀れにかんじはじめて、一緒に飲みにいくことになった。
「でね、ルキアのやつ一護にこう言ったんすよ。貴様のような軟弱な男は女子高に通えって」
「女子高?」
「あ、ああ、現世の学校のことで、女生徒のみの学校っす」
「ふむ」
白哉は現世にあまり興味がない。
恋次は現世組として何度か現世に赴いているが、白哉が現世にいったことはまだ数えるほどしかなかった。
白哉ほどの霊圧の者を、現世に送り込むにも骨が折れるのだ。
破面との戦いが終わり、ユーハバッハも打ち取られて、尸魂界は静かに復興をはじめていた。
一面焼け野原だった場所にまた店が並び、古くからの飲み屋も復活していた。
古くからの馴染みの店に入ったのだが、店舗自体は新しいものに変わっていた。
「隊長、隊長?」
「ん、ああ、すまぬ。少し頭痛がしただけだ」
「隊長、熱でもあるんすか?」
伸びてきた恋次の手が、白哉の額に触れる。
「つめたっ」
「ふふ、私は体温が氷のように冷たいのだ」
「なんか、病気っすか?」
「いや、生まれつきのものだ」
体温の話はそれで切り上げて、白哉は自分がアイスだと悟られないようにした。
恋次がジュースであることには気づいていた。
だが、ジュースである恋次を、白哉は密かに想っていた。
長く続く命。
もうそろそろ、終わりが見えてきてもいいかもしれないと、白哉はかんじはじめていた。
愛しいルキアは一護と結ばれて、白哉は愛しかった緋真においていかれて、その分ルキアを愛した。
貴族であるからと、処刑を止めることもなく受け入れたが、確かに愛していた。
無論、義妹としての家族の愛であるが。
恋次は、出会った頃から白哉に憧れて、あの手この手で気をひこうとする。
だけど、隊長副隊長としての仲はとてもよくなったが、恋次が描いている恋とは遠いものだった。
居酒屋で深酒をしすぎて、泥酔した恋次を連れて、朽木家に戻ると、現世から戻ってきていたルキアに驚かれた。
「どうしたのですか、兄様!」
「恋次が、酒を飲みすぎてつぶれた。さすがにがたいがいいだけあって、私一人では支えるのがやっとだ」
「こちらに寝かせてください」
「うむ」
ルキアの手をかりて、酔いつぶれた恋次を客間に寝かせた。
「恋次のやつ、いまだに言っておらぬのですか」
「何をだ」
「い、いえ、なんでもないのです」
ルキアは、白哉がアイスだと気づいていない。
恋次が白哉を好きだということは知っていた。
今度告白するといっておいて、このざまだ。
「今日はもう遅い。ルキアも早く寝るように」
「兄様は?」
「私は、少し散歩をしてくる。さすがに私も酒を飲みすぎた。酔い覚ましをしてくる」
「お気をつけて・・・・・」
ルキアは、白哉を見送った。
「そろそろ、限界なのかもしれぬな・・・・・・・」
アイスであることを隠すのも、恋次への思いを封印することも。
「明日・・・・・」
世間では、クリスマスイブだのどうだの、ああだこうだしている時期だ。
もう、溶けてしまってもいい。
明日、想いをうちあけて、恋次の想いも聞こう。
翌日になり、白哉は目覚めた恋次を抱きしめた。
「え、隊長?どうしたんすか」
「貴様が好きだ、恋次」
「隊長!お、俺も隊長のことがずっとずっと好きでした」
「愛している」
「俺も愛してます」
「最初で最後だ」
白哉は、恋次に自ら触れるだけのキスをした。
「隊長!」
押し倒してくる恋次をおさえつけて、告白する。
「私はアイスだ。そして、貴様はジュースだ」
「え」
「アイスである私は、貴様に想いを告げ、想いを告げられたことで溶ける」
「ちょ、冗談ですよね、隊長!そんな別れ方、いやですよ!」
「私は満足だ。ようやく、貴様の心の声を聞けた」
「いやです、隊長、溶けてなくなったりしないでください!」
じょじょに、白哉の輪郭があやふやになっていく。
白哉は太陽の下のアイスみたいに、溶けだした。
「隊長!!!!」
「恋次・・・・貴様を愛せて、よかった」
「隊長ーーー!!」
白哉は、そのまま溶けて水になってしまった。
「嘘だ、こんなの・・・・・・・」
恋次は、残された衣服をかき集めて、いつまでもいつまでも泣いていた。
白哉は、満足して溶けていった。
恋次がそれを受け入れることができるのは、数年先の話だった。
今はただ、白哉がいなくなった悲しみに身を任せるのであった。
アイスとジュースという存在がいて、アイスは病弱で体温が冷たく、ジュースという存在に愛を告白され思いが通じあうと、アイスはジュースの腕の中で溶けてしまう。
冷凍庫から出したアイスにように。
ジュースは自分がジュースであると、検査しなければわかりにくく、だがアイスは自分がアイスであることをたいてい知っていた。
唐突だが、恋次はジュースであった。
そして、白哉はアイスだった。
恋次は、白哉が好きだった。
出会った頃から、ずっとずっと。
でも、相手にされなくて愛を告白する機会もなくて、すれ違ってばっかりだった。
「隊長!」
「なんだ、騒々しい」
「今日の帰り、飲んで帰りませんか」
「ならば私の屋敷にこい。そこらの店よりは上等な酒と食事を用意しよう」
「いや、違うんすよ。隊長と二人きりで飲みにいきたいんです」
白哉は、恋次を見た。
大型犬が尻尾を振っているように見えた。
断ることもできたが、なんだかいつも誘ってそれを断ってばかりで、さすがに哀れにかんじはじめて、一緒に飲みにいくことになった。
「でね、ルキアのやつ一護にこう言ったんすよ。貴様のような軟弱な男は女子高に通えって」
「女子高?」
「あ、ああ、現世の学校のことで、女生徒のみの学校っす」
「ふむ」
白哉は現世にあまり興味がない。
恋次は現世組として何度か現世に赴いているが、白哉が現世にいったことはまだ数えるほどしかなかった。
白哉ほどの霊圧の者を、現世に送り込むにも骨が折れるのだ。
破面との戦いが終わり、ユーハバッハも打ち取られて、尸魂界は静かに復興をはじめていた。
一面焼け野原だった場所にまた店が並び、古くからの飲み屋も復活していた。
古くからの馴染みの店に入ったのだが、店舗自体は新しいものに変わっていた。
「隊長、隊長?」
「ん、ああ、すまぬ。少し頭痛がしただけだ」
「隊長、熱でもあるんすか?」
伸びてきた恋次の手が、白哉の額に触れる。
「つめたっ」
「ふふ、私は体温が氷のように冷たいのだ」
「なんか、病気っすか?」
「いや、生まれつきのものだ」
体温の話はそれで切り上げて、白哉は自分がアイスだと悟られないようにした。
恋次がジュースであることには気づいていた。
だが、ジュースである恋次を、白哉は密かに想っていた。
長く続く命。
もうそろそろ、終わりが見えてきてもいいかもしれないと、白哉はかんじはじめていた。
愛しいルキアは一護と結ばれて、白哉は愛しかった緋真においていかれて、その分ルキアを愛した。
貴族であるからと、処刑を止めることもなく受け入れたが、確かに愛していた。
無論、義妹としての家族の愛であるが。
恋次は、出会った頃から白哉に憧れて、あの手この手で気をひこうとする。
だけど、隊長副隊長としての仲はとてもよくなったが、恋次が描いている恋とは遠いものだった。
居酒屋で深酒をしすぎて、泥酔した恋次を連れて、朽木家に戻ると、現世から戻ってきていたルキアに驚かれた。
「どうしたのですか、兄様!」
「恋次が、酒を飲みすぎてつぶれた。さすがにがたいがいいだけあって、私一人では支えるのがやっとだ」
「こちらに寝かせてください」
「うむ」
ルキアの手をかりて、酔いつぶれた恋次を客間に寝かせた。
「恋次のやつ、いまだに言っておらぬのですか」
「何をだ」
「い、いえ、なんでもないのです」
ルキアは、白哉がアイスだと気づいていない。
恋次が白哉を好きだということは知っていた。
今度告白するといっておいて、このざまだ。
「今日はもう遅い。ルキアも早く寝るように」
「兄様は?」
「私は、少し散歩をしてくる。さすがに私も酒を飲みすぎた。酔い覚ましをしてくる」
「お気をつけて・・・・・」
ルキアは、白哉を見送った。
「そろそろ、限界なのかもしれぬな・・・・・・・」
アイスであることを隠すのも、恋次への思いを封印することも。
「明日・・・・・」
世間では、クリスマスイブだのどうだの、ああだこうだしている時期だ。
もう、溶けてしまってもいい。
明日、想いをうちあけて、恋次の想いも聞こう。
翌日になり、白哉は目覚めた恋次を抱きしめた。
「え、隊長?どうしたんすか」
「貴様が好きだ、恋次」
「隊長!お、俺も隊長のことがずっとずっと好きでした」
「愛している」
「俺も愛してます」
「最初で最後だ」
白哉は、恋次に自ら触れるだけのキスをした。
「隊長!」
押し倒してくる恋次をおさえつけて、告白する。
「私はアイスだ。そして、貴様はジュースだ」
「え」
「アイスである私は、貴様に想いを告げ、想いを告げられたことで溶ける」
「ちょ、冗談ですよね、隊長!そんな別れ方、いやですよ!」
「私は満足だ。ようやく、貴様の心の声を聞けた」
「いやです、隊長、溶けてなくなったりしないでください!」
じょじょに、白哉の輪郭があやふやになっていく。
白哉は太陽の下のアイスみたいに、溶けだした。
「隊長!!!!」
「恋次・・・・貴様を愛せて、よかった」
「隊長ーーー!!」
白哉は、そのまま溶けて水になってしまった。
「嘘だ、こんなの・・・・・・・」
恋次は、残された衣服をかき集めて、いつまでもいつまでも泣いていた。
白哉は、満足して溶けていった。
恋次がそれを受け入れることができるのは、数年先の話だった。
今はただ、白哉がいなくなった悲しみに身を任せるのであった。
奴隷竜とSランク冒険者54
浮竹は、もふもふの刑にされて夢の中でまで、ハイエルフの浮竹にひたすらもふもふされる夢を見ていた。
「んー・・・・・」
「浮竹、どうしたの」
朝起きると、浮竹はちびドラゴンになった。
「ぴぎゃ!」
「え、もふもふしてくれって?」
「ぴぎゃあ」
京楽は、不思議に思いながらもちびドラゴンの浮竹をもふもふする。
「ぴぴー」
案外これが、気持ちいいのだ。
ハイエルフの浮竹はお仕置きのつもりだったろうが、浮竹にはあまりお仕置きになっていなかった。
「朝食食べようか」
「ああ」
人の姿に戻って、浮竹はハイエルフの自分から託されたフルムーンウォールの魔法の使い方を考えていた。
「ハイエルフの俺に教えてもらったフルムーンウォールだが、ダンジョンでスタンピードが起こったりした時に使えそうだな」
「そんなに考え込まなくても、普通に敵の攻撃をはじく盾代わりにすればいいんじゃない?」
「それもそうだな。都市をひとつまるまる結界で覆ってしまえるそうだが、そんなことになる事態がないからな」
浮竹と京楽は、Sランクダンジョンに出かけた。
フロアボスに、炎のドラゴノイドが出てきた。
「炎のブレスがくるよ!」
「フルムーンウォール!!」
それは、神にしか破れない結界。
炎は四散し、浮竹はフルムーンウォールを維持したまま、隙間をあけてそこからアイシクルブレスをはく。
「ぐぎゃあああああああ」
炎が属性だけに、氷は弱点で、浮竹のアイシクルブレスは炎のドラゴノイドによく効いた。
「うなれ、ドラゴンスレイヤー!!」
京楽が、ドラゴノイドの額の魔石を割り、魔剣で心臓も貫く。
「ぎゃあああああ」
断末魔をあげて、ドラゴノイドは消滅した。
「ハイエルフの俺のところにいって、魔法をくれた礼をしないとな。途中の65階層にブラックサーペントがいただろう。あれは高級食材だ。退治して、たくさんもっていこう」
「うん、わかったっよ」
フロアボスはラスボスであったのだが、100階層のボスで、わざわざ65階層にまで戻って、二人はブラックサーペントを狩りまくった。
「ねぇ、浮竹、どれだけ狩るの?」
「フロアにいなくなるまで」
「それって狩りすぎじゃ・・・・やめておいたほうがいい気がするんだけど」
「いいや、高級食材だし、あまれば売ればいい。ということで、狩りまくるぞ」
もうそのフロアにはブラックサーペントの姿が見えなくなるまで狩った。
「これだけあれば、アイテムボックスに保管していればくいらでももつから、帰ろうか」
「そうだね。早く、ハイエルフの君とインフェルノドラゴンのボクのところにいこっか」
京楽は、何気にあの二人がそこそこ好きだった、
インフェルノドラゴンの自分には嫌われていたが、それも徐々に変わり始めている。
「たのもーー!!」
「浮竹、普通にベル鳴らそうよ」
『はいはい。よく来たね。まぁ、あがっていきなよ』
インフェルノドラゴンの京楽が出てきた。
ハイエルフの浮竹は魔法書を製作中らしく、暇だったインフェルノドラゴンの京楽は、二人の訪問者を歓迎した。
『今日も、何か食べに来たの?』
「いや、いつもごちそうになってばかりで悪いと思って、食材をもってきた。ブラックサーペントの肉だ」
『ブラックサーペント・・・・・こっちの大陸にはいないから、高級食材だね』
「ああ。俺たちの大陸でも高級食材だ」
そこに、魔法書を作り終えたハイエルフの浮竹が現れた。
『ブラックサーペント?食材をもらえるのはうれしいが、どれだけあるんだ?』
ハイエルフの浮竹が聞くと、浮竹は答えた。
「ダンジョンの中のブラックサーペント全部狩りつくした」
「ボク、止めたんだよ、一応」
『ダンジョンの中のモンスターを狩りつくした!?まったく、ほかの冒険者のことも考えないといけないだろうが』
「ダンジョンなんて、早いもの勝ちだ」
『まぁ、そうかもしれないけど・・・・そのアイテムポケットに入っているのか?』
ハイエルフの浮竹は、浮竹が手にしているアイテムポケットを渡されて、中身をのぞきこんだ。
『うわぁ。これ、売ったら価格暴落起きる量だな』
「いつも世話になっている礼だ。とっておけ」
『でもなぁ、量が・・・・・』
『浮竹、彼なりの感謝の仕方なんだよ。受け取ってあげなよ』
インフェルノドラゴンの京楽にそう言われて、ハイエルフの浮竹はブラックサーペントの肉がつまったアイテムポケットを受け取った。
『しばらくは、ブラックサーペントの肉を使った料理作るしかないね』
ハイエルフの浮竹は、ブラックサーペントを狩りつくしたことに怒りたいのだが、自分達のためにしてきたことなので、怒れずにいた。
『おい、フルムーンドラゴンの俺。今度から、食材をもってくるときは1週間で使い切れる量にしてくれ。ブラックサーペントの肉、どう見ても10年はもつぞ』
「わかった。木苺ジャムが切れそうなんだ。くれ」
簡潔に求めてくる浮竹に、インフェルノドラゴンの京楽が、木苺ジャムのつまった大瓶をキッチンからもってくる。
『今回おおめにしといたよ。2週間はもつでしょ』
「あまいよ、インフェルノドラゴンのボク。浮竹がその気になると1日でなくなる量だよ」
『食べすぎだね・・・・・・』
「ちゃんと、1日食パン1枚にしてるけど、この量なら食パン3枚にしてもいいな」
『まぁ、また作っておくから、切れたらおいで』
「ああ。あ、ハイエルフの俺、フルムーンウォールの魔法をありがとう。シールド魔法として使っている」
『役にたっているようなら、何よりだ』
ぐううううう。
浮竹の腹のむしがなく。
浮竹は真っ赤になって、京楽を急かせて帰っていく。
『食べていけばいいのにな?』
『いや、ボクたちのために集めてくれたんだから、遠慮してくれたんだろう』
浮竹は、高級宿でルームサービスで食事をしまくり、思い出して木苺ジャムのふたをあけて、指をつっこんでペロリと舐めた。
「やっぱ、この味が一番好きだなぁ」
「ボクらの大陸じゃあ、気候が違うから同じ木苺植えてもうまく実がならないからね」
「京楽の作るブルーベリージャムも好きだぞ?」
「3時のおやつに、せっかくもらったんだから、木苺ジャムを使ったお菓子、一緒に作ってみない?」
「いいのか?俺はダークマターを生み出すから、キッチンには出入り禁止なんじゃ」
「これだけの量のジャムがあれば、少しくらいダークマターになっても大丈夫でしょ」
京楽は、浮竹の壊滅的な料理の腕をましなものにするために、こうして時たま一緒に料理をする。でも、浮竹が作ったものは70%がダークマターになった。
90%だった前よりだいぶ改善されて、京楽も浮竹の料理の少しずつ上達していく様を見るのが、うれしいのだった。
「んー・・・・・」
「浮竹、どうしたの」
朝起きると、浮竹はちびドラゴンになった。
「ぴぎゃ!」
「え、もふもふしてくれって?」
「ぴぎゃあ」
京楽は、不思議に思いながらもちびドラゴンの浮竹をもふもふする。
「ぴぴー」
案外これが、気持ちいいのだ。
ハイエルフの浮竹はお仕置きのつもりだったろうが、浮竹にはあまりお仕置きになっていなかった。
「朝食食べようか」
「ああ」
人の姿に戻って、浮竹はハイエルフの自分から託されたフルムーンウォールの魔法の使い方を考えていた。
「ハイエルフの俺に教えてもらったフルムーンウォールだが、ダンジョンでスタンピードが起こったりした時に使えそうだな」
「そんなに考え込まなくても、普通に敵の攻撃をはじく盾代わりにすればいいんじゃない?」
「それもそうだな。都市をひとつまるまる結界で覆ってしまえるそうだが、そんなことになる事態がないからな」
浮竹と京楽は、Sランクダンジョンに出かけた。
フロアボスに、炎のドラゴノイドが出てきた。
「炎のブレスがくるよ!」
「フルムーンウォール!!」
それは、神にしか破れない結界。
炎は四散し、浮竹はフルムーンウォールを維持したまま、隙間をあけてそこからアイシクルブレスをはく。
「ぐぎゃあああああああ」
炎が属性だけに、氷は弱点で、浮竹のアイシクルブレスは炎のドラゴノイドによく効いた。
「うなれ、ドラゴンスレイヤー!!」
京楽が、ドラゴノイドの額の魔石を割り、魔剣で心臓も貫く。
「ぎゃあああああ」
断末魔をあげて、ドラゴノイドは消滅した。
「ハイエルフの俺のところにいって、魔法をくれた礼をしないとな。途中の65階層にブラックサーペントがいただろう。あれは高級食材だ。退治して、たくさんもっていこう」
「うん、わかったっよ」
フロアボスはラスボスであったのだが、100階層のボスで、わざわざ65階層にまで戻って、二人はブラックサーペントを狩りまくった。
「ねぇ、浮竹、どれだけ狩るの?」
「フロアにいなくなるまで」
「それって狩りすぎじゃ・・・・やめておいたほうがいい気がするんだけど」
「いいや、高級食材だし、あまれば売ればいい。ということで、狩りまくるぞ」
もうそのフロアにはブラックサーペントの姿が見えなくなるまで狩った。
「これだけあれば、アイテムボックスに保管していればくいらでももつから、帰ろうか」
「そうだね。早く、ハイエルフの君とインフェルノドラゴンのボクのところにいこっか」
京楽は、何気にあの二人がそこそこ好きだった、
インフェルノドラゴンの自分には嫌われていたが、それも徐々に変わり始めている。
「たのもーー!!」
「浮竹、普通にベル鳴らそうよ」
『はいはい。よく来たね。まぁ、あがっていきなよ』
インフェルノドラゴンの京楽が出てきた。
ハイエルフの浮竹は魔法書を製作中らしく、暇だったインフェルノドラゴンの京楽は、二人の訪問者を歓迎した。
『今日も、何か食べに来たの?』
「いや、いつもごちそうになってばかりで悪いと思って、食材をもってきた。ブラックサーペントの肉だ」
『ブラックサーペント・・・・・こっちの大陸にはいないから、高級食材だね』
「ああ。俺たちの大陸でも高級食材だ」
そこに、魔法書を作り終えたハイエルフの浮竹が現れた。
『ブラックサーペント?食材をもらえるのはうれしいが、どれだけあるんだ?』
ハイエルフの浮竹が聞くと、浮竹は答えた。
「ダンジョンの中のブラックサーペント全部狩りつくした」
「ボク、止めたんだよ、一応」
『ダンジョンの中のモンスターを狩りつくした!?まったく、ほかの冒険者のことも考えないといけないだろうが』
「ダンジョンなんて、早いもの勝ちだ」
『まぁ、そうかもしれないけど・・・・そのアイテムポケットに入っているのか?』
ハイエルフの浮竹は、浮竹が手にしているアイテムポケットを渡されて、中身をのぞきこんだ。
『うわぁ。これ、売ったら価格暴落起きる量だな』
「いつも世話になっている礼だ。とっておけ」
『でもなぁ、量が・・・・・』
『浮竹、彼なりの感謝の仕方なんだよ。受け取ってあげなよ』
インフェルノドラゴンの京楽にそう言われて、ハイエルフの浮竹はブラックサーペントの肉がつまったアイテムポケットを受け取った。
『しばらくは、ブラックサーペントの肉を使った料理作るしかないね』
ハイエルフの浮竹は、ブラックサーペントを狩りつくしたことに怒りたいのだが、自分達のためにしてきたことなので、怒れずにいた。
『おい、フルムーンドラゴンの俺。今度から、食材をもってくるときは1週間で使い切れる量にしてくれ。ブラックサーペントの肉、どう見ても10年はもつぞ』
「わかった。木苺ジャムが切れそうなんだ。くれ」
簡潔に求めてくる浮竹に、インフェルノドラゴンの京楽が、木苺ジャムのつまった大瓶をキッチンからもってくる。
『今回おおめにしといたよ。2週間はもつでしょ』
「あまいよ、インフェルノドラゴンのボク。浮竹がその気になると1日でなくなる量だよ」
『食べすぎだね・・・・・・』
「ちゃんと、1日食パン1枚にしてるけど、この量なら食パン3枚にしてもいいな」
『まぁ、また作っておくから、切れたらおいで』
「ああ。あ、ハイエルフの俺、フルムーンウォールの魔法をありがとう。シールド魔法として使っている」
『役にたっているようなら、何よりだ』
ぐううううう。
浮竹の腹のむしがなく。
浮竹は真っ赤になって、京楽を急かせて帰っていく。
『食べていけばいいのにな?』
『いや、ボクたちのために集めてくれたんだから、遠慮してくれたんだろう』
浮竹は、高級宿でルームサービスで食事をしまくり、思い出して木苺ジャムのふたをあけて、指をつっこんでペロリと舐めた。
「やっぱ、この味が一番好きだなぁ」
「ボクらの大陸じゃあ、気候が違うから同じ木苺植えてもうまく実がならないからね」
「京楽の作るブルーベリージャムも好きだぞ?」
「3時のおやつに、せっかくもらったんだから、木苺ジャムを使ったお菓子、一緒に作ってみない?」
「いいのか?俺はダークマターを生み出すから、キッチンには出入り禁止なんじゃ」
「これだけの量のジャムがあれば、少しくらいダークマターになっても大丈夫でしょ」
京楽は、浮竹の壊滅的な料理の腕をましなものにするために、こうして時たま一緒に料理をする。でも、浮竹が作ったものは70%がダークマターになった。
90%だった前よりだいぶ改善されて、京楽も浮竹の料理の少しずつ上達していく様を見るのが、うれしいのだった。
え、生きてる?7
「体が熱い・・・・・・」
「どうしたの、浮竹」
「京楽・・・・だめだ、俺に触るな!」
浮竹は、心配のあまり熱があるのじゃないかと額に手を当ててきた京楽の手を、振りほどいた。
「どうしたの」
「霊王の残滓が・・・・くそ、コントロールできない」
浮竹の意識は、霊王の残滓が混じりあって、歪なものになっていた。
「行かなくては・・・・・俺は霊王」
「何言ってるの浮竹!」
「邪魔だ、どけ!」
突き飛ばされて、京楽は信じられないものを見る表情で、浮竹を見上げた。
床に転がって、京楽はただ浮竹を見上げた。
「違う、そうじゃないんだ。あああ、うるさい!俺は霊王になんてまたなりたくない・・・・俺は、俺こそが真の霊王だ」
浮竹は、霊王の意識に体を乗っ取られかけていた。
「だめだよ、行かせない」
京楽は立ち上がり、浮竹を抱きしめた。
「もう、霊王はいるんだ。君がまた霊王になる必要なんてないんだよ」
「死んだのだ。その霊王であった幼子が、霊王の力の負荷に耐え切れず。だから、俺が再び霊王となり、尸魂界を守るのだ」
「ユーハバッハの遺骸があるじゃない!」
「それだけでは足りない。だから、俺が霊王になった」
京楽の腕の中で、浮竹は涙を流していた。
「京楽・・・・俺が俺でなくなったら、俺を殺してくれ」
「そんなこと、できるわけないじゃない!」
京楽は浮竹に口づけた。
浮竹は、京楽の唇をかみ切った。
「いたっ」
「霊王に気安く触れるな」
「浮竹?」
「俺は・・・・私はミミハギ様と呼ばれる存在。霊王の残滓にして、右腕」
「浮竹、元に戻って!!」
滴り落ちる血をぬぐいもせずに、京楽は浮竹を行かせないように鬼道を使おうとした。
「無駄だ。私はもう霊王だ。俺はもう霊王だ」
京楽が放った鬼道は、浮竹を束縛できなかった。
「お待ち申し上げておりました、先先代の霊王様。あなた様のお力が、再び必要になりました。自害なされたと思っておりましたが、こうして生きて霊王の残滓を宿したまま生きていてくださり、大変助かります」
零番隊のリーダーであった女性が、連れの者とどこからか現れて、浮竹の傍に膝まづく。
「霊王宮まで、案内せよ」
「はっ」
「待ってよ、浮竹!!浮竹!!」
「見苦しいぞ、総隊長京楽春水。今の浮竹十四郎様は、再び霊王になられるために蘇ったのだ。残滓が残っていてよかった。霊王様に再びなられたことで、また世界は、尸魂界は平和でいられる」
「浮竹!」
霊王宮に続く長い白い階段を、浮竹は歩いていく。
それを、京楽が阻止しようとする。
「霊王様の邪魔はさせぬぞ」
「浮竹、ボクを思い出して!浮竹!!」
「京楽・・・・すまない、少し霊王になってくる。会えるように取り計らうから、どうかしばらくの間辛抱してくれ・・・・・くっ、いまだに意思が残るのか、この体は」
霊王の残滓であるミミハギ様の意識が混ざった浮竹は、白い階段をのぼっていく。
「浮竹ーーーー!!!」
「信じていてくれ、京楽。俺は、必ずお前とまた出会う」
その言葉を残して、浮竹は京楽の屋敷から、零番隊のメンバーと共に姿を消してしまった。
「浮竹・・・・嘘でしょ?霊王をやめれたのに、また霊王になるとか・・・ボクの元から去っていくなんて」
地獄蝶が、ふわふわと飛んできた。
(京楽、しばらくの間霊王宮にいる。召喚儀式を絶対に行わせるから、それまで待っていてくれ)
「浮竹?」
霊王の霊子でできた地獄蝶は、浮竹の言葉を伝えるとふわりと消えてしまった。
「地獄蝶よ・・・・絶対に会いにいくと、伝えてほしい」
京楽も、霊王宮に向けて地獄蝶を飛ばす。
「信じてるよ、浮竹。霊王にたとえまたなったとしても、また会えるって」
京楽は、絶望から希望を見出す。
浮竹は、霊王の残滓が残っているせいで、それはミミハギ様だった。
神掛を行い、ミミハギ様を手放したはずなのに、ミミハギ様は霊王の残滓として浮竹の体の中でずっと眠っていた。
先代の霊王・・・・流魂街から、霊王として即位した幼子は、霊王の器としては未熟すぎて、1年もたたずに死んでしまった。
そして、次に霊王に、霊王をやめたはずの浮竹がまた選ばれた。
なんとかして、浮竹の中から霊王の残滓を取り出せないか、涅マユリに聞いてみようと思う京楽であった。
-------------------------------------------
「霊王様。どうか、今度は逃げださないように」
霊子でできた首輪をつけられた。
「なんの真似だ、これは」
「以前の霊王様は、自害したふりをしてまでして、霊王という地位から逃げ出しました。今度は、そうできないようにするための処置です。連れ出されたら、即座に零番隊のメンバーの元に知らせが届きます。京楽春水のことは、諦めてください」
「俺は・・・霊王になんて、なりたくない」
「でも、もう今のあなた様は霊王です」
「京楽・・・・・」
「あの者のことは、お忘れください」
ふわりと、地獄蝶がやってくる。
浮竹にしか聞こえない声で、浮竹にしゃべりかけて、溶けて消えてしまった。
「いいだろう。俺は霊王になる。ただし、条件がある・・・・・・」
京楽春水を、月に2回以上、霊王宮に入れること。
それが、浮竹が霊王として即位するための条件であった。
「どうしたの、浮竹」
「京楽・・・・だめだ、俺に触るな!」
浮竹は、心配のあまり熱があるのじゃないかと額に手を当ててきた京楽の手を、振りほどいた。
「どうしたの」
「霊王の残滓が・・・・くそ、コントロールできない」
浮竹の意識は、霊王の残滓が混じりあって、歪なものになっていた。
「行かなくては・・・・・俺は霊王」
「何言ってるの浮竹!」
「邪魔だ、どけ!」
突き飛ばされて、京楽は信じられないものを見る表情で、浮竹を見上げた。
床に転がって、京楽はただ浮竹を見上げた。
「違う、そうじゃないんだ。あああ、うるさい!俺は霊王になんてまたなりたくない・・・・俺は、俺こそが真の霊王だ」
浮竹は、霊王の意識に体を乗っ取られかけていた。
「だめだよ、行かせない」
京楽は立ち上がり、浮竹を抱きしめた。
「もう、霊王はいるんだ。君がまた霊王になる必要なんてないんだよ」
「死んだのだ。その霊王であった幼子が、霊王の力の負荷に耐え切れず。だから、俺が再び霊王となり、尸魂界を守るのだ」
「ユーハバッハの遺骸があるじゃない!」
「それだけでは足りない。だから、俺が霊王になった」
京楽の腕の中で、浮竹は涙を流していた。
「京楽・・・・俺が俺でなくなったら、俺を殺してくれ」
「そんなこと、できるわけないじゃない!」
京楽は浮竹に口づけた。
浮竹は、京楽の唇をかみ切った。
「いたっ」
「霊王に気安く触れるな」
「浮竹?」
「俺は・・・・私はミミハギ様と呼ばれる存在。霊王の残滓にして、右腕」
「浮竹、元に戻って!!」
滴り落ちる血をぬぐいもせずに、京楽は浮竹を行かせないように鬼道を使おうとした。
「無駄だ。私はもう霊王だ。俺はもう霊王だ」
京楽が放った鬼道は、浮竹を束縛できなかった。
「お待ち申し上げておりました、先先代の霊王様。あなた様のお力が、再び必要になりました。自害なされたと思っておりましたが、こうして生きて霊王の残滓を宿したまま生きていてくださり、大変助かります」
零番隊のリーダーであった女性が、連れの者とどこからか現れて、浮竹の傍に膝まづく。
「霊王宮まで、案内せよ」
「はっ」
「待ってよ、浮竹!!浮竹!!」
「見苦しいぞ、総隊長京楽春水。今の浮竹十四郎様は、再び霊王になられるために蘇ったのだ。残滓が残っていてよかった。霊王様に再びなられたことで、また世界は、尸魂界は平和でいられる」
「浮竹!」
霊王宮に続く長い白い階段を、浮竹は歩いていく。
それを、京楽が阻止しようとする。
「霊王様の邪魔はさせぬぞ」
「浮竹、ボクを思い出して!浮竹!!」
「京楽・・・・すまない、少し霊王になってくる。会えるように取り計らうから、どうかしばらくの間辛抱してくれ・・・・・くっ、いまだに意思が残るのか、この体は」
霊王の残滓であるミミハギ様の意識が混ざった浮竹は、白い階段をのぼっていく。
「浮竹ーーーー!!!」
「信じていてくれ、京楽。俺は、必ずお前とまた出会う」
その言葉を残して、浮竹は京楽の屋敷から、零番隊のメンバーと共に姿を消してしまった。
「浮竹・・・・嘘でしょ?霊王をやめれたのに、また霊王になるとか・・・ボクの元から去っていくなんて」
地獄蝶が、ふわふわと飛んできた。
(京楽、しばらくの間霊王宮にいる。召喚儀式を絶対に行わせるから、それまで待っていてくれ)
「浮竹?」
霊王の霊子でできた地獄蝶は、浮竹の言葉を伝えるとふわりと消えてしまった。
「地獄蝶よ・・・・絶対に会いにいくと、伝えてほしい」
京楽も、霊王宮に向けて地獄蝶を飛ばす。
「信じてるよ、浮竹。霊王にたとえまたなったとしても、また会えるって」
京楽は、絶望から希望を見出す。
浮竹は、霊王の残滓が残っているせいで、それはミミハギ様だった。
神掛を行い、ミミハギ様を手放したはずなのに、ミミハギ様は霊王の残滓として浮竹の体の中でずっと眠っていた。
先代の霊王・・・・流魂街から、霊王として即位した幼子は、霊王の器としては未熟すぎて、1年もたたずに死んでしまった。
そして、次に霊王に、霊王をやめたはずの浮竹がまた選ばれた。
なんとかして、浮竹の中から霊王の残滓を取り出せないか、涅マユリに聞いてみようと思う京楽であった。
-------------------------------------------
「霊王様。どうか、今度は逃げださないように」
霊子でできた首輪をつけられた。
「なんの真似だ、これは」
「以前の霊王様は、自害したふりをしてまでして、霊王という地位から逃げ出しました。今度は、そうできないようにするための処置です。連れ出されたら、即座に零番隊のメンバーの元に知らせが届きます。京楽春水のことは、諦めてください」
「俺は・・・霊王になんて、なりたくない」
「でも、もう今のあなた様は霊王です」
「京楽・・・・・」
「あの者のことは、お忘れください」
ふわりと、地獄蝶がやってくる。
浮竹にしか聞こえない声で、浮竹にしゃべりかけて、溶けて消えてしまった。
「いいだろう。俺は霊王になる。ただし、条件がある・・・・・・」
京楽春水を、月に2回以上、霊王宮に入れること。
それが、浮竹が霊王として即位するための条件であった。
奴隷竜とSランク冒険者53
浮竹は、幸せな夢を見ていた。
はじめてできた、女の子の友達に淡い恋心を抱いてる夢だった。
奴隷としてレンタルされて、その貴族の屋敷のお嬢様に浮竹は気に入られて、一時幸せな時間を過ごした。
奴隷ではなく、ドラゴンとしてでもなく、一人の人として扱ってもらえた。
「でね、この文字はこう書くの」
「ものしりなんだな」
「ふふ、十四郎の覚え方がうまいから、ついつい」
ちがうよ。
そこは、君のいるべき場所じゃないよ。
そんな声が聞こえた。
「誰か、何かを言ったのか?」
現実世界では、夢魔に夢を見せられて起きない浮竹に、京楽が声をかけていた。
「だめだ、夢の中にもぐるしかないね。あんまり好きじゃないけど」
京楽は、浮竹の夢の中にもぐりこんだ。
そこは煌びやかな世界だった。
まだ幼い少年の浮竹が、同じ年ごろの少女と仲良さげにしていた。
「君はいらない。この子はボクのものだ」
「あら、何を言っているの?この子はもうあたしのものよ」
「お前は誰だ?」
幼い浮竹が、夢の中にいきなり現れた京楽を見て、首をかしげる。
「浮竹、殴ってもいいからね」
京楽は、幼い少年姿の浮竹を抱き上げて、キスをした。
舌が絡むほどの濃厚なやつを。
「ばか!さかるな!!」
「目覚めたかい?」
「ああ。俺はこの少女・・・・夢魔に、幸せな夢を見せられていたんだな。今の俺は、お前といる今の時間が一番幸せなのに」
浮竹の姿がぼやけて、青年姿になった。
「浮竹、おかえり」
「ただいま?なんか違うな」
「おのれ、こざかしい!夢の中で果てて二度と目覚めぬようにしてやろう!」
「フルムーンキュア」
「ぎやあああああ!!なんだ、この力は!浄化される!?」
浮竹の放ったフルムーンキュアは、退魔の力もあった。
夢魔は悪魔の一種なので、普通の2倍のダメージがいく。
「おっと、浄化の力で綺麗に滅びさせるなんてしてあげないからね。開け、ヘルズゲート」
それは、闇の中の闇に落ちていく魔法。
苦痛と恐怖だけの世界。
「いやあああああああ」
「じゃあね。ばいばい」
「たすけてええ」
「京楽のものの俺に、手を出した罰だ」
「わお、浮竹ってば大胆。誘ってる?」
「あほか!」
夢の中でぽかりと殴られた。
夢魔はヘルズゲートの魔法に飲み込まれて、魂すらも残らなかった。
浮竹が目覚めると、京楽が隣で寝ていた。
「おい、起きろ」
「んー。浮竹、ねぇ、させて?」
「ばか、夢魔に夢を見せられた直後なのに・・・んっ」
京楽は、広いベッドに浮竹を押し倒した。
手慣れた手つきで衣服を脱がしていく。
「ああ!」
浮竹は自分のものを京楽の口にふくまれて、甲高い声を出していた。
「やあああ」
「ふふ、とろとろ。ここもボクをほしがってる」
蕾にローションでぬれた指を侵入させる。
「やあああ、前と後ろ同時はだめえええ」
「いっちゃいなよ。ほら」
「ああああ!!!!」
前立腺を指で刺激されて、口で浮竹のものを追い詰めて、浮竹は前と後ろでいっていた。
「いああああ!!」
「君はボクのものだ・・・・・・」
「あ、春水、こい。俺の中で、精液をぶちまけろ」
「分かったよ」
京楽は衣服を全部脱ぐと、昂ったもので浮竹の蕾を貫いた。
「ひああああああ!!」
「奥、きゅんきゅんしてるね。そんなにボクの精液がほしい?」
「あ、ほしい。孕むくらいにくれ」
「アフターピルのまないと、ほんとに孕んじゃうからねぇ」
「あ、やだ、卵は産みたくない・・・・・」
「今はそんなことより、こっちに集中して?」
ぐちゅりと突き上げられて、浮竹は中いきをしていた。
「あ、ああああ、あ、あ」
真っ白になる思考。
快感が体全体を支配して、もう京楽とのセックスなしでは生きていけない、そんな気分だった。
「もっとちょうだい?」
唇をぺろりと舐める浮竹に、京楽はごくりと喉を鳴らす。
「いくらでもあげるよ?君だけにしかあげないから」
京楽は浮竹の最奥をこじあけて、その中に精液を注ぎ込んだ。
「あ、やああん、子種がいっぱい」
「奥、ぐりぐりされるの好きだよね?」
「ひああああああ!!」
奥をぐりぐりと刺激されて、浮竹は精液を出しながら盛大に中いきしていた。
「あ、またいっちゃう!」
「何度いってもいいよ。ほら、一緒にいこう?」
「ああああ!!!!」
「んっ」
ぐりっと浮竹の奥を抉ると、締め付けが強くなり、浮竹も京楽も同時にいっていた。
「ふふ、もう終わりか?」
浮竹が、唇をなめる。
ドラゴンだけに、性欲は強い。
「何、夜はまだまだはじまったばかりだよ・・・・・愛してるよ、十四郎」
「俺も愛してる、春水」
ディープキスを繰り返しながら、また交わりだす。
京楽と浮竹の、淫靡な夜は更けていくのであった。
はじめてできた、女の子の友達に淡い恋心を抱いてる夢だった。
奴隷としてレンタルされて、その貴族の屋敷のお嬢様に浮竹は気に入られて、一時幸せな時間を過ごした。
奴隷ではなく、ドラゴンとしてでもなく、一人の人として扱ってもらえた。
「でね、この文字はこう書くの」
「ものしりなんだな」
「ふふ、十四郎の覚え方がうまいから、ついつい」
ちがうよ。
そこは、君のいるべき場所じゃないよ。
そんな声が聞こえた。
「誰か、何かを言ったのか?」
現実世界では、夢魔に夢を見せられて起きない浮竹に、京楽が声をかけていた。
「だめだ、夢の中にもぐるしかないね。あんまり好きじゃないけど」
京楽は、浮竹の夢の中にもぐりこんだ。
そこは煌びやかな世界だった。
まだ幼い少年の浮竹が、同じ年ごろの少女と仲良さげにしていた。
「君はいらない。この子はボクのものだ」
「あら、何を言っているの?この子はもうあたしのものよ」
「お前は誰だ?」
幼い浮竹が、夢の中にいきなり現れた京楽を見て、首をかしげる。
「浮竹、殴ってもいいからね」
京楽は、幼い少年姿の浮竹を抱き上げて、キスをした。
舌が絡むほどの濃厚なやつを。
「ばか!さかるな!!」
「目覚めたかい?」
「ああ。俺はこの少女・・・・夢魔に、幸せな夢を見せられていたんだな。今の俺は、お前といる今の時間が一番幸せなのに」
浮竹の姿がぼやけて、青年姿になった。
「浮竹、おかえり」
「ただいま?なんか違うな」
「おのれ、こざかしい!夢の中で果てて二度と目覚めぬようにしてやろう!」
「フルムーンキュア」
「ぎやあああああ!!なんだ、この力は!浄化される!?」
浮竹の放ったフルムーンキュアは、退魔の力もあった。
夢魔は悪魔の一種なので、普通の2倍のダメージがいく。
「おっと、浄化の力で綺麗に滅びさせるなんてしてあげないからね。開け、ヘルズゲート」
それは、闇の中の闇に落ちていく魔法。
苦痛と恐怖だけの世界。
「いやあああああああ」
「じゃあね。ばいばい」
「たすけてええ」
「京楽のものの俺に、手を出した罰だ」
「わお、浮竹ってば大胆。誘ってる?」
「あほか!」
夢の中でぽかりと殴られた。
夢魔はヘルズゲートの魔法に飲み込まれて、魂すらも残らなかった。
浮竹が目覚めると、京楽が隣で寝ていた。
「おい、起きろ」
「んー。浮竹、ねぇ、させて?」
「ばか、夢魔に夢を見せられた直後なのに・・・んっ」
京楽は、広いベッドに浮竹を押し倒した。
手慣れた手つきで衣服を脱がしていく。
「ああ!」
浮竹は自分のものを京楽の口にふくまれて、甲高い声を出していた。
「やあああ」
「ふふ、とろとろ。ここもボクをほしがってる」
蕾にローションでぬれた指を侵入させる。
「やあああ、前と後ろ同時はだめえええ」
「いっちゃいなよ。ほら」
「ああああ!!!!」
前立腺を指で刺激されて、口で浮竹のものを追い詰めて、浮竹は前と後ろでいっていた。
「いああああ!!」
「君はボクのものだ・・・・・・」
「あ、春水、こい。俺の中で、精液をぶちまけろ」
「分かったよ」
京楽は衣服を全部脱ぐと、昂ったもので浮竹の蕾を貫いた。
「ひああああああ!!」
「奥、きゅんきゅんしてるね。そんなにボクの精液がほしい?」
「あ、ほしい。孕むくらいにくれ」
「アフターピルのまないと、ほんとに孕んじゃうからねぇ」
「あ、やだ、卵は産みたくない・・・・・」
「今はそんなことより、こっちに集中して?」
ぐちゅりと突き上げられて、浮竹は中いきをしていた。
「あ、ああああ、あ、あ」
真っ白になる思考。
快感が体全体を支配して、もう京楽とのセックスなしでは生きていけない、そんな気分だった。
「もっとちょうだい?」
唇をぺろりと舐める浮竹に、京楽はごくりと喉を鳴らす。
「いくらでもあげるよ?君だけにしかあげないから」
京楽は浮竹の最奥をこじあけて、その中に精液を注ぎ込んだ。
「あ、やああん、子種がいっぱい」
「奥、ぐりぐりされるの好きだよね?」
「ひああああああ!!」
奥をぐりぐりと刺激されて、浮竹は精液を出しながら盛大に中いきしていた。
「あ、またいっちゃう!」
「何度いってもいいよ。ほら、一緒にいこう?」
「ああああ!!!!」
「んっ」
ぐりっと浮竹の奥を抉ると、締め付けが強くなり、浮竹も京楽も同時にいっていた。
「ふふ、もう終わりか?」
浮竹が、唇をなめる。
ドラゴンだけに、性欲は強い。
「何、夜はまだまだはじまったばかりだよ・・・・・愛してるよ、十四郎」
「俺も愛してる、春水」
ディープキスを繰り返しながら、また交わりだす。
京楽と浮竹の、淫靡な夜は更けていくのであった。
奴隷竜とSランク冒険者52
一護からもらった、新月の夜に大人ドラゴンになる秘薬は、実年齢が22歳で、ドラゴンが成人するのには最低100年はかかるので、成長促進の魔法で卵から成人する20歳までを過ごした浮竹は、実年齢とドラゴンとしての年齢がちぐはぐで、秘薬は効かずにちびどドラゴンになっていた。
ハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽からもらった木苺ジャムを、今日も食パンに塗って食べている。
「よく飽きないねぇ」
「うまいからな!この木苺のジャムは俺の一番の好物だ!」
普通なら、ジャムなど3日もてばいいほうなのだが、好物だが作った相手の都合もあるので、1日食パン1枚に木苺ジャムを塗って食べることにしていた。
本当なら、1日食パン10枚に塗って食べたいところを、ぐっと辛抱していた。
でも、大切に食べていてもいつかはなくなる。
「むう、前は2週間はもったのに、今回は10日しかもたなかった。京楽、ハイエルフの俺とインフェルノドラゴンのお前のところにいくぞ」
「え、まさか木苺ジャムをもらうためだけに?」
「そうだ。何か悪いか?」
「いつもいつももらってばっかじゃ悪いからね。何かおみやげになるもの・・・・ボクの作ったブルーベリージャムでももっていくかな」
「む、そのブルーベリージャムも俺の好物なんだぞ。新品をもっていかれたら、食えなくなるじゃないか」
浮竹は不満そうに言う。
「ブルーベリージャムなんていつでも作ってあげるから」
「なら、よし」
浮竹は、人の姿をとっていてもよく食べるが、ちびドラゴン姿だと余計に食べる。
ダンジョンにもぐるときなんかは、食事は普通の成人男性が食べる量に減らしている。
普通の量でも十分に生きていけるのだが、暴食のスキルをもっているせいで、腹がすくのだ。
そうして、京楽の作ったブルーベリージャムと、浮竹の作ったおはぎと思われる物体をもって、ワープポータルをくぐり、ハイエルフの浮竹の家(神殿)にやってくると、インフェルノドラゴンの京楽が迎えに出てくれた。
「俺たちが来たって、わかるのか?」
『うん。気配察知でわかるよ』
「便利だな」
『覚える?けっこう簡単だよ』
「モンスターの気配はわかるから、人の気配を察知してもなぁ。まぁ、便利そうだから、帰る前にでも教えてくれ」
『お、遊びに来たのか?』
ハイエルフの浮竹がひょっこりと姿を現す。
「いつも、おいしい木苺ジャムを食いたいから、なくなったのでもらいにきた。ついにで、そのお礼に京楽の作ったブルーベリージャムと俺が作ったおはぎだ!」
浮竹は、黒い物体をとりだす。
つんとした刺激臭がした。
『そのおはぎ、食べれるの?』
「浮竹が料理することなんてまずないからねぇ。ボクは味見もしてないので、食べれるかどうかはわからないね」
「失礼な奴だな。じゃあ、最初にお前が食え!」
浮竹は、京楽の口におはぎをつっこんだ。
いや、おはぎらしき物体というのだろうか。
京楽はばたんと倒れて、それからさっと起き上がった。
「意識を失うほどの味がして、その後にまろやかな甘みがある。けっこうおいしいかも」
『意識を失うほどの味・・・・食べるのに、少し勇気がいるな』
「ハイエルフの俺もそう言わずに食え!」
『もがががが』
浮竹は、ハイエルフの自分の口にもおはぎもどきをつっこんだ。
ハイエルフの浮竹もまた、ばたんと倒れた後に起き上がった。
『何これ。壊滅的な味と思ったら、その後がどんなごちそうよりうまいような気がする』
『ボクも、勇気を出して食べてみよう』
インフェルノドラゴンの京楽は、浮竹の作ったおはぎもどきを食べて、倒れてそのまま起きてこなかった。
「あ、1個だけ女神の砂糖入れ忘れたのがあったんだった・・・・・・」
『女神の砂糖!?あの伝説の食材か!』
世界樹に住んでいた女神が作ったといわれる、白金貨が何枚もする砂糖だった。
「どうりでおいしいわけだね。食材が最高級なのに、初めの壊滅的な味は浮竹の手料理のせいだね」
「むう。インフェルノドラゴンの京楽、起きないぞ?」
『うわ、京楽ーーー!!』
『はぁ・・・・・三途の川を渡りかけたよ』
「そんなにまずいか?俺は食べても平気なんだがな」
浮竹は、女神の砂糖をふんだんに使ったおはぎもどきを食べた。
「うん、うまい。最初からうまいぞ」
「浮竹って、暴食のスキルあるからまずいものでもおいしく感じちゃうんだよね」
『フルムーンドラゴンの俺。料理禁止』
「えええ!なんでだ!」
浮竹は文句たらたらだった。
『君の作ったものは食べ物じゃない。女神の砂糖使ってなかったら、ただの黒い物体だよ』
「むう・・・・・・」
「ほら、浮竹。君の食べる分はボクが作ってあげてるでしょ?」
「俺だって、料理くらいできる」
『『できてない』』
「料理の腕は壊滅的だよね」
「むうううう」
浮竹は、すねてわざとちびドラゴン化すると、ハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽が、顔を青くして必死で止めるまで、作り置きしておいた二人分の食事を勝手に食べた。
『こら!!』
「つーん。ぴぎゃ」
『また、作らないと・・・・』
「ほら、浮竹謝って」
「つーん」
ぴぎゃ以外にも、つーんと言えるらしい。
「ぴぎゃ!」
「浮竹!木苺のジャムもらえないよ?」
「ぴぎゃあああ」
ごめんなさいと泣き出すちびドラゴンに、その場にいた3人はため息をつくのだった。
見た目は人型の時は大人でも、ドラゴン姿だとほぼちびドラゴンになる。
ちびドラゴンの時は思考も子供なので、子供の悪戯として処理するしかなくて、3人は大きなため息をついた。
「ほら、木苺のジャムだよ」
「ぴぎゃああああ♪」
木苺のジャムをたっぷりぬった食パンを渡されて、浮竹は目を輝かせて食べていく。
そして、最後には眠ってしまった。
「寝ているとかわいいんだけどねぇ」
『中身が子供だからなぁ。怒っても泣き出すだけだしな』
『寝ている間に、冒険者のボク、フルムーンドラゴンの浮竹を連れて帰って。こちとら、食べられた1週間分の保存していた食事を作りなおさなきゃ』
「ああ、うん、浮竹がごめんね」
インフェルノドラゴンの京楽は、優しそうな瞳で京楽を見る。
「君、変わったね」
『ああ、そうだね』
「いい方向に変わっていってるようで、よかったよ。浮竹は回収していくね」
京楽は、丸くなってすやすや眠るもふもふのちびドラゴンを抱えて、高級宿に帰っていくのであった。
『ああ、ちびドラゴンになったものだから怒るに怒れなかった。今度きた時は2時間のお説教だ!』
ハイエルフの浮竹は、嵐が去った後に怒り出すのであった。
ハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽からもらった木苺ジャムを、今日も食パンに塗って食べている。
「よく飽きないねぇ」
「うまいからな!この木苺のジャムは俺の一番の好物だ!」
普通なら、ジャムなど3日もてばいいほうなのだが、好物だが作った相手の都合もあるので、1日食パン1枚に木苺ジャムを塗って食べることにしていた。
本当なら、1日食パン10枚に塗って食べたいところを、ぐっと辛抱していた。
でも、大切に食べていてもいつかはなくなる。
「むう、前は2週間はもったのに、今回は10日しかもたなかった。京楽、ハイエルフの俺とインフェルノドラゴンのお前のところにいくぞ」
「え、まさか木苺ジャムをもらうためだけに?」
「そうだ。何か悪いか?」
「いつもいつももらってばっかじゃ悪いからね。何かおみやげになるもの・・・・ボクの作ったブルーベリージャムでももっていくかな」
「む、そのブルーベリージャムも俺の好物なんだぞ。新品をもっていかれたら、食えなくなるじゃないか」
浮竹は不満そうに言う。
「ブルーベリージャムなんていつでも作ってあげるから」
「なら、よし」
浮竹は、人の姿をとっていてもよく食べるが、ちびドラゴン姿だと余計に食べる。
ダンジョンにもぐるときなんかは、食事は普通の成人男性が食べる量に減らしている。
普通の量でも十分に生きていけるのだが、暴食のスキルをもっているせいで、腹がすくのだ。
そうして、京楽の作ったブルーベリージャムと、浮竹の作ったおはぎと思われる物体をもって、ワープポータルをくぐり、ハイエルフの浮竹の家(神殿)にやってくると、インフェルノドラゴンの京楽が迎えに出てくれた。
「俺たちが来たって、わかるのか?」
『うん。気配察知でわかるよ』
「便利だな」
『覚える?けっこう簡単だよ』
「モンスターの気配はわかるから、人の気配を察知してもなぁ。まぁ、便利そうだから、帰る前にでも教えてくれ」
『お、遊びに来たのか?』
ハイエルフの浮竹がひょっこりと姿を現す。
「いつも、おいしい木苺ジャムを食いたいから、なくなったのでもらいにきた。ついにで、そのお礼に京楽の作ったブルーベリージャムと俺が作ったおはぎだ!」
浮竹は、黒い物体をとりだす。
つんとした刺激臭がした。
『そのおはぎ、食べれるの?』
「浮竹が料理することなんてまずないからねぇ。ボクは味見もしてないので、食べれるかどうかはわからないね」
「失礼な奴だな。じゃあ、最初にお前が食え!」
浮竹は、京楽の口におはぎをつっこんだ。
いや、おはぎらしき物体というのだろうか。
京楽はばたんと倒れて、それからさっと起き上がった。
「意識を失うほどの味がして、その後にまろやかな甘みがある。けっこうおいしいかも」
『意識を失うほどの味・・・・食べるのに、少し勇気がいるな』
「ハイエルフの俺もそう言わずに食え!」
『もがががが』
浮竹は、ハイエルフの自分の口にもおはぎもどきをつっこんだ。
ハイエルフの浮竹もまた、ばたんと倒れた後に起き上がった。
『何これ。壊滅的な味と思ったら、その後がどんなごちそうよりうまいような気がする』
『ボクも、勇気を出して食べてみよう』
インフェルノドラゴンの京楽は、浮竹の作ったおはぎもどきを食べて、倒れてそのまま起きてこなかった。
「あ、1個だけ女神の砂糖入れ忘れたのがあったんだった・・・・・・」
『女神の砂糖!?あの伝説の食材か!』
世界樹に住んでいた女神が作ったといわれる、白金貨が何枚もする砂糖だった。
「どうりでおいしいわけだね。食材が最高級なのに、初めの壊滅的な味は浮竹の手料理のせいだね」
「むう。インフェルノドラゴンの京楽、起きないぞ?」
『うわ、京楽ーーー!!』
『はぁ・・・・・三途の川を渡りかけたよ』
「そんなにまずいか?俺は食べても平気なんだがな」
浮竹は、女神の砂糖をふんだんに使ったおはぎもどきを食べた。
「うん、うまい。最初からうまいぞ」
「浮竹って、暴食のスキルあるからまずいものでもおいしく感じちゃうんだよね」
『フルムーンドラゴンの俺。料理禁止』
「えええ!なんでだ!」
浮竹は文句たらたらだった。
『君の作ったものは食べ物じゃない。女神の砂糖使ってなかったら、ただの黒い物体だよ』
「むう・・・・・・」
「ほら、浮竹。君の食べる分はボクが作ってあげてるでしょ?」
「俺だって、料理くらいできる」
『『できてない』』
「料理の腕は壊滅的だよね」
「むうううう」
浮竹は、すねてわざとちびドラゴン化すると、ハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽が、顔を青くして必死で止めるまで、作り置きしておいた二人分の食事を勝手に食べた。
『こら!!』
「つーん。ぴぎゃ」
『また、作らないと・・・・』
「ほら、浮竹謝って」
「つーん」
ぴぎゃ以外にも、つーんと言えるらしい。
「ぴぎゃ!」
「浮竹!木苺のジャムもらえないよ?」
「ぴぎゃあああ」
ごめんなさいと泣き出すちびドラゴンに、その場にいた3人はため息をつくのだった。
見た目は人型の時は大人でも、ドラゴン姿だとほぼちびドラゴンになる。
ちびドラゴンの時は思考も子供なので、子供の悪戯として処理するしかなくて、3人は大きなため息をついた。
「ほら、木苺のジャムだよ」
「ぴぎゃああああ♪」
木苺のジャムをたっぷりぬった食パンを渡されて、浮竹は目を輝かせて食べていく。
そして、最後には眠ってしまった。
「寝ているとかわいいんだけどねぇ」
『中身が子供だからなぁ。怒っても泣き出すだけだしな』
『寝ている間に、冒険者のボク、フルムーンドラゴンの浮竹を連れて帰って。こちとら、食べられた1週間分の保存していた食事を作りなおさなきゃ』
「ああ、うん、浮竹がごめんね」
インフェルノドラゴンの京楽は、優しそうな瞳で京楽を見る。
「君、変わったね」
『ああ、そうだね』
「いい方向に変わっていってるようで、よかったよ。浮竹は回収していくね」
京楽は、丸くなってすやすや眠るもふもふのちびドラゴンを抱えて、高級宿に帰っていくのであった。
『ああ、ちびドラゴンになったものだから怒るに怒れなかった。今度きた時は2時間のお説教だ!』
ハイエルフの浮竹は、嵐が去った後に怒り出すのであった。
クリスマス
「メリークリスマス!」
「早い。まだ12月の初めだぞ」
「ぐふふふふ。クリスマスプレゼントは、ボ・ク」
ラッピングを施した院生の服を着た京楽が、浮竹を押し倒す。
「ぎゃああああああああ」
「ボクを味わって食べてね?」
「そうか。人肉は食ったことはないが、おのぞみなら・・・・・」
京楽を押しのけて、台所にいって、包丁を手に取った浮竹に、京楽はぎょっとなる。
「ぎゃあああああ!殺されるううううう」
けっこう本気な勢いの浮竹に追い掛け回されて、京楽は逃げだした。
「ふう。うるさいのがいなくなって、静かだな」
浮竹は、包丁を直して、ベッドに横になる。
最近、京楽がよく迫ってくる。
追い払うのも一苦労だ。
しばらくは戻ってこないだろうと思っていた京楽だったが、適応能力が高いのか、すぐに帰ってきた。
「その、君が望むならボクを食べてもいいんだよ。人肉じゃなしに、性的な意味で」
「ぶーーーーーーー」
浮竹は、飲みかけだったお茶を京楽の顔に吹いていた。
「浮竹の汁だあ♡」
「きもいこと言うな!お前を抱くなんて、できるか!もじゃもじゃなお前がどんなに誘惑してもその気にならん!」
「じゃあ、今年のクリスマスプレゼントは浮竹、君ね?」
「ああ、俺だな・・・・って、なんでそうなる!」
浮竹は、一人突っ込みを入れていた。
「えー。プレゼントのボクは拒否するから、プレゼントになってくれるんでしょう?」
「なった日には、貞操を失うわ!」
「当り前じゃない」
京楽は、浮竹の貞操を狙っている。
親友以上恋人未満な関係を続けている。
浮竹は京楽とそういう関係になることに躊躇いがあるが、京楽にはなかった。
京楽があまりにも迫ってくるものだから、キスとハグはOKしたが、日常的のように押し倒されたりする。
最近、その回数が多くなってきた。
そろそろ、京楽も我慢の限界かと思うのだが、浮竹は男に抱かれたいとは思わなかった。
京楽なら、大丈夫かもしれないけれど、それでもプライドというものがある。
そうやすやすと、貞操を奪われてなるものかと足掻く。
「今年のクリスマスプレゼントは、俺の手作りケーキで我慢しろ」
「え、浮竹ケーキ作れるの!?」
「ああ。母親に教わった」
「じゃあ、メインディッシュは浮竹で・・・・・」
鳩尾に拳を入れて、京楽を黙らせると、浮竹はもうクリスマスも近いのかと、感慨深くなった。
「ねぇ、今日は一緒に寝てもいい?」
「何もしないなら、いいぞ」
「ハグはしたい」
「ハグ以上したら、蹴り飛ばした上に金玉つぶす」
「うぎゃ・・・・・・」
ハグ以上を考えていた京楽は、股間をおさえた。
何度も浮竹に股間を蹴られるものだから、股間を蹴られる痛みにも大分慣れてきた。
「大体、俺は男だぞ。同じ男であるお前と同じものがついてるのに、抱きたいと思うお前の気が知れない」
「愛だからね。愛には性別も年齢も関係ない」
「いや、あるだろ」
もしも浮竹が幼子で、京楽が大人だったらキスやハグでも犯罪だ。
「今年は、クリスマスは二人だけで祝おうか」
「お、いいね。クリスマス会とかめんどうだものね」
「冬休みに入るから、家族の元に帰るという選択肢もあるが、お前の場合俺の家についてくるからな。父と母に息子さんをくださいとか言い出したお前だから、一緒に帰りたくない」
「えー」
京楽は、いつの間にか選択して干していた浮竹のパンツを盗み、頭に被っていた。
「だから、パンツを被るな!」
「じゃあ、(;゚∀゚)=3ハァハァしてもいい?」
「余計やめろ!」
「(*´Д`)ハァハァ」
「だから、やめろと言っている!」
どこからかハリセンを取り出して、それで京楽の頭をスパーンと殴ると、京楽は壁に頭を打って、白目をむいて気絶した。
「おい、京楽、京楽!?」
反応はない。
頭を打っているので、とりあえずその大柄な体を移動させて、ベッドに寝かせた。
「君も、一緒に寝よう」
「お前、大丈夫なのか」
「一瞬意識失ったけど、大丈夫。このまま寝ちゃおう」
寒いので、毛布を2枚かけて、布団をかぶって、そのまま就寝することになった。
「ん・・・・・・・」
深夜、何かもぞもぞしているなと思ったら、京楽が浮竹の胸に手をはわせていた。
「やめんか!」
「もぎゃ!」
問答無用で蹴り飛ばしてやった。
「寒いよ~~~」
「俺のベッドがあいているだろう。そっちで寝とけ」
「なぜに自分のベッドで寝てはいけないんだい」
「このベッドは今日は俺のベッドだから」
「じゃあ、そこに寝ている浮竹はボクのものだね!」
「なんでそうなる!眠いから、もう寝るぞ」
そのまま。浮竹はまた眠ってしまった。
「ねぇ。君が欲しい」
眠ってしまった浮竹にささやきながら、京楽も同じベッドにもぐりこみ、もう一度深い眠りに置いていくのだった。
「早い。まだ12月の初めだぞ」
「ぐふふふふ。クリスマスプレゼントは、ボ・ク」
ラッピングを施した院生の服を着た京楽が、浮竹を押し倒す。
「ぎゃああああああああ」
「ボクを味わって食べてね?」
「そうか。人肉は食ったことはないが、おのぞみなら・・・・・」
京楽を押しのけて、台所にいって、包丁を手に取った浮竹に、京楽はぎょっとなる。
「ぎゃあああああ!殺されるううううう」
けっこう本気な勢いの浮竹に追い掛け回されて、京楽は逃げだした。
「ふう。うるさいのがいなくなって、静かだな」
浮竹は、包丁を直して、ベッドに横になる。
最近、京楽がよく迫ってくる。
追い払うのも一苦労だ。
しばらくは戻ってこないだろうと思っていた京楽だったが、適応能力が高いのか、すぐに帰ってきた。
「その、君が望むならボクを食べてもいいんだよ。人肉じゃなしに、性的な意味で」
「ぶーーーーーーー」
浮竹は、飲みかけだったお茶を京楽の顔に吹いていた。
「浮竹の汁だあ♡」
「きもいこと言うな!お前を抱くなんて、できるか!もじゃもじゃなお前がどんなに誘惑してもその気にならん!」
「じゃあ、今年のクリスマスプレゼントは浮竹、君ね?」
「ああ、俺だな・・・・って、なんでそうなる!」
浮竹は、一人突っ込みを入れていた。
「えー。プレゼントのボクは拒否するから、プレゼントになってくれるんでしょう?」
「なった日には、貞操を失うわ!」
「当り前じゃない」
京楽は、浮竹の貞操を狙っている。
親友以上恋人未満な関係を続けている。
浮竹は京楽とそういう関係になることに躊躇いがあるが、京楽にはなかった。
京楽があまりにも迫ってくるものだから、キスとハグはOKしたが、日常的のように押し倒されたりする。
最近、その回数が多くなってきた。
そろそろ、京楽も我慢の限界かと思うのだが、浮竹は男に抱かれたいとは思わなかった。
京楽なら、大丈夫かもしれないけれど、それでもプライドというものがある。
そうやすやすと、貞操を奪われてなるものかと足掻く。
「今年のクリスマスプレゼントは、俺の手作りケーキで我慢しろ」
「え、浮竹ケーキ作れるの!?」
「ああ。母親に教わった」
「じゃあ、メインディッシュは浮竹で・・・・・」
鳩尾に拳を入れて、京楽を黙らせると、浮竹はもうクリスマスも近いのかと、感慨深くなった。
「ねぇ、今日は一緒に寝てもいい?」
「何もしないなら、いいぞ」
「ハグはしたい」
「ハグ以上したら、蹴り飛ばした上に金玉つぶす」
「うぎゃ・・・・・・」
ハグ以上を考えていた京楽は、股間をおさえた。
何度も浮竹に股間を蹴られるものだから、股間を蹴られる痛みにも大分慣れてきた。
「大体、俺は男だぞ。同じ男であるお前と同じものがついてるのに、抱きたいと思うお前の気が知れない」
「愛だからね。愛には性別も年齢も関係ない」
「いや、あるだろ」
もしも浮竹が幼子で、京楽が大人だったらキスやハグでも犯罪だ。
「今年は、クリスマスは二人だけで祝おうか」
「お、いいね。クリスマス会とかめんどうだものね」
「冬休みに入るから、家族の元に帰るという選択肢もあるが、お前の場合俺の家についてくるからな。父と母に息子さんをくださいとか言い出したお前だから、一緒に帰りたくない」
「えー」
京楽は、いつの間にか選択して干していた浮竹のパンツを盗み、頭に被っていた。
「だから、パンツを被るな!」
「じゃあ、(;゚∀゚)=3ハァハァしてもいい?」
「余計やめろ!」
「(*´Д`)ハァハァ」
「だから、やめろと言っている!」
どこからかハリセンを取り出して、それで京楽の頭をスパーンと殴ると、京楽は壁に頭を打って、白目をむいて気絶した。
「おい、京楽、京楽!?」
反応はない。
頭を打っているので、とりあえずその大柄な体を移動させて、ベッドに寝かせた。
「君も、一緒に寝よう」
「お前、大丈夫なのか」
「一瞬意識失ったけど、大丈夫。このまま寝ちゃおう」
寒いので、毛布を2枚かけて、布団をかぶって、そのまま就寝することになった。
「ん・・・・・・・」
深夜、何かもぞもぞしているなと思ったら、京楽が浮竹の胸に手をはわせていた。
「やめんか!」
「もぎゃ!」
問答無用で蹴り飛ばしてやった。
「寒いよ~~~」
「俺のベッドがあいているだろう。そっちで寝とけ」
「なぜに自分のベッドで寝てはいけないんだい」
「このベッドは今日は俺のベッドだから」
「じゃあ、そこに寝ている浮竹はボクのものだね!」
「なんでそうなる!眠いから、もう寝るぞ」
そのまま。浮竹はまた眠ってしまった。
「ねぇ。君が欲しい」
眠ってしまった浮竹にささやきながら、京楽も同じベッドにもぐりこみ、もう一度深い眠りに置いていくのだった。
奴隷竜とSランク冒険者51
「ルキア、行くぞ」
「ああ、一護」
その日、浮竹と京楽は、一護とルキアを連れてSランクダンジョンに来ていた。
ルキアもSランク冒険者だが、サンシャインドラゴンである一護や、長いことSランク冒険者をやっている京楽、それにフルムーンドラゴンの浮竹との力の差は歴然であった。
それでも、ルキアはめげない。
「ファイアボルト!」
一護が追い立てたモンスターを、ルキアが初級の炎の魔法で仕留めていく。
ルキアも、十分強い。
3人が例外すぎるだけだった。
「一護、私のことはいいのだぞ。もっと奥の階層に行こう」
「だめだ。今日はルキアのレベルアップのために来てるんだ。モンスターを倒しまくるぞ」
LVはルキアが一番低かった。
浮竹と京楽はカンスト近くで、一護も短期間の間に850まであがっていた。
レベルは千が最高だが、選ばれた者だけがレベルの概念をこえて限界突破する。
例えば、ハイエルフの浮竹やインフェルノドラゴンの京楽のように。
「ほら、いったよルキアちゃん」
「はい!エナジーレイン!」
今度は、京楽が追い立てたモンスターを、中級魔法で倒していく。
少しずつだが、レベルがあがってきた。
ダンジョンを下層まで進むと、ラスボスのフロアまできた。
いたのは、人工竜のドラゴノイドだった。
本物のドラゴンほどの強さがないが、強敵であった。
「アイシクルブレス!」
浮竹が氷のブレスを吐いて、まずは動きを鈍らせる。
「うなれ、ドラゴンスレイヤー!」
京楽が、ドラゴノイドの翼を足を切り落とす。
一護は、ルキアにドラゴンの力を分け与えた。
「汝、契約者よ、今ここにドラゴンの力を分け与える。ドラゴニックソウル」
「一護・・・・すまぬ」
ルキアは、一護の契約者である。
契約者に力を分け与えることは、水を飲むことのように簡単だった。
「エターナルアイシクルワールド!」
ルキアが、覚えたての氷の上級魔法をドラゴノイドにぶつけた。
そして、短剣を手に半ば氷像と化したドラゴノイドの中心核、額の魔石を割ると、ドラゴノイドは断末魔の雄たけびをあげて、核となっていた魔石を残して消滅した。
ピロリロリン。
音がいっぱいなって、ルキア一気に4つもレベルがあがった。
「さすが、人工とはいえドラゴンなだけあるね。経験値が膨大だね」
京楽の言葉に、ルキアはすまなさそうな顔をしていた。
「その、よかったのですか。私が倒して経験値をもらって」
「ああ、俺も京楽もドラゴンの20体でも倒さない限りレベルはあがらないだろうから、平気だ」
「浮竹殿・・・・・」
「ほら、宝物庫が開くよ。財宝とって帰ろうか」
京楽が、ごごごごと音をたてて開かれた宝物庫の中に入って、宝箱に一直線につっこんでいく浮竹を止めようとする。
「あああ、ミミックだあああ。暗いよ痛いよ怖いよ」
「あーあ。またミミックに食われてる」
「京楽さん、あれ放置してていいんすか」
「ああ、ミミックは弱いからね。浮竹が倒しちゃうよ」
浮竹は、ミミックに向かってアイシクルブレスを吐くと、ミミックは氷漬けになって消えていった。
そこに残された宝物は魔法書。
ハイエルフの浮竹が書いた、上級魔法であった。
「サタニックユピテルサンダー・・・・・」
4人は、その上級魔法を覚えた。
雷が基本であるが、闇属性も付与されている魔法だった。
浮竹が、ためしにまだ生き残っていた下層のモンスターに使うと、黒焦げになって魔石すら残さなかった。
「これ、ほいほい使うの禁止ね」
京楽がそう言うと、浮竹も一護もルキアも頷いた。
「その、浮竹殿も京楽殿も、ありがとうございました」
「いやいや。財宝は山分けだし、悪くはないよ」
けっこうな量の財宝の半分が、マジックアイテムだ。
売れば相当な金になるが、ルキアは白金貨数千億枚をもっている朽木家の人間だ。それに、婿入りしている一護も姓は黒崎であるが、朽木家の人間であった。
「まぁ、俺たちは別に金はどうでもいいんです。ルキアのレベルあげをしたかったから」
一護は、ルキアの頭をなでる。
「やめよ。人前だぞ」
「別にいいだろ。俺たち結婚してるんだし」
「そうだよ。気にすることないよ。ねぇ、浮竹」
浮竹は、お腹が少し減ったのか、携帯の干し肉を食べていた。
「ぴぎゃ?」
その日は、新月だった。
ボンっと音をたてて、浮竹はちびドラゴンになる。
「ぴぎゃああああ!!」
いきなりちびドラゴンになるものだから、一護もルキアもぽかんとしていた。
「ああ、一護君はまだ新月の日にはドラゴン姿にならないんだね」
「ああ、ドラゴン姿になると巨大すぎるから、ドラゴン化するのを防ぐ魔法を使ってます」
「ぴぎゃああああ」
「え、俺にも教えろ?いや、これはサンシャインドラゴンにしか使えない魔法なので無理っす」
「ぴいいいいいいいい」
本当は、年齢的には子供なので、浮竹はぴいぴいと泣き出した。
「ほら、浮竹、干し肉でも食べてなさい」
「ぴいいい」
ラスボスを倒したことで、帰還のワープポータルに魔力が行き届き、4人はダンジョンから地上に戻っていた。
「ぴいぴい」
浮竹は、干し肉をかじりながら京楽の頭にのっかていた。
「じゃあ、浮竹さん京楽さん、今日はありがとうございました」
「気にすることないよ。財宝は均等に分けたしね」
「ぴいいい」
ルキアは、ちびドラゴンになった浮竹を触りたがっていた。
「ぴい?」
「浮竹殿、その、触ってもよいだろうか?」
「ぴい」
許可を得て、ルキアはふわふわもこもこの浮竹をもふりまくる。
「ああ、最高だ・・・・・・」
「ルキア、それ浮竹さんだからな。そろそろ帰るぞ」
「待て、こんな機会滅多にないんだぞ。一護ももふっていけ!」
「あー、じゃあ俺ももふる」
二人にもふられて、浮竹は不思議そうにサンシャインドラゴンである一護を見つめていた。
「ぴい」
「浮竹さんが希望するなら、俺の血で作ったドラゴン化を防ぐ薬作りましょうか?」
「ぴいいいい」
きらきらした瞳で見つめられて、一護は浮竹用にもっていた薬をいくつかをあげた。
「ぴい」
「浮竹、今日は使わないの?」
「ぴい」
「え、二人がもふりたがってるからこのままでいい?君も変なとこでやさしいね」
一護とルキアは、王都につくまで、浮竹を抱っこしたり持ち上げてみたり、思い切りもふもふするのであった。
「ああ、一護」
その日、浮竹と京楽は、一護とルキアを連れてSランクダンジョンに来ていた。
ルキアもSランク冒険者だが、サンシャインドラゴンである一護や、長いことSランク冒険者をやっている京楽、それにフルムーンドラゴンの浮竹との力の差は歴然であった。
それでも、ルキアはめげない。
「ファイアボルト!」
一護が追い立てたモンスターを、ルキアが初級の炎の魔法で仕留めていく。
ルキアも、十分強い。
3人が例外すぎるだけだった。
「一護、私のことはいいのだぞ。もっと奥の階層に行こう」
「だめだ。今日はルキアのレベルアップのために来てるんだ。モンスターを倒しまくるぞ」
LVはルキアが一番低かった。
浮竹と京楽はカンスト近くで、一護も短期間の間に850まであがっていた。
レベルは千が最高だが、選ばれた者だけがレベルの概念をこえて限界突破する。
例えば、ハイエルフの浮竹やインフェルノドラゴンの京楽のように。
「ほら、いったよルキアちゃん」
「はい!エナジーレイン!」
今度は、京楽が追い立てたモンスターを、中級魔法で倒していく。
少しずつだが、レベルがあがってきた。
ダンジョンを下層まで進むと、ラスボスのフロアまできた。
いたのは、人工竜のドラゴノイドだった。
本物のドラゴンほどの強さがないが、強敵であった。
「アイシクルブレス!」
浮竹が氷のブレスを吐いて、まずは動きを鈍らせる。
「うなれ、ドラゴンスレイヤー!」
京楽が、ドラゴノイドの翼を足を切り落とす。
一護は、ルキアにドラゴンの力を分け与えた。
「汝、契約者よ、今ここにドラゴンの力を分け与える。ドラゴニックソウル」
「一護・・・・すまぬ」
ルキアは、一護の契約者である。
契約者に力を分け与えることは、水を飲むことのように簡単だった。
「エターナルアイシクルワールド!」
ルキアが、覚えたての氷の上級魔法をドラゴノイドにぶつけた。
そして、短剣を手に半ば氷像と化したドラゴノイドの中心核、額の魔石を割ると、ドラゴノイドは断末魔の雄たけびをあげて、核となっていた魔石を残して消滅した。
ピロリロリン。
音がいっぱいなって、ルキア一気に4つもレベルがあがった。
「さすが、人工とはいえドラゴンなだけあるね。経験値が膨大だね」
京楽の言葉に、ルキアはすまなさそうな顔をしていた。
「その、よかったのですか。私が倒して経験値をもらって」
「ああ、俺も京楽もドラゴンの20体でも倒さない限りレベルはあがらないだろうから、平気だ」
「浮竹殿・・・・・」
「ほら、宝物庫が開くよ。財宝とって帰ろうか」
京楽が、ごごごごと音をたてて開かれた宝物庫の中に入って、宝箱に一直線につっこんでいく浮竹を止めようとする。
「あああ、ミミックだあああ。暗いよ痛いよ怖いよ」
「あーあ。またミミックに食われてる」
「京楽さん、あれ放置してていいんすか」
「ああ、ミミックは弱いからね。浮竹が倒しちゃうよ」
浮竹は、ミミックに向かってアイシクルブレスを吐くと、ミミックは氷漬けになって消えていった。
そこに残された宝物は魔法書。
ハイエルフの浮竹が書いた、上級魔法であった。
「サタニックユピテルサンダー・・・・・」
4人は、その上級魔法を覚えた。
雷が基本であるが、闇属性も付与されている魔法だった。
浮竹が、ためしにまだ生き残っていた下層のモンスターに使うと、黒焦げになって魔石すら残さなかった。
「これ、ほいほい使うの禁止ね」
京楽がそう言うと、浮竹も一護もルキアも頷いた。
「その、浮竹殿も京楽殿も、ありがとうございました」
「いやいや。財宝は山分けだし、悪くはないよ」
けっこうな量の財宝の半分が、マジックアイテムだ。
売れば相当な金になるが、ルキアは白金貨数千億枚をもっている朽木家の人間だ。それに、婿入りしている一護も姓は黒崎であるが、朽木家の人間であった。
「まぁ、俺たちは別に金はどうでもいいんです。ルキアのレベルあげをしたかったから」
一護は、ルキアの頭をなでる。
「やめよ。人前だぞ」
「別にいいだろ。俺たち結婚してるんだし」
「そうだよ。気にすることないよ。ねぇ、浮竹」
浮竹は、お腹が少し減ったのか、携帯の干し肉を食べていた。
「ぴぎゃ?」
その日は、新月だった。
ボンっと音をたてて、浮竹はちびドラゴンになる。
「ぴぎゃああああ!!」
いきなりちびドラゴンになるものだから、一護もルキアもぽかんとしていた。
「ああ、一護君はまだ新月の日にはドラゴン姿にならないんだね」
「ああ、ドラゴン姿になると巨大すぎるから、ドラゴン化するのを防ぐ魔法を使ってます」
「ぴぎゃああああ」
「え、俺にも教えろ?いや、これはサンシャインドラゴンにしか使えない魔法なので無理っす」
「ぴいいいいいいいい」
本当は、年齢的には子供なので、浮竹はぴいぴいと泣き出した。
「ほら、浮竹、干し肉でも食べてなさい」
「ぴいいい」
ラスボスを倒したことで、帰還のワープポータルに魔力が行き届き、4人はダンジョンから地上に戻っていた。
「ぴいぴい」
浮竹は、干し肉をかじりながら京楽の頭にのっかていた。
「じゃあ、浮竹さん京楽さん、今日はありがとうございました」
「気にすることないよ。財宝は均等に分けたしね」
「ぴいいい」
ルキアは、ちびドラゴンになった浮竹を触りたがっていた。
「ぴい?」
「浮竹殿、その、触ってもよいだろうか?」
「ぴい」
許可を得て、ルキアはふわふわもこもこの浮竹をもふりまくる。
「ああ、最高だ・・・・・・」
「ルキア、それ浮竹さんだからな。そろそろ帰るぞ」
「待て、こんな機会滅多にないんだぞ。一護ももふっていけ!」
「あー、じゃあ俺ももふる」
二人にもふられて、浮竹は不思議そうにサンシャインドラゴンである一護を見つめていた。
「ぴい」
「浮竹さんが希望するなら、俺の血で作ったドラゴン化を防ぐ薬作りましょうか?」
「ぴいいいい」
きらきらした瞳で見つめられて、一護は浮竹用にもっていた薬をいくつかをあげた。
「ぴい」
「浮竹、今日は使わないの?」
「ぴい」
「え、二人がもふりたがってるからこのままでいい?君も変なとこでやさしいね」
一護とルキアは、王都につくまで、浮竹を抱っこしたり持ち上げてみたり、思い切りもふもふするのであった。
大事なパンツ
「ふー。今年も寒いなぁ」
ちらちらと雪の舞う季節。もうすぐ年末だ。
浮竹は、その日少し遅めにおきた。
隣のベッドに京楽の姿はなかった。
代わりに、自分のベッドで横になっている京楽を発見して、とりあえず蹴り落とす。
「痛い!愛が痛い!」
「何が愛だ・・・・なんつーかっこしてるんだ」
京楽は、浮竹のパンツをはき、あとはまっぱで、頭に浮竹のパンツをかぶっていた。
「パンツで遊ぶな」
「パンツは君のものなので宝物だよ!」
そう言って、京楽はなぜかラジオ体操をはじめた。
どこからか音楽が流れてきて、浮竹もどう?と京楽が誘う。
浮竹は寝ぼけ眼で、とりあえず京楽の尻を蹴った。
「あふん!」
「きもい!」
「あはん、ひどい!」
「お前、変態度がまたあがってないか?」
「気のせいだよ」
京楽は、いそいそと浮竹のパンツを脱いで、フルチンになると浮竹に襲い掛かった。
「あいらぶゆーーー!!」
「ぎゃあああああああああ!!」
股間を思い切り蹴り上げると、京楽は撃沈した。
とりあえず浮竹のものでいいからパンツをはかせて、院生の服を着させる。
頭には、まだ浮竹のパンツをかぶったままだった。
「ストッキングがあるだろう。あれをかぶったら、キスさせてやる」
冗談のつもりで言ったのだが、京楽はさっと瞬歩で去っていき、女子寮にいくと知り合いの女の子からストッキングをもらい、浮竹の目の前でかぶって、変な顔になった。
「あっはっはっは」
ひどい顔に、浮竹が指をさして笑う。
「キスミープリーズ」
ストッキングをかぶった顔のまま迫られて、浮竹は京楽の鳩尾に拳を入れる。
「普通にしていたら、キスしてやる」
「普通だね!?」
京楽は、ストッキングをとって、頭にかぶっていた浮竹のパンツをかぶりなおした。
「はい、普通だよ」
「どこがだああああああ!!」
「ボクのパンツだからね!返さないよ!」
浮竹が、京楽の被っているパンツを取り上げようとすると、京楽は拒否する。
「これ、長く浮竹が愛用していたパンツだから、ボクのコレクションでも指折りに数えるほどに大事なの」
「そんなパンツを被るな!愛用しているパンツを盗むな!」
「ノンノン、不可能。浮竹のパンツはボクのもの、ボクのパンツもボクのもの」
「どこぞのジャイアンか!」
「ノンノン、京楽春水」
「いらっとする!」
京楽のけつを蹴って、京楽は浮竹のパンツをとって、迫ってきた。
「さぁ、既成事実を作ろう。ボクとめくるめく性の世界へ・・・・・」
「誰がいくか!キスだけだ」
浮竹は、触れるだけのキスを京楽にする。
京楽は我慢できないと、浮竹を押し倒す。
浮竹は、白打で京楽をぼっこぼこにして、毛布で簀巻きにしてベランダに放置した。
「浮竹~ごめんよ~。寒いよ~部屋の中にいれて~~~」
「1時間ほどそのかっこで反省でもしてろ」
「ひどい!誘ったのは君なのに!」
「ただのキスだ。誘ったわけじゃない」
「キスの後も期待したくなるじゃない!」
「お前だけな」
浮竹は、昼食を寮の部屋でとった。
今日は休日であった。
「ほらほら、昼飯がほしいか」
「いや、ボクはどちらかというと浮竹の処女が欲しいね」
「死ね!」
京楽を蹴り上げて、浮竹はさらに2時間ベランダに放置した。
「はっくしょん」
どうやら、かなり寒いらしく、風邪をひきそうなのでしぶしぶ室内に入れる。
簀巻きにしたまま、床に転がしておいた。
にょきにょきと尺取虫のように動いて、浮竹の近くにくると、はだしだった浮竹の足の指をなめる。
「ぎゃあああああああ」
「べろべろ。浮竹大好きだよべろべろ」
「ぎいやあああああああああ」
簀巻きを自分でほどき、浮竹を押し倒す。
「食べちゃうよ?」
「俺の貞操を奪ったら、一生口聞いてやんない」
「ええええ!それはいやだああああああ」
京楽は、たんすの引き出しから盗んだ浮竹のパンツを出して、頭にかぶった。
「今日は、これで我慢しておくよ。ハグはしてもいい?」
「ハグだけなら」
京楽は、頭に浮竹のパンツを被ったままの間抜けな姿で、浮竹を抱きしめる。
「おっと、手が滑ったあああ」
ハグだけと言いながら、触ってくる京楽に、浮竹はエルボーを決めて、京楽はベッドに沈んだ。
「おっと、手が滑った」
浮竹もそういって、京楽の背中に座る。
「何これ。おしおき?でもボクにはおいしいことにしか感じられない」
「ふふふふ・・・・・・・破道の4、白雷!」
「あぎゃああああああああああ!!!」
黒焦げになった京楽を放置プレイして、浮竹は出されていた課題を解いていくのであった。
ちなみに、黒焦げになったはずなのに、2時間後には京楽はぴんぴんして復活していた。
ちらちらと雪の舞う季節。もうすぐ年末だ。
浮竹は、その日少し遅めにおきた。
隣のベッドに京楽の姿はなかった。
代わりに、自分のベッドで横になっている京楽を発見して、とりあえず蹴り落とす。
「痛い!愛が痛い!」
「何が愛だ・・・・なんつーかっこしてるんだ」
京楽は、浮竹のパンツをはき、あとはまっぱで、頭に浮竹のパンツをかぶっていた。
「パンツで遊ぶな」
「パンツは君のものなので宝物だよ!」
そう言って、京楽はなぜかラジオ体操をはじめた。
どこからか音楽が流れてきて、浮竹もどう?と京楽が誘う。
浮竹は寝ぼけ眼で、とりあえず京楽の尻を蹴った。
「あふん!」
「きもい!」
「あはん、ひどい!」
「お前、変態度がまたあがってないか?」
「気のせいだよ」
京楽は、いそいそと浮竹のパンツを脱いで、フルチンになると浮竹に襲い掛かった。
「あいらぶゆーーー!!」
「ぎゃあああああああああ!!」
股間を思い切り蹴り上げると、京楽は撃沈した。
とりあえず浮竹のものでいいからパンツをはかせて、院生の服を着させる。
頭には、まだ浮竹のパンツをかぶったままだった。
「ストッキングがあるだろう。あれをかぶったら、キスさせてやる」
冗談のつもりで言ったのだが、京楽はさっと瞬歩で去っていき、女子寮にいくと知り合いの女の子からストッキングをもらい、浮竹の目の前でかぶって、変な顔になった。
「あっはっはっは」
ひどい顔に、浮竹が指をさして笑う。
「キスミープリーズ」
ストッキングをかぶった顔のまま迫られて、浮竹は京楽の鳩尾に拳を入れる。
「普通にしていたら、キスしてやる」
「普通だね!?」
京楽は、ストッキングをとって、頭にかぶっていた浮竹のパンツをかぶりなおした。
「はい、普通だよ」
「どこがだああああああ!!」
「ボクのパンツだからね!返さないよ!」
浮竹が、京楽の被っているパンツを取り上げようとすると、京楽は拒否する。
「これ、長く浮竹が愛用していたパンツだから、ボクのコレクションでも指折りに数えるほどに大事なの」
「そんなパンツを被るな!愛用しているパンツを盗むな!」
「ノンノン、不可能。浮竹のパンツはボクのもの、ボクのパンツもボクのもの」
「どこぞのジャイアンか!」
「ノンノン、京楽春水」
「いらっとする!」
京楽のけつを蹴って、京楽は浮竹のパンツをとって、迫ってきた。
「さぁ、既成事実を作ろう。ボクとめくるめく性の世界へ・・・・・」
「誰がいくか!キスだけだ」
浮竹は、触れるだけのキスを京楽にする。
京楽は我慢できないと、浮竹を押し倒す。
浮竹は、白打で京楽をぼっこぼこにして、毛布で簀巻きにしてベランダに放置した。
「浮竹~ごめんよ~。寒いよ~部屋の中にいれて~~~」
「1時間ほどそのかっこで反省でもしてろ」
「ひどい!誘ったのは君なのに!」
「ただのキスだ。誘ったわけじゃない」
「キスの後も期待したくなるじゃない!」
「お前だけな」
浮竹は、昼食を寮の部屋でとった。
今日は休日であった。
「ほらほら、昼飯がほしいか」
「いや、ボクはどちらかというと浮竹の処女が欲しいね」
「死ね!」
京楽を蹴り上げて、浮竹はさらに2時間ベランダに放置した。
「はっくしょん」
どうやら、かなり寒いらしく、風邪をひきそうなのでしぶしぶ室内に入れる。
簀巻きにしたまま、床に転がしておいた。
にょきにょきと尺取虫のように動いて、浮竹の近くにくると、はだしだった浮竹の足の指をなめる。
「ぎゃあああああああ」
「べろべろ。浮竹大好きだよべろべろ」
「ぎいやあああああああああ」
簀巻きを自分でほどき、浮竹を押し倒す。
「食べちゃうよ?」
「俺の貞操を奪ったら、一生口聞いてやんない」
「ええええ!それはいやだああああああ」
京楽は、たんすの引き出しから盗んだ浮竹のパンツを出して、頭にかぶった。
「今日は、これで我慢しておくよ。ハグはしてもいい?」
「ハグだけなら」
京楽は、頭に浮竹のパンツを被ったままの間抜けな姿で、浮竹を抱きしめる。
「おっと、手が滑ったあああ」
ハグだけと言いながら、触ってくる京楽に、浮竹はエルボーを決めて、京楽はベッドに沈んだ。
「おっと、手が滑った」
浮竹もそういって、京楽の背中に座る。
「何これ。おしおき?でもボクにはおいしいことにしか感じられない」
「ふふふふ・・・・・・・破道の4、白雷!」
「あぎゃああああああああああ!!!」
黒焦げになった京楽を放置プレイして、浮竹は出されていた課題を解いていくのであった。
ちなみに、黒焦げになったはずなのに、2時間後には京楽はぴんぴんして復活していた。
奴隷竜とSランク冒険者50
新月の夜になった。
いつも子ドラゴン姿の浮竹は、その日はじめてフルムーンドラゴンの姿になれて、喜んだ。
で、ハイエルフの浮竹の神殿(家)にきて、フルムーンドラゴン姿を見せて、その巨大さに神殿の天井に穴が開いた。
『ああああああああ!!!やってくれたなああ!!!』
「ぴぎゃあああああああ」
ドラゴンボイスはちびの頃のままだった。
『貴重な壁画が!』
「ぴぎゃあああああ(まさか壊れると思わなかった)」
「いや、浮竹、このスペースの神殿でフルムーンドラゴン姿になったら、普通神殿が崩壊するよ」
「ぴい?」
鳴き声だけがちびのままだ。
浮竹は、フルムーンドラゴンの姿を小さくして、神殿の天井にあけた穴にむかってアイシクルブレスを吐く。
「ぴぎい」
『とりあえずの応急処置?だあああああああああ』
『浮竹、落ち着いて。彼は悪気があってやったわけじゃないんだから』
『だからって、家を壊されて怒らないわけがないだろう!』
『ま、まぁね』
「ぴぎゃ」
ごめんなさい、怖いので家に帰る。
そう言いだして、浮竹はちびドラゴンの姿になると、ワープポータルの場所に行って先に帰ってしまった。
「浮竹・・・・ああああ、ハイエルフの浮竹が怒ってるううう」
そう言って、京楽もまたワープポータルの場所に行き、高級宿に帰ってしまった。
残されたのは、半分崩壊しかけた神殿と、ハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽であった。
『修繕の魔法・・・・・・・使いまくるしかないな。消費魔力高いが、俺とお前なら1日もしないうちに、元通りになるだろう』
『まぁ、家をリフォームするつもりでいこうよ』
『うう・・・・・俺の家が・・・・・・』
ハイエルフの浮竹は、泣きだした。
その頬を、インフェルノドラゴン姿の京楽が慰めるように舐める。
ハイエルフの浮竹はかなり怒っていたので、浮竹は今度ハイエルフの浮竹に会うのが怖いと思っていた。
京楽も然り。
1週間後、ハイエルフの浮竹のもとに向かうと、二人はこっぴどく叱られるのであった。
『よくもまぁ、平気な顔で来るな?』
ハイエルフの浮竹の笑みが黒かった。
「いや、その、ごめんなさい。俺が変身したら家が壊れてしまった。わざとじゃあないんだ」
『わざとだったら、3日拘束して飯抜きの刑だ』
「うわ、それはさすがにきつい・・・俺は暴食のスキルももってるから」
『七つの大罪のスキルかい。厄介だね』
インフェルノドラゴンの京楽が、浮竹の頭を撫でた。
「ちなみに、京楽は色欲のスキルをもっている」
『うわー、犯罪者ー』
「ちょっと、そんなスキル・・・・あれ?あれぇええ?いつの間にかついてる!」
京楽は、自分の会得しているスキルの欄に色欲のスキルを発見して驚いていた。
「毎晩盛ってるからだ」
「最近は2日おきだよ!?」
「おとついは2日続けて抱いただろう!」
「だって、君が風呂あがりでいい匂いさせてたから、むらむらと・・・」
「死ね、この色欲魔!」
「ひどい!」
『痴話喧嘩はそこまでで』
インフェルノドラゴンの京楽が、浮竹と京楽の不毛な争いを止める。
『さぁ、怒りの浮竹のお説教が待ってるよ』
『そこに座れ、二人とも』
正座をさせられた。
ちなみに、3時間のお説教コース+細かい場所の修繕なんかにこき使われるのあった。
いつも子ドラゴン姿の浮竹は、その日はじめてフルムーンドラゴンの姿になれて、喜んだ。
で、ハイエルフの浮竹の神殿(家)にきて、フルムーンドラゴン姿を見せて、その巨大さに神殿の天井に穴が開いた。
『ああああああああ!!!やってくれたなああ!!!』
「ぴぎゃあああああああ」
ドラゴンボイスはちびの頃のままだった。
『貴重な壁画が!』
「ぴぎゃあああああ(まさか壊れると思わなかった)」
「いや、浮竹、このスペースの神殿でフルムーンドラゴン姿になったら、普通神殿が崩壊するよ」
「ぴい?」
鳴き声だけがちびのままだ。
浮竹は、フルムーンドラゴンの姿を小さくして、神殿の天井にあけた穴にむかってアイシクルブレスを吐く。
「ぴぎい」
『とりあえずの応急処置?だあああああああああ』
『浮竹、落ち着いて。彼は悪気があってやったわけじゃないんだから』
『だからって、家を壊されて怒らないわけがないだろう!』
『ま、まぁね』
「ぴぎゃ」
ごめんなさい、怖いので家に帰る。
そう言いだして、浮竹はちびドラゴンの姿になると、ワープポータルの場所に行って先に帰ってしまった。
「浮竹・・・・ああああ、ハイエルフの浮竹が怒ってるううう」
そう言って、京楽もまたワープポータルの場所に行き、高級宿に帰ってしまった。
残されたのは、半分崩壊しかけた神殿と、ハイエルフの浮竹とインフェルノドラゴンの京楽であった。
『修繕の魔法・・・・・・・使いまくるしかないな。消費魔力高いが、俺とお前なら1日もしないうちに、元通りになるだろう』
『まぁ、家をリフォームするつもりでいこうよ』
『うう・・・・・俺の家が・・・・・・』
ハイエルフの浮竹は、泣きだした。
その頬を、インフェルノドラゴン姿の京楽が慰めるように舐める。
ハイエルフの浮竹はかなり怒っていたので、浮竹は今度ハイエルフの浮竹に会うのが怖いと思っていた。
京楽も然り。
1週間後、ハイエルフの浮竹のもとに向かうと、二人はこっぴどく叱られるのであった。
『よくもまぁ、平気な顔で来るな?』
ハイエルフの浮竹の笑みが黒かった。
「いや、その、ごめんなさい。俺が変身したら家が壊れてしまった。わざとじゃあないんだ」
『わざとだったら、3日拘束して飯抜きの刑だ』
「うわ、それはさすがにきつい・・・俺は暴食のスキルももってるから」
『七つの大罪のスキルかい。厄介だね』
インフェルノドラゴンの京楽が、浮竹の頭を撫でた。
「ちなみに、京楽は色欲のスキルをもっている」
『うわー、犯罪者ー』
「ちょっと、そんなスキル・・・・あれ?あれぇええ?いつの間にかついてる!」
京楽は、自分の会得しているスキルの欄に色欲のスキルを発見して驚いていた。
「毎晩盛ってるからだ」
「最近は2日おきだよ!?」
「おとついは2日続けて抱いただろう!」
「だって、君が風呂あがりでいい匂いさせてたから、むらむらと・・・」
「死ね、この色欲魔!」
「ひどい!」
『痴話喧嘩はそこまでで』
インフェルノドラゴンの京楽が、浮竹と京楽の不毛な争いを止める。
『さぁ、怒りの浮竹のお説教が待ってるよ』
『そこに座れ、二人とも』
正座をさせられた。
ちなみに、3時間のお説教コース+細かい場所の修繕なんかにこき使われるのあった。
奴隷竜とSランク冒険者49
「魔王候補?」
「そう。今の魔王藍染ではなしに、違う魔王をたてて、そこで魔族を統一したいらしい」
浮竹の言葉に、京楽は首をかしげる。
「で、なんでボクにそんな候補の手紙がきてるの?」
「お前が、魔族の血をひいているからだ」
「え」
浮竹の衝撃の事実に、京楽が固まる。
「ボク、魔族なの?」
「厳密には、遠い祖先が魔族だった。隔世遺伝して、魔族の血が濃い。だから、人間なのにあれだけの魔力を秘めているのも納得がいく」
「ガーン。ボク、人間じゃなかったの」
「いや、人間だが、魔族の血を引いているだけだ。遠い昔は魔族も人間と共存していた時代もあったから、けっこう魔族の血を薄くだがうけついでいる人間は多いぞ」
「そうなんだ」
京楽は、ほっとした。
魔族は褐色の肌に尖った耳に角をもつ。
京楽の姿は普通の肌に耳も尖っていなくて、角もない。
どこからどう見ても人間である。
「なんで、ボクが魔族の血を引いてるってわかったんだろう」
「純粋な魔族にはわかるんだ。同胞の血を継いでいるか継いでいないか」
「フローラちゃんを送り届けた村からの便りだね」
「で、どうするんだ、京楽。魔王として立候補するか?人間と共存するとちゃんと証明しておけば、今の京楽なら魔王になれないこともない」
浮竹の言葉に、京楽は首を横にぶんぶん振った。
「いやいやいや、いきなり人間だったのに次の日から魔王とか無理でしょ」
「藍染なんか、勇者だったのに魔王になったぞ。可能だ」
「いやー、魔王になりたくないです。忙しそう」
「そりゃな。魔族を統一して・・・・まぁ、人間でいう王様みたいなものだ」
「余計無理」
京楽は、お昼ご飯を作り出した。
浮竹の胃がプチブラックホールなので、とりあえず量をとにかく多く作る。
味は落ちないようにするので、結構大変だ。
浮竹は、その気になれば普通の量で生きていけるのだが、空腹はいやらしく、よく食べた。
「魔王になると藍染と対立して、アサシンとかさしむけられそう」
「そうだな。食事に毒を盛られるかもしれんな」
「余計になりたくない。はい、昼食のから揚げ」
浮竹は、唐揚げを食べながら、パンをちぎって食べた。
「スープは?」
「コーンポタージュスープ今作ってるから」
「まぁ、京楽が魔王になりたいなら、俺は守護者としてお前を守るがな。でも、さすがに藍染相手だと少しきついか」
「少しって・・・・藍染の力は絶大だよ」
京楽は、コーンポタージュスープをかき混ぜる。
「俺たちには仲間がいるだろう。勇者の平子もいる。その気になれば、討伐できなくはない・・・・と、思う?」
「なぜに疑問形」
「いや、魔王なんて倒したことないからな」
「そりゃね。魔大戦も経験したこともないし」
「京楽が魔王かぁ。少しいいな」
「何を想像してるんだい」
浮竹は、考え込む。
「でも、性欲の強いアホ魔王になりそうだ」
「ボクは確かに性欲は強いけどアホじゃないよ!」
「人間として暮らしてきたから、魔族の常識が通用しない、痛い魔王になりそうだ」
「だから、魔王になんてならないってば」
京楽がそういうと、扉がバンと開かれた。
「そやで。魔王になんてならんといてな。京楽はんを退治せなあかんくなる」
「平子!?どっからわいて出た!」
突然と現れた今の勇者、異世界召喚でやってきた平子真子は、京楽のもっている魔王推薦状をとりあげて、破り捨てた。
「わあ、何するんだい」
「この推薦状、もってると魔王候補として自動的に名前が登録される。そこから、魔王にふさわしい人物を探し出して、無理やり魔王にさせられるで」
「うわぁ、怖い推薦状だね」
「念のため、俺が平子に頼んでおいたんだ。魔王の推薦状が届いたことを」
「勇者の力で推薦状を破棄すれば、近くに勇者がいるってわかるからな。京楽はんが魔王候補になることは限りなくゼロに近い」
「それは助かるねぇ」
「ということで、報酬の白金貨2000枚」
「ええええ、書状を破り捨てただけなのに!?高くないかい!」
京楽が叫ぶが、浮竹はできあがったコーンポタージュスープを飲みながら、からあげとパンを食べていた。
「悪い虫がつかないようにするためだ。白金貨2000枚くらい、いいだろう」
「でも・・・・・」
「なんや、京楽はん、魔王候補になりたいんか?なるなら俺が切り捨てるんけどなぁ」
「うわぁ、怖い怖い!!魔王にも魔王候補にもならないよ!ボクはただのSランク冒険者の京楽春水だよ」
「だ、そうだ。これ、報酬の白金貨2000枚」
「毎度あり~」
浮竹は、アイテムポケットから白金貨2000枚の入った袋を取り出して、平子に渡した。
「勇者って、暇なの?」
京楽が、平子に問う。
「あほ、めっちゃ忙しいわ!ダンジョンのスタンピード止めるためにモンスター駆除しまくったり、魔王候補を倒したり・・・・」
「仲間はいないのか?」
「それがなぁ。朽木白哉をはじめとする、阿散井恋次、朽木ルキア、黒崎一護とパーティー組んだんやけど、はちゃめちゃで1日で解散になったわ!」
「ご愁傷様」
京楽が拝む。
「どっかに勇者の仲間として有能が人物はおらんかいな。例えばフルムーンドラゴンとか」
「いないな。そんなドラゴン聞いたこともない」
「あー、嘘ばっかし」
平子は浮竹を睨む。
浮竹は、気にせず唐揚げを食べる。
「ま、昼食の時間に邪魔してわかったわ。ほな、またな」
勇者平子は、突然現れて窓から去っていった。
「普通に、登場した時のように扉から出ていけばいいのにね」
「いや、扉は閉めてあった。ピッキングで開けたな」
「勇者あああああああ!!それでいいのかああああ!!!」
「なんでも、勇者は他人の家に忍び込んで、たるやたんすをあさり、金品をちょろまかしていく職業らしいぞ」
「勇者ああああ!それでも勇者かあああああああ!!」
京楽が、去っていった平子に叫ぶが、平子はもういない。
「勇者って、ろくな職業じゃないね」
「まぁ、魔王討伐が最終目的だからな。ダンジョンにこもってお金稼いでる暇ないから、人様の家に堂々と忍び込んで、エッチな本とかとっていって売ったりしてるらしい」
「平子おおおおお!!」
もはや、京楽はつっこむことしかできなかった。
5人前はあった唐揚げが全て浮竹の胃に消えて、京楽は自分の分も食べる。
普通の1人分だ。
「ああ、キッチンにバナナパフェ作って冷蔵庫で冷やしているから、食べていいよ」
「言ったな。全部食うぞ」
「え、ボクの分は残しておいてよ!」
「いやだ、俺が全部食う」
京楽が色欲魔なら、浮竹は食欲魔であった。
「そう。今の魔王藍染ではなしに、違う魔王をたてて、そこで魔族を統一したいらしい」
浮竹の言葉に、京楽は首をかしげる。
「で、なんでボクにそんな候補の手紙がきてるの?」
「お前が、魔族の血をひいているからだ」
「え」
浮竹の衝撃の事実に、京楽が固まる。
「ボク、魔族なの?」
「厳密には、遠い祖先が魔族だった。隔世遺伝して、魔族の血が濃い。だから、人間なのにあれだけの魔力を秘めているのも納得がいく」
「ガーン。ボク、人間じゃなかったの」
「いや、人間だが、魔族の血を引いているだけだ。遠い昔は魔族も人間と共存していた時代もあったから、けっこう魔族の血を薄くだがうけついでいる人間は多いぞ」
「そうなんだ」
京楽は、ほっとした。
魔族は褐色の肌に尖った耳に角をもつ。
京楽の姿は普通の肌に耳も尖っていなくて、角もない。
どこからどう見ても人間である。
「なんで、ボクが魔族の血を引いてるってわかったんだろう」
「純粋な魔族にはわかるんだ。同胞の血を継いでいるか継いでいないか」
「フローラちゃんを送り届けた村からの便りだね」
「で、どうするんだ、京楽。魔王として立候補するか?人間と共存するとちゃんと証明しておけば、今の京楽なら魔王になれないこともない」
浮竹の言葉に、京楽は首を横にぶんぶん振った。
「いやいやいや、いきなり人間だったのに次の日から魔王とか無理でしょ」
「藍染なんか、勇者だったのに魔王になったぞ。可能だ」
「いやー、魔王になりたくないです。忙しそう」
「そりゃな。魔族を統一して・・・・まぁ、人間でいう王様みたいなものだ」
「余計無理」
京楽は、お昼ご飯を作り出した。
浮竹の胃がプチブラックホールなので、とりあえず量をとにかく多く作る。
味は落ちないようにするので、結構大変だ。
浮竹は、その気になれば普通の量で生きていけるのだが、空腹はいやらしく、よく食べた。
「魔王になると藍染と対立して、アサシンとかさしむけられそう」
「そうだな。食事に毒を盛られるかもしれんな」
「余計になりたくない。はい、昼食のから揚げ」
浮竹は、唐揚げを食べながら、パンをちぎって食べた。
「スープは?」
「コーンポタージュスープ今作ってるから」
「まぁ、京楽が魔王になりたいなら、俺は守護者としてお前を守るがな。でも、さすがに藍染相手だと少しきついか」
「少しって・・・・藍染の力は絶大だよ」
京楽は、コーンポタージュスープをかき混ぜる。
「俺たちには仲間がいるだろう。勇者の平子もいる。その気になれば、討伐できなくはない・・・・と、思う?」
「なぜに疑問形」
「いや、魔王なんて倒したことないからな」
「そりゃね。魔大戦も経験したこともないし」
「京楽が魔王かぁ。少しいいな」
「何を想像してるんだい」
浮竹は、考え込む。
「でも、性欲の強いアホ魔王になりそうだ」
「ボクは確かに性欲は強いけどアホじゃないよ!」
「人間として暮らしてきたから、魔族の常識が通用しない、痛い魔王になりそうだ」
「だから、魔王になんてならないってば」
京楽がそういうと、扉がバンと開かれた。
「そやで。魔王になんてならんといてな。京楽はんを退治せなあかんくなる」
「平子!?どっからわいて出た!」
突然と現れた今の勇者、異世界召喚でやってきた平子真子は、京楽のもっている魔王推薦状をとりあげて、破り捨てた。
「わあ、何するんだい」
「この推薦状、もってると魔王候補として自動的に名前が登録される。そこから、魔王にふさわしい人物を探し出して、無理やり魔王にさせられるで」
「うわぁ、怖い推薦状だね」
「念のため、俺が平子に頼んでおいたんだ。魔王の推薦状が届いたことを」
「勇者の力で推薦状を破棄すれば、近くに勇者がいるってわかるからな。京楽はんが魔王候補になることは限りなくゼロに近い」
「それは助かるねぇ」
「ということで、報酬の白金貨2000枚」
「ええええ、書状を破り捨てただけなのに!?高くないかい!」
京楽が叫ぶが、浮竹はできあがったコーンポタージュスープを飲みながら、からあげとパンを食べていた。
「悪い虫がつかないようにするためだ。白金貨2000枚くらい、いいだろう」
「でも・・・・・」
「なんや、京楽はん、魔王候補になりたいんか?なるなら俺が切り捨てるんけどなぁ」
「うわぁ、怖い怖い!!魔王にも魔王候補にもならないよ!ボクはただのSランク冒険者の京楽春水だよ」
「だ、そうだ。これ、報酬の白金貨2000枚」
「毎度あり~」
浮竹は、アイテムポケットから白金貨2000枚の入った袋を取り出して、平子に渡した。
「勇者って、暇なの?」
京楽が、平子に問う。
「あほ、めっちゃ忙しいわ!ダンジョンのスタンピード止めるためにモンスター駆除しまくったり、魔王候補を倒したり・・・・」
「仲間はいないのか?」
「それがなぁ。朽木白哉をはじめとする、阿散井恋次、朽木ルキア、黒崎一護とパーティー組んだんやけど、はちゃめちゃで1日で解散になったわ!」
「ご愁傷様」
京楽が拝む。
「どっかに勇者の仲間として有能が人物はおらんかいな。例えばフルムーンドラゴンとか」
「いないな。そんなドラゴン聞いたこともない」
「あー、嘘ばっかし」
平子は浮竹を睨む。
浮竹は、気にせず唐揚げを食べる。
「ま、昼食の時間に邪魔してわかったわ。ほな、またな」
勇者平子は、突然現れて窓から去っていった。
「普通に、登場した時のように扉から出ていけばいいのにね」
「いや、扉は閉めてあった。ピッキングで開けたな」
「勇者あああああああ!!それでいいのかああああ!!!」
「なんでも、勇者は他人の家に忍び込んで、たるやたんすをあさり、金品をちょろまかしていく職業らしいぞ」
「勇者ああああ!それでも勇者かあああああああ!!」
京楽が、去っていった平子に叫ぶが、平子はもういない。
「勇者って、ろくな職業じゃないね」
「まぁ、魔王討伐が最終目的だからな。ダンジョンにこもってお金稼いでる暇ないから、人様の家に堂々と忍び込んで、エッチな本とかとっていって売ったりしてるらしい」
「平子おおおおお!!」
もはや、京楽はつっこむことしかできなかった。
5人前はあった唐揚げが全て浮竹の胃に消えて、京楽は自分の分も食べる。
普通の1人分だ。
「ああ、キッチンにバナナパフェ作って冷蔵庫で冷やしているから、食べていいよ」
「言ったな。全部食うぞ」
「え、ボクの分は残しておいてよ!」
「いやだ、俺が全部食う」
京楽が色欲魔なら、浮竹は食欲魔であった。