桜のあやかしと共に69
「どうして人間が好きかだって?そう言われてもなぁ」
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹に問われて、浮竹は首を傾げる。
「気づいたら、人間に混じって生活していた。そのせいかな?確かにいやな人間はいるけど、いい人間も多い」
「ボクも、人間だったしね」
「そうだな。俺がお前たちみたいに人間が嫌いだったら、「春」とも京楽とも出会わずに、出会っても無関心で一緒になれなかっただろうな。俺は、人間が好きでよかったと思っている」
『甘いね』
『甘い。人間は臆病で強欲だ』
「それもまた、人間の一面だ。それが全てじゃない。いい一面もある」
『どうであろうと、ボクは人間が嫌いだ』
『俺も嫌いだ』
浮竹は、それでもいいと思った。
「別に、無理をして人間を好きにならなくてもいいんじゃないか。人それぞれで。俺と京楽は人間ががそこそこ好きで、そっちは人間が嫌い。それでいいじゃないか」
『それはそうだけど』
『でも、俺たちは術者に祓われそうになったことが何度もある』
「でも、返り討ちにしたんだろう?」
『ああ。彼岸花にしてやった』
『ちょっと、浮竹、それは』
鴆の京楽が、彼岸花の精霊の浮竹が人を殺したと言っているようなものなので、止めようとする。
「襲ってきたんだろう?その場合は、正当防衛で不問にする」
『よかった‥‥‥君たちに祓われたんじゃ、悲しすぎるからね』
「そうだな。俺も京楽も、友人であるお前たちを祓いたくない。無意味な人殺しは厳禁だぞ」
『わかっているが‥‥襲ってくるのは、いつも人間のほうだ』
「術者だろうからな。あやかしを見れば祓おうとするだろう」
『彼岸花の養分にしてやるがな』
彼岸花の精霊の浮竹は、くすくすと妖艶に笑う。
「まぁ、ほどほどにな。お前たちの退治の依頼がきても引き受ける気はないが」
『桜の王は、人間に優しすぎる』
「そうでもないぞ?祓ってこようとする人間を今まで何百人と殺してきた」
『わお。思ったより、殺してる』
鴆の京楽が驚く。
「5千年も生きているからな。かつては人やあやかしの血をすする妖怪として、桜鬼というあだ名がついた」
『それが、桜鬼のボクのルーツなんだね』
「ああ。人を殺して食べていたら、外見が鬼のようになった。それを京楽が後から身代わりとして受け継いでくれて、人間からあやかしになった」
『そうなんだよねぇ。桜鬼のボクは元人間なんだよねぇ』
「そうだぞ。中身は人間の頃とあまり変わっていない。あくまで性格だが」
『彼岸花の種が‥‥』
彼岸花の精霊の浮竹は、それ以上は何も言わなかった。
「それより、お前たちしっぽりしてからこのマンションにきたな?」
『ええ、なんでばれてるの』
「鴆の京楽から、彼岸花の精霊の俺のにおいがする」
『花鬼って不思議だね。においに敏感なのかな』
『俺もにおいでわかるぞ。お前たちはおとついしっぽりしたな?』
「ぐ、正解だ」
しっぽりしっぽりいうものだから、二人の京楽はなんとも言えない顔をする。
「しっぽり禁止令が発動すると、京楽たちは死にそうだな」
『俺が欲求不足で死ぬ』
「お前は、一人でも俺とでも‥‥‥げふんげふん」
京楽が、にーっこりと笑う。
「十四郎?浮気は許さないからね?」
「し、しないぞ」
『そうだぞ。もうしない』
そう言いながら、彼岸花の精霊の浮竹は、浮竹にキスをして抱きしめて、クスクスと笑っていた。
「だから、そういうことをボクの十四郎にしないで」
『浮竹、お仕置きされたいのかな?』
二人の京楽が、彼岸花の精霊の浮竹に少しだけ怒る。
『冗談だ』
「冗談でも、もうしないでね」
『そうだよ。ボクという存在がありながら』
鴆の京楽は、淡泊なように見えて意外と嫉妬する。
『じゃあ、ボクらは戻るね。浮竹、帰ったらちょっとお仕置きだからね』
『お仕置きされるの、嫌いじゃない』
『君、もしかしてわざと?』
『だとしたら?』
妖艶に微笑む彼岸花の精霊の浮竹を、浮竹は京楽の腕の中で見ていた。
「んっ」
京楽に深く口づけられて、そのまま京楽は二人に言う。
「じゃあ、ボクらもしっぽりするから、鴆のボクもがんばってしっぽりしてね」
『ああ、しっぽりする』
「俺の意見は聞かないのか。勝手にしっぽりすることにされてる」
『ふふふ、俺は歓迎するぞ?一度、一緒にしっぽりしてみたいな?』
『恥ずかしいからだめ!』
「無理だよ」
「俺が恥ずかしさで逃げ出す」
彼岸花の精霊の浮竹は、鴆の京楽に腕をひかれて、クスクスと妖艶に笑いながら去っていくのであった。
「さて、しっぽりしようか?」
京楽に向き合って、浮竹は京楽の頭をハリセンではたく。
「しっぽリはしない。するとしても夜だ」
「そんなぁ。その気になってたのに」
「知るか」
「兄らは、私がいることを完全に忘れているな」
「あ、白哉いたのか」
「浮竹、兄は‥‥まぁいい。しっぽりするなら、結界をはってくれ」
「白哉、今日一緒に寝よう」
「は?」
「たまには兄弟水入らずで、仲良くしよう」
「別に私はいいが、京楽はどうするのだ」
「放置プレイ」
「ふむ。放置プレイか。京楽、兄も変態になったものだな」
白夜の呆れた声に、京楽は「それはないよ~」と悲し気につぶやくのだった。
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹に問われて、浮竹は首を傾げる。
「気づいたら、人間に混じって生活していた。そのせいかな?確かにいやな人間はいるけど、いい人間も多い」
「ボクも、人間だったしね」
「そうだな。俺がお前たちみたいに人間が嫌いだったら、「春」とも京楽とも出会わずに、出会っても無関心で一緒になれなかっただろうな。俺は、人間が好きでよかったと思っている」
『甘いね』
『甘い。人間は臆病で強欲だ』
「それもまた、人間の一面だ。それが全てじゃない。いい一面もある」
『どうであろうと、ボクは人間が嫌いだ』
『俺も嫌いだ』
浮竹は、それでもいいと思った。
「別に、無理をして人間を好きにならなくてもいいんじゃないか。人それぞれで。俺と京楽は人間ががそこそこ好きで、そっちは人間が嫌い。それでいいじゃないか」
『それはそうだけど』
『でも、俺たちは術者に祓われそうになったことが何度もある』
「でも、返り討ちにしたんだろう?」
『ああ。彼岸花にしてやった』
『ちょっと、浮竹、それは』
鴆の京楽が、彼岸花の精霊の浮竹が人を殺したと言っているようなものなので、止めようとする。
「襲ってきたんだろう?その場合は、正当防衛で不問にする」
『よかった‥‥‥君たちに祓われたんじゃ、悲しすぎるからね』
「そうだな。俺も京楽も、友人であるお前たちを祓いたくない。無意味な人殺しは厳禁だぞ」
『わかっているが‥‥襲ってくるのは、いつも人間のほうだ』
「術者だろうからな。あやかしを見れば祓おうとするだろう」
『彼岸花の養分にしてやるがな』
彼岸花の精霊の浮竹は、くすくすと妖艶に笑う。
「まぁ、ほどほどにな。お前たちの退治の依頼がきても引き受ける気はないが」
『桜の王は、人間に優しすぎる』
「そうでもないぞ?祓ってこようとする人間を今まで何百人と殺してきた」
『わお。思ったより、殺してる』
鴆の京楽が驚く。
「5千年も生きているからな。かつては人やあやかしの血をすする妖怪として、桜鬼というあだ名がついた」
『それが、桜鬼のボクのルーツなんだね』
「ああ。人を殺して食べていたら、外見が鬼のようになった。それを京楽が後から身代わりとして受け継いでくれて、人間からあやかしになった」
『そうなんだよねぇ。桜鬼のボクは元人間なんだよねぇ』
「そうだぞ。中身は人間の頃とあまり変わっていない。あくまで性格だが」
『彼岸花の種が‥‥』
彼岸花の精霊の浮竹は、それ以上は何も言わなかった。
「それより、お前たちしっぽりしてからこのマンションにきたな?」
『ええ、なんでばれてるの』
「鴆の京楽から、彼岸花の精霊の俺のにおいがする」
『花鬼って不思議だね。においに敏感なのかな』
『俺もにおいでわかるぞ。お前たちはおとついしっぽりしたな?』
「ぐ、正解だ」
しっぽりしっぽりいうものだから、二人の京楽はなんとも言えない顔をする。
「しっぽり禁止令が発動すると、京楽たちは死にそうだな」
『俺が欲求不足で死ぬ』
「お前は、一人でも俺とでも‥‥‥げふんげふん」
京楽が、にーっこりと笑う。
「十四郎?浮気は許さないからね?」
「し、しないぞ」
『そうだぞ。もうしない』
そう言いながら、彼岸花の精霊の浮竹は、浮竹にキスをして抱きしめて、クスクスと笑っていた。
「だから、そういうことをボクの十四郎にしないで」
『浮竹、お仕置きされたいのかな?』
二人の京楽が、彼岸花の精霊の浮竹に少しだけ怒る。
『冗談だ』
「冗談でも、もうしないでね」
『そうだよ。ボクという存在がありながら』
鴆の京楽は、淡泊なように見えて意外と嫉妬する。
『じゃあ、ボクらは戻るね。浮竹、帰ったらちょっとお仕置きだからね』
『お仕置きされるの、嫌いじゃない』
『君、もしかしてわざと?』
『だとしたら?』
妖艶に微笑む彼岸花の精霊の浮竹を、浮竹は京楽の腕の中で見ていた。
「んっ」
京楽に深く口づけられて、そのまま京楽は二人に言う。
「じゃあ、ボクらもしっぽりするから、鴆のボクもがんばってしっぽりしてね」
『ああ、しっぽりする』
「俺の意見は聞かないのか。勝手にしっぽりすることにされてる」
『ふふふ、俺は歓迎するぞ?一度、一緒にしっぽりしてみたいな?』
『恥ずかしいからだめ!』
「無理だよ」
「俺が恥ずかしさで逃げ出す」
彼岸花の精霊の浮竹は、鴆の京楽に腕をひかれて、クスクスと妖艶に笑いながら去っていくのであった。
「さて、しっぽりしようか?」
京楽に向き合って、浮竹は京楽の頭をハリセンではたく。
「しっぽリはしない。するとしても夜だ」
「そんなぁ。その気になってたのに」
「知るか」
「兄らは、私がいることを完全に忘れているな」
「あ、白哉いたのか」
「浮竹、兄は‥‥まぁいい。しっぽりするなら、結界をはってくれ」
「白哉、今日一緒に寝よう」
「は?」
「たまには兄弟水入らずで、仲良くしよう」
「別に私はいいが、京楽はどうするのだ」
「放置プレイ」
「ふむ。放置プレイか。京楽、兄も変態になったものだな」
白夜の呆れた声に、京楽は「それはないよ~」と悲し気につぶやくのだった。
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桜のあやかしと共に67
「ヤダあああ、注射嫌いいいいい」
鴆の京楽に注射器を見せられて、浮竹はご乱心した。
「鴆の京楽のあほおおおおおおお」
『血、とるよ?』
「もぎゃあああああああ」
浮竹は、京楽に抱き着いて離れない。
「十四郎、念のための検査だから」
「いやだああああああ!!桜よ!」
浮竹は、桜の花びらを大量に出して、鴆の京楽を桜の花びらで埋めてしまった。
『京楽、大丈夫か?』
彼岸花の精霊の浮竹が、桜の花びらに埋もれた鴆の京楽の心配をするが、大丈夫そうであった。
『桜の王は、注射器が怖いのかぁ。そうかそうか』
悪戯を思いついた子供のように、彼岸花の精霊の浮竹がクスクスと笑う。
『ほら、注射器』
「もぎゃあああああああ!!!!」
浮竹はご乱心して、彼岸花の精霊の浮竹に桜の花びらを吹く。
するとそれは大量の桜の花びらとなって、彼岸花の精霊の浮竹を埋めた。
『はははは、まるで桜風呂だな』
『笑ってないで、片付けないと』
鴆の京楽は桜の花びらの海から脱出して、洞窟内の桜の花びらを見てため息をついた。
『桜の王。もう注射器は見せないから』
『俺は見せるぞ?』
「あぎゃああああああ」
「ちょっと、彼岸花の精霊の浮竹、浮竹で遊ばないで」
『ふふふ、だって、なぁ?』
鴆の京楽に意見を求めるが、鴆の京楽は桜の花びらの掃除をしていた。
『つまらん。しっぽりでもするか』
そう言って、彼岸花の精霊の浮竹と鴆の京楽は、結界をはってご乱心中の浮竹と京楽をしめだしてしまった。
「注射やだああああああ」
「浮竹、もう注射ないから」
「ほんとに?」
京楽は、注射器を怖がる浮竹をかわいいと思ってしまった。
「ねぇ、あの二人はしっぽりしてしまってるから、ボクらも」
「そ、外でやるつりもりか!」
「結界はるからいいでしょ?注射器で血をとっちゃうよ?」
「うわあああん。しっぽりでいいから、血をとるなあああ」
京楽は、淡く微笑んで、浮竹を抱きしめる。
「十四郎、注射器が怖いとかかわいいね」
「こっちは死活問題だあああ」
口づけされると、浮竹もそっちに意識をもっていかれて、注射器のことは忘れてしまう。
「ふあああん」
ぴちゃりと舌を絡めあいながら、外なので桜の花びらのベッドを作った。
「ふふ、桜の花びらまみれだね?」
「やあああん、そこだめえええ」
浮竹の衣服を脱がせながら、浮竹のものを手でしごくと、白濁した液体をすぐに出してしまった。
「最近ご無沙汰だったからね?たまってる?」
「んああ、知らない」
全身を愛撫されて、浮竹は恍惚となる。
「あ、もういいから奥にくれ」
そう言う浮竹の蕾を、ローションまみれにして解して、京楽は浮竹の望み通りに灼熱を浮竹の蕾に穿つ。
「ひあああああ!いくううう!!」
浮竹は、乱れる。
「あああ、いれたれただけでいっちゃったああ」
「かわいいね、十四郎」
「ひあん、奥はだめええ」
「奥がいいんでしょ?」
京楽は、わざと奥をついてから、入り口付近まで引き戻し、緩く挿入を繰り返す。
「ひあああ、奥が、奥がいいから、奥にきてえええ」
「ふふ、十四郎、愛してるよ」
「ひあん!」
ごりっと奥を抉られて、浮竹は桜のベッドに白濁を巻き散らす。
「ひあああん、いってる、いってるから動かないでえええ」
京楽は、それを無視して、奥を何度もかき混ぜた。
「ひゃあああん、すごいのきたああ!いってるうう」
浮竹は、大きく中いきを繰り返す。
『桜の王もしっぽりしてるのかな?』
結界ははってあるが、そんな彼岸花の精霊の浮竹の声が聞こえてきて、浮竹は乱れながら口を開く。
「あああ、彼岸花の精霊の俺が、見て聞いてるううう」
「結界はってあるから、外からの声は聞こえるけど、こっちの音や映像はみえないから」
「ひあああ、見られていっちゃうううう」
外でしているという刺激と、まるで見られいるような感覚に、浮竹はさらに乱れる。
「ひいああああ、中で春水のが大きくなったあああ。いくのとまらないいい」
京楽は、浮竹の胎の奥に子種を注ぎ込む。
「ああん、熱いのきたあああ」
「もっと出してあげるからね?」
「あああ、春水のザーメン、びゅるびゅるでてるううう」
浮竹は、桜のベッドに沈みながら、京楽を締め付ける。
「く、また出すよ?」
「らめええ、今、いってるから、らめえええ」
「でも、ほんとは出してほしいんでしょ?」
「ひあああん!!!」
浮竹の中は、京楽に吸い付いて離れない。
「子種、もっといっぱいあげるね?」
「やあああん、孕んじゃうからだめえええ」
「浮竹、薬で女の子になれるからね?いっそ、子供産んじゃう?」
「やらああ、子供いらないいい」
「そう言いながら、ボクの子種をおいしそうに飲むね、ここは?」
京楽が、挿入したまま指で浮竹の蕾を広げる。
「やああ、広げちゃいやあああ!」
「ふふ、指2本も飲んじゃった」
「だめええええ」
浮竹はびくんと背を弓なりにしならせて、大きく中いきする。
「あんまり広げると、がばがばになっちゃうね?」
「いやああああああ」
「冗談だよ」
「がばがばいやああ」
「こんなところに注射器が」
京楽が、いっている最中の浮竹に隠し持っていた注射器を見せると、浮竹は中いきを繰り返して、悲鳴をあげる。
「注射器やらあああ!!!!」
がくんと、意識を失った。
「十四郎?あーあ、やりすぎちゃったかな。注射器、よっぽど怖いんだ」
京楽は、浮竹の中から引き抜いて、浮竹の中に出したものをかき出して、身を清めると結界ははったままにした。
事後の浮竹を、たとえ鴆の京楽だろうが彼岸花の精霊の浮竹にだろうが、見せるつもりはなかった。
1時間ほどして、浮竹は目覚める。
「京楽のあほおおおおおおお!!!」
最後に注射器を見せられたせいで、意識を飛ばしてしまい、浮竹は衣服を着てハリセンで何度も京楽の頭をはたく。
「いたたたた、ごめん、ごめんってば」
結界を解くと、にやにやしている鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹と視線があう。
『しっぽりしてたな?』
「そっちこそ、しっぽりしてたでしょ?」
『ふふ、そうだな』
『ちょっと浮竹、注射器は!』
『桜の王、注射器だぞ?』
「もぎゃあああああああ!!!!!!桜の雨でつぶれてしまええええ」
再び、洞窟内は桜の花びらで満たされて、鴆の京楽も彼岸花の精霊の浮竹も、桜のベッドと化した洞窟でしばしの間ひたり、それからご乱心から元に戻った浮竹に、桜の花びらを消してもらうのであった。
『うーん、どうしようかな』
『ふふふ、内緒か。隠し事があるのは面白いな』
結局、京楽が家に持って帰ってきた注射器を見てご乱心してしまい、白哉に注射器が苦手であることがばれるのであった。
京楽は、ハリセン100叩きの刑に処された。
なむなむ。
鴆の京楽に注射器を見せられて、浮竹はご乱心した。
「鴆の京楽のあほおおおおおおお」
『血、とるよ?』
「もぎゃあああああああ」
浮竹は、京楽に抱き着いて離れない。
「十四郎、念のための検査だから」
「いやだああああああ!!桜よ!」
浮竹は、桜の花びらを大量に出して、鴆の京楽を桜の花びらで埋めてしまった。
『京楽、大丈夫か?』
彼岸花の精霊の浮竹が、桜の花びらに埋もれた鴆の京楽の心配をするが、大丈夫そうであった。
『桜の王は、注射器が怖いのかぁ。そうかそうか』
悪戯を思いついた子供のように、彼岸花の精霊の浮竹がクスクスと笑う。
『ほら、注射器』
「もぎゃあああああああ!!!!」
浮竹はご乱心して、彼岸花の精霊の浮竹に桜の花びらを吹く。
するとそれは大量の桜の花びらとなって、彼岸花の精霊の浮竹を埋めた。
『はははは、まるで桜風呂だな』
『笑ってないで、片付けないと』
鴆の京楽は桜の花びらの海から脱出して、洞窟内の桜の花びらを見てため息をついた。
『桜の王。もう注射器は見せないから』
『俺は見せるぞ?』
「あぎゃああああああ」
「ちょっと、彼岸花の精霊の浮竹、浮竹で遊ばないで」
『ふふふ、だって、なぁ?』
鴆の京楽に意見を求めるが、鴆の京楽は桜の花びらの掃除をしていた。
『つまらん。しっぽりでもするか』
そう言って、彼岸花の精霊の浮竹と鴆の京楽は、結界をはってご乱心中の浮竹と京楽をしめだしてしまった。
「注射やだああああああ」
「浮竹、もう注射ないから」
「ほんとに?」
京楽は、注射器を怖がる浮竹をかわいいと思ってしまった。
「ねぇ、あの二人はしっぽりしてしまってるから、ボクらも」
「そ、外でやるつりもりか!」
「結界はるからいいでしょ?注射器で血をとっちゃうよ?」
「うわあああん。しっぽりでいいから、血をとるなあああ」
京楽は、淡く微笑んで、浮竹を抱きしめる。
「十四郎、注射器が怖いとかかわいいね」
「こっちは死活問題だあああ」
口づけされると、浮竹もそっちに意識をもっていかれて、注射器のことは忘れてしまう。
「ふあああん」
ぴちゃりと舌を絡めあいながら、外なので桜の花びらのベッドを作った。
「ふふ、桜の花びらまみれだね?」
「やあああん、そこだめえええ」
浮竹の衣服を脱がせながら、浮竹のものを手でしごくと、白濁した液体をすぐに出してしまった。
「最近ご無沙汰だったからね?たまってる?」
「んああ、知らない」
全身を愛撫されて、浮竹は恍惚となる。
「あ、もういいから奥にくれ」
そう言う浮竹の蕾を、ローションまみれにして解して、京楽は浮竹の望み通りに灼熱を浮竹の蕾に穿つ。
「ひあああああ!いくううう!!」
浮竹は、乱れる。
「あああ、いれたれただけでいっちゃったああ」
「かわいいね、十四郎」
「ひあん、奥はだめええ」
「奥がいいんでしょ?」
京楽は、わざと奥をついてから、入り口付近まで引き戻し、緩く挿入を繰り返す。
「ひあああ、奥が、奥がいいから、奥にきてえええ」
「ふふ、十四郎、愛してるよ」
「ひあん!」
ごりっと奥を抉られて、浮竹は桜のベッドに白濁を巻き散らす。
「ひあああん、いってる、いってるから動かないでえええ」
京楽は、それを無視して、奥を何度もかき混ぜた。
「ひゃあああん、すごいのきたああ!いってるうう」
浮竹は、大きく中いきを繰り返す。
『桜の王もしっぽりしてるのかな?』
結界ははってあるが、そんな彼岸花の精霊の浮竹の声が聞こえてきて、浮竹は乱れながら口を開く。
「あああ、彼岸花の精霊の俺が、見て聞いてるううう」
「結界はってあるから、外からの声は聞こえるけど、こっちの音や映像はみえないから」
「ひあああ、見られていっちゃうううう」
外でしているという刺激と、まるで見られいるような感覚に、浮竹はさらに乱れる。
「ひいああああ、中で春水のが大きくなったあああ。いくのとまらないいい」
京楽は、浮竹の胎の奥に子種を注ぎ込む。
「ああん、熱いのきたあああ」
「もっと出してあげるからね?」
「あああ、春水のザーメン、びゅるびゅるでてるううう」
浮竹は、桜のベッドに沈みながら、京楽を締め付ける。
「く、また出すよ?」
「らめええ、今、いってるから、らめえええ」
「でも、ほんとは出してほしいんでしょ?」
「ひあああん!!!」
浮竹の中は、京楽に吸い付いて離れない。
「子種、もっといっぱいあげるね?」
「やあああん、孕んじゃうからだめえええ」
「浮竹、薬で女の子になれるからね?いっそ、子供産んじゃう?」
「やらああ、子供いらないいい」
「そう言いながら、ボクの子種をおいしそうに飲むね、ここは?」
京楽が、挿入したまま指で浮竹の蕾を広げる。
「やああ、広げちゃいやあああ!」
「ふふ、指2本も飲んじゃった」
「だめええええ」
浮竹はびくんと背を弓なりにしならせて、大きく中いきする。
「あんまり広げると、がばがばになっちゃうね?」
「いやああああああ」
「冗談だよ」
「がばがばいやああ」
「こんなところに注射器が」
京楽が、いっている最中の浮竹に隠し持っていた注射器を見せると、浮竹は中いきを繰り返して、悲鳴をあげる。
「注射器やらあああ!!!!」
がくんと、意識を失った。
「十四郎?あーあ、やりすぎちゃったかな。注射器、よっぽど怖いんだ」
京楽は、浮竹の中から引き抜いて、浮竹の中に出したものをかき出して、身を清めると結界ははったままにした。
事後の浮竹を、たとえ鴆の京楽だろうが彼岸花の精霊の浮竹にだろうが、見せるつもりはなかった。
1時間ほどして、浮竹は目覚める。
「京楽のあほおおおおおおお!!!」
最後に注射器を見せられたせいで、意識を飛ばしてしまい、浮竹は衣服を着てハリセンで何度も京楽の頭をはたく。
「いたたたた、ごめん、ごめんってば」
結界を解くと、にやにやしている鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹と視線があう。
『しっぽりしてたな?』
「そっちこそ、しっぽりしてたでしょ?」
『ふふ、そうだな』
『ちょっと浮竹、注射器は!』
『桜の王、注射器だぞ?』
「もぎゃあああああああ!!!!!!桜の雨でつぶれてしまええええ」
再び、洞窟内は桜の花びらで満たされて、鴆の京楽も彼岸花の精霊の浮竹も、桜のベッドと化した洞窟でしばしの間ひたり、それからご乱心から元に戻った浮竹に、桜の花びらを消してもらうのであった。
「鴆の京楽、彼岸花の俺。京楽も。俺が注射器苦手だってこと、白哉には内緒だぞ?」
『うーん、どうしようかな』
『ふふふ、内緒か。隠し事があるのは面白いな』
結局、京楽が家に持って帰ってきた注射器を見てご乱心してしまい、白哉に注射器が苦手であることがばれるのであった。
京楽は、ハリセン100叩きの刑に処された。
なむなむ。
桜のあやかしと共に67
15体の桜の花鬼を、異界の桜の里に連れていって2週間が過ぎた。
ある日、浮竹が不調を訴え、倒れた。
京楽が慌てて、鴆の京楽のところに連れていった。その場には、彼岸花の精霊の浮竹もいた。
『生気を吸われているな。病気じゃない』
『みたいだね。これ、薬とかじゃなんにもならないよ。せいぜい、熱を下げてやるくらいしかできないね』
『本体に、何かあったんだろう』
「公園の桜は、枯れてなかったし普通だったから、本体の異界にある桜の大樹になにかあったのかな。とにかく、異界に行ってくる」
京楽が、異界へのゲートを開くと、彼岸花の精霊の浮竹もついていくと言い出した。
「何かあっても、責任とれないよ?」
『大丈夫だ。俺は強いからな』
「すごい自信だね。何かあったら、助力をこうかも」
異界を通り、中心部にある桜の大樹についた。
いつもは怖いくらい美しく咲き狂っているのに、花びらを散らして様子がおかしかった。
『穢れだな。ここに侵入できるのは、4つの季節の王か、桜の王の深い知り合いか、同胞の桜の花鬼のみ。身に覚えはないか?』
「2週間前に、浮竹が訪れてきた桜のは花鬼の里の者をいれて、15体の花鬼を異界に入れた。犯人は、その中かな」
『桜鬼の京楽にしては、冷静だな?』
「そんなことないよ。本心では、もう怒り狂ってる」
そう言って、隠していたが桜鬼の姿になった。
「ボクは「春」と同化したことで浄化の能力もある。これくらいの穢れなら、祓える」
京楽は、式をとりだして円陣を描くと、祝詞を唱え、さらに呪文を唱えた。
「来空覇者、浄化、天嵐、浄化、花嵐!」
さぁぁぁぁと、浮竹の本体の桜の大樹にかけられていた穢れが消えていく。
「ひとまず、安心かな」
『でも、また穢れをまかれるかもしれないぞ』
「ボクと浮竹と、君と鴆の京楽と白哉くんしか、通れないように結界をはるよ。強力なやつがいい。君も、力を貸してくれるかい?」
『友の頼みであれば、無碍にできまい』
「ありがとう」
彼岸花の精霊の浮竹は、結界の一部に自分のもつ彼岸花を混ぜ込む。
『こうすれば、桜の同胞でも通れないはすだ』
「そうだね。一度戻って、浮竹の様子を見て、再度ここにこよう」
京楽と彼岸花の精霊の浮竹は、異界から現世に戻る。
現世では、気が付いた浮竹に、気付け薬を飲ませている鴆の京楽の姿があった。
「すまん、世話をかけた」
『ううん、仕方ないよ。本体が別にある場合、そっちを傷つけられたらどうしようもないからね』
「京楽、やはり俺の桜の大樹は]
京楽は頷いた。
「陰れをまかれていたよ。「春」の能力の力で浄化してきた。犯人は、2週間前に異界の桜の里にきた15体の桜の花鬼の中にいるね」
『安心しろ、桜の王の俺。知り合いしか入れない結界をはっておいた。もう、桜の同胞であろうと、許可がないと入れない』
「そうか」
まだ顔色の悪い浮竹を移動させるわけにもいかなくて、洞窟の藁のベッドに寝かせる。
「じゃあ、ボクと彼岸花の精霊の浮竹と鴆のボクと、あと白哉くんで、犯人探ししてくるよ」
『え、ボクもなの?』
『いや、京楽は留守番して、弱っている桜の王の俺を見ていてほしいから、俺と桜鬼の京楽と、白哉の3人で行こう』
話はまとまり、白哉を緊急で呼び出す。
「浮竹の不調は、やはり桜の大樹の本体が原因か」
「うん。穢れをまかれていた」
「浮竹は?」
「奥で、ベッドで眠ってる。鴆のボクが守ってくれるから、ボクたちは犯人捜しといこう」
『殺してもいいのか?』
血色の瞳をした、桜鬼になった京楽は頷いた。
「ボクの浮竹を傷つけたんだ。死んで詫びてもらうしかないね」
「京楽、兄は少し冷静になれ」
「ボクは冷静だよ?」
「瞳の色が真っ赤だ。闇に飲まれかけている」
「仕方ないよ。ボクの浮竹を傷つけるんだから」
『とりあえず、異界の桜の里にゲートを繋いだ。行くぞ』
3人は、穢れをふりまいた犯人探しをすることにした。
異界に移住してきた桜の花鬼の一体一体を調べていく。
中に、穢れをふりまく桜の花鬼がいた。
まだ、10歳にも満たない子供だった。
『どうする?子供だぞ』
「子供だからって、許されるわけじゃない。処分する」
「京楽の言う通りだ。子供だからと、許していればまた同じことを起こす」
京楽は、穢れを身にまとう桜の花鬼に向かって、手を伸ばす。
「藍染様のお子であるこの俺に、なんの用だ!」
「ふふふ、藍染の子か。それなら、手加減はいらないね」
京楽は、嬉しそうに微笑む。
爪をとがらせて、子供の花鬼の背中を裂いた。
「ぎゃああああ」
「もっと苦しめ。天空破邪、天炎」
「うぎゃあああ」
「散れ、千本桜‥‥‥」
『彼岸花よ‥‥‥』
強い再生能力をもっていたが、逆にそれが仇となった。
「いぎゃあああ、痛い、痛い。死ぬううう」
「死ね」
京楽は、桜の文様の入った日本刀を取り出すと、子供の花鬼の心臓を貫いた。
さんざん嬲ったので、京楽も満足していた。
「はぁ、すっきりした」
闇の飲み込まれていた京楽は、犯人を殺したことで、元の人の姿に戻っていた。
「帰ろうか、現世に」
「その前に、何故この花鬼が移転する前に穢れを出していなかったかが知りたい」
白夜の言葉で、彼岸花の精霊の浮竹が、女の花鬼を指さした。
『あの女から、死んだ子供の匂いがする』
「ひっ。ち、違うんです!藍染様に脅されて!」
「脅されていたろうが、関係ないよ。死んで?」
京楽の中の闇が、またむくりと顔をあげる。
「あう‥‥」
女は、心臓を桜文様の日本刀で一突きされて、息絶えた。
「うわああああ、花鬼だ]
「花鬼がでたぞおおおお」
「逃げろ!殺されるぞ!」
京楽は、にたぁと笑った。
「桜の王に危害を加えたら、こんな風になるからね?」
「京楽、兄は正気に戻れ」
『俺は好きだけどな?闇に飲まれているの』
「京楽、浮竹が悲しむぞ」
京楽は、やっと我に返る。
「帰ろうか。現世に」
「ああ」
『そうだな』
現世に戻ると、ぴんぴんしている浮竹が、抱擁しにきた京楽の頭をハリセンで殴る。
「闇に飲まれてたな?」
「それは、えーと」
「京楽は、盛大に闇に飲まれていたぞ」
白夜が言う。
「ちょっと、白哉くん」
「京楽、半月は禁欲の刑だ。彼岸花の精霊の俺、世話をかけたな。鴆の京楽も、ありがとう」
『ツンデレじゃない』
『しー。たまには素直なのもいいことだよ』
「聞こえているんだが?」
ハリセンを手に、浮竹はばしばしと、彼岸花の精霊の浮竹と鴆の京楽の頭を殴る。
「看病されたからって、何もあげないんだからな!」
そう言いながら、あやかしまんじゅうを手渡す。
『デレた』
『でれたね』
「ふん!」
白哉と京楽は、そんなやりとりに苦笑するのだった。
「何故だ。何故、うまくいかない!私の血を引いた、穢れの半神だぞ!」
ここに浮竹がいたなら、お前は神を名乗るだけで神などではないと言うだろう。
藍染は、自らの手で四季の王である浮竹を殺せない。
子を産ませて、なんとか四季の王である浮竹を葬ろうと、また闇の中で画策するのであった。
ある日、浮竹が不調を訴え、倒れた。
京楽が慌てて、鴆の京楽のところに連れていった。その場には、彼岸花の精霊の浮竹もいた。
『生気を吸われているな。病気じゃない』
『みたいだね。これ、薬とかじゃなんにもならないよ。せいぜい、熱を下げてやるくらいしかできないね』
『本体に、何かあったんだろう』
「公園の桜は、枯れてなかったし普通だったから、本体の異界にある桜の大樹になにかあったのかな。とにかく、異界に行ってくる」
京楽が、異界へのゲートを開くと、彼岸花の精霊の浮竹もついていくと言い出した。
「何かあっても、責任とれないよ?」
『大丈夫だ。俺は強いからな』
「すごい自信だね。何かあったら、助力をこうかも」
異界を通り、中心部にある桜の大樹についた。
いつもは怖いくらい美しく咲き狂っているのに、花びらを散らして様子がおかしかった。
『穢れだな。ここに侵入できるのは、4つの季節の王か、桜の王の深い知り合いか、同胞の桜の花鬼のみ。身に覚えはないか?』
「2週間前に、浮竹が訪れてきた桜のは花鬼の里の者をいれて、15体の花鬼を異界に入れた。犯人は、その中かな」
『桜鬼の京楽にしては、冷静だな?』
「そんなことないよ。本心では、もう怒り狂ってる」
そう言って、隠していたが桜鬼の姿になった。
「ボクは「春」と同化したことで浄化の能力もある。これくらいの穢れなら、祓える」
京楽は、式をとりだして円陣を描くと、祝詞を唱え、さらに呪文を唱えた。
「来空覇者、浄化、天嵐、浄化、花嵐!」
さぁぁぁぁと、浮竹の本体の桜の大樹にかけられていた穢れが消えていく。
「ひとまず、安心かな」
『でも、また穢れをまかれるかもしれないぞ』
「ボクと浮竹と、君と鴆の京楽と白哉くんしか、通れないように結界をはるよ。強力なやつがいい。君も、力を貸してくれるかい?」
『友の頼みであれば、無碍にできまい』
「ありがとう」
彼岸花の精霊の浮竹は、結界の一部に自分のもつ彼岸花を混ぜ込む。
『こうすれば、桜の同胞でも通れないはすだ』
「そうだね。一度戻って、浮竹の様子を見て、再度ここにこよう」
京楽と彼岸花の精霊の浮竹は、異界から現世に戻る。
現世では、気が付いた浮竹に、気付け薬を飲ませている鴆の京楽の姿があった。
「すまん、世話をかけた」
『ううん、仕方ないよ。本体が別にある場合、そっちを傷つけられたらどうしようもないからね』
「京楽、やはり俺の桜の大樹は]
京楽は頷いた。
「陰れをまかれていたよ。「春」の能力の力で浄化してきた。犯人は、2週間前に異界の桜の里にきた15体の桜の花鬼の中にいるね」
『安心しろ、桜の王の俺。知り合いしか入れない結界をはっておいた。もう、桜の同胞であろうと、許可がないと入れない』
「そうか」
まだ顔色の悪い浮竹を移動させるわけにもいかなくて、洞窟の藁のベッドに寝かせる。
「じゃあ、ボクと彼岸花の精霊の浮竹と鴆のボクと、あと白哉くんで、犯人探ししてくるよ」
『え、ボクもなの?』
『いや、京楽は留守番して、弱っている桜の王の俺を見ていてほしいから、俺と桜鬼の京楽と、白哉の3人で行こう』
話はまとまり、白哉を緊急で呼び出す。
「浮竹の不調は、やはり桜の大樹の本体が原因か」
「うん。穢れをまかれていた」
「浮竹は?」
「奥で、ベッドで眠ってる。鴆のボクが守ってくれるから、ボクたちは犯人捜しといこう」
『殺してもいいのか?』
血色の瞳をした、桜鬼になった京楽は頷いた。
「ボクの浮竹を傷つけたんだ。死んで詫びてもらうしかないね」
「京楽、兄は少し冷静になれ」
「ボクは冷静だよ?」
「瞳の色が真っ赤だ。闇に飲まれかけている」
「仕方ないよ。ボクの浮竹を傷つけるんだから」
『とりあえず、異界の桜の里にゲートを繋いだ。行くぞ』
3人は、穢れをふりまいた犯人探しをすることにした。
異界に移住してきた桜の花鬼の一体一体を調べていく。
中に、穢れをふりまく桜の花鬼がいた。
まだ、10歳にも満たない子供だった。
『どうする?子供だぞ』
「子供だからって、許されるわけじゃない。処分する」
「京楽の言う通りだ。子供だからと、許していればまた同じことを起こす」
京楽は、穢れを身にまとう桜の花鬼に向かって、手を伸ばす。
「藍染様のお子であるこの俺に、なんの用だ!」
「ふふふ、藍染の子か。それなら、手加減はいらないね」
京楽は、嬉しそうに微笑む。
爪をとがらせて、子供の花鬼の背中を裂いた。
「ぎゃああああ」
「もっと苦しめ。天空破邪、天炎」
「うぎゃあああ」
「散れ、千本桜‥‥‥」
『彼岸花よ‥‥‥』
強い再生能力をもっていたが、逆にそれが仇となった。
「いぎゃあああ、痛い、痛い。死ぬううう」
「死ね」
京楽は、桜の文様の入った日本刀を取り出すと、子供の花鬼の心臓を貫いた。
さんざん嬲ったので、京楽も満足していた。
「はぁ、すっきりした」
闇の飲み込まれていた京楽は、犯人を殺したことで、元の人の姿に戻っていた。
「帰ろうか、現世に」
「その前に、何故この花鬼が移転する前に穢れを出していなかったかが知りたい」
白夜の言葉で、彼岸花の精霊の浮竹が、女の花鬼を指さした。
『あの女から、死んだ子供の匂いがする』
「ひっ。ち、違うんです!藍染様に脅されて!」
「脅されていたろうが、関係ないよ。死んで?」
京楽の中の闇が、またむくりと顔をあげる。
「あう‥‥」
女は、心臓を桜文様の日本刀で一突きされて、息絶えた。
「うわああああ、花鬼だ]
「花鬼がでたぞおおおお」
「逃げろ!殺されるぞ!」
京楽は、にたぁと笑った。
「桜の王に危害を加えたら、こんな風になるからね?」
「京楽、兄は正気に戻れ」
『俺は好きだけどな?闇に飲まれているの』
「京楽、浮竹が悲しむぞ」
京楽は、やっと我に返る。
「帰ろうか。現世に」
「ああ」
『そうだな』
現世に戻ると、ぴんぴんしている浮竹が、抱擁しにきた京楽の頭をハリセンで殴る。
「闇に飲まれてたな?」
「それは、えーと」
「京楽は、盛大に闇に飲まれていたぞ」
白夜が言う。
「ちょっと、白哉くん」
「京楽、半月は禁欲の刑だ。彼岸花の精霊の俺、世話をかけたな。鴆の京楽も、ありがとう」
『ツンデレじゃない』
『しー。たまには素直なのもいいことだよ』
「聞こえているんだが?」
ハリセンを手に、浮竹はばしばしと、彼岸花の精霊の浮竹と鴆の京楽の頭を殴る。
「看病されたからって、何もあげないんだからな!」
そう言いながら、あやかしまんじゅうを手渡す。
『デレた』
『でれたね』
「ふん!」
白哉と京楽は、そんなやりとりに苦笑するのだった。
「何故だ。何故、うまくいかない!私の血を引いた、穢れの半神だぞ!」
ここに浮竹がいたなら、お前は神を名乗るだけで神などではないと言うだろう。
藍染は、自らの手で四季の王である浮竹を殺せない。
子を産ませて、なんとか四季の王である浮竹を葬ろうと、また闇の中で画策するのであった。
桜のあやかしと共に66
「ああ、いい、そこお」
「ここかい?」
結界をはって、しっぽりしていたところに、訪問者がきた。
「あ、待って、誰かきたよ」
「そんなことよりぃ、もっと奥‥‥‥」
『おーい、いないのか、桜の王に桜鬼のボク~?』
「鴆のボクだ。結界破られると厄介だから、一度終わりにするよ?」
「んあ‥‥」
浮竹派、中でいい場所を突かれていた名残もあって、惜しそうにしていた。
気だるいかんじの、淫靡な空気の浮竹の身をすぐに清めてやり、中にだしたものをかき出す時間はなかったし、すぐに帰ってもらうことにするので、そのままにしておいた。
『桜の王の俺?気だるそうだな?』
「そ、そうか?そうでもないぞ」
『ふふ、桜鬼の京楽としっぽりしていたのか。においが凄いぞ』
「ななな‥‥‥」
浮竹は顔を真っ赤にする。
『新しいキスマークついてるぞ』
「春水!」
「いや、だって急に訪れてくるなんて思わなかったから」
浮竹は、ますます真っ赤になった。
『ボクたち、お邪魔虫のようだね。これ、頼まれていた薬だよ。じゃあ、浮竹、戻ろうか?』
『もう少し、ここにいる』
『え、なんで』
『桜の王の困った顔が見たい』
「十分困っているから、今日はとりあえず帰ってくれ」
『やだ』
「今度たくさんしゅわしゅわもっていくから」
『よし、約束だぞ。帰るぞ、京楽』
『浮竹、君なにがしたいの』
鴆の京楽が困った顔をすると、彼岸花の精霊の浮竹はクスクスと悪戯気に笑う。
『桜の王の困った顔を見れたのでいい。桜の王には、桜鬼がいるからな。精液、もれそうなんだろう?』
「ちょっと、なんでそれを」
『ふふ、感だ』
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹に帰ってもらって、浮竹はベッドに京楽をひぱっていく。
「はぁん、春水の子種、漏れてきたぁ。もっと注いで、栓をして?」
浮竹は、すでに発情しているような気配で、京楽の服を脱がしていく。
「続き、するの?」
「する」
『あ、忘れ物‥‥』
戻ってきた彼岸花の浮竹と、半裸で乱れた浮竹の目線が合う。
『最後まで、しっぽりしろよ?しっぽり、きもちいいからな?』
「今日はもう帰れ。くるな!」
『ふふふふ。怒られちゃった』
楽しそうに、彼岸花の精霊の浮竹は帰っていく。
「はぁん、中断されていたから、胎がうずくぅう」
「いっぱい、中に注いであげるね?」
京楽が、衣服を脱いで、浮竹の着ていた服も脱がせた。
「ああ、さっき出したのが漏れちゃってるね?」
「はやく、新しいの注いでぇ」
「素直な子は、好きだよ?」
ぐちゅりと音をたてて、京楽のものが柔らかい浮竹の秘所に入っていく。
「んああ、もっと、もっと奥う」
中途半端に中断されて、鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹がいる間も、浮竹はずっともの欲しそうな顔をしていたのに、本人は気づいているだろうかと思いながら、浮竹の奥を穿つ。
「あああ、いい、そこおお」
「ここかい?」
奥の一点をつつくと、浮竹は体をはねさせた。
「ひゃあああん、いっちゃうううう」
「こっちもいくかい?」
浮竹のものをしごくと、白い液体が京楽の手を濡らす。
「ああああ、2重にいっちゃってるうう、すごいい」
京楽は、浮竹の中をゆっくりと動いた。
「あ、あ、きもちい。でも、もっと激しいほうが好き」
「仕方ない子だねぇ」
京楽の動きが激しくなる。結合部は泡立ち、どちらのものかもわからぬ体液が、浮竹の太ももを伝い落ちていく。
「ひあああああん!!すごい、すごいのきたああああ」
ぷしゅわあああと、潮を盛大にふきだしながら、浮竹はいっていた。
「ふふ、すごいいきようだね?そんなに気持ちいい?」
「あ、気持ちよすぎて、変になるう」
「あのー、ごめんください」
「あ、また誰かきたよ」
「放っておけ。それより、続きぃ」
浮竹と京楽は、訪れた者を放置して、30分は睦み合った。
身を清めて結界を解いて部屋の外に出ると、どこから入ってきたのか、桜の花鬼がいた。
「どうしたんだ」
まだどこか淫靡な空気を含んだ気だるげな浮竹に、桜の花鬼は女性であったが、見惚れてしまい、少しぼけっとしていた。
「おい?」
「あ、失礼しました。桜の王があまりにも美しかったもので」
「それで、内容は?」
「あ、やっぱり浮竹に用事なんだね」
京楽は、とりあえず紅茶をいれにいった。
「桜の王、どうか私の桜の里を救ってください」
「どういうことだ?」
「それが、人間が土地を開発するといって、私を含めた桜の木を切り倒そうとしていて」
「人間を説得させるのは骨が折れるから実質的には無理だ」
「そんな‥‥」
「まて、最後まで聞け。その里の桜を全て、異界にある桜の里に転移させよう」
「そ、そんなことできるんですか?」
「ああ」
「紅茶いれてきたよ」
京楽が、紅茶を手に戻ってくる。
その紅茶を飲んでから、浮竹は、依頼者の桜の里まで京楽と異界渡りをして、全ての桜を異界の桜の里に転移させた。
「現世ではないから、少し戸惑うこともあるかもしれないが、他にも里の者がいるし、相談に乗ってくれるだろう」
「ありがとうございました、桜の王。これは、ほんのお礼です」
金銭かと思えば、桜を模したブローチだった。
淡い色のルビーでできており、それなりに値段はしそうだった。
「礼など、いらないぞ?桜は俺の仲間でもあるからな」
「ですから、余計にお礼がしたいのです」
「もらってあげたら、十四郎」
「ああ、そうだな」
浮竹はブローチを受け取り、服につけた。
「とても似合っております」
「そうだね」
浮竹は、少し恥ずかしそうに笑ってから、京楽と一緒に現世に戻る。
移住した桜の花鬼は全部で15体だった。
「人間の説得って、難しいからね。怖がらせてもだめな時はだめだし」
「ああ。人間は、身勝手だ」
浮竹は、でも人間が好きだった。
「春」や京楽ももともと人間だったのだ。
そして、浮竹が愛する白哉も、人間と結ばれている。
「くくく‥‥‥異界に潜り込むことには成功した。さて、どうしようか。桜の大樹を、いっそ枯らしてしまおうか?」
長老神、藍染はどう四季の王を調理してやろうかと、思案するのであった。
「ここかい?」
結界をはって、しっぽりしていたところに、訪問者がきた。
「あ、待って、誰かきたよ」
「そんなことよりぃ、もっと奥‥‥‥」
『おーい、いないのか、桜の王に桜鬼のボク~?』
「鴆のボクだ。結界破られると厄介だから、一度終わりにするよ?」
「んあ‥‥」
浮竹派、中でいい場所を突かれていた名残もあって、惜しそうにしていた。
気だるいかんじの、淫靡な空気の浮竹の身をすぐに清めてやり、中にだしたものをかき出す時間はなかったし、すぐに帰ってもらうことにするので、そのままにしておいた。
『桜の王の俺?気だるそうだな?』
「そ、そうか?そうでもないぞ」
『ふふ、桜鬼の京楽としっぽりしていたのか。においが凄いぞ』
「ななな‥‥‥」
浮竹は顔を真っ赤にする。
『新しいキスマークついてるぞ』
「春水!」
「いや、だって急に訪れてくるなんて思わなかったから」
浮竹は、ますます真っ赤になった。
『ボクたち、お邪魔虫のようだね。これ、頼まれていた薬だよ。じゃあ、浮竹、戻ろうか?』
『もう少し、ここにいる』
『え、なんで』
『桜の王の困った顔が見たい』
「十分困っているから、今日はとりあえず帰ってくれ」
『やだ』
「今度たくさんしゅわしゅわもっていくから」
『よし、約束だぞ。帰るぞ、京楽』
『浮竹、君なにがしたいの』
鴆の京楽が困った顔をすると、彼岸花の精霊の浮竹はクスクスと悪戯気に笑う。
『桜の王の困った顔を見れたのでいい。桜の王には、桜鬼がいるからな。精液、もれそうなんだろう?』
「ちょっと、なんでそれを」
『ふふ、感だ』
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹に帰ってもらって、浮竹はベッドに京楽をひぱっていく。
「はぁん、春水の子種、漏れてきたぁ。もっと注いで、栓をして?」
浮竹は、すでに発情しているような気配で、京楽の服を脱がしていく。
「続き、するの?」
「する」
『あ、忘れ物‥‥』
戻ってきた彼岸花の浮竹と、半裸で乱れた浮竹の目線が合う。
『最後まで、しっぽりしろよ?しっぽり、きもちいいからな?』
「今日はもう帰れ。くるな!」
『ふふふふ。怒られちゃった』
楽しそうに、彼岸花の精霊の浮竹は帰っていく。
「はぁん、中断されていたから、胎がうずくぅう」
「いっぱい、中に注いであげるね?」
京楽が、衣服を脱いで、浮竹の着ていた服も脱がせた。
「ああ、さっき出したのが漏れちゃってるね?」
「はやく、新しいの注いでぇ」
「素直な子は、好きだよ?」
ぐちゅりと音をたてて、京楽のものが柔らかい浮竹の秘所に入っていく。
「んああ、もっと、もっと奥う」
中途半端に中断されて、鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹がいる間も、浮竹はずっともの欲しそうな顔をしていたのに、本人は気づいているだろうかと思いながら、浮竹の奥を穿つ。
「あああ、いい、そこおお」
「ここかい?」
奥の一点をつつくと、浮竹は体をはねさせた。
「ひゃあああん、いっちゃうううう」
「こっちもいくかい?」
浮竹のものをしごくと、白い液体が京楽の手を濡らす。
「ああああ、2重にいっちゃってるうう、すごいい」
京楽は、浮竹の中をゆっくりと動いた。
「あ、あ、きもちい。でも、もっと激しいほうが好き」
「仕方ない子だねぇ」
京楽の動きが激しくなる。結合部は泡立ち、どちらのものかもわからぬ体液が、浮竹の太ももを伝い落ちていく。
「ひあああああん!!すごい、すごいのきたああああ」
ぷしゅわあああと、潮を盛大にふきだしながら、浮竹はいっていた。
「ふふ、すごいいきようだね?そんなに気持ちいい?」
「あ、気持ちよすぎて、変になるう」
「あのー、ごめんください」
「あ、また誰かきたよ」
「放っておけ。それより、続きぃ」
浮竹と京楽は、訪れた者を放置して、30分は睦み合った。
身を清めて結界を解いて部屋の外に出ると、どこから入ってきたのか、桜の花鬼がいた。
「どうしたんだ」
まだどこか淫靡な空気を含んだ気だるげな浮竹に、桜の花鬼は女性であったが、見惚れてしまい、少しぼけっとしていた。
「おい?」
「あ、失礼しました。桜の王があまりにも美しかったもので」
「それで、内容は?」
「あ、やっぱり浮竹に用事なんだね」
京楽は、とりあえず紅茶をいれにいった。
「桜の王、どうか私の桜の里を救ってください」
「どういうことだ?」
「それが、人間が土地を開発するといって、私を含めた桜の木を切り倒そうとしていて」
「人間を説得させるのは骨が折れるから実質的には無理だ」
「そんな‥‥」
「まて、最後まで聞け。その里の桜を全て、異界にある桜の里に転移させよう」
「そ、そんなことできるんですか?」
「ああ」
「紅茶いれてきたよ」
京楽が、紅茶を手に戻ってくる。
その紅茶を飲んでから、浮竹は、依頼者の桜の里まで京楽と異界渡りをして、全ての桜を異界の桜の里に転移させた。
「現世ではないから、少し戸惑うこともあるかもしれないが、他にも里の者がいるし、相談に乗ってくれるだろう」
「ありがとうございました、桜の王。これは、ほんのお礼です」
金銭かと思えば、桜を模したブローチだった。
淡い色のルビーでできており、それなりに値段はしそうだった。
「礼など、いらないぞ?桜は俺の仲間でもあるからな」
「ですから、余計にお礼がしたいのです」
「もらってあげたら、十四郎」
「ああ、そうだな」
浮竹はブローチを受け取り、服につけた。
「とても似合っております」
「そうだね」
浮竹は、少し恥ずかしそうに笑ってから、京楽と一緒に現世に戻る。
移住した桜の花鬼は全部で15体だった。
「人間の説得って、難しいからね。怖がらせてもだめな時はだめだし」
「ああ。人間は、身勝手だ」
浮竹は、でも人間が好きだった。
「春」や京楽ももともと人間だったのだ。
そして、浮竹が愛する白哉も、人間と結ばれている。
「くくく‥‥‥異界に潜り込むことには成功した。さて、どうしようか。桜の大樹を、いっそ枯らしてしまおうか?」
長老神、藍染はどう四季の王を調理してやろうかと、思案するのであった。
変化しても勇者は勇者
新勇者は、勇者教の人々から金を巻き上げた。
その大金で、ある魔法書を買った。
外見を誰かにコピーできるという魔法だった。
新勇者がコピーに選んだ相手‥‥‥それは浮竹だった。本物の魔王の浮竹を排斥して、自分が魔王になって贅沢しようという目論見だった。
普通に魔法書を買わずに使った大金でそこそ豪勢な暮らしができるのに、新勇者は生粋のアホなので、そうしなかった。
魔王城にいき、新勇者は浮竹の外見で、まずは浮竹を呼び出して、唖然としている隙を狙って手刀を首の後ろに打ち、気絶させてすまきにして物置小屋に閉じ込めた。
「ぐふふふふ。今日から俺が魔王だ」
「あれ、浮竹?大根の世話はいいの?」
いきなり背後から声をかけられて、浮竹の姿をした新勇者は口から心臓が飛び出るかと思った。
勇者京楽の存在を、すっかり失念していた。
「あ、ああ、もうおわったぞ」
「え、畑一面の大根の世話だよ」
「ま、魔法で雨を降らせた」
「ああ、それならもう大丈夫だね。時間もできたし、ねぇ」
新勇者は、魔王と勇者ができていることも失念していた。
「愛してるよ、十四郎」
口づけられて、浮竹の姿をした新勇者は、泣き出した。
「うわあああん、男にキスされたさああ」
「何言ってるの十四郎‥‥‥ってこの魔力の波長、浮竹じゃないね。新勇者か!」
「くくくく、ばれてしまっては仕方ない。金目のものはいただいたので、逃げるが勝ちよ!」
新勇者は、動揺している京楽の隙をついて、逃げ出した。
今日は運がよかった。
宝物庫で大金になりそうな宝石をいくつか盗み出していた。
「まて、本物の浮竹はどこに!」
京楽が魔法で足止めしようとすると、新勇者は同じく金でかったエアフライという魔法で空を飛び、魔王城を後にした。
京楽は、新勇者のことはひとまず置いて、浮竹を探す。
魔力探知で、物置小屋にいることが分かってすぐに助け出した。
浮竹は、まだ気絶していた。
「浮竹、ねぇ浮竹、大丈夫!?」
「ん‥‥京楽?」
布団のすまきを外して、浮竹にケガがないかを確認する。
無事であることを確認すると、浮竹は自分が新勇者にやられたと話した。
「ボクを騙した上に、浮竹をこんな目に合わせるなんて。新勇者、許すまじ」
「新勇者、コピーの魔法を使っていたぞ。魔法書がないと使えない魔法だ。高額なのに、どうやて手に入れたんだろう」
「詐欺か何かしたんじゃない?」
浮竹と京楽は、城の外に出た。
新勇者の魔力探知をして、高級レストランで無銭飲食して、支払いは魔王城までとりにきてくれという、浮竹の姿をした新勇者を見つけると、フルボッコにした。
浮竹が怒って股間を蹴り上げると、コピーの魔法を保っていられなくて、新勇者は元の姿に戻る。すると、浮竹の姿だったので攻撃できないでいた京楽が、魔法を放つ。
「ヘルファイア」
「あぢぢっぢぢい」
新勇者は、せっかくアデランスで新しく手に入れたロングカールのづらも燃やされて、泣き出した。
「うわああん、ごめんなさいいいい」
「君から、永久的にコピーの魔法を剥奪するよ」
「ちっ、泣き落としは無理か」
浮竹が、新勇者の鳩尾に拳を入れる。
「おぷ」
「よくもやってくれたな。おまけに俺の恰好で無銭飲食とか‥‥」
さらに蹴りをいれて、魔法を唱える。
「ヘルインフェルノ」
「もぎゃああああああ」
新勇者は真っ黒こげになった。
でもまだ生きてた。
「殺すつもりで放ったんだけどな」
「人殺しいいいい」
新勇者は、高級レストランの中に入り、客を人質にした。
「こ、この人間を殺されたくなかったら、俺を新勇者としてあがめろ!」
「あほらし」
「ばかみたい」
二人は、そう言って、新勇者にだけに魔法を発動させる。
「「フレアスターダスト!」」
「もぎゃああ、室内なのに隕石が降ってきたあああ」
断末魔の悲鳴を残して、新勇者は倒れる。
浮竹と京楽は、新勇者をぱんつと靴下だけ残して裸にすると、木を十字架のように立てて、そこに新勇者を張り付けにする。
立札の看板に「魔王浮竹の姿をしておこした犯罪は全て私の罪です。どうか石を投げてください。喜びます」
と書いて、去っていくのであった。
ちなみに、新勇者はいっぱい石を投げられた。
「魔王様のふりをするなてなんて罰当たりな!」
「魔王様がいらっしゃるから、この町は平穏で豊なのに!」
魔王浮竹を慕う人々から石を投げつけられて、喜びに似た悲鳴をあげるのだった。
その大金で、ある魔法書を買った。
外見を誰かにコピーできるという魔法だった。
新勇者がコピーに選んだ相手‥‥‥それは浮竹だった。本物の魔王の浮竹を排斥して、自分が魔王になって贅沢しようという目論見だった。
普通に魔法書を買わずに使った大金でそこそ豪勢な暮らしができるのに、新勇者は生粋のアホなので、そうしなかった。
魔王城にいき、新勇者は浮竹の外見で、まずは浮竹を呼び出して、唖然としている隙を狙って手刀を首の後ろに打ち、気絶させてすまきにして物置小屋に閉じ込めた。
「ぐふふふふ。今日から俺が魔王だ」
「あれ、浮竹?大根の世話はいいの?」
いきなり背後から声をかけられて、浮竹の姿をした新勇者は口から心臓が飛び出るかと思った。
勇者京楽の存在を、すっかり失念していた。
「あ、ああ、もうおわったぞ」
「え、畑一面の大根の世話だよ」
「ま、魔法で雨を降らせた」
「ああ、それならもう大丈夫だね。時間もできたし、ねぇ」
新勇者は、魔王と勇者ができていることも失念していた。
「愛してるよ、十四郎」
口づけられて、浮竹の姿をした新勇者は、泣き出した。
「うわあああん、男にキスされたさああ」
「何言ってるの十四郎‥‥‥ってこの魔力の波長、浮竹じゃないね。新勇者か!」
「くくくく、ばれてしまっては仕方ない。金目のものはいただいたので、逃げるが勝ちよ!」
新勇者は、動揺している京楽の隙をついて、逃げ出した。
今日は運がよかった。
宝物庫で大金になりそうな宝石をいくつか盗み出していた。
「まて、本物の浮竹はどこに!」
京楽が魔法で足止めしようとすると、新勇者は同じく金でかったエアフライという魔法で空を飛び、魔王城を後にした。
京楽は、新勇者のことはひとまず置いて、浮竹を探す。
魔力探知で、物置小屋にいることが分かってすぐに助け出した。
浮竹は、まだ気絶していた。
「浮竹、ねぇ浮竹、大丈夫!?」
「ん‥‥京楽?」
布団のすまきを外して、浮竹にケガがないかを確認する。
無事であることを確認すると、浮竹は自分が新勇者にやられたと話した。
「ボクを騙した上に、浮竹をこんな目に合わせるなんて。新勇者、許すまじ」
「新勇者、コピーの魔法を使っていたぞ。魔法書がないと使えない魔法だ。高額なのに、どうやて手に入れたんだろう」
「詐欺か何かしたんじゃない?」
浮竹と京楽は、城の外に出た。
新勇者の魔力探知をして、高級レストランで無銭飲食して、支払いは魔王城までとりにきてくれという、浮竹の姿をした新勇者を見つけると、フルボッコにした。
浮竹が怒って股間を蹴り上げると、コピーの魔法を保っていられなくて、新勇者は元の姿に戻る。すると、浮竹の姿だったので攻撃できないでいた京楽が、魔法を放つ。
「ヘルファイア」
「あぢぢっぢぢい」
新勇者は、せっかくアデランスで新しく手に入れたロングカールのづらも燃やされて、泣き出した。
「うわああん、ごめんなさいいいい」
「君から、永久的にコピーの魔法を剥奪するよ」
「ちっ、泣き落としは無理か」
浮竹が、新勇者の鳩尾に拳を入れる。
「おぷ」
「よくもやってくれたな。おまけに俺の恰好で無銭飲食とか‥‥」
さらに蹴りをいれて、魔法を唱える。
「ヘルインフェルノ」
「もぎゃああああああ」
新勇者は真っ黒こげになった。
でもまだ生きてた。
「殺すつもりで放ったんだけどな」
「人殺しいいいい」
新勇者は、高級レストランの中に入り、客を人質にした。
「こ、この人間を殺されたくなかったら、俺を新勇者としてあがめろ!」
「あほらし」
「ばかみたい」
二人は、そう言って、新勇者にだけに魔法を発動させる。
「「フレアスターダスト!」」
「もぎゃああ、室内なのに隕石が降ってきたあああ」
断末魔の悲鳴を残して、新勇者は倒れる。
浮竹と京楽は、新勇者をぱんつと靴下だけ残して裸にすると、木を十字架のように立てて、そこに新勇者を張り付けにする。
立札の看板に「魔王浮竹の姿をしておこした犯罪は全て私の罪です。どうか石を投げてください。喜びます」
と書いて、去っていくのであった。
ちなみに、新勇者はいっぱい石を投げられた。
「魔王様のふりをするなてなんて罰当たりな!」
「魔王様がいらっしゃるから、この町は平穏で豊なのに!」
魔王浮竹を慕う人々から石を投げつけられて、喜びに似た悲鳴をあげるのだった。
桜のあやかしと共に65
藍染は、濡れ女との間に子供を作った。
子は、禁忌の術によすぐに育つ。
0歳児であるにも関わらず、15歳ほどの少女に成長していた。
「朱音(あやね)、さぁ、私を四季の王にするために、憎き現在の四季の王を殺してきなさい」
「はい、お父様」
朱音は、濡れ女と藍染の間にできた子であったが、梅の花の花鬼であった。
花鬼なら、浮竹も油断するだろうという目論見であった。
「桜の王、お願いがあります」
朱音は、浮竹と京楽の住むマンションを訪れた。
「藍染の匂いがする。お前、藍染の手下だな!?」
浮竹は、臨戦体制をとる。
「はい、私の父は藍染です。でも、私は父の言いなりになるしかありません。私は、普通の梅の花鬼として生きたいのです」
「十四郎、気をつけて。口ではこんなこと言ってるけど、何をしてくるか分からないよ!」
「ああ、分かっている」
浮竹は、室内で桜の花びらをふっと吹いて、朱音の身動きがとれないようにしてから、桜の術を朱音にかけた。
自白用の術であった。
「お父様は怖い。でも私は自由がほしい。梅の花鬼になれたのだがら、桜の王の庇護のもとで暮らしてみたい。自由がほしい。お父様なんて嫌い。あんなの、私のお父様じゃない」
「十四郎、この子‥‥‥」
「ああ。本心から、藍染の子であるのが嫌なようだ」
浮竹は、朱音の戒めをといた。
「あの、私を、保護してください!」
「人もあやかしも滅多に来ない、異界で過ごすのはどうだ?異界にも梅のあやかしはいる」
「お父様から自由になれるなら、どこだってかまいません!」
朱音は、ぽろぽろと涙を零した。
「ああ、私は桜の王の抹殺を命じられたのに、桜の王はこんな私を守ろうとしてくださる」
「現世で梅の花鬼のままでいると、絶対に藍染に利用されるからな」
浮竹は、異界へのゲートを開いた。
京楽と一緒に、朱音を異界の梅の花鬼たちが集う場所へ連れていく。
異界は現世との行き来がほとんどないが、異界で生まれ、育つ花鬼たちも珍しくはなかった。
「ここが、異界の梅の里だ」
「わぁ、私と同じ梅の花鬼がたくさんいる」
わいわいと、梅の花鬼たちでにぎわう里は、春の王であり四季の王である、桜の王を見て皆、敬うようにその場に跪く。
「いい。俺のことは気にしないでくれ。今日は、この朱音という梅の花鬼を、里の一員にしてほしくて、来た」
「桜の王の望みでしたら、その子を里の子として受け入れましょう」
「よかったね、朱音ちゃん」
朱音は、怪しく微笑んだ。
「ここが異界か‥‥私も来たことがない。桜の王よ、死ね!」
朱音は、隠し持っていたナイフで、浮竹を刺した。
「何するの!」
京楽が瞬時に桜鬼になって、浮竹から朱音を引きはがす。
「ふふふ。私は藍染。この娘の体を借りている。さぁ、殺すがいい。私を殺すわけではないのだから、好きにすればいい」
桜鬼となった京楽は、朱音の息の根を止めようとして、血を流す浮竹に止められる。
「先に、傷治すね?」
「ああ‥‥‥朱音は、操られているだけだ。桜の術で、他者に操られんようにするから、命をとるのはやめてくれ」
「でも、君を傷つけたんだよ?」
「俺を傷つけたのは、藍染だ。朱音じゃない」
「ははは、四季の王、優しいことで。こんな娘、私の子ではない。死ね」
朱音は、藍染に操られて、首の動脈をナイフで描き切った。
「京楽、俺はいいから朱音を!」
「分かったよ!」
京楽は、浮竹の傷の応急手当をしておいたので、命にかかわる傷の朱音の傷を癒す。
「朱音から出ていけ、藍染!」
「くそう、もう少しで四季の王を殺せたというのに‥‥」
朱音の中から、藍染は完全に消えてしまった。
浮竹の桜の術は、精神に干渉するものが多い。
「私は‥‥‥ああ、なんてことを。桜の王を傷つけるなんて」
「心配するな、傷は浅い。それより、お前は藍染に殺されそうになったんだぞ。術でもう二度と藍染からの干渉を受け付けないようにしたが」
「私を殺さないのですか」
「お前は、いい花鬼だ。殺す必要性はない」
「ボクは今すぐにでも殺したいけどね?」
京楽は、残酷に微笑む。
「京楽さんの思う通りにしてくださってけっこうです」
「京楽、許してやれ。じゃないと、お前のこと、嫌いになるからな」
「十四郎にそう言われちゃ、許すしかないね」
言葉ではそう言うのが、桜鬼の姿のまま、京楽は怒っていた。
「この怒り、誰にぶつければいいの?」
「京楽、帰ったら俺を抱け。俺に怒りをぶつけろ」
「君がそう言うなら、そうするよ」
結局、幾重にも封印を施されて、朱音は異界の梅の里で暮らしていくことが決まった。
すぐに、男の梅の花鬼が、桜の王を指すシーンを見ていたが、処分を自ら望む潔さに心を打たれたといって、朱音の夫になることが決まった。
「朱音、幸せにな」
「幸せになってね。ボクの浮竹を傷つけたんだから、幸せになって浮竹を驚かすくらいにならないと、許さないからね」
「ありがとうございます、桜の王、それに京楽様」
「俺が、責任をもって幸せにしてみせます」
男の梅の花鬼は、朱音と手を握り合い、一緒に暮らすことにした。
異界から現世に戻ると、心配そうな白哉が立っていた。
「浮竹、兄の妖力に大きな揺らぎをかんじた。血がついている。京楽がいるのに、誰かに傷つけられたのか?」
「ああ、白哉、心配するな。傷は京楽が癒してくれた。問題はもう解決済みだ」
「そうか。それならば、よいのだが」
「くそ、朱音のやつ‥‥‥‥おい、濡れ女。今すぐ、次の子供を作るぞ」
長老神である藍染は、四季の王の座ほしさに、いろんな女のあやかしを妊娠させて子供を産ませて、自分の傀儡になるように育てるのであった。
子は、禁忌の術によすぐに育つ。
0歳児であるにも関わらず、15歳ほどの少女に成長していた。
「朱音(あやね)、さぁ、私を四季の王にするために、憎き現在の四季の王を殺してきなさい」
「はい、お父様」
朱音は、濡れ女と藍染の間にできた子であったが、梅の花の花鬼であった。
花鬼なら、浮竹も油断するだろうという目論見であった。
「桜の王、お願いがあります」
朱音は、浮竹と京楽の住むマンションを訪れた。
「藍染の匂いがする。お前、藍染の手下だな!?」
浮竹は、臨戦体制をとる。
「はい、私の父は藍染です。でも、私は父の言いなりになるしかありません。私は、普通の梅の花鬼として生きたいのです」
「十四郎、気をつけて。口ではこんなこと言ってるけど、何をしてくるか分からないよ!」
「ああ、分かっている」
浮竹は、室内で桜の花びらをふっと吹いて、朱音の身動きがとれないようにしてから、桜の術を朱音にかけた。
自白用の術であった。
「お父様は怖い。でも私は自由がほしい。梅の花鬼になれたのだがら、桜の王の庇護のもとで暮らしてみたい。自由がほしい。お父様なんて嫌い。あんなの、私のお父様じゃない」
「十四郎、この子‥‥‥」
「ああ。本心から、藍染の子であるのが嫌なようだ」
浮竹は、朱音の戒めをといた。
「あの、私を、保護してください!」
「人もあやかしも滅多に来ない、異界で過ごすのはどうだ?異界にも梅のあやかしはいる」
「お父様から自由になれるなら、どこだってかまいません!」
朱音は、ぽろぽろと涙を零した。
「ああ、私は桜の王の抹殺を命じられたのに、桜の王はこんな私を守ろうとしてくださる」
「現世で梅の花鬼のままでいると、絶対に藍染に利用されるからな」
浮竹は、異界へのゲートを開いた。
京楽と一緒に、朱音を異界の梅の花鬼たちが集う場所へ連れていく。
異界は現世との行き来がほとんどないが、異界で生まれ、育つ花鬼たちも珍しくはなかった。
「ここが、異界の梅の里だ」
「わぁ、私と同じ梅の花鬼がたくさんいる」
わいわいと、梅の花鬼たちでにぎわう里は、春の王であり四季の王である、桜の王を見て皆、敬うようにその場に跪く。
「いい。俺のことは気にしないでくれ。今日は、この朱音という梅の花鬼を、里の一員にしてほしくて、来た」
「桜の王の望みでしたら、その子を里の子として受け入れましょう」
「よかったね、朱音ちゃん」
朱音は、怪しく微笑んだ。
「ここが異界か‥‥私も来たことがない。桜の王よ、死ね!」
朱音は、隠し持っていたナイフで、浮竹を刺した。
「何するの!」
京楽が瞬時に桜鬼になって、浮竹から朱音を引きはがす。
「ふふふ。私は藍染。この娘の体を借りている。さぁ、殺すがいい。私を殺すわけではないのだから、好きにすればいい」
桜鬼となった京楽は、朱音の息の根を止めようとして、血を流す浮竹に止められる。
「先に、傷治すね?」
「ああ‥‥‥朱音は、操られているだけだ。桜の術で、他者に操られんようにするから、命をとるのはやめてくれ」
「でも、君を傷つけたんだよ?」
「俺を傷つけたのは、藍染だ。朱音じゃない」
「ははは、四季の王、優しいことで。こんな娘、私の子ではない。死ね」
朱音は、藍染に操られて、首の動脈をナイフで描き切った。
「京楽、俺はいいから朱音を!」
「分かったよ!」
京楽は、浮竹の傷の応急手当をしておいたので、命にかかわる傷の朱音の傷を癒す。
「朱音から出ていけ、藍染!」
「くそう、もう少しで四季の王を殺せたというのに‥‥」
朱音の中から、藍染は完全に消えてしまった。
浮竹の桜の術は、精神に干渉するものが多い。
「私は‥‥‥ああ、なんてことを。桜の王を傷つけるなんて」
「心配するな、傷は浅い。それより、お前は藍染に殺されそうになったんだぞ。術でもう二度と藍染からの干渉を受け付けないようにしたが」
「私を殺さないのですか」
「お前は、いい花鬼だ。殺す必要性はない」
「ボクは今すぐにでも殺したいけどね?」
京楽は、残酷に微笑む。
「京楽さんの思う通りにしてくださってけっこうです」
「京楽、許してやれ。じゃないと、お前のこと、嫌いになるからな」
「十四郎にそう言われちゃ、許すしかないね」
言葉ではそう言うのが、桜鬼の姿のまま、京楽は怒っていた。
「この怒り、誰にぶつければいいの?」
「京楽、帰ったら俺を抱け。俺に怒りをぶつけろ」
「君がそう言うなら、そうするよ」
結局、幾重にも封印を施されて、朱音は異界の梅の里で暮らしていくことが決まった。
すぐに、男の梅の花鬼が、桜の王を指すシーンを見ていたが、処分を自ら望む潔さに心を打たれたといって、朱音の夫になることが決まった。
「朱音、幸せにな」
「幸せになってね。ボクの浮竹を傷つけたんだから、幸せになって浮竹を驚かすくらいにならないと、許さないからね」
「ありがとうございます、桜の王、それに京楽様」
「俺が、責任をもって幸せにしてみせます」
男の梅の花鬼は、朱音と手を握り合い、一緒に暮らすことにした。
異界から現世に戻ると、心配そうな白哉が立っていた。
「浮竹、兄の妖力に大きな揺らぎをかんじた。血がついている。京楽がいるのに、誰かに傷つけられたのか?」
「ああ、白哉、心配するな。傷は京楽が癒してくれた。問題はもう解決済みだ」
「そうか。それならば、よいのだが」
「くそ、朱音のやつ‥‥‥‥おい、濡れ女。今すぐ、次の子供を作るぞ」
長老神である藍染は、四季の王の座ほしさに、いろんな女のあやかしを妊娠させて子供を産ませて、自分の傀儡になるように育てるのであった。
桜のあやかしと共に64
「京楽のおたんこなす!あんぽんたん!いやだっていったのに!こんな家、出て行ってやる!」
浮竹は、珍しく京楽と喧嘩をした。
理由は、やりたくないのにしっぽりされたからだった。
「ごめん、十四郎。出ていかないで!」
「いーや、出ていく!白哉、一緒にくるか?]
「兄の行き先は大体察しがついているので、行かない」
「白哉の薄情者おおお。こんな家、二度と帰ってきてやるもんか!」
そう言って、浮竹は地面に異界へのゲートを開けると、35階のベランダの窓から飛び降りた。
「十四郎!」
「心配するな、京楽。浮竹は、口ではああ言っているが、本気で兄を嫌いになったわけではない。そのうち、帰ってくる」
「でも‥‥家出ってどこに」
京楽は、浮竹の妖力を探すと、裏山にあるのが分かって、安心した。
鴆の京楽と、彼岸花の浮竹が現れる洞窟にいるようだった。
夜になる前に、迎えに行こうと思うのであった。
その頃、浮竹は。
鴆の京楽が彼岸花の浮竹のために買った綺麗な着物を、着せていた。
そして、浮竹も桜柄の着物を着せられた。
「桜の王だからって、別に桜柄にしなくても」
『ふふ、似合っているぞ?』
『うん、似合ってるね』
鴆の京楽と彼岸花の浮竹は、同じ意見を出すのだった。
夕方になり、京楽が迎えにきた。
「ごめん、十四郎。謝るし反省するから、帰ろう?」
「つーん」
「白哉くんが、おなかすかせて待ってるよ」
ぴくり。
浮竹が反応する。
「どうしても帰ってきてほしいのなら、帰ってやらんでもない」
「どうしても帰ってきてほしい。それにしても、その着物どうしたの?すごく似合ってて、綺麗だよ」
紅までさされていて、浮竹は麗人に見えた。
「彼岸花の精霊の俺が、着せてくれた。鴆の京楽が、もらったって俺にくれたんだ」
「すごく似合ってる。いつも綺麗だけど、さらに綺麗で、まるで彼岸花の浮竹のように妖艶だよ」
『ふふふ、嬉しいこと言ってくれるじゃないか』
彼岸花の精霊の浮竹は、京楽と並んだ。
綺麗な二人に、京楽たちが見惚れる。
「とにかく、帰ろう、十四郎?」
京楽は、鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹にいろいろ言われて、浮竹と手を繋ぎながら帰っていく。
『よし、明日はあの二人の家に遊びに行こう』
『いいの?仲直りしたてのところだよ?』
『だから、面白いんじゃないか』
クスクスと笑う彼岸花の精霊の浮竹は、意地悪そうに笑うのだった。
次の日。
足の爪を真っ赤にそめた彼岸花の浮竹と、鴆の京楽が遊びに着た。
彼岸花の浮竹は、先日と同じ着物だった。
やや乱れており、出迎えた浮竹派顔を赤くする。もう見慣れた京楽は、買い置きしておいたコーラをコップに注いで、彼岸花の精霊の浮竹に渡し、おまけでポテチを渡した。
「鴆のボク。片付けものがたまってるんだよ。掃除とか手伝ってくれると嬉しいな。あ、バイト代としてお金は出すから」
けっこうな破格の額に、鴆の京楽は引きうけることにした。
その間、彼岸花の浮竹は、浮竹と白哉でトランプをしだして遊びだす。
「昨日はごめんね。それに、綺麗な着物をありがとう」
『伴侶をあまり怒らせないことだね。桜の王は、ただでさえ感情が豊かすぎる』
「彼岸花の浮竹は、喜怒哀楽が少なさそうだね」
『少ないが、ちゃんと喜ぶ時とかあるしね』
鴆の京楽は、愛しい自分の伴侶の彼岸花の精霊の浮竹を見た。彼岸花の精霊の浮竹は、トランプで遊びながら、好物であるコーラを飲んで、ぽてちを食べて、機嫌がよさそうだった。
「ふーん。どうやって、しっぽりしてるの?」
『ゴホゴホ。何を言い出すんだい、君は』
「だって、彼岸花の精霊の浮竹、めちゃくちゃ妖艶じゃない。やっぱり、君から誘うの?」
『違う。浮竹があおってくるの。誘ってくるのは、いつもあっちだよ』
「ふーん。ボクの浮竹は、滅多に誘ってこいけどね」
『性格の違いだろうね。兄弟のように見た目は似ているけど、中身は全然違うでしょ?』
「そうだね。ああ、ボクの浮竹ももっと誘ってくれたらなぁ」
『そこは、ずっとしないで我慢していれば、相手から誘ってくるさ』
鴆の京楽の言葉に、京楽が反論する。
「浮竹を抱けないとか無理。3日に1回は抱くよ」
『か、回数多いな』
「桜鬼だからね。性欲が強いんだよ」
彼岸花の精霊の浮竹は、トランプに飽きて鴆の京楽のところにやってくる。
『ベッド、借りてもいいか?』
「どうしたの?」
『京楽としっぽりしたくなった。我慢できない。結界はるから、ゲストルームを貸してくれ』
鴆の京楽は頭を抱え込む。
『浮竹、洞窟に帰ってからにしようね?』
『我慢できない。してくれないなら、桜の王の俺に手を出すぞ』
本当に手を出しかねなかったので、京楽はゲストルームの使用を許可した。
「遊びにきてしっぽり‥‥肝が据わってるねぇ」
「あれ、京楽、彼岸花の精霊の俺は?」
「今、我慢できないとか言って、ゲストルームで二人でしっぽりしてるよ」
「やっぱそうか」
浮竹は、赤くなりながら、煽情的な眼差しで鴆の京楽を見つめる彼岸花の精霊の浮竹は、きっとしっぽりしたいんだろうと思ったのだった。
「遊びに来てまでしっぽりとか、度胸があるな」
「まぁ、したくなちゃったものは仕方がないんじゃない?ボク家のベッドは、柔らかいから、前に使ってみたいみたいなこと言ってたし」
1時間ほどして、着物を乱した彼岸花の精霊の浮竹と、ややげっそりした鴆の京楽が結界を解いて出てくる。
「精気吸われたかんじだな」
浮竹がからかうと、鴆の京楽は、小さな声で。
『今日の浮竹はすごかった‥‥‥テクが、すごい。しぼりとられた』
そんなことを言い残して、着物を乱したまま彼岸花の精霊の浮竹と手を繋いで、帰っていくのであった。
浮竹は、珍しく京楽と喧嘩をした。
理由は、やりたくないのにしっぽりされたからだった。
「ごめん、十四郎。出ていかないで!」
「いーや、出ていく!白哉、一緒にくるか?]
「兄の行き先は大体察しがついているので、行かない」
「白哉の薄情者おおお。こんな家、二度と帰ってきてやるもんか!」
そう言って、浮竹は地面に異界へのゲートを開けると、35階のベランダの窓から飛び降りた。
「十四郎!」
「心配するな、京楽。浮竹は、口ではああ言っているが、本気で兄を嫌いになったわけではない。そのうち、帰ってくる」
「でも‥‥家出ってどこに」
京楽は、浮竹の妖力を探すと、裏山にあるのが分かって、安心した。
鴆の京楽と、彼岸花の浮竹が現れる洞窟にいるようだった。
夜になる前に、迎えに行こうと思うのであった。
その頃、浮竹は。
鴆の京楽が彼岸花の浮竹のために買った綺麗な着物を、着せていた。
そして、浮竹も桜柄の着物を着せられた。
「桜の王だからって、別に桜柄にしなくても」
『ふふ、似合っているぞ?』
『うん、似合ってるね』
鴆の京楽と彼岸花の浮竹は、同じ意見を出すのだった。
夕方になり、京楽が迎えにきた。
「ごめん、十四郎。謝るし反省するから、帰ろう?」
「つーん」
「白哉くんが、おなかすかせて待ってるよ」
ぴくり。
浮竹が反応する。
「どうしても帰ってきてほしいのなら、帰ってやらんでもない」
「どうしても帰ってきてほしい。それにしても、その着物どうしたの?すごく似合ってて、綺麗だよ」
紅までさされていて、浮竹は麗人に見えた。
「彼岸花の精霊の俺が、着せてくれた。鴆の京楽が、もらったって俺にくれたんだ」
「すごく似合ってる。いつも綺麗だけど、さらに綺麗で、まるで彼岸花の浮竹のように妖艶だよ」
『ふふふ、嬉しいこと言ってくれるじゃないか』
彼岸花の精霊の浮竹は、京楽と並んだ。
綺麗な二人に、京楽たちが見惚れる。
「とにかく、帰ろう、十四郎?」
京楽は、鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹にいろいろ言われて、浮竹と手を繋ぎながら帰っていく。
『よし、明日はあの二人の家に遊びに行こう』
『いいの?仲直りしたてのところだよ?』
『だから、面白いんじゃないか』
クスクスと笑う彼岸花の精霊の浮竹は、意地悪そうに笑うのだった。
次の日。
足の爪を真っ赤にそめた彼岸花の浮竹と、鴆の京楽が遊びに着た。
彼岸花の浮竹は、先日と同じ着物だった。
やや乱れており、出迎えた浮竹派顔を赤くする。もう見慣れた京楽は、買い置きしておいたコーラをコップに注いで、彼岸花の精霊の浮竹に渡し、おまけでポテチを渡した。
「鴆のボク。片付けものがたまってるんだよ。掃除とか手伝ってくれると嬉しいな。あ、バイト代としてお金は出すから」
けっこうな破格の額に、鴆の京楽は引きうけることにした。
その間、彼岸花の浮竹は、浮竹と白哉でトランプをしだして遊びだす。
「昨日はごめんね。それに、綺麗な着物をありがとう」
『伴侶をあまり怒らせないことだね。桜の王は、ただでさえ感情が豊かすぎる』
「彼岸花の浮竹は、喜怒哀楽が少なさそうだね」
『少ないが、ちゃんと喜ぶ時とかあるしね』
鴆の京楽は、愛しい自分の伴侶の彼岸花の精霊の浮竹を見た。彼岸花の精霊の浮竹は、トランプで遊びながら、好物であるコーラを飲んで、ぽてちを食べて、機嫌がよさそうだった。
「ふーん。どうやって、しっぽりしてるの?」
『ゴホゴホ。何を言い出すんだい、君は』
「だって、彼岸花の精霊の浮竹、めちゃくちゃ妖艶じゃない。やっぱり、君から誘うの?」
『違う。浮竹があおってくるの。誘ってくるのは、いつもあっちだよ』
「ふーん。ボクの浮竹は、滅多に誘ってこいけどね」
『性格の違いだろうね。兄弟のように見た目は似ているけど、中身は全然違うでしょ?』
「そうだね。ああ、ボクの浮竹ももっと誘ってくれたらなぁ」
『そこは、ずっとしないで我慢していれば、相手から誘ってくるさ』
鴆の京楽の言葉に、京楽が反論する。
「浮竹を抱けないとか無理。3日に1回は抱くよ」
『か、回数多いな』
「桜鬼だからね。性欲が強いんだよ」
彼岸花の精霊の浮竹は、トランプに飽きて鴆の京楽のところにやってくる。
『ベッド、借りてもいいか?』
「どうしたの?」
『京楽としっぽりしたくなった。我慢できない。結界はるから、ゲストルームを貸してくれ』
鴆の京楽は頭を抱え込む。
『浮竹、洞窟に帰ってからにしようね?』
『我慢できない。してくれないなら、桜の王の俺に手を出すぞ』
本当に手を出しかねなかったので、京楽はゲストルームの使用を許可した。
「遊びにきてしっぽり‥‥肝が据わってるねぇ」
「あれ、京楽、彼岸花の精霊の俺は?」
「今、我慢できないとか言って、ゲストルームで二人でしっぽりしてるよ」
「やっぱそうか」
浮竹は、赤くなりながら、煽情的な眼差しで鴆の京楽を見つめる彼岸花の精霊の浮竹は、きっとしっぽりしたいんだろうと思ったのだった。
「遊びに来てまでしっぽりとか、度胸があるな」
「まぁ、したくなちゃったものは仕方がないんじゃない?ボク家のベッドは、柔らかいから、前に使ってみたいみたいなこと言ってたし」
1時間ほどして、着物を乱した彼岸花の精霊の浮竹と、ややげっそりした鴆の京楽が結界を解いて出てくる。
「精気吸われたかんじだな」
浮竹がからかうと、鴆の京楽は、小さな声で。
『今日の浮竹はすごかった‥‥‥テクが、すごい。しぼりとられた』
そんなことを言い残して、着物を乱したまま彼岸花の精霊の浮竹と手を繋いで、帰っていくのであった。
桜のあやかしと共に63
最近、浮竹は変な薬を作るのにはまっていた。
京楽は、薬の材料になる浮竹の畑のマンドラゴラを全部ひっこぬき、もう薬は作れないだろうと思っていた。甘かった。
浮竹は、自分の金で土地を借りて、そこでもマンドラゴラを栽培していた。
次に浮竹が作った薬は、兎耳ができる薬だった。
京楽には飲ませず、自分と白哉に飲ませた。
「兎耳の白哉‥‥‥いかん、鼻血がとまらん」
「浮竹、兄はこりるという言葉を知らぬのか」
「俺はこりないぞ。ふはははは」
「だめだこりゃ」
京楽が、ため息をつく。
「また、しっぽりするよ?」
「断固拒否する!」
浮竹は、京楽に抱かれるために兎耳になったのではないと、頑なに拒否するのだが、結局っ最後はおいしくいただかれてしまう。
「はぁん、兎耳いじっちゃだめええ」
「そう言われても、いじるためについているようなものでしょ?」
外側はふわふわだが、触ってみるとわりとこりこりした触感があった。
「んあああ、兎耳いじられるとお、胎の奥がうずくからぁ」
「じゃあ、今回もいっぱい出してあげるね?」
「ひあああん!だめえええ」
浮竹は嫌がるが、体は京楽を欲して奥へ奥へとくわえこんでいく。
「耳とかつけると、君はいつもより淫乱になるから、凝りてほしいけどちょっともったいない気もするかな」
「はぁん、俺はぁ、春水に抱かれるために兎耳の薬作ったわけじゃあ、ないのにぃ」
「白哉くんの兎耳姿を見たかったんでしょ?白哉君だけだと嫌がられるから、自分も飲んで、そしてボクに抱かれる‥‥‥‥」
京楽は、浮竹の中を堪能するように、ゆっくりと動いた。
「あああ、足りない。もっと激しくうう」
「そういう素直な十四郎は、かわいいよ?」
ぐちゅぐちゅと音をたてて、京楽が激しく攻めてくる。
「ひああああ、いっちゃううう」
浮竹は、京楽に兎耳をいじられながら、達していた。
「ひあん、あああ」
まだ足りないとばかりに、浮竹は京楽の背中に手を回し、自分の唇をペロリとなめた。
酷く妖艶に見えて、京楽は浮竹の好きな奥を刺激してやる。
「あああ、今度は激しいい。でも、気持ちいぃぃ」
やや乱暴に扱われても、浮竹は快感で気にならない。
「奥に、子種いっぱいあげるからね?」
「ひああああん、いっちゃうう、だめええ」
京楽は、どちゅんと奥を抉りぬいて、浮竹の最奥に子種を弾けさせる。
「ひあああ、いっってるう、春水の子種のみこみながら、いっちゃてるうう」
浮竹は、小さな兎の尻尾を揺らした。
「ここも、いじってあげないとね?」
京楽が、奥を貫いたままうさぎの尻尾をいじると、浮竹はびくんと体をはねさせた。
「あああ、そこ感じるからだめえ。またいっちゃうううう」
「兎の尻尾って、小さくてかわいいね?好きなだけいっていいよ」
「あああん!」
浮竹は、何度もオーガズムでいっていた。
しゅわあああと、しまいには潮をふいてしまう。
「やらああ、潮でたああ、ひあああ!」
「気持ちよく感じてる証でしょ?」
「うああ、春水の、中でおっきくなったぁ」
「君の淫乱な場面見せられて、ボクも興奮してるからね?」
「やらああ、俺は淫乱じゃないいい」
京楽は、浮竹の片足を肩に担いで、深く挿入する。
「ひあああん!!ああ、奥にごりごりきてるうう」
「奥、感じるんでしょ?いっぱい抉って、貫いてあげるからね?」
「ひゃあああん!!!」
奥を刺激されて、浮竹は精液を出した。同時に中いきもしていた。
「気持ちよすぎて、変になるううう」
「大丈夫、君は今えっちなことになってるだけだから」
「ひゃうん!」
尻尾をぎゅっと握られて、浮竹は体を強張らせる。
「やああ、尻尾は、尻尾はだめなのおおおお」
浮竹は、また潮をふいていた。
「気持ちいいんでしょう?いっぱい、いじってあげるからね」
「らめええええ」
浮竹は、いきすぎて呂律がまわっていなかった。
「やあああん、らめえ、おかしく、なるう。尻尾にぎうにぎらめええ」
「潮、2回もふいておきながら、今更だよ?ほら、尻尾も耳もいじってあげるから、いっちゃいなよ」
騎乗位にされて、尻尾と耳をいじられながら、浮竹は背を弓なりののけぞらせて、大きくいった。
「はぁはぁ‥‥メスイキ、もうやああああ」
浮竹は、泣き出してしまった。
京楽は、浮竹から引き抜いて、浮竹をあやす。
「ごめん、もう尻尾も耳もいじらないし、えっちなこともないから、泣き止んで?」
「春水の、ばかあああ」
「十四郎、愛してるからね」
「春水なんて嫌い!」
「そんなこと言わないで」
京楽は、浮竹を優しく抱きしめて、触れるだけのキスをする。
「ふあ‥‥‥」
浮竹のものは、まだいきたりないようで、勃ったままだった。
「えっちなことしないっていったけど、撤回。挿れないから、抜いてあげるね?いきたそうに
君のここはしてるから」
京楽の舌でなめあげられて、全体をしごかれると、浮竹はあっけなくいってしまった。
「んあああ」
「きもちよかった?」
「あ、きもちよかった‥‥‥」
浮竹は、京楽に抱きついて、続きをねだるのであった。
「浮竹、兄に話がある」
「なんだ、白哉」
白哉の頭にも、兎耳が生えていた。
「変な薬を作って、私に飲ませるのはやめてほしい。やめなないと、兄を無視する」
「ガーン。俺の白哉がまた反抗期にいいいい」
「これでは、おちおち恋次とも会えぬ」
「恋次くんなんて、殺虫剤ふきかけて殺してやるうううう」
「恋次は、虫ではないのだが」
「あああ、今度は狐耳と尻尾にしようと思ってたのに‥‥だめか」
「だめだ」
「がっくり‥‥」
白哉の言葉にこりて、浮竹は変な薬を作るのをやめた。
ただし、もったのは2か月だけで、2か月後にはまた怪しい薬を作っては、京楽と白哉に飲ませて、自分も飲むのだった。
浮竹は、とにかくこりない。
京楽と白哉も、ため息をついてそんな浮竹と付き合うのだった。
京楽は、薬の材料になる浮竹の畑のマンドラゴラを全部ひっこぬき、もう薬は作れないだろうと思っていた。甘かった。
浮竹は、自分の金で土地を借りて、そこでもマンドラゴラを栽培していた。
次に浮竹が作った薬は、兎耳ができる薬だった。
京楽には飲ませず、自分と白哉に飲ませた。
「兎耳の白哉‥‥‥いかん、鼻血がとまらん」
「浮竹、兄はこりるという言葉を知らぬのか」
「俺はこりないぞ。ふはははは」
「だめだこりゃ」
京楽が、ため息をつく。
「また、しっぽりするよ?」
「断固拒否する!」
浮竹は、京楽に抱かれるために兎耳になったのではないと、頑なに拒否するのだが、結局っ最後はおいしくいただかれてしまう。
「はぁん、兎耳いじっちゃだめええ」
「そう言われても、いじるためについているようなものでしょ?」
外側はふわふわだが、触ってみるとわりとこりこりした触感があった。
「んあああ、兎耳いじられるとお、胎の奥がうずくからぁ」
「じゃあ、今回もいっぱい出してあげるね?」
「ひあああん!だめえええ」
浮竹は嫌がるが、体は京楽を欲して奥へ奥へとくわえこんでいく。
「耳とかつけると、君はいつもより淫乱になるから、凝りてほしいけどちょっともったいない気もするかな」
「はぁん、俺はぁ、春水に抱かれるために兎耳の薬作ったわけじゃあ、ないのにぃ」
「白哉くんの兎耳姿を見たかったんでしょ?白哉君だけだと嫌がられるから、自分も飲んで、そしてボクに抱かれる‥‥‥‥」
京楽は、浮竹の中を堪能するように、ゆっくりと動いた。
「あああ、足りない。もっと激しくうう」
「そういう素直な十四郎は、かわいいよ?」
ぐちゅぐちゅと音をたてて、京楽が激しく攻めてくる。
「ひああああ、いっちゃううう」
浮竹は、京楽に兎耳をいじられながら、達していた。
「ひあん、あああ」
まだ足りないとばかりに、浮竹は京楽の背中に手を回し、自分の唇をペロリとなめた。
酷く妖艶に見えて、京楽は浮竹の好きな奥を刺激してやる。
「あああ、今度は激しいい。でも、気持ちいぃぃ」
やや乱暴に扱われても、浮竹は快感で気にならない。
「奥に、子種いっぱいあげるからね?」
「ひああああん、いっちゃうう、だめええ」
京楽は、どちゅんと奥を抉りぬいて、浮竹の最奥に子種を弾けさせる。
「ひあああ、いっってるう、春水の子種のみこみながら、いっちゃてるうう」
浮竹は、小さな兎の尻尾を揺らした。
「ここも、いじってあげないとね?」
京楽が、奥を貫いたままうさぎの尻尾をいじると、浮竹はびくんと体をはねさせた。
「あああ、そこ感じるからだめえ。またいっちゃうううう」
「兎の尻尾って、小さくてかわいいね?好きなだけいっていいよ」
「あああん!」
浮竹は、何度もオーガズムでいっていた。
しゅわあああと、しまいには潮をふいてしまう。
「やらああ、潮でたああ、ひあああ!」
「気持ちよく感じてる証でしょ?」
「うああ、春水の、中でおっきくなったぁ」
「君の淫乱な場面見せられて、ボクも興奮してるからね?」
「やらああ、俺は淫乱じゃないいい」
京楽は、浮竹の片足を肩に担いで、深く挿入する。
「ひあああん!!ああ、奥にごりごりきてるうう」
「奥、感じるんでしょ?いっぱい抉って、貫いてあげるからね?」
「ひゃあああん!!!」
奥を刺激されて、浮竹は精液を出した。同時に中いきもしていた。
「気持ちよすぎて、変になるううう」
「大丈夫、君は今えっちなことになってるだけだから」
「ひゃうん!」
尻尾をぎゅっと握られて、浮竹は体を強張らせる。
「やああ、尻尾は、尻尾はだめなのおおおお」
浮竹は、また潮をふいていた。
「気持ちいいんでしょう?いっぱい、いじってあげるからね」
「らめええええ」
浮竹は、いきすぎて呂律がまわっていなかった。
「やあああん、らめえ、おかしく、なるう。尻尾にぎうにぎらめええ」
「潮、2回もふいておきながら、今更だよ?ほら、尻尾も耳もいじってあげるから、いっちゃいなよ」
騎乗位にされて、尻尾と耳をいじられながら、浮竹は背を弓なりののけぞらせて、大きくいった。
「はぁはぁ‥‥メスイキ、もうやああああ」
浮竹は、泣き出してしまった。
京楽は、浮竹から引き抜いて、浮竹をあやす。
「ごめん、もう尻尾も耳もいじらないし、えっちなこともないから、泣き止んで?」
「春水の、ばかあああ」
「十四郎、愛してるからね」
「春水なんて嫌い!」
「そんなこと言わないで」
京楽は、浮竹を優しく抱きしめて、触れるだけのキスをする。
「ふあ‥‥‥」
浮竹のものは、まだいきたりないようで、勃ったままだった。
「えっちなことしないっていったけど、撤回。挿れないから、抜いてあげるね?いきたそうに
君のここはしてるから」
京楽の舌でなめあげられて、全体をしごかれると、浮竹はあっけなくいってしまった。
「んあああ」
「きもちよかった?」
「あ、きもちよかった‥‥‥」
浮竹は、京楽に抱きついて、続きをねだるのであった。
「浮竹、兄に話がある」
「なんだ、白哉」
白哉の頭にも、兎耳が生えていた。
「変な薬を作って、私に飲ませるのはやめてほしい。やめなないと、兄を無視する」
「ガーン。俺の白哉がまた反抗期にいいいい」
「これでは、おちおち恋次とも会えぬ」
「恋次くんなんて、殺虫剤ふきかけて殺してやるうううう」
「恋次は、虫ではないのだが」
「あああ、今度は狐耳と尻尾にしようと思ってたのに‥‥だめか」
「だめだ」
「がっくり‥‥」
白哉の言葉にこりて、浮竹は変な薬を作るのをやめた。
ただし、もったのは2か月だけで、2か月後にはまた怪しい薬を作っては、京楽と白哉に飲ませて、自分も飲むのだった。
浮竹は、とにかくこりない。
京楽と白哉も、ため息をついてそんな浮竹と付き合うのだった。
桜のあやかしと共に62
浮竹は、他の季節の王たちに、鴆の京楽の話をした。
「なんやのそれ。どんな毒でも治せるやなんてすごいやんか」
と、夏の王の平子真子が。
「一度会ってみたいですね。治癒能力持つ私としては、解毒の知識も欲しいですし」
と、秋の王の卯ノ花烈が。
「俺には関係ねぇな。毒とか無縁だし、興味ねぇ」
と冬の王の日番谷冬獅郎が。
3人の王たちは、自分の意見を述べて、季節の王の会議は終わった。
『ねぇ、桜の王。ボクのこと、誰かに話した?最近、いろんな季節の花鬼がきて、毒の治療や毒の知識を教えてくれって訪ねてくるんだよ』
「あ~。季節の王たちには話したかな」
『静かに過ごしたいから、なるべくこないようにしてほしいね。緊急とかなら仕方ないけど』
「わかった。そのように、取り計らっておく」
『それより、その猫耳と尻尾は‥‥』
鴆の京楽が、浮竹の頭に生えている猫耳と臀部にある尻尾を見た。
「ああ、猫耳と尻尾が生える薬を開発してみたのだ。一応、解毒剤もらっておこうと思って」
『君もこりないねぇ』
「ふふふふ。家に帰ったら、猫耳に尻尾はえた白哉に会えるんだ。それが楽しみでつくった。正直、京楽の猫耳と尻尾には興味ない」
『その言葉、桜鬼のボクが聞くよ悲しがるよ?』
『くすくす。かわいいな、桜の王の俺?』
「彼岸花の精霊の俺!いつからいたんだ!」
てっきりいないものだと思っていた彼岸花の精霊の浮竹は、いつの間にか鴆の京楽の隣に立っていた。
『触ってもいいか?』
「聞く前から、すでに触っているだろう」
『ふふふ、もふもふだな?耳をもふると、尻尾が揺れるんだな。きもいいか?』
「きもちいい」
『これは‥‥桜鬼の京楽の餌食になるな』
「京楽にも、猫耳と尻尾が生える薬飲ませたから、お互い様さ」
浮竹は、家で待っている京楽を思うと、複雑な気分になる。
怒られるかもしれないし、多分抱かれてしまうだろう。
「とりあえず、家に戻る。解毒剤をありがとう、鴆の京楽」
『猫耳、もっともふりたいから、後で遊びにいくな?』
「京楽と‥‥その、睦み合うかもしれないから、遊びにくるのなら、3時間ほどくらい後にしてくれ」
『お熱いことで』
『桜鬼の京楽に抱かれるお前を見てみたいが‥‥‥‥』
「絶対ダメ!結界はっておくから、きても見れないからな」
『んー、けちー』
浮竹は、異界を通って京楽のマンションにまで戻る。
浮竹は、無味無臭の猫耳と尻尾ができる薬を、性懲りもなくまた作って、昼食に混ぜた。自分も猫耳と尻尾が生えてもいいからと、こりずに。
「浮竹~。この耳と尻尾、どうにかならないの?」
「そんなことより白哉は?」
「そんなことって酷いなぁ」
「私なら、ここにいるが?」
床に黒猫の子猫姿の白哉がいた。
「白哉、人の姿に戻ってくれ。はぁはぁ」
「異様に興奮しているな、浮竹。人の姿に戻るが、興奮しすぎるなよ」
白哉は人の姿になった。
黒い猫耳と尻尾がついていた。
「かわいいいいいい。だめだ、鼻血が‥‥‥」
「浮竹、兄は本当に大丈夫なのか」
ティッシュで鼻血をふいて、浮竹は白哉の猫耳と尻尾をもふる。
「あ、だめだ、そこは弱いのだ」
「ここか?ここがいいのか?」
すっかり変態と化した浮竹が、白哉の猫耳をいじりまくる。
「浮竹、兄にも同じことをしてやる」
「ひゃああん」
「性感帯なのか?」
「そうみたいだ‥‥‥‥」
「十四郎、解毒剤飲む前に、寝室行こうか?」
浮竹を抱く気まんまなな京楽は、浮竹をお姫様抱きにして、連れていく。
「あああ、白哉、俺が戻ってくるまでそのままの姿でいてくれ。あと、解毒剤はまだ飲んじゃだめだからな。それと、恋次くんのところには行くな!絶対、京楽みたいにエロいことしようとしてくるはずだ」
「分かっている」
白哉は、子供姿の自分にまで盛ってきた恋次を、猫耳と尻尾がある状態で会いにいったら、絶対抱かれると思うので、行かないことにした。
「ああん、いい、そこおおお」
奥を貫かれて、浮竹は猫耳をもふられて、いっていた。
ゆらゆらと尻尾が揺れる。
京楽にも猫耳と尻尾があるのだが、浮竹が触っても平気な顔をしていた。
浮竹にとっては性感帯で、触られるときもちよくてぞくぞくとした。
「ボクをくわえこんで、尻尾揺らして‥‥エロいねぇ、十四郎は]
[あ、いっちゃうううう」
どちゅんと奥にきた京楽のものを締め付けながら、尻尾をいじくられて浮竹はいっていた。
「あああ、尻尾だめえええ」
「耳も、だめなんでしょ?」
そう言いながら、京楽は浮竹の耳をもふる。
「あああ、精液が、春水の精液が奥でどくどく出てるううう」
京楽は、猫耳をぴこぴこさせながら、浮竹の奥で欲望を弾けさせる。
「猫耳と尻尾、いいかもね。いつもより、十四郎がエロく見える」
「ひゃあああん、耳はだめええええ」
京楽は、性感帯と化した浮竹の猫耳をいじりまくる。
「あああ、耳はだめって、言ってるのにいいいい」
中を犯されながら、浮竹は精液を出していた。
「ひあああん、またいちゃったああ。いくのとまらないいい」
「何度でもいっていいよ?」
「春水の、ばかあああ」
京楽は、喘ぐ浮竹を抱きしめて、キスをする。
「愛してるよ、十四郎」
「ああん、もっと、中ぁ、かきまぜてえええ」
猫耳と尻尾のせいで、いつもより乱れる浮竹に、京楽は唾をごくりと飲みこむ。
「中、ボクでいっぱいにしてあげる」
「んあああああ!」
「ねぇ、いくときにゃあんって言って?」
「あ、ばかぁ、奥当たってるううう」
ごりごりと奥を抉られて、浮竹はまたいく。
「ああああ、にゃああんん、いく、いくうううう」
「よくできました。ご褒美に、猫耳いじってあげながら、君のいい場所ボクので刺激してあげる」
「ひあああああ!同時はだめえええええ」
京楽に激しく腰をぶつけられながら、京楽は浮竹の猫耳をいじる。そして、最後は浮竹のものをしごいた。
「いやああ、いくうう、いっちゃううううう」
「何度いってもいいよ?猫耳も尻尾も、今回のエッチだけだろうし。だから、楽しまなきゃね?」
「ひあん、きもちいい‥‥」
尻尾を揺らめかせて、浮竹は京楽を求めた。
「もっと、もっと、抱いて。猫耳もふっていいから、もっと犯してぇ」
「じゃあ、まだ猫耳と尻尾あるまま、しばらく過ごしてくれる?もっと今の君を味わいたい」
「あ、約束、するからぁ。だから、もっとおおお」
浮竹は快楽に弱い。
また猫耳と尻尾を生やした浮竹を抱けそうなので、京楽は浮竹を貫く。
「ああああ、ひああああ、いい」
「いっぱいきもちよくなってね?」
尻尾をさわりながら、京楽は浮竹のいい場所をこすりあげると、浮竹はまたいっていた。
「あああ、いくの、止まらないいいい。発情期になっちゃったみたいいいい。にゃああああ」
「発情期、いいねぇ。エロい十四郎も好きだよ?」
「あああ、もういきたくないのに、いっちゃうううう」
達することで、体力が削られていく。
「んああ、またいくうう。もうだめ‥‥意識が‥‥」
「最後に、たっぷり中に出してあげるからね?」
「ひああああん!!!!!」
どくんどくんと、大量の精液を注ぎ込まれて、そこで浮竹の意識は途絶えた。
「ふう、よかったよ十四郎。また、しようね?」
額にキスをして、京楽は浮竹の中から出ていく。
精液が逆流してきて、こぽりと音をたてる。
「我ながら、いっぱい出したね。今、清めてあげるから」
それから、3時間くらいして、気が付いて夕飯の準備をしていた浮竹の元を、鴆の京楽と彼岸花の浮竹が遊びにきた。
『お、約束通りまだ猫耳、尻尾ありの状態だな‥‥‥って、色気むんむんだな。しっぽりしたのか?』
「しっぽりされた。京楽に」
「十四郎、君嫌がらなかったじゃない」
「きもちよかったからな。でも、明日はしないぞ」
「えー」
『京楽の解毒剤はまだ飲まないんだな?』
「もう一度、この状態で京楽としっぽりする予定だから」
そう言ってから、自分が何を言っているかに気づいて、かーっと赤くなる。
「何を言わせるんだ!」
『いや、お前がいったんだぞ?』
『解毒剤、飲むなら1週間以内にね。そうじゃないと、また作らなきゃいけないから』
「あ、鴆の京楽すまん。1週間以内には飲む」
『じゃあ、俺も桜の王のお前をもふるぞ。気持ちよくしやろう』
「にゃああん、耳はだめえええ」
『じゃあ、尻尾は?』
「尻尾もだめえええ」
『面白い』
彼岸花の精霊の浮竹は、猫耳と尻尾をいじられて感じている浮竹を、さらに快感のふちに追い込む。
「俺、今、発情期だからぁ」
『お、俺と交わるか?』
「十四郎?」
『浮竹ぇ?』
二人の京楽に怖い顔をされて、二人はお仕置きはもうごめんだと思うのだった。
「ああ、白哉がかわいい。京楽にエロいことされても、こんな姿の白哉が見れて俺は満足だ」
『白哉もかわいいが、桜の王のお前もかわいいぞ?』
「そうだろう。俺はけっこういろいろ似あうからな。今度は、翼が生える薬でも作ろうかな。それとも、兎耳か?」
どんな目にあっても、浮竹は懲りないのであった。
「なんやのそれ。どんな毒でも治せるやなんてすごいやんか」
と、夏の王の平子真子が。
「一度会ってみたいですね。治癒能力持つ私としては、解毒の知識も欲しいですし」
と、秋の王の卯ノ花烈が。
「俺には関係ねぇな。毒とか無縁だし、興味ねぇ」
と冬の王の日番谷冬獅郎が。
3人の王たちは、自分の意見を述べて、季節の王の会議は終わった。
『ねぇ、桜の王。ボクのこと、誰かに話した?最近、いろんな季節の花鬼がきて、毒の治療や毒の知識を教えてくれって訪ねてくるんだよ』
「あ~。季節の王たちには話したかな」
『静かに過ごしたいから、なるべくこないようにしてほしいね。緊急とかなら仕方ないけど』
「わかった。そのように、取り計らっておく」
『それより、その猫耳と尻尾は‥‥』
鴆の京楽が、浮竹の頭に生えている猫耳と臀部にある尻尾を見た。
「ああ、猫耳と尻尾が生える薬を開発してみたのだ。一応、解毒剤もらっておこうと思って」
『君もこりないねぇ』
「ふふふふ。家に帰ったら、猫耳に尻尾はえた白哉に会えるんだ。それが楽しみでつくった。正直、京楽の猫耳と尻尾には興味ない」
『その言葉、桜鬼のボクが聞くよ悲しがるよ?』
『くすくす。かわいいな、桜の王の俺?』
「彼岸花の精霊の俺!いつからいたんだ!」
てっきりいないものだと思っていた彼岸花の精霊の浮竹は、いつの間にか鴆の京楽の隣に立っていた。
『触ってもいいか?』
「聞く前から、すでに触っているだろう」
『ふふふ、もふもふだな?耳をもふると、尻尾が揺れるんだな。きもいいか?』
「きもちいい」
『これは‥‥桜鬼の京楽の餌食になるな』
「京楽にも、猫耳と尻尾が生える薬飲ませたから、お互い様さ」
浮竹は、家で待っている京楽を思うと、複雑な気分になる。
怒られるかもしれないし、多分抱かれてしまうだろう。
「とりあえず、家に戻る。解毒剤をありがとう、鴆の京楽」
『猫耳、もっともふりたいから、後で遊びにいくな?』
「京楽と‥‥その、睦み合うかもしれないから、遊びにくるのなら、3時間ほどくらい後にしてくれ」
『お熱いことで』
『桜鬼の京楽に抱かれるお前を見てみたいが‥‥‥‥』
「絶対ダメ!結界はっておくから、きても見れないからな」
『んー、けちー』
浮竹は、異界を通って京楽のマンションにまで戻る。
浮竹は、無味無臭の猫耳と尻尾ができる薬を、性懲りもなくまた作って、昼食に混ぜた。自分も猫耳と尻尾が生えてもいいからと、こりずに。
「浮竹~。この耳と尻尾、どうにかならないの?」
「そんなことより白哉は?」
「そんなことって酷いなぁ」
「私なら、ここにいるが?」
床に黒猫の子猫姿の白哉がいた。
「白哉、人の姿に戻ってくれ。はぁはぁ」
「異様に興奮しているな、浮竹。人の姿に戻るが、興奮しすぎるなよ」
白哉は人の姿になった。
黒い猫耳と尻尾がついていた。
「かわいいいいいい。だめだ、鼻血が‥‥‥」
「浮竹、兄は本当に大丈夫なのか」
ティッシュで鼻血をふいて、浮竹は白哉の猫耳と尻尾をもふる。
「あ、だめだ、そこは弱いのだ」
「ここか?ここがいいのか?」
すっかり変態と化した浮竹が、白哉の猫耳をいじりまくる。
「浮竹、兄にも同じことをしてやる」
「ひゃああん」
「性感帯なのか?」
「そうみたいだ‥‥‥‥」
「十四郎、解毒剤飲む前に、寝室行こうか?」
浮竹を抱く気まんまなな京楽は、浮竹をお姫様抱きにして、連れていく。
「あああ、白哉、俺が戻ってくるまでそのままの姿でいてくれ。あと、解毒剤はまだ飲んじゃだめだからな。それと、恋次くんのところには行くな!絶対、京楽みたいにエロいことしようとしてくるはずだ」
「分かっている」
白哉は、子供姿の自分にまで盛ってきた恋次を、猫耳と尻尾がある状態で会いにいったら、絶対抱かれると思うので、行かないことにした。
「ああん、いい、そこおおお」
奥を貫かれて、浮竹は猫耳をもふられて、いっていた。
ゆらゆらと尻尾が揺れる。
京楽にも猫耳と尻尾があるのだが、浮竹が触っても平気な顔をしていた。
浮竹にとっては性感帯で、触られるときもちよくてぞくぞくとした。
「ボクをくわえこんで、尻尾揺らして‥‥エロいねぇ、十四郎は]
[あ、いっちゃうううう」
どちゅんと奥にきた京楽のものを締め付けながら、尻尾をいじくられて浮竹はいっていた。
「あああ、尻尾だめえええ」
「耳も、だめなんでしょ?」
そう言いながら、京楽は浮竹の耳をもふる。
「あああ、精液が、春水の精液が奥でどくどく出てるううう」
京楽は、猫耳をぴこぴこさせながら、浮竹の奥で欲望を弾けさせる。
「猫耳と尻尾、いいかもね。いつもより、十四郎がエロく見える」
「ひゃあああん、耳はだめええええ」
京楽は、性感帯と化した浮竹の猫耳をいじりまくる。
「あああ、耳はだめって、言ってるのにいいいい」
中を犯されながら、浮竹は精液を出していた。
「ひあああん、またいちゃったああ。いくのとまらないいい」
「何度でもいっていいよ?」
「春水の、ばかあああ」
京楽は、喘ぐ浮竹を抱きしめて、キスをする。
「愛してるよ、十四郎」
「ああん、もっと、中ぁ、かきまぜてえええ」
猫耳と尻尾のせいで、いつもより乱れる浮竹に、京楽は唾をごくりと飲みこむ。
「中、ボクでいっぱいにしてあげる」
「んあああああ!」
「ねぇ、いくときにゃあんって言って?」
「あ、ばかぁ、奥当たってるううう」
ごりごりと奥を抉られて、浮竹はまたいく。
「ああああ、にゃああんん、いく、いくうううう」
「よくできました。ご褒美に、猫耳いじってあげながら、君のいい場所ボクので刺激してあげる」
「ひあああああ!同時はだめえええええ」
京楽に激しく腰をぶつけられながら、京楽は浮竹の猫耳をいじる。そして、最後は浮竹のものをしごいた。
「いやああ、いくうう、いっちゃううううう」
「何度いってもいいよ?猫耳も尻尾も、今回のエッチだけだろうし。だから、楽しまなきゃね?」
「ひあん、きもちいい‥‥」
尻尾を揺らめかせて、浮竹は京楽を求めた。
「もっと、もっと、抱いて。猫耳もふっていいから、もっと犯してぇ」
「じゃあ、まだ猫耳と尻尾あるまま、しばらく過ごしてくれる?もっと今の君を味わいたい」
「あ、約束、するからぁ。だから、もっとおおお」
浮竹は快楽に弱い。
また猫耳と尻尾を生やした浮竹を抱けそうなので、京楽は浮竹を貫く。
「ああああ、ひああああ、いい」
「いっぱいきもちよくなってね?」
尻尾をさわりながら、京楽は浮竹のいい場所をこすりあげると、浮竹はまたいっていた。
「あああ、いくの、止まらないいいい。発情期になっちゃったみたいいいい。にゃああああ」
「発情期、いいねぇ。エロい十四郎も好きだよ?」
「あああ、もういきたくないのに、いっちゃうううう」
達することで、体力が削られていく。
「んああ、またいくうう。もうだめ‥‥意識が‥‥」
「最後に、たっぷり中に出してあげるからね?」
「ひああああん!!!!!」
どくんどくんと、大量の精液を注ぎ込まれて、そこで浮竹の意識は途絶えた。
「ふう、よかったよ十四郎。また、しようね?」
額にキスをして、京楽は浮竹の中から出ていく。
精液が逆流してきて、こぽりと音をたてる。
「我ながら、いっぱい出したね。今、清めてあげるから」
それから、3時間くらいして、気が付いて夕飯の準備をしていた浮竹の元を、鴆の京楽と彼岸花の浮竹が遊びにきた。
『お、約束通りまだ猫耳、尻尾ありの状態だな‥‥‥って、色気むんむんだな。しっぽりしたのか?』
「しっぽりされた。京楽に」
「十四郎、君嫌がらなかったじゃない」
「きもちよかったからな。でも、明日はしないぞ」
「えー」
『京楽の解毒剤はまだ飲まないんだな?』
「もう一度、この状態で京楽としっぽりする予定だから」
そう言ってから、自分が何を言っているかに気づいて、かーっと赤くなる。
「何を言わせるんだ!」
『いや、お前がいったんだぞ?』
『解毒剤、飲むなら1週間以内にね。そうじゃないと、また作らなきゃいけないから』
「あ、鴆の京楽すまん。1週間以内には飲む」
『じゃあ、俺も桜の王のお前をもふるぞ。気持ちよくしやろう』
「にゃああん、耳はだめえええ」
『じゃあ、尻尾は?』
「尻尾もだめえええ」
『面白い』
彼岸花の精霊の浮竹は、猫耳と尻尾をいじられて感じている浮竹を、さらに快感のふちに追い込む。
「俺、今、発情期だからぁ」
『お、俺と交わるか?』
「十四郎?」
『浮竹ぇ?』
二人の京楽に怖い顔をされて、二人はお仕置きはもうごめんだと思うのだった。
「ああ、白哉がかわいい。京楽にエロいことされても、こんな姿の白哉が見れて俺は満足だ」
『白哉もかわいいが、桜の王のお前もかわいいぞ?』
「そうだろう。俺はけっこういろいろ似あうからな。今度は、翼が生える薬でも作ろうかな。それとも、兎耳か?」
どんな目にあっても、浮竹は懲りないのであった。
桜のあやかしと共に61
「前回のリベンジだ」
浮竹は、前に女体化するという怪しい薬を作って、皆で飲んでしまい、10日ほど女性として過ごさねばいけなかった。
もう、怪しい薬はこりて作らないだろうと、浮竹のマンドラゴラを植えている畑も、京楽は放置しっぱなしであった。
甘かった。
浮竹は、マンドラゴラを基本に、また西洋の魔女からドラゴンの血と世界樹の雫を手に入れて、そこに人間の処女の血(西洋の吸血鬼からわけてもらった)をぶちこみ、モレ草もいれた。
今回のモレ草は、その効果を発揮しないように調合した。
あといろんな薬草や液体を混ぜて、虹色に輝く液体を作り出す。
「完成だ。若返りの薬っていうか、子供になる薬。これを京楽と白哉に飲ませよう」
くくくと、邪悪に微笑む浮竹がそこにいた。
「京楽、白哉、お茶にしないか」
「いいけど‥‥そのカップの中のお茶、なんで虹色に輝いてるの?」
京楽が、女体化の件があったので、警戒していた。
「俺が作った疲労回復のお茶だ!」
「どれ、もらおう」
白哉がまず飲んだ。
何も起こらない。
「じゃあ、ボクも‥‥‥なんて言うと思った?」
京楽は、虹色のお茶を口に含むと、口移しで浮竹の飲ませた。
「ぎゃあああああ。なんちゅーことしてくれるんだ!お前を子供にするつもりが!」
ぼふんと音をたてて、まずは白哉が8歳くらいの子供になった。都合のいいことに、衣服も縮んでいた。
「もぎゃああ、俺まで子供にいいいい」
浮竹も、ぼふんと音をたてて子供になる。
「十四郎?マンドラゴラ、全部処分するね?」
「うわあああ、やめてくれええ。丹精こめて育てたんだ。いろんな薬を作る基本になるんだぞ」
「余計、放置できないね。ボクを子供にしてどうするつもりだったのさ」
「そりゃ、かいわがるに決まっているだろう」
「浮竹、兄のせいで私まで子供になったのだが」
白哉は、まるでビスクドールのようなかわいい女の子に見えた。浮竹も、女の子に見える。
「言っておくが、こんな見た目でも男のままだからな」
「浮竹、兄は‥‥」
「おお、白哉かわいい。写真とろう、写真」
「かわいいのは、浮竹、兄だ」
白哉は、困ったように浮竹と手を繋ぐ。
「十四郎、あんまり白哉くんを巻き込んでいると、反抗期くるよ」
「俺の白哉に反抗期など存在しない」
「反抗期をしていいのなら、する。浮竹を放置して、恋次のところに行ってくる」
「うわあああん、俺の白哉が反抗期にいいいい」
白哉は、最低限の荷物だけをもって、35階のベランダの窓から飛び降りていった。
「だから、何故に飛び降りるの。玄関使ってよ」
浮竹は、京楽の意識が白哉に向いている隙に、逃げだそうとして捕まえられた。
「十四郎、どこに行くつもり?」
「鴆の京楽に、解毒剤作りにもらいに‥‥‥」
「ふふふ、ボクがこんなにかわいくなった十四郎を、すぐに元に戻すとでも?」
「京楽、おちつけ!もぎゃああ、ひげがいたいいいい」
京楽に頬ずりされて、浮竹は悲鳴をあげる。
「さぁ、洋服買いにいこうか」
「簡便してくれええ」
京楽は、浮竹を抱き上げて、ショッピングセンターに出かける。
「あらかわいい。親子かしら」
そんな通りすがりの言葉を聞いて、京楽がクスクス笑う。
「ボクたち、恋人同士なのに、今は親子に見えるみたい」
「そんなことはどうでもいい。鴆の京楽のところにいかないと、解毒剤ないんだぞ」
「ふふふ、せかっくこんなにかわいくなったんだから、楽しませてよ」
京楽は、子供服のコーナーにくると、あれだこれだと、浮竹を着せ替え人形状態にする。
「京楽、まさか全部買うのか?」
「そうだよ」
「解毒剤を飲んだら、もう着れないんだぞ」
「その時は、児童施設にでも寄付するよ」
京楽は、クレジットカードで一括払いでいろんな服を買った。
「で、なんでワンピースなんだ!俺は女の子じゃないぞ!」
「女の子みたいにかわいいから、ついね。長い髪はツインテールにしよう」
京楽の好き放題にさせられて、浮竹はストレスが溜まっていく。
なので、子供であることを楽しむことにした。
「遊園地いきたい、京楽」
「いいよ。行こうか」
子供料金で電車を乗り継ぎ、遊園地にくるとまずはメリーゴーランドに京楽と一緒に乗った。
「ジェットコースターに乗ろう」
「ボク、ジェットコースターはちょっと‥‥‥」
「大人になったら、お前にちょめちょめしてやる」
「まじで?乗る」
浮竹は、ちょろいなと思った。
あとで大変な目にあうのは浮竹なのだが、この時はもう思考も、大人に戻ったらということが概念から消えていた。
昼過ぎになり、レストランに行き、お子様ランチを食べる。
浮竹は、けっこう子供をエンジョイしていた。
「次は映画館に行こう。子供料金で見れる」
ちなみに、京楽はジェットコースターに乗って酔い、グロッキー状態をやっと脱した。
浮竹は、前から見たいと思っていたアニメの映画を見て、感動シーンで泣いていた。
「うううう、アンソニー!」
「キャサリンのほうがかわいそうしょ」
映画の感想を言い合い、夕食も浮竹が子供になってしまったので、レストランでとることにした。
「ホテル、予約してあるから。ちょめちょめしてくれるんでしょう?」
「な、大人に戻ったらだ!こんないたいけな子供を毒牙にかける気か」
「ボクはショタコンじゃないけど、浮竹ならいける」
「許さないからな。性的なことをしたら、1か月禁欲だ!」
「けち」
「けち、じゃないだろ」
ちなみに、泊まったホテルは高級ホテルで、部屋はスイートルームだった。
「ベッドがふかふかだ!」
「君を抱けないのはつらいね。明日、鴆のボクのところにいって、解毒剤作ってもらおうか」
「あ、白夜の分もな」
そうして次の日になり、浮竹と京楽は、キスマークをつけて怒って帰ってきた白哉と一緒に、裏山にいる鴆の京楽のところに行った。
『おやまぁ、かわいい姿になっちゃって』
彼岸花の精霊の浮竹もいた。
『かわいいな、桜の王の俺。子供用の着物もあるぞ」
解毒剤を作るまでの間、浮竹は彼岸花の精霊の浮竹に、着せ替え人形にされた。白哉は結界をはって、かたくなに拒絶した。
「浮竹、兄の作る薬はろくなものがないな。恋次のやつ、子供だというのに盛って襲いかかってきおった。桜の術でボコボコにして帰ってきた」
「白哉、反抗期は終わったか?」
「忘れていた。今日は、もう兄とは口をきかぬ」
「ガーン」
浮竹は大きなショックそ受ける。
『解毒剤、できたよ』
「うわ、ボコボコ泡立ってる‥‥‥まずそうだな?」
『文句いわないで、飲みなさい。飲まないと、そのままもとに戻れないよ』
「それは困る」
「同じく」
浮竹と白哉は、真っ黒なボコボコと泡立つ解毒剤を飲んで、気絶した。
「気絶しちゃったよ?」
『すぐに気が付くよ。その頃には大人に戻っているはずだよ』
数分経ち、浮竹と白哉は無事元の大人の姿に戻って、意識を回復させた。
『つまらない。もっと、子供の桜の王で遊びたかったのに』
彼岸花の精霊の浮竹は、つまらなさそうにする。
「まぁ、薬は実はここにまだあるんだ」
『俺が飲んでみる』
『ちょっと、浮竹!?』
『京楽は見たくないのか?子供の姿になったかわいい俺を。解毒剤はあるんだし、いいだろう?』
そう言って、彼岸花の精霊の浮竹は、薬を飲んで子供になった。
『おお、これはおもしろい。でも、京楽は状態異常を無効化するから、子供にはなれないんだな』
『浮竹、かわいいのは分かったから、元に戻って。ボクの理性がもちそうにないよ』
『ふふふ、いいんだぞ?子供の俺を抱いても』
浮竹と京楽と白哉がひそひそと話す。
「ショタコンだ」
「子供相手に」
「性犯罪だ」
『あああ、もう、早く元に戻って、浮竹!』
その後、浮竹が元に戻る姿を見届けずに、3人は家に帰還する。
「今度は、猫耳と尻尾が生える薬でも作ろうかなぁ」
「十四郎、君もこりないねぇ」
「おもしろいから、いいじゃないか。なぁ、白哉」
白哉は、浮竹を無視した。
それに酷いショックを受けて、浮竹はもう白哉を変な薬には巻き込まないようにしようと思うのだった。
あくまで、思うだけ。
浮竹は、こりない。
それが桜の王の浮竹であった。
浮竹は、前に女体化するという怪しい薬を作って、皆で飲んでしまい、10日ほど女性として過ごさねばいけなかった。
もう、怪しい薬はこりて作らないだろうと、浮竹のマンドラゴラを植えている畑も、京楽は放置しっぱなしであった。
甘かった。
浮竹は、マンドラゴラを基本に、また西洋の魔女からドラゴンの血と世界樹の雫を手に入れて、そこに人間の処女の血(西洋の吸血鬼からわけてもらった)をぶちこみ、モレ草もいれた。
今回のモレ草は、その効果を発揮しないように調合した。
あといろんな薬草や液体を混ぜて、虹色に輝く液体を作り出す。
「完成だ。若返りの薬っていうか、子供になる薬。これを京楽と白哉に飲ませよう」
くくくと、邪悪に微笑む浮竹がそこにいた。
「京楽、白哉、お茶にしないか」
「いいけど‥‥そのカップの中のお茶、なんで虹色に輝いてるの?」
京楽が、女体化の件があったので、警戒していた。
「俺が作った疲労回復のお茶だ!」
「どれ、もらおう」
白哉がまず飲んだ。
何も起こらない。
「じゃあ、ボクも‥‥‥なんて言うと思った?」
京楽は、虹色のお茶を口に含むと、口移しで浮竹の飲ませた。
「ぎゃあああああ。なんちゅーことしてくれるんだ!お前を子供にするつもりが!」
ぼふんと音をたてて、まずは白哉が8歳くらいの子供になった。都合のいいことに、衣服も縮んでいた。
「もぎゃああ、俺まで子供にいいいい」
浮竹も、ぼふんと音をたてて子供になる。
「十四郎?マンドラゴラ、全部処分するね?」
「うわあああ、やめてくれええ。丹精こめて育てたんだ。いろんな薬を作る基本になるんだぞ」
「余計、放置できないね。ボクを子供にしてどうするつもりだったのさ」
「そりゃ、かいわがるに決まっているだろう」
「浮竹、兄のせいで私まで子供になったのだが」
白哉は、まるでビスクドールのようなかわいい女の子に見えた。浮竹も、女の子に見える。
「言っておくが、こんな見た目でも男のままだからな」
「浮竹、兄は‥‥」
「おお、白哉かわいい。写真とろう、写真」
「かわいいのは、浮竹、兄だ」
白哉は、困ったように浮竹と手を繋ぐ。
「十四郎、あんまり白哉くんを巻き込んでいると、反抗期くるよ」
「俺の白哉に反抗期など存在しない」
「反抗期をしていいのなら、する。浮竹を放置して、恋次のところに行ってくる」
「うわあああん、俺の白哉が反抗期にいいいい」
白哉は、最低限の荷物だけをもって、35階のベランダの窓から飛び降りていった。
「だから、何故に飛び降りるの。玄関使ってよ」
浮竹は、京楽の意識が白哉に向いている隙に、逃げだそうとして捕まえられた。
「十四郎、どこに行くつもり?」
「鴆の京楽に、解毒剤作りにもらいに‥‥‥」
「ふふふ、ボクがこんなにかわいくなった十四郎を、すぐに元に戻すとでも?」
「京楽、おちつけ!もぎゃああ、ひげがいたいいいい」
京楽に頬ずりされて、浮竹は悲鳴をあげる。
「さぁ、洋服買いにいこうか」
「簡便してくれええ」
京楽は、浮竹を抱き上げて、ショッピングセンターに出かける。
「あらかわいい。親子かしら」
そんな通りすがりの言葉を聞いて、京楽がクスクス笑う。
「ボクたち、恋人同士なのに、今は親子に見えるみたい」
「そんなことはどうでもいい。鴆の京楽のところにいかないと、解毒剤ないんだぞ」
「ふふふ、せかっくこんなにかわいくなったんだから、楽しませてよ」
京楽は、子供服のコーナーにくると、あれだこれだと、浮竹を着せ替え人形状態にする。
「京楽、まさか全部買うのか?」
「そうだよ」
「解毒剤を飲んだら、もう着れないんだぞ」
「その時は、児童施設にでも寄付するよ」
京楽は、クレジットカードで一括払いでいろんな服を買った。
「で、なんでワンピースなんだ!俺は女の子じゃないぞ!」
「女の子みたいにかわいいから、ついね。長い髪はツインテールにしよう」
京楽の好き放題にさせられて、浮竹はストレスが溜まっていく。
なので、子供であることを楽しむことにした。
「遊園地いきたい、京楽」
「いいよ。行こうか」
子供料金で電車を乗り継ぎ、遊園地にくるとまずはメリーゴーランドに京楽と一緒に乗った。
「ジェットコースターに乗ろう」
「ボク、ジェットコースターはちょっと‥‥‥」
「大人になったら、お前にちょめちょめしてやる」
「まじで?乗る」
浮竹は、ちょろいなと思った。
あとで大変な目にあうのは浮竹なのだが、この時はもう思考も、大人に戻ったらということが概念から消えていた。
昼過ぎになり、レストランに行き、お子様ランチを食べる。
浮竹は、けっこう子供をエンジョイしていた。
「次は映画館に行こう。子供料金で見れる」
ちなみに、京楽はジェットコースターに乗って酔い、グロッキー状態をやっと脱した。
浮竹は、前から見たいと思っていたアニメの映画を見て、感動シーンで泣いていた。
「うううう、アンソニー!」
「キャサリンのほうがかわいそうしょ」
映画の感想を言い合い、夕食も浮竹が子供になってしまったので、レストランでとることにした。
「ホテル、予約してあるから。ちょめちょめしてくれるんでしょう?」
「な、大人に戻ったらだ!こんないたいけな子供を毒牙にかける気か」
「ボクはショタコンじゃないけど、浮竹ならいける」
「許さないからな。性的なことをしたら、1か月禁欲だ!」
「けち」
「けち、じゃないだろ」
ちなみに、泊まったホテルは高級ホテルで、部屋はスイートルームだった。
「ベッドがふかふかだ!」
「君を抱けないのはつらいね。明日、鴆のボクのところにいって、解毒剤作ってもらおうか」
「あ、白夜の分もな」
そうして次の日になり、浮竹と京楽は、キスマークをつけて怒って帰ってきた白哉と一緒に、裏山にいる鴆の京楽のところに行った。
『おやまぁ、かわいい姿になっちゃって』
彼岸花の精霊の浮竹もいた。
『かわいいな、桜の王の俺。子供用の着物もあるぞ」
解毒剤を作るまでの間、浮竹は彼岸花の精霊の浮竹に、着せ替え人形にされた。白哉は結界をはって、かたくなに拒絶した。
「浮竹、兄の作る薬はろくなものがないな。恋次のやつ、子供だというのに盛って襲いかかってきおった。桜の術でボコボコにして帰ってきた」
「白哉、反抗期は終わったか?」
「忘れていた。今日は、もう兄とは口をきかぬ」
「ガーン」
浮竹は大きなショックそ受ける。
『解毒剤、できたよ』
「うわ、ボコボコ泡立ってる‥‥‥まずそうだな?」
『文句いわないで、飲みなさい。飲まないと、そのままもとに戻れないよ』
「それは困る」
「同じく」
浮竹と白哉は、真っ黒なボコボコと泡立つ解毒剤を飲んで、気絶した。
「気絶しちゃったよ?」
『すぐに気が付くよ。その頃には大人に戻っているはずだよ』
数分経ち、浮竹と白哉は無事元の大人の姿に戻って、意識を回復させた。
『つまらない。もっと、子供の桜の王で遊びたかったのに』
彼岸花の精霊の浮竹は、つまらなさそうにする。
「まぁ、薬は実はここにまだあるんだ」
『俺が飲んでみる』
『ちょっと、浮竹!?』
『京楽は見たくないのか?子供の姿になったかわいい俺を。解毒剤はあるんだし、いいだろう?』
そう言って、彼岸花の精霊の浮竹は、薬を飲んで子供になった。
『おお、これはおもしろい。でも、京楽は状態異常を無効化するから、子供にはなれないんだな』
『浮竹、かわいいのは分かったから、元に戻って。ボクの理性がもちそうにないよ』
『ふふふ、いいんだぞ?子供の俺を抱いても』
浮竹と京楽と白哉がひそひそと話す。
「ショタコンだ」
「子供相手に」
「性犯罪だ」
『あああ、もう、早く元に戻って、浮竹!』
その後、浮竹が元に戻る姿を見届けずに、3人は家に帰還する。
「今度は、猫耳と尻尾が生える薬でも作ろうかなぁ」
「十四郎、君もこりないねぇ」
「おもしろいから、いいじゃないか。なぁ、白哉」
白哉は、浮竹を無視した。
それに酷いショックを受けて、浮竹はもう白哉を変な薬には巻き込まないようにしようと思うのだった。
あくまで、思うだけ。
浮竹は、こりない。
それが桜の王の浮竹であった。
桜のあやかしと共に60
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は、住んでい山が山火事になって、隠れることができないので次の住処を探すまで、京楽の家に居候するとこになった。
鴆の京楽はいいとして、京楽にとって彼岸花の精霊の浮竹は浮竹の浮気相手なので、警戒していた。
『ふふふ、そんなに警戒しなくても、桜の王の俺をどうにかはしないぞ』
「ほんとにぃ~?」
ジト目で京楽は、彼岸花の精霊の浮竹を見る。
『ふふふふ』
彼岸花の精霊は、怪しく微笑む。妖艶でとても綺麗だった。
「彼岸花の精霊の浮竹は、浮竹と違ってまたおもしろいな」
白哉がそんなことを言う。
『白哉、俺と一緒に‥‥』
「だめだめだめえええ!白哉は俺の!いくら彼岸花の精霊の俺でもだめ!」
『いや、一緒に料理の手伝いをしようと言おうとしただけだぞ?』
クスクスと、彼岸花の精霊の浮竹は笑う。
対して、浮竹はかーっと赤くなった。
「浮竹?どうしたのだ」
「な、なんでもない」
『桜の王、今夜‥‥‥』
「だめだよだめだよ!浮竹はボクのものだからね!」
『いや、今夜夜更かしをしようと言おうとしただけなのだが?』
クスクスと彼岸花の精霊の浮竹はまた笑った。
京楽は、ジト目で彼岸花の精霊の浮竹を見る。
「君、わざとでしょ」
「ああ、ばれてしまったか」
「ちょっと鴆のボク!この子なんとかしてよ」
『はいはい。浮竹、おとなしくしておこうね?問題を起こしたら、もう料理作ってやらないよ?」
『はーい。おとなしくする』
さすがに鴆の京楽の言葉はきいたみたいで、彼岸花の精霊の浮竹は、おとなしくコーラを飲んで、ポテチを食べて、テレビを見始める。
「この箱の中に人がいるのか?」
テレビ番組を見たことのない彼岸花の精霊の浮竹は現世に疎い。
「これはテレビと言ってな‥‥‥」
彼岸花の精霊の浮竹は、何度か京楽の家に遊びにきたが、家電製品については尋ねたことがなかった。
「こっちが冷蔵庫。こっちが電子レンジ、洗濯機、掃除機‥‥‥だいたい、こんなところか?」
浮竹が家電製品について、あらかた説明すると、彼岸花の精霊の浮竹は、洗濯機に興味をもったようだった。
『俺の服、洗ってもいいか?』
「ああ、いいぞ」
彼岸花の精霊の浮竹は、浮竹からもらったいくつかの洋服のうちの一枚を洗濯機に放り込んで、洗剤をいれて洗濯機をまわそうとする。
「洗剤いれすぎ!洗濯物はそれだけだともったいない」
『うーん、うまくいかないな。現世のものは便利だが、難しいな』
『浮竹、おとなしくしてなさい。白哉くんと桜の王と格闘ゲームでもしてなさい』
鴆の京楽がそう言うと。
『ふふ、コテンパンにしてやる』
「なに。俺に勝つつもりか?これでも強いんだぞ」
「浮竹は強い。無駄なところで才能がある」
「白哉、それ誉め言葉になってない」
浮竹が、悲しそうだった。
『よし、じゃあ勝負だ!』
「望むところだ」
「彼岸花の精霊の浮竹、兄とは格闘ゲームをしたことがあったな」
『ああ、あったな』
「あれとは別のゲームだ」
『お、楽しみだな!』
3人がゲームでわいわいわいしている間に、鴆の京楽は昼ごはんを、京楽は掃除をしだした。
3人とも、手伝う気はないらしい。
京楽達は、仲がいいのはいいことなので、とりあえず放置しておくことにした。
『ふふふふ、勝ったぞ?』
「くそおお、負けたあああ」
「彼岸花の精霊の浮竹は本当に初心者か?あの浮竹にかってしまうとは」
『よし、負けたやつは罰ゲームだ』
「なに、そんなこと聞いてないぞ」
「同じく」
『負けた二人は、化粧をして女の服を着ること』
「なんだそれは」
「なぜ、女装などせねばならぬ」
『いいから、前に女体化した時に服を買っていたんだろう?男性でも入れるサイズの服があるだろうからそれを着ること。化粧は俺がする』
彼岸花の精霊の浮竹はのりのりで、浮竹と白哉は、仕方なく使っていない部屋のクローゼットにしまっていた女性ものの衣服を着て、帰ってきた。
スカートはいやなので、ズボンの衣服だった。
女性ものだが、男性が着てもさほど違和感はなかった。
『じゃあ、まずは白哉から化粧するな?』
「あまり派手にするなよ。兄の腕がどんなものか分からぬが」
白夜の顔に白粉をはたき、頬にピンクのチークを少し、唇に紅をさして完成だった。
「白哉、綺麗だぞ。俺のお嫁さんになってくれ」
「浮竹、兄とは兄弟だ。兄弟同士で結婚はできぬ」
「ぬああああ、そうだったあああ」
次に浮竹が化粧された。美人度が2倍以上になっていて、白哉とならぶと、とても綺麗で美しい女性にしか見えなかった。
『京楽、それに桜鬼の京楽、見てくれ』
彼岸花の精霊の浮竹は、自分の力作を二人に見せた。
「十四郎、綺麗だよ。白哉くんも綺麗だね」
『男性というのが疑わしいくらいに似合っているね』
「それで彼岸花の精霊の俺、いつまでこの恰好でいなきゃいけないんだ?」
「今日中ずっと」
「外にでれぬな」
「買い物に行きたいんだ‥‥‥京楽に任せるか」
浮竹と白哉は女体化したこともあり、女装にそれほど抵抗感はないようだった。
スカートをはいているわけじゃないので、余計にだ。
『京楽も、鴆の京楽も格闘ゲームをしないか』
『負けたら女装なんでしょ?遠慮しておくよ』
「ボクも」
『大丈夫だ、お前たちはむさくるしいから、女装はなしだ』
「むさ苦しい‥‥‥悲しい」
『ボクも』
結局二人も格闘ゲームをして、彼岸花の精霊の浮竹にこてんぱんにやられて、悔しがる。
「なぁ、二人とも、彼岸花の精霊の浮竹は格闘ゲームのほぼ初心者には見えないだろう?」
浮竹が問いかけると、二人は頷いた。
「冥界に格闘ゲームありそうなかんじだな」
『ふ、冥界には何もない。ただ彼岸花の花畑と三途の川しかない。こんな楽しいものがあったら、冥界も好きになれそうなのだがな』
彼岸花の精霊の浮竹は、少し悲しそうに微笑む。
それから、白哉は一人でRPGのゲームをはじめてしまった。
彼岸花の精霊の浮竹はそれを見て楽しんでいて、鴆の京楽も一緒に画面を見ていた。
「十四郎‥‥‥寝室に行こう?」
浮竹の女装に興奮した京楽は、やる気満々だった。
「家事は全部すんだのか?」
「うん。鴆のボクが食事も用意してくれたから」
「居候がいるのに盛るのか」
「君がそんな恰好をするからだよ」
結局、浮竹と京楽は結界をはってしっぽりした。
遺された三人は、顔を見合わせて、お盛んだなぁと、小さくため息をつくのであった。
鴆の京楽はいいとして、京楽にとって彼岸花の精霊の浮竹は浮竹の浮気相手なので、警戒していた。
『ふふふ、そんなに警戒しなくても、桜の王の俺をどうにかはしないぞ』
「ほんとにぃ~?」
ジト目で京楽は、彼岸花の精霊の浮竹を見る。
『ふふふふ』
彼岸花の精霊は、怪しく微笑む。妖艶でとても綺麗だった。
「彼岸花の精霊の浮竹は、浮竹と違ってまたおもしろいな」
白哉がそんなことを言う。
『白哉、俺と一緒に‥‥』
「だめだめだめえええ!白哉は俺の!いくら彼岸花の精霊の俺でもだめ!」
『いや、一緒に料理の手伝いをしようと言おうとしただけだぞ?』
クスクスと、彼岸花の精霊の浮竹は笑う。
対して、浮竹はかーっと赤くなった。
「浮竹?どうしたのだ」
「な、なんでもない」
『桜の王、今夜‥‥‥』
「だめだよだめだよ!浮竹はボクのものだからね!」
『いや、今夜夜更かしをしようと言おうとしただけなのだが?』
クスクスと彼岸花の精霊の浮竹はまた笑った。
京楽は、ジト目で彼岸花の精霊の浮竹を見る。
「君、わざとでしょ」
「ああ、ばれてしまったか」
「ちょっと鴆のボク!この子なんとかしてよ」
『はいはい。浮竹、おとなしくしておこうね?問題を起こしたら、もう料理作ってやらないよ?」
『はーい。おとなしくする』
さすがに鴆の京楽の言葉はきいたみたいで、彼岸花の精霊の浮竹は、おとなしくコーラを飲んで、ポテチを食べて、テレビを見始める。
「この箱の中に人がいるのか?」
テレビ番組を見たことのない彼岸花の精霊の浮竹は現世に疎い。
「これはテレビと言ってな‥‥‥」
彼岸花の精霊の浮竹は、何度か京楽の家に遊びにきたが、家電製品については尋ねたことがなかった。
「こっちが冷蔵庫。こっちが電子レンジ、洗濯機、掃除機‥‥‥だいたい、こんなところか?」
浮竹が家電製品について、あらかた説明すると、彼岸花の精霊の浮竹は、洗濯機に興味をもったようだった。
『俺の服、洗ってもいいか?』
「ああ、いいぞ」
彼岸花の精霊の浮竹は、浮竹からもらったいくつかの洋服のうちの一枚を洗濯機に放り込んで、洗剤をいれて洗濯機をまわそうとする。
「洗剤いれすぎ!洗濯物はそれだけだともったいない」
『うーん、うまくいかないな。現世のものは便利だが、難しいな』
『浮竹、おとなしくしてなさい。白哉くんと桜の王と格闘ゲームでもしてなさい』
鴆の京楽がそう言うと。
『ふふ、コテンパンにしてやる』
「なに。俺に勝つつもりか?これでも強いんだぞ」
「浮竹は強い。無駄なところで才能がある」
「白哉、それ誉め言葉になってない」
浮竹が、悲しそうだった。
『よし、じゃあ勝負だ!』
「望むところだ」
「彼岸花の精霊の浮竹、兄とは格闘ゲームをしたことがあったな」
『ああ、あったな』
「あれとは別のゲームだ」
『お、楽しみだな!』
3人がゲームでわいわいわいしている間に、鴆の京楽は昼ごはんを、京楽は掃除をしだした。
3人とも、手伝う気はないらしい。
京楽達は、仲がいいのはいいことなので、とりあえず放置しておくことにした。
『ふふふふ、勝ったぞ?』
「くそおお、負けたあああ」
「彼岸花の精霊の浮竹は本当に初心者か?あの浮竹にかってしまうとは」
『よし、負けたやつは罰ゲームだ』
「なに、そんなこと聞いてないぞ」
「同じく」
『負けた二人は、化粧をして女の服を着ること』
「なんだそれは」
「なぜ、女装などせねばならぬ」
『いいから、前に女体化した時に服を買っていたんだろう?男性でも入れるサイズの服があるだろうからそれを着ること。化粧は俺がする』
彼岸花の精霊の浮竹はのりのりで、浮竹と白哉は、仕方なく使っていない部屋のクローゼットにしまっていた女性ものの衣服を着て、帰ってきた。
スカートはいやなので、ズボンの衣服だった。
女性ものだが、男性が着てもさほど違和感はなかった。
『じゃあ、まずは白哉から化粧するな?』
「あまり派手にするなよ。兄の腕がどんなものか分からぬが」
白夜の顔に白粉をはたき、頬にピンクのチークを少し、唇に紅をさして完成だった。
「白哉、綺麗だぞ。俺のお嫁さんになってくれ」
「浮竹、兄とは兄弟だ。兄弟同士で結婚はできぬ」
「ぬああああ、そうだったあああ」
次に浮竹が化粧された。美人度が2倍以上になっていて、白哉とならぶと、とても綺麗で美しい女性にしか見えなかった。
『京楽、それに桜鬼の京楽、見てくれ』
彼岸花の精霊の浮竹は、自分の力作を二人に見せた。
「十四郎、綺麗だよ。白哉くんも綺麗だね」
『男性というのが疑わしいくらいに似合っているね』
「それで彼岸花の精霊の俺、いつまでこの恰好でいなきゃいけないんだ?」
「今日中ずっと」
「外にでれぬな」
「買い物に行きたいんだ‥‥‥京楽に任せるか」
浮竹と白哉は女体化したこともあり、女装にそれほど抵抗感はないようだった。
スカートをはいているわけじゃないので、余計にだ。
『京楽も、鴆の京楽も格闘ゲームをしないか』
『負けたら女装なんでしょ?遠慮しておくよ』
「ボクも」
『大丈夫だ、お前たちはむさくるしいから、女装はなしだ』
「むさ苦しい‥‥‥悲しい」
『ボクも』
結局二人も格闘ゲームをして、彼岸花の精霊の浮竹にこてんぱんにやられて、悔しがる。
「なぁ、二人とも、彼岸花の精霊の浮竹は格闘ゲームのほぼ初心者には見えないだろう?」
浮竹が問いかけると、二人は頷いた。
「冥界に格闘ゲームありそうなかんじだな」
『ふ、冥界には何もない。ただ彼岸花の花畑と三途の川しかない。こんな楽しいものがあったら、冥界も好きになれそうなのだがな』
彼岸花の精霊の浮竹は、少し悲しそうに微笑む。
それから、白哉は一人でRPGのゲームをはじめてしまった。
彼岸花の精霊の浮竹はそれを見て楽しんでいて、鴆の京楽も一緒に画面を見ていた。
「十四郎‥‥‥寝室に行こう?」
浮竹の女装に興奮した京楽は、やる気満々だった。
「家事は全部すんだのか?」
「うん。鴆のボクが食事も用意してくれたから」
「居候がいるのに盛るのか」
「君がそんな恰好をするからだよ」
結局、浮竹と京楽は結界をはってしっぽりした。
遺された三人は、顔を見合わせて、お盛んだなぁと、小さくため息をつくのであった。
桜のあやかしと共に外伝 白哉と恋次
白哉には、恋人がいた。
恋人は、人間だった。しかも、あやかし退治をする術者で、いわゆる天敵だった。
だが、恋次が亡き妻であった緋真の生まれ変わりと知って、白哉は恋次を好きになり、恋次も前世の記憶を少し残していて、白哉のことが好きだった。
恋次は、阿散井家の一族の中でも特に優れた術者であった。
同時にに式神を50体ほど操れる技量の持ち主であった。
そんな恋次と、白哉は契約を結び、同じ時間を生きると誓いあった。桜の精霊である浮竹は今200歳を少しこしたくらいで、まだまだあやかしの中では若いほうだった。
人間は100年生きることもできない者がほとんどだ。医療の発達により、平均寿命は80歳をこしているが、それでもあやかしから見れば短命であった。
白哉には、兄がいた。
苗字が違うが、浮竹十四郎といって、春の桜の王であり、四季の王でもあった。浮竹は5千歳を生きている、古いあやかしであった。
異界にある桜の大樹の本体から株分けされた桜が、白夜だった。
本体の桜は、浮竹と同じように異界にある。
現世にも、桜のあやかしとして生きるために、公園の仮初の桜が白哉であった。同じ公園に、浮竹の桜もあった。
浮竹は自慢の兄であったが、過保護すぎて、かなりのブラコンであった。
浮竹は、恋次のことをハエがたかってるとか、かさかさしてるとか、ゴキブリのようにたとえて、好きでなかった。
浮竹いわく。
「白哉には清いままでいてほしかった」
だそうだ。
すでに恋次と何度も肉体関係を結んでいるので、もうとっくに清くなどないが、浮竹はそれでも白哉は清いといって、譲らなかった。
「白哉、恋次くんとはうまくいっているのか?俺としては破局してほしい」
そんなことを言う浮竹には、京楽という愛する者がいる。「春」という昔浮竹の恋人であった者の生まれ変わりで、反魂で蘇った「春」と京楽は一つになり、今に至る。
あやかしに落ちてまで、京楽は浮竹を愛した。
はたして、自分にはそれほどの愛はあるのだろうか。
考えてみても、分からなかった。
「恋次」
「どうしたんすか」
「愛している」
「俺も愛してます、白哉さん。その今日いいっすか?」
「何がだ」
「だから、抱いていいっすかって聞いてるんです」
「恋次の好きなようにすればよい」
そう答えると、恋次は顔を輝かせて、白哉を抱きしめた。
「絶対に、幸せにしてみせます」
「私にはそなたがいる。それだけで、十分幸せだ」
白哉は、阿散井一門の者からは恋次の式神として見られていた。
恋次の恋人であるあやかしだと知れれば、祓われかねない。そんな危険をおかしてまでも、白夜は恋次の恋人でありたかった。
「はああ!!!」
恋次に突き上げられて、いつもは静かで穏やかな白哉は乱れた。
「あああ!」
奥をごりごりと抉られて、いってしまっていた。
「白哉さん、中に出しますよ」
「うあ、あ」
いつも冷静でクールビューティーの白哉は、恋次に抱かれると煽情的になる。
淫らで、美しかった。
「恋次、キスを」
ねだられて、恋次は白哉にディープキスをする。
互いの舌を絡ませあいながら、上や下になったりした。
「これで最後です」
「はああああ。あ、もう、私も限界だ」
恋次に子種を胎の奥に注がれて、白哉は意識を手放した。
白夜が起きると、そこは恋次の家でなく、ホームにしている京楽のマンションの自分の部屋だった。
「まったく、恋次くんは白哉の意識がなくなるまで抱くなんて。いっそ、消し炭にしてやろうか」
物騒なことを言う浮竹に、白哉がつっこむ。
「そんなことをしたら、浮竹、兄を嫌いになるぞ」
「嘘です。消し炭になんてしません。だから嫌わないで~~~」
クスクスと、白哉は笑った。
あまり表情を表に出さない白哉は、恋次と出会って変わった。
いい意味で。
「白哉、体は大丈夫か?」
「大丈夫だ。それより腹がすいた」
「い、今お前の好きな和食の夕飯作ってやるからな」
浮竹は腕まくりをして、キッチンに消えていく。
「やあ、白哉くん。恋次くんとはうまくいってる?」
京楽が、部屋に入ってくる。
「ああ。京楽、兄が浮竹を好きなように、私は恋次が好きだ。この体を許すほどに」
「浮竹には、そういうことはほどほどにね。恋次くんに白哉くんとられたって嫉妬してるから」
「ふむ‥‥」
白哉は、困ったように苦笑した。
「浮竹は、あれはあれで私のことを心配してくれているからな」
「うん。重度のブラコンになりつつあるけど、受け入れてやって」
「私が、浮竹を拒むことはない。兄に言われずとも、受け入れる」
そこへ、浮竹がやってきた。
「白哉ー和食の夕飯できたぞーーー」
「あれ、今日はオムライスじゃなかったの?」
「白哉のために和食に切り替えた。オムライスは明日の昼だ」
「まったく、浮竹は白哉君に甘いね」
「俺の自慢の弟だからな」
ドヤ顔をする浮竹を、白哉も京楽も、小さくクスクスと笑うのであった。
恋人は、人間だった。しかも、あやかし退治をする術者で、いわゆる天敵だった。
だが、恋次が亡き妻であった緋真の生まれ変わりと知って、白哉は恋次を好きになり、恋次も前世の記憶を少し残していて、白哉のことが好きだった。
恋次は、阿散井家の一族の中でも特に優れた術者であった。
同時にに式神を50体ほど操れる技量の持ち主であった。
そんな恋次と、白哉は契約を結び、同じ時間を生きると誓いあった。桜の精霊である浮竹は今200歳を少しこしたくらいで、まだまだあやかしの中では若いほうだった。
人間は100年生きることもできない者がほとんどだ。医療の発達により、平均寿命は80歳をこしているが、それでもあやかしから見れば短命であった。
白哉には、兄がいた。
苗字が違うが、浮竹十四郎といって、春の桜の王であり、四季の王でもあった。浮竹は5千歳を生きている、古いあやかしであった。
異界にある桜の大樹の本体から株分けされた桜が、白夜だった。
本体の桜は、浮竹と同じように異界にある。
現世にも、桜のあやかしとして生きるために、公園の仮初の桜が白哉であった。同じ公園に、浮竹の桜もあった。
浮竹は自慢の兄であったが、過保護すぎて、かなりのブラコンであった。
浮竹は、恋次のことをハエがたかってるとか、かさかさしてるとか、ゴキブリのようにたとえて、好きでなかった。
浮竹いわく。
「白哉には清いままでいてほしかった」
だそうだ。
すでに恋次と何度も肉体関係を結んでいるので、もうとっくに清くなどないが、浮竹はそれでも白哉は清いといって、譲らなかった。
「白哉、恋次くんとはうまくいっているのか?俺としては破局してほしい」
そんなことを言う浮竹には、京楽という愛する者がいる。「春」という昔浮竹の恋人であった者の生まれ変わりで、反魂で蘇った「春」と京楽は一つになり、今に至る。
あやかしに落ちてまで、京楽は浮竹を愛した。
はたして、自分にはそれほどの愛はあるのだろうか。
考えてみても、分からなかった。
「恋次」
「どうしたんすか」
「愛している」
「俺も愛してます、白哉さん。その今日いいっすか?」
「何がだ」
「だから、抱いていいっすかって聞いてるんです」
「恋次の好きなようにすればよい」
そう答えると、恋次は顔を輝かせて、白哉を抱きしめた。
「絶対に、幸せにしてみせます」
「私にはそなたがいる。それだけで、十分幸せだ」
白哉は、阿散井一門の者からは恋次の式神として見られていた。
恋次の恋人であるあやかしだと知れれば、祓われかねない。そんな危険をおかしてまでも、白夜は恋次の恋人でありたかった。
「はああ!!!」
恋次に突き上げられて、いつもは静かで穏やかな白哉は乱れた。
「あああ!」
奥をごりごりと抉られて、いってしまっていた。
「白哉さん、中に出しますよ」
「うあ、あ」
いつも冷静でクールビューティーの白哉は、恋次に抱かれると煽情的になる。
淫らで、美しかった。
「恋次、キスを」
ねだられて、恋次は白哉にディープキスをする。
互いの舌を絡ませあいながら、上や下になったりした。
「これで最後です」
「はああああ。あ、もう、私も限界だ」
恋次に子種を胎の奥に注がれて、白哉は意識を手放した。
白夜が起きると、そこは恋次の家でなく、ホームにしている京楽のマンションの自分の部屋だった。
「まったく、恋次くんは白哉の意識がなくなるまで抱くなんて。いっそ、消し炭にしてやろうか」
物騒なことを言う浮竹に、白哉がつっこむ。
「そんなことをしたら、浮竹、兄を嫌いになるぞ」
「嘘です。消し炭になんてしません。だから嫌わないで~~~」
クスクスと、白哉は笑った。
あまり表情を表に出さない白哉は、恋次と出会って変わった。
いい意味で。
「白哉、体は大丈夫か?」
「大丈夫だ。それより腹がすいた」
「い、今お前の好きな和食の夕飯作ってやるからな」
浮竹は腕まくりをして、キッチンに消えていく。
「やあ、白哉くん。恋次くんとはうまくいってる?」
京楽が、部屋に入ってくる。
「ああ。京楽、兄が浮竹を好きなように、私は恋次が好きだ。この体を許すほどに」
「浮竹には、そういうことはほどほどにね。恋次くんに白哉くんとられたって嫉妬してるから」
「ふむ‥‥」
白哉は、困ったように苦笑した。
「浮竹は、あれはあれで私のことを心配してくれているからな」
「うん。重度のブラコンになりつつあるけど、受け入れてやって」
「私が、浮竹を拒むことはない。兄に言われずとも、受け入れる」
そこへ、浮竹がやってきた。
「白哉ー和食の夕飯できたぞーーー」
「あれ、今日はオムライスじゃなかったの?」
「白哉のために和食に切り替えた。オムライスは明日の昼だ」
「まったく、浮竹は白哉君に甘いね」
「俺の自慢の弟だからな」
ドヤ顔をする浮竹を、白哉も京楽も、小さくクスクスと笑うのであった。
桜のあやかしと共に59
「十四郎、また彼岸花の精霊の浮竹と交わったね?」
「あ、違う。それは」
「最後までしてないっていっても、浮気だからね?」
「す‥‥すまん」
浮竹派申し訳なさそうに謝るが、京楽は酷く冷静だった。それが逆に怖いと浮竹は思った。
「お仕置き、しないとね?」
「あ、やだ、春水」
京楽は、浮竹の手を縛った。それから、目隠しをした。
「やあああ」
暗闇で、何も見えない恐怖に、浮竹が震える。
「いやっていうわりには、ここもう濡れてるよ?」
衣服を脱がせて、浮竹のものを指先で弾くと、透明な蜜が零れた。
「君は綺麗なのに、体が浅ましいね?」
「やあ、春水、ほどいてぇ」
「おっと、根元も縛っておかないとね?」
浮竹のものの根元を紐で縛る。
「やああ、これじゃあいけない」
「十四郎なら、精液出さなくても何度でもいけるでしょ?」
「やあ」
京楽は、浮竹とキスをした。
まるで処女のような初心さに、京楽の火が燃え上がる。
おずおずと口を開いて、浮竹は京楽の舌を受け入れる。
「ねぇ、舐めて?」
「あ、見えない」
「見えなくても、分かるでしょ?目の前にあるから、舐めて、口淫してボクをいかせてごらん?」
「ふえ‥‥」
浮竹は、たどたどしく舌を京楽のものにはわせた。
じゅぷじゅぷと音がなるほどくわえこんで、浮竹は京楽を追いつめる。
「ふふ、これじゃあどっちがお仕置きなのか分からないね?」
そう言って、京楽は浮竹のものを手でしごくが、根元を縛っているせいで、精液はでない。
「やああ、いかせてえええ」
「もっと、後でね?」
「やああ、変になるうう」
浮竹は、快楽が爆発する寸前で止められているようなもので、涙を黒い目隠しの布に滲ませた。
京楽のものが弾けて、浮竹の綺麗な顔を汚す。
それをティッシュでふきとって、京楽もすべての衣服を脱いだ。
「十四郎、浮気はだめだからね」
「ああん」
胸の先端をくりくりといじられて、噛まれる。
「や、早くくれ。お前ので、俺を満たしてくれ」
「それじゃあ、お仕置きにならないでしょ?」
そう言って、京楽は大人の玩具のローターを取り出した。
「や、何!?」
暗闇の世界で、いきなりぶぶぶぶと動くローターで胸の先端を弄られて、浮竹派困惑する。
「さぁ、なんだろうねぇ?」
京楽は、思い切りローションを塗りたくって、浮竹の蕾の前立腺がある場所にローターを入れる。
「いやああああ、あああ、何、何これえええ」
ぶぶぶぶと振動するローターに、浮竹は快楽を無理やり引きずり出されて、涙する。
「いやあああ、いくのとまらないいいい」
体がびくんびくんと何度もはねる。
本当なら精液を出したいが、根元を戒められているせいで出せない。
「やああ、春水、いかせてえええ」
「もう、浮気はしない?」
「しない。しないからぁ、いかせてえええ」
「だーめ。君の言葉は信用できないから、紐とってあげない」
「やああ、やらああ、いきまくってるうう」
「じゃあ、これはどうかな?」
享楽は、浮竹の中にローターを入れたまま、挿入した。
「あああ、深いいいい」
「ふふ、動いてるね。君の中も振動してる」
「やああ、俺は何をいれられてるのおおお」
「大人の玩具」
「やらあああ、そんなの使わないでえええ」
「ただセックスしてもお仕置きにならないでしょ?ローターでいきまくらせたうえで、ボクの子種をいっぱい注いであげる」
「ああああ!!」
浮竹は、何度もいっていた。
京楽の熱が奥を抉り、同じく奥まで入ってきたローターが振動する。
「ひああああ、ああああ」
「振動、強にしてみよっか?」
「やめてえええ」
居楽は、振動を強にした。
ぶぶぶぶと動くローターの振動が激しくなる。
「あああ、らめえええ」
浮竹は、ぷつりと意識を失った。
ぺちぺちと頬を叩かれて、意識を戻すと、まだローターは体内で振動していた。
「春水、これやだああ。春水のがいい。春水だけでいい」
「甘え上手だねぇ、十四郎は」
京楽はローターを取り出す。
ベッドの外に放り投げた。
「ああああ!!!」
京楽の熱く昂るもので思い切り貫かれて、浮竹は自分のものの先端に精液を滲ませていた。
「今、子種たっぷりあげるからね?」
どくどくと、精液を胎の奥に注がれて、浮竹はまたいっていた。
「ボクもいったから、仕方ないから十四郎もいかせてあげる」
戒めていた根元の紐をとると、浮竹は精液を思い切り飛ばしていた。
「あああ、いってるうう、いやあああ、いってるのにいってるううう」
浮竹の乱れようは半端ではなかった。ローションには媚薬効果もついていたせいだろうか。
「春水、手を自由にさせて。春水に触りたい」
「仕方ない子だねぇ」
京楽が、浮竹の両手首の紐をとる。
「春水、俺には、春水だけだからぁ」
浮竹は、京楽の背中に手を回す。
「そう言いながら、また浮気するんでしょ?」
「あ、しない。しないから、もっと春水をくれ」
浮竹は、目隠しをされたまま、京楽を探す。
「もうこれも意味ないね。とってあげる」
目隠しをとられると、そこには妖艶に微笑む浮竹がいた。
「春水、もっとおおお」
乱れて、縋りつかれる。
「淫乱ないけない子だね」
「そうさせたのは、お前だろう?ローターも悪くないが、生身の春水が一番いい」
「言うねぇ」
ぐちゅぐちゅと中を犯されると、浮竹は恍惚となり、うっとり微笑む。
「あ、孕むくらいお前の子種を」
「うん、今あげるね」
「ひああああ、いくううううう」
浮竹は、潮をふきあげながら、精液を出して中いきも同時にしていた。
びくんと体をはねさせたかと思うと、弓なりに背をのけぞらせて、大きくいっていた。
「はああああ、らめええ、おかしく、なるううう」
「いきすぎても、君なら平気でしょ」
「しゅんすいのお、いじわるううう」
「もとはといえば、君が浮気するからいけないんだよ?」
「ああん、ごめん、なさいいい。ああああ」
浮竹は、まだいっていた。
「あああ、波がくるううう」
京楽が、後ろから浮竹を貫くと、浮竹は片手で自分のものをしごいた。
「あああ、いく、いくううう」
「さっきから、いってばかりだね?精液も出しまくりだし」
「春水、もっと、奥、ぐりぐりしてぇえ」
「仕方ないねぇ」
京楽は、浮竹のせがむように動く。
浮竹は最後の熱をシーツの上に飛ばして、意識を失う。
「十四郎?」
頬をぺちぺちたたいても、起きない。
「まだ、ボクは出るから、このまま抱くよ?」
京楽は、意識のない浮竹を抱きながら、浮竹は自分のものであると、頸や胸元、うなじとキスマークをくっきり残していく。
浮竹が意識を取り戻したのは、3時間後だった。
中に出したものはかき出されて、身を清められていた。
「春水のアホ!エロ魔人!節操なし!」
「だーかーら、嫉妬だよ。君が、ボク以外に体を許すから」
「う‥‥」
「次やったら、バイブ突っ込むからね」
「春水のおたんこなすーーーーーーーーー」
「それより、結界をはっていなかったであろう。声が漏れまくだったぞ」
「ああああ、白哉に聞かれていたあああ!俺は、恥ずかしくて海の藻屑になりたいいいい」
「大げさだねぇ」
「白哉にだけは清いままでいてほしかったが、あの赤い髪のかさかさしたのに、奪われた‥‥‥」
「恋次は、ゴキブリではないのだが‥‥」
「似たようなものだ。どっかからわいてきて、俺の白哉を攫っていく」
「十四郎?白哉くんは、自分の意思で恋次くんに会いにいったりしてるよ?」
「ああああ、聞こえない聞こえない」
耳を塞ぐ浮竹を、京楽も白哉も呆れた顔で見るのであった。
浮竹は、浮気はもうしないと言ったが、彼岸花の精霊の浮竹の魔の手にかかると、拒否できない気がした。
「ああ‥‥‥彼岸花の俺には、もうしないって、言わないと」
それを言えるかどうかも、分からないのであった。
「あ、違う。それは」
「最後までしてないっていっても、浮気だからね?」
「す‥‥すまん」
浮竹派申し訳なさそうに謝るが、京楽は酷く冷静だった。それが逆に怖いと浮竹は思った。
「お仕置き、しないとね?」
「あ、やだ、春水」
京楽は、浮竹の手を縛った。それから、目隠しをした。
「やあああ」
暗闇で、何も見えない恐怖に、浮竹が震える。
「いやっていうわりには、ここもう濡れてるよ?」
衣服を脱がせて、浮竹のものを指先で弾くと、透明な蜜が零れた。
「君は綺麗なのに、体が浅ましいね?」
「やあ、春水、ほどいてぇ」
「おっと、根元も縛っておかないとね?」
浮竹のものの根元を紐で縛る。
「やああ、これじゃあいけない」
「十四郎なら、精液出さなくても何度でもいけるでしょ?」
「やあ」
京楽は、浮竹とキスをした。
まるで処女のような初心さに、京楽の火が燃え上がる。
おずおずと口を開いて、浮竹は京楽の舌を受け入れる。
「ねぇ、舐めて?」
「あ、見えない」
「見えなくても、分かるでしょ?目の前にあるから、舐めて、口淫してボクをいかせてごらん?」
「ふえ‥‥」
浮竹は、たどたどしく舌を京楽のものにはわせた。
じゅぷじゅぷと音がなるほどくわえこんで、浮竹は京楽を追いつめる。
「ふふ、これじゃあどっちがお仕置きなのか分からないね?」
そう言って、京楽は浮竹のものを手でしごくが、根元を縛っているせいで、精液はでない。
「やああ、いかせてえええ」
「もっと、後でね?」
「やああ、変になるうう」
浮竹は、快楽が爆発する寸前で止められているようなもので、涙を黒い目隠しの布に滲ませた。
京楽のものが弾けて、浮竹の綺麗な顔を汚す。
それをティッシュでふきとって、京楽もすべての衣服を脱いだ。
「十四郎、浮気はだめだからね」
「ああん」
胸の先端をくりくりといじられて、噛まれる。
「や、早くくれ。お前ので、俺を満たしてくれ」
「それじゃあ、お仕置きにならないでしょ?」
そう言って、京楽は大人の玩具のローターを取り出した。
「や、何!?」
暗闇の世界で、いきなりぶぶぶぶと動くローターで胸の先端を弄られて、浮竹派困惑する。
「さぁ、なんだろうねぇ?」
京楽は、思い切りローションを塗りたくって、浮竹の蕾の前立腺がある場所にローターを入れる。
「いやああああ、あああ、何、何これえええ」
ぶぶぶぶと振動するローターに、浮竹は快楽を無理やり引きずり出されて、涙する。
「いやあああ、いくのとまらないいいい」
体がびくんびくんと何度もはねる。
本当なら精液を出したいが、根元を戒められているせいで出せない。
「やああ、春水、いかせてえええ」
「もう、浮気はしない?」
「しない。しないからぁ、いかせてえええ」
「だーめ。君の言葉は信用できないから、紐とってあげない」
「やああ、やらああ、いきまくってるうう」
「じゃあ、これはどうかな?」
享楽は、浮竹の中にローターを入れたまま、挿入した。
「あああ、深いいいい」
「ふふ、動いてるね。君の中も振動してる」
「やああ、俺は何をいれられてるのおおお」
「大人の玩具」
「やらあああ、そんなの使わないでえええ」
「ただセックスしてもお仕置きにならないでしょ?ローターでいきまくらせたうえで、ボクの子種をいっぱい注いであげる」
「ああああ!!」
浮竹は、何度もいっていた。
京楽の熱が奥を抉り、同じく奥まで入ってきたローターが振動する。
「ひああああ、ああああ」
「振動、強にしてみよっか?」
「やめてえええ」
居楽は、振動を強にした。
ぶぶぶぶと動くローターの振動が激しくなる。
「あああ、らめえええ」
浮竹は、ぷつりと意識を失った。
ぺちぺちと頬を叩かれて、意識を戻すと、まだローターは体内で振動していた。
「春水、これやだああ。春水のがいい。春水だけでいい」
「甘え上手だねぇ、十四郎は」
京楽はローターを取り出す。
ベッドの外に放り投げた。
「ああああ!!!」
京楽の熱く昂るもので思い切り貫かれて、浮竹は自分のものの先端に精液を滲ませていた。
「今、子種たっぷりあげるからね?」
どくどくと、精液を胎の奥に注がれて、浮竹はまたいっていた。
「ボクもいったから、仕方ないから十四郎もいかせてあげる」
戒めていた根元の紐をとると、浮竹は精液を思い切り飛ばしていた。
「あああ、いってるうう、いやあああ、いってるのにいってるううう」
浮竹の乱れようは半端ではなかった。ローションには媚薬効果もついていたせいだろうか。
「春水、手を自由にさせて。春水に触りたい」
「仕方ない子だねぇ」
京楽が、浮竹の両手首の紐をとる。
「春水、俺には、春水だけだからぁ」
浮竹は、京楽の背中に手を回す。
「そう言いながら、また浮気するんでしょ?」
「あ、しない。しないから、もっと春水をくれ」
浮竹は、目隠しをされたまま、京楽を探す。
「もうこれも意味ないね。とってあげる」
目隠しをとられると、そこには妖艶に微笑む浮竹がいた。
「春水、もっとおおお」
乱れて、縋りつかれる。
「淫乱ないけない子だね」
「そうさせたのは、お前だろう?ローターも悪くないが、生身の春水が一番いい」
「言うねぇ」
ぐちゅぐちゅと中を犯されると、浮竹は恍惚となり、うっとり微笑む。
「あ、孕むくらいお前の子種を」
「うん、今あげるね」
「ひああああ、いくううううう」
浮竹は、潮をふきあげながら、精液を出して中いきも同時にしていた。
びくんと体をはねさせたかと思うと、弓なりに背をのけぞらせて、大きくいっていた。
「はああああ、らめええ、おかしく、なるううう」
「いきすぎても、君なら平気でしょ」
「しゅんすいのお、いじわるううう」
「もとはといえば、君が浮気するからいけないんだよ?」
「ああん、ごめん、なさいいい。ああああ」
浮竹は、まだいっていた。
「あああ、波がくるううう」
京楽が、後ろから浮竹を貫くと、浮竹は片手で自分のものをしごいた。
「あああ、いく、いくううう」
「さっきから、いってばかりだね?精液も出しまくりだし」
「春水、もっと、奥、ぐりぐりしてぇえ」
「仕方ないねぇ」
京楽は、浮竹のせがむように動く。
浮竹は最後の熱をシーツの上に飛ばして、意識を失う。
「十四郎?」
頬をぺちぺちたたいても、起きない。
「まだ、ボクは出るから、このまま抱くよ?」
京楽は、意識のない浮竹を抱きながら、浮竹は自分のものであると、頸や胸元、うなじとキスマークをくっきり残していく。
浮竹が意識を取り戻したのは、3時間後だった。
中に出したものはかき出されて、身を清められていた。
「春水のアホ!エロ魔人!節操なし!」
「だーかーら、嫉妬だよ。君が、ボク以外に体を許すから」
「う‥‥」
「次やったら、バイブ突っ込むからね」
「春水のおたんこなすーーーーーーーーー」
「それより、結界をはっていなかったであろう。声が漏れまくだったぞ」
「ああああ、白哉に聞かれていたあああ!俺は、恥ずかしくて海の藻屑になりたいいいい」
「大げさだねぇ」
「白哉にだけは清いままでいてほしかったが、あの赤い髪のかさかさしたのに、奪われた‥‥‥」
「恋次は、ゴキブリではないのだが‥‥」
「似たようなものだ。どっかからわいてきて、俺の白哉を攫っていく」
「十四郎?白哉くんは、自分の意思で恋次くんに会いにいったりしてるよ?」
「ああああ、聞こえない聞こえない」
耳を塞ぐ浮竹を、京楽も白哉も呆れた顔で見るのであった。
浮竹は、浮気はもうしないと言ったが、彼岸花の精霊の浮竹の魔の手にかかると、拒否できない気がした。
「ああ‥‥‥彼岸花の俺には、もうしないって、言わないと」
それを言えるかどうかも、分からないのであった。
桜のあやかしと共に58
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹が遊びにきた。
『わぁ、これは酷い。掃除してもいい?』
あやかし退治で、掃除担当の京楽が3日ほど家をあけている間に、白哉と浮竹は掃除などできずに、部屋はちらかりっぱなしだった。
丁度、京楽が帰還して、掃除をしようとするところだった。
鴆の京楽は、掃除の手伝いをしたいと言い出す。
『掃除を手伝ってもいいかい?』
「大歓迎。あの二人、料理はできるけど他の家事が全然だめでね」
京楽が苦笑する。
そんな浮竹と白哉は、なぜか彼岸花の精霊の浮竹と3人で人生ゲームをしだしていた。
ちなみに、チップの金はおもちゃでなく現金であった。
現金を用意したのは白哉だ。白哉は、あやかしのくせに京楽なみに金持ちだった。
『このチップのお金、ゲームでゲットすれば本当にもらっていいのか?』
彼岸花の浮竹が聞くと、白哉は頷いた。
「おもちゃの金でなど、面白くないであろう。そちらも、人間の世界の金があったほうが、何かと便利であるだろうし」
『勝って、大富豪になるぞ』
「勝つのは俺だ!負けないぞ!」
浮竹は、金が目当てではないが、勝負ごとなので本気を出すつもりであった。
「はぁ‥‥‥二人はあの調子でね。全然手伝ってくれないから、助かるよ」
『いや、こっちこそ浮竹があんな風に楽しそうに遊ぶの久しぶりに見るから、ありがとう』
京楽と鴆の京楽は、まずダイニングルームから掃除をはじめた。
次にキッチン、バスルーム、トイレ、ゲストルームと、白哉と浮竹の部屋。京楽の部屋を掃除した。
『ゴミ箱にティッシュが多いねぇ』
「あ、それはこっちで処理するから!」
京楽は慌てた。浮竹と睦みあったときに使用したティッシュが、まだゴミ箱に入ったままだったのだ。
『おさかんだねぇ』
「そっちもでしょ?首すじに、キスマークついてるよ」
『こ、これは虫に刺されたんだ』
「うん、そういうことにしておくよ」
掃除が終わると、二人の京楽は、洗濯をする。3日分の衣類がたまっていたので、けっこうな量になった。
一人が洗濯機をまわして、手洗いが必要な衣類は手洗いして、もう一人がベランダに干していく。
『おや、彼岸花だ。季節でもないのに、よく咲いているね』
「ああ、それは彼岸花の精霊の浮竹からもらった彼岸花だよ。ずっと咲いてるの。しおれないんだよね。不思議」
人の命を吸って咲いた彼岸花とは知らずに、京楽はベランダのプランターの花たちに水をやる。
『さて、洗濯ものは終わったし、後は食事の用意かな』
「昼ごはんは、浮竹が作ってくれると思う」
「きいいい、また負けた!もう一度、はじめからすろぞ!」
『ふふふ、また1位だ。大富豪で子供5人できてゴール』
「私が2位だと‥‥‥‥大富豪でもなく、サラリーマンで子供は二人‥‥そもそも、恋次がいるので子供などできぬのだがな」
3人は、人生ゲームに夢中になっていた。
「浮竹、昼ごはん‥‥‥」
「今いいところないいところなんだ。ピザでも注文してくれ」
「はいはい。リクエストはピザだって」
『冷蔵庫にある材料で作れそうだね、レシピはある?』
「待ってて、スマホで検索してみるから」
鴆の京楽は、器用にありあわせのものでピザを作った。あと、ジャガイモをむいてフライドポテトを作る。
「君、器用だねぇ。ボクは料理はできないから」
『簡単だよ?』
「いやいや」
そうこうしている間に2時になり、腹が減ったと浮竹、白哉、彼岸花の精霊の浮竹がキッチンにやってくる。
「お、出前じゃなくって手作りのピザか。なかなかうまそうだな」
『俺の京楽の作る料理はうまいぞ。家事全般をこなす、スーパー京楽だ』
白夜が、フライドポテトを口にして一言。
「うまい。浮竹のつくったものと同等なくらいにうまい」
そして、5人で遅めの昼食をとった。
「スーパーに買い物に行くんだけど、鴆のボクはどうするの?」
『あ、ボクは人がいるところはだめなんだ』
「対人恐怖症か何か?」
『似たようなものだな。京楽は、昔人間に酷い目に合わされたせいで、人間嫌いんだ』
「じゃあ、浮竹もくるとして、白哉くんもくる?」
「買い物など、スマホで買えばいい」
白哉は、衣類やら食べものやら、いろいろとスマホで買っていた。
「今日の夕飯の買い出しだから。5人分いるから、あと一人誰かこない?」
『じゃあ、俺が行こう。しゅわしゅわをたくさん買ってくれ』
「はいはい。コーラね」
京楽は、両手に花状態で買い物に出かけた。
白哉と鴆の京楽が残される。
「暇だな。トランプでもするか?それとも、テレビゲームで遊ぶか?」
『テレビゲームってのしてみたいね』
買い物にいった3人が戻ってくるまで、鴆の京楽と白哉は、格闘ゲームをして遊ぶ。
『人間ってすごいね。こんなリアルなゲーム作るんだから』
「まぁ、確かに人間はすごい。だが、あやかしを怖がる」
『うん、そうだね』
鴆の京楽は、白哉を見た。
『君、人減の伴侶がいるでしょ?』
「何故分かる?」
『人のオスの匂いがする』
白哉はやや頬を赤らめた。昨日、恋次と睦みあったばかりなのだ。
「悪い人間もいれば、いい人間もいる。人間というだけで、全てを嫌いになるのはもったいない」
『うん‥‥‥でも、ボクはやっぱり人間が苦手だね』
「帰ったぞー。夕飯は松阪牛のステーキだ」
「まったく、スーパーのくせに、松阪牛なんて売ってたから、つい買っちゃったよ」
『うまい肉なのだろう?今から楽しみだ』
5人は、わいわい言いながら夕飯のステーキを楽しむ。
『うわぁ、おいしい肉だね、これ』
「気に入ったのなら、冷凍保存しておいたやつをやるぞ?」
『え、いいの?』
「お前は俺の命の恩人だしな」
鴆の京楽は、肉といえば雉かいのしし肉しか食べたことがないので、大層喜んだ。
『京楽、よかったな』
『うん』
彼岸花の精霊の浮竹は、妖艶に微笑んだ、
『肉を食べて、体力がついた今晩は‥‥』
「はいはい、そこまで。続きは、山に帰ってからにしろ」
浮竹がストップをかける。
そうでもしないと、今にも睦みあいそうだった。
夕飯をごちそうになり、冷凍保存された松阪牛を手に、鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は帰っていった。
「じゃあ、ボクたちも体力ついたし、やる?」
スパーン。
久しぶりに浮竹にハリセンで叩かれて、京楽はあまりの痛さに涙ぐむ。
「めっちゃ痛いよ、十四郎」
「痛いように叩いたからな。あ、白哉、恋次くんのところに行ってはだめだぞ。もう9時だ。門限時間だ」
「浮竹、兄は私を子供と思っているのか?」
「俺の大切な弟にたかるハエは殺虫剤で殺す」
「恋次は、ハエではないのだが‥‥‥」
そんなやりとりをしながら、夜は更けていくのであった、
『わぁ、これは酷い。掃除してもいい?』
あやかし退治で、掃除担当の京楽が3日ほど家をあけている間に、白哉と浮竹は掃除などできずに、部屋はちらかりっぱなしだった。
丁度、京楽が帰還して、掃除をしようとするところだった。
鴆の京楽は、掃除の手伝いをしたいと言い出す。
『掃除を手伝ってもいいかい?』
「大歓迎。あの二人、料理はできるけど他の家事が全然だめでね」
京楽が苦笑する。
そんな浮竹と白哉は、なぜか彼岸花の精霊の浮竹と3人で人生ゲームをしだしていた。
ちなみに、チップの金はおもちゃでなく現金であった。
現金を用意したのは白哉だ。白哉は、あやかしのくせに京楽なみに金持ちだった。
『このチップのお金、ゲームでゲットすれば本当にもらっていいのか?』
彼岸花の浮竹が聞くと、白哉は頷いた。
「おもちゃの金でなど、面白くないであろう。そちらも、人間の世界の金があったほうが、何かと便利であるだろうし」
『勝って、大富豪になるぞ』
「勝つのは俺だ!負けないぞ!」
浮竹は、金が目当てではないが、勝負ごとなので本気を出すつもりであった。
「はぁ‥‥‥二人はあの調子でね。全然手伝ってくれないから、助かるよ」
『いや、こっちこそ浮竹があんな風に楽しそうに遊ぶの久しぶりに見るから、ありがとう』
京楽と鴆の京楽は、まずダイニングルームから掃除をはじめた。
次にキッチン、バスルーム、トイレ、ゲストルームと、白哉と浮竹の部屋。京楽の部屋を掃除した。
『ゴミ箱にティッシュが多いねぇ』
「あ、それはこっちで処理するから!」
京楽は慌てた。浮竹と睦みあったときに使用したティッシュが、まだゴミ箱に入ったままだったのだ。
『おさかんだねぇ』
「そっちもでしょ?首すじに、キスマークついてるよ」
『こ、これは虫に刺されたんだ』
「うん、そういうことにしておくよ」
掃除が終わると、二人の京楽は、洗濯をする。3日分の衣類がたまっていたので、けっこうな量になった。
一人が洗濯機をまわして、手洗いが必要な衣類は手洗いして、もう一人がベランダに干していく。
『おや、彼岸花だ。季節でもないのに、よく咲いているね』
「ああ、それは彼岸花の精霊の浮竹からもらった彼岸花だよ。ずっと咲いてるの。しおれないんだよね。不思議」
人の命を吸って咲いた彼岸花とは知らずに、京楽はベランダのプランターの花たちに水をやる。
『さて、洗濯ものは終わったし、後は食事の用意かな』
「昼ごはんは、浮竹が作ってくれると思う」
「きいいい、また負けた!もう一度、はじめからすろぞ!」
『ふふふ、また1位だ。大富豪で子供5人できてゴール』
「私が2位だと‥‥‥‥大富豪でもなく、サラリーマンで子供は二人‥‥そもそも、恋次がいるので子供などできぬのだがな」
3人は、人生ゲームに夢中になっていた。
「浮竹、昼ごはん‥‥‥」
「今いいところないいところなんだ。ピザでも注文してくれ」
「はいはい。リクエストはピザだって」
『冷蔵庫にある材料で作れそうだね、レシピはある?』
「待ってて、スマホで検索してみるから」
鴆の京楽は、器用にありあわせのものでピザを作った。あと、ジャガイモをむいてフライドポテトを作る。
「君、器用だねぇ。ボクは料理はできないから」
『簡単だよ?』
「いやいや」
そうこうしている間に2時になり、腹が減ったと浮竹、白哉、彼岸花の精霊の浮竹がキッチンにやってくる。
「お、出前じゃなくって手作りのピザか。なかなかうまそうだな」
『俺の京楽の作る料理はうまいぞ。家事全般をこなす、スーパー京楽だ』
白夜が、フライドポテトを口にして一言。
「うまい。浮竹のつくったものと同等なくらいにうまい」
そして、5人で遅めの昼食をとった。
「スーパーに買い物に行くんだけど、鴆のボクはどうするの?」
『あ、ボクは人がいるところはだめなんだ』
「対人恐怖症か何か?」
『似たようなものだな。京楽は、昔人間に酷い目に合わされたせいで、人間嫌いんだ』
「じゃあ、浮竹もくるとして、白哉くんもくる?」
「買い物など、スマホで買えばいい」
白哉は、衣類やら食べものやら、いろいろとスマホで買っていた。
「今日の夕飯の買い出しだから。5人分いるから、あと一人誰かこない?」
『じゃあ、俺が行こう。しゅわしゅわをたくさん買ってくれ』
「はいはい。コーラね」
京楽は、両手に花状態で買い物に出かけた。
白哉と鴆の京楽が残される。
「暇だな。トランプでもするか?それとも、テレビゲームで遊ぶか?」
『テレビゲームってのしてみたいね』
買い物にいった3人が戻ってくるまで、鴆の京楽と白哉は、格闘ゲームをして遊ぶ。
『人間ってすごいね。こんなリアルなゲーム作るんだから』
「まぁ、確かに人間はすごい。だが、あやかしを怖がる」
『うん、そうだね』
鴆の京楽は、白哉を見た。
『君、人減の伴侶がいるでしょ?』
「何故分かる?」
『人のオスの匂いがする』
白哉はやや頬を赤らめた。昨日、恋次と睦みあったばかりなのだ。
「悪い人間もいれば、いい人間もいる。人間というだけで、全てを嫌いになるのはもったいない」
『うん‥‥‥でも、ボクはやっぱり人間が苦手だね』
「帰ったぞー。夕飯は松阪牛のステーキだ」
「まったく、スーパーのくせに、松阪牛なんて売ってたから、つい買っちゃったよ」
『うまい肉なのだろう?今から楽しみだ』
5人は、わいわい言いながら夕飯のステーキを楽しむ。
『うわぁ、おいしい肉だね、これ』
「気に入ったのなら、冷凍保存しておいたやつをやるぞ?」
『え、いいの?』
「お前は俺の命の恩人だしな」
鴆の京楽は、肉といえば雉かいのしし肉しか食べたことがないので、大層喜んだ。
『京楽、よかったな』
『うん』
彼岸花の精霊の浮竹は、妖艶に微笑んだ、
『肉を食べて、体力がついた今晩は‥‥』
「はいはい、そこまで。続きは、山に帰ってからにしろ」
浮竹がストップをかける。
そうでもしないと、今にも睦みあいそうだった。
夕飯をごちそうになり、冷凍保存された松阪牛を手に、鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は帰っていった。
「じゃあ、ボクたちも体力ついたし、やる?」
スパーン。
久しぶりに浮竹にハリセンで叩かれて、京楽はあまりの痛さに涙ぐむ。
「めっちゃ痛いよ、十四郎」
「痛いように叩いたからな。あ、白哉、恋次くんのところに行ってはだめだぞ。もう9時だ。門限時間だ」
「浮竹、兄は私を子供と思っているのか?」
「俺の大切な弟にたかるハエは殺虫剤で殺す」
「恋次は、ハエではないのだが‥‥‥」
そんなやりとりをしながら、夜は更けていくのであった、
桜のあやかしと共に57
妖巫(ようふ)から受けた傷が原因で、浮竹は毒状態になった。
鴆の京楽が解毒してくれて、なんとか助かったが、毒の妖術を与えた妖巫に、京楽は桜鬼になって、死体となった後も剣で切り刻む。
彼岸花の精霊の浮竹に眠らされて、京楽の中の闇は、ひとまず静かになった。
「う‥‥‥」
「ん‥‥」
浮竹と京楽は、ほぼ同時に起きた。
「十四郎、傷は!?」
京楽が、浮竹の受けた傷を見るが、傷口は塞がっており、毒状態も回復していた。
「大丈夫なようだ。鴆の京楽に助けられてな」
「よかった‥‥‥」
ぎゅっと抱きしめられて、浮竹も抱きしめ返す。
「すまない、油断していた。もう、俺は大丈夫だから。だから、桜鬼の姿から元に戻ってくれ」
「うん‥‥」
京楽は人の姿に戻ると、ずっと浮竹を抱きしめていた。
「離さない。君を一人にはしない」
「京楽、苦しい」
「あ、ごめん」
ぱっと手を離すが、やはりまた抱きついてきた。
「ふふ、寂しいのか?」
「君を失いそうで怖い」
「俺はそう簡単には死なないぞ?」
京楽は、浮竹の傍にずっといた。
ご飯の時も、お風呂も、眠る時も。さすがにトイレにまでついてこられそうになって、扉の外でまっていてくれとお願いしたが。
浮竹が買い物にいくとついてくる。
散歩にいってもついてくる。
子猫姿になって、ふりきろうとしたら、捕まえられて抱きしめられた。
「京楽、ちょっとおかしいぞ。前はこんなにずっと四六時中一緒ではなかっただろうに」
「君が傷つくのが怖い。君を失うのが怖い」
浮竹は、はぁと大きなため息をついた。
「俺はお前の傍にいるから、安心しろ。俺を守ってくれるんだろう?」
「うん。君の傍にいる」
浮竹は、諦めて京楽の好きにさせた。
「あやかし退治だ。水龍神が暴れて、村を水没させたらしい」
「うん。ボクは行かなきゃいけないけど、浮竹もきて?」
「分かっている。そんな精神状態のお前を一人にさせるほうが危険だ」
水没したという村まで、高級車で向かう。
4時間かかった山奥に、湖があって、その近くの村が水没していた。
「ああ、術者の方ですか!お願いです、水龍神を退治してください!」
「水龍神はかりにも神だぞ。そうやすやすとは倒せない」
「そこをなんとかお願いします。生贄を要求してきて、拒んだら村を水没させたんです。何人か犠牲が出ました」
「十四郎、その水龍神とやらと、とりあえず話をしてみない?」
「ああ、そうだな」
「前の水龍神様は村を守ってくださっていたのに、代替わりしてから酷いのです」
浮竹と京楽は、水龍神が塒(ねぐら)にしているという、滝の裏側の洞窟にやってきた。
「誰ぞ。輪が眠りを妨げるのは誰ぞ」
「水龍神、話がある!」
「なんだ、あやかしの子か。なんの用だ」
「代替わりしてから、生贄を要求したり、村を水没ざせたのはお前か?」
「水龍神でも、場合によっては封印するよ?」
京楽の言葉に、水龍神は笑った。
「神である我を封印だと?笑わせてくれる。500年も生きている我は、我の好きなようにするのだ。父は愚かなことに、人間の娘と恋に落ちて神の座を空位にした。子である我が引き継いだのだ。好きなようにしてもいいであろう」
「間違っているぞ、水龍神。人に害をなすな。生贄の要求など、もっての他だ。他のあやかしではなく、水龍神、お前が村を水没させたんだな?」
「十四郎、封印しよう」
「ああ。神は殺すと厄介だからな」
「ははははは!あやかしの術者か!笑わせてくれる!我を封印だと?その命、よほどいらぬと見える。よく見れば、そっちの白い髪のあやかしはなかなか麗しいではないか。我の奴隷にしてくれようぞ」
「極滅破邪、天炎!」
京楽が、水龍神の言葉に怒り、天の炎をもたらす。
「ぐがががが、我に炎など‥‥」
「十四郎がボクのものだよ。奪おうとするなら、神でも殺すよ?」
「京楽、封印だ」
「あ、うん、そうだね」
京楽は、式神を飛ばして、円陣を描く。
「四季の王の名において命ずる!きたれ、冬の王よ!」
「へあ?」
いきなり召喚されて、冬獅郎はぼけっとしていた。
「な、なんだ!?」
「冬獅郎くん、この水龍神を凍らせてくれ!」
浮竹の言葉に、冬獅郎は頷く。
「冬の息吹よ!」
「ぬおおお、我の体があああ!四季の王だと!?」
凍てついていく水流神は、自分が敵に回したのは王の名を冠するきわめて神に近い者だと知る。
「おのれ、四季の王も京道連れにしてくれる」
「十四郎には、手を出させないよ?」
京楽が、桜鬼になって、氷ついていく水龍神の体を砕く。
「あははは、君は塵がお似合いだよ」
「京楽、しっかりしろ!闇に飲まれるな!」
浮竹から口づけられて、京楽は人の姿に戻る。
「ごめん、十四郎」
「封印するぞ!」
「うん!極滅破邪、永久凍土!」
京楽の放った冷気は、冬の王の冬獅郎にも負けず、水龍神を完全に凍らせた。
粉々に砕き、いくつもの結界を構築して封印する。
「俺、必要あったのか?」
「さぁ?」
京楽が、首を傾げる。
「浮竹、四季の王だからと‥‥」
召喚された冬獅郎は、それを言い残して強制送還された。
「封印、うまくいったかな?」
「ああ。さすがだぞ、春水」
「十四郎を傷つけたり自分のものにしようとするから、封印されている間、針の山にいるような痛みを感じるようにさせてやったよ」
「水龍神も、おとなしくしていれば、人に敬われて捧げものや神酒をもらえたものを」
浮竹と京楽は、洞窟から出た。
水没していた村は、水がひいていた。
「ありがとうございました、術者の方!これは、村の者たちでかき集めた金です。これで、手を打ってくれないでしょうか」
「いらない」
「え?」
「これから、村の復興に金がかかるでしょ。だから、いらない」
依頼人は、顔を輝かせた。
「本当にありがとうございました!」
「帰ろう、十四郎」
「ああ、そうだな」
高級車に乗って、また4時間もかけて帰るのかと思うとちょっと億劫だった。
「車ごと、異界送りをするか」
「え、そんなことできるの?」
「ちゃんと駐車場に、ゲートを繋げた」
京楽のマンションに帰還する。玄関に、恋次の靴があった。
「あああ!!」
白哉の甘い声が聞こえて、浮竹と京楽は赤くなり、結界をはる。
「ううう、俺の白哉がああああ」
「白哉くんはもう、すっかり恋次くんのものだね」
「阿散井恋次‥‥‥消すか?」
本当にやりかねないので、京楽がなだめまくる。
「十四郎には、ボクがいるでしょ」
「それはそうだが、白哉は俺の弟で‥‥」:
「ねぇ、ボクたちもしようよ」
「え、こんな時間からか?」
「いや?」
「いやじゅないが‥‥ううん」
京楽からディープキスされて、寝室にお姫様抱きで連れていかれて、浮竹は赤くなりながらも、京楽の首に手を回すのであった。
鴆の京楽が解毒してくれて、なんとか助かったが、毒の妖術を与えた妖巫に、京楽は桜鬼になって、死体となった後も剣で切り刻む。
彼岸花の精霊の浮竹に眠らされて、京楽の中の闇は、ひとまず静かになった。
「う‥‥‥」
「ん‥‥」
浮竹と京楽は、ほぼ同時に起きた。
「十四郎、傷は!?」
京楽が、浮竹の受けた傷を見るが、傷口は塞がっており、毒状態も回復していた。
「大丈夫なようだ。鴆の京楽に助けられてな」
「よかった‥‥‥」
ぎゅっと抱きしめられて、浮竹も抱きしめ返す。
「すまない、油断していた。もう、俺は大丈夫だから。だから、桜鬼の姿から元に戻ってくれ」
「うん‥‥」
京楽は人の姿に戻ると、ずっと浮竹を抱きしめていた。
「離さない。君を一人にはしない」
「京楽、苦しい」
「あ、ごめん」
ぱっと手を離すが、やはりまた抱きついてきた。
「ふふ、寂しいのか?」
「君を失いそうで怖い」
「俺はそう簡単には死なないぞ?」
京楽は、浮竹の傍にずっといた。
ご飯の時も、お風呂も、眠る時も。さすがにトイレにまでついてこられそうになって、扉の外でまっていてくれとお願いしたが。
浮竹が買い物にいくとついてくる。
散歩にいってもついてくる。
子猫姿になって、ふりきろうとしたら、捕まえられて抱きしめられた。
「京楽、ちょっとおかしいぞ。前はこんなにずっと四六時中一緒ではなかっただろうに」
「君が傷つくのが怖い。君を失うのが怖い」
浮竹は、はぁと大きなため息をついた。
「俺はお前の傍にいるから、安心しろ。俺を守ってくれるんだろう?」
「うん。君の傍にいる」
浮竹は、諦めて京楽の好きにさせた。
「あやかし退治だ。水龍神が暴れて、村を水没させたらしい」
「うん。ボクは行かなきゃいけないけど、浮竹もきて?」
「分かっている。そんな精神状態のお前を一人にさせるほうが危険だ」
水没したという村まで、高級車で向かう。
4時間かかった山奥に、湖があって、その近くの村が水没していた。
「ああ、術者の方ですか!お願いです、水龍神を退治してください!」
「水龍神はかりにも神だぞ。そうやすやすとは倒せない」
「そこをなんとかお願いします。生贄を要求してきて、拒んだら村を水没させたんです。何人か犠牲が出ました」
「十四郎、その水龍神とやらと、とりあえず話をしてみない?」
「ああ、そうだな」
「前の水龍神様は村を守ってくださっていたのに、代替わりしてから酷いのです」
浮竹と京楽は、水龍神が塒(ねぐら)にしているという、滝の裏側の洞窟にやってきた。
「誰ぞ。輪が眠りを妨げるのは誰ぞ」
「水龍神、話がある!」
「なんだ、あやかしの子か。なんの用だ」
「代替わりしてから、生贄を要求したり、村を水没ざせたのはお前か?」
「水龍神でも、場合によっては封印するよ?」
京楽の言葉に、水龍神は笑った。
「神である我を封印だと?笑わせてくれる。500年も生きている我は、我の好きなようにするのだ。父は愚かなことに、人間の娘と恋に落ちて神の座を空位にした。子である我が引き継いだのだ。好きなようにしてもいいであろう」
「間違っているぞ、水龍神。人に害をなすな。生贄の要求など、もっての他だ。他のあやかしではなく、水龍神、お前が村を水没させたんだな?」
「十四郎、封印しよう」
「ああ。神は殺すと厄介だからな」
「ははははは!あやかしの術者か!笑わせてくれる!我を封印だと?その命、よほどいらぬと見える。よく見れば、そっちの白い髪のあやかしはなかなか麗しいではないか。我の奴隷にしてくれようぞ」
「極滅破邪、天炎!」
京楽が、水龍神の言葉に怒り、天の炎をもたらす。
「ぐがががが、我に炎など‥‥」
「十四郎がボクのものだよ。奪おうとするなら、神でも殺すよ?」
「京楽、封印だ」
「あ、うん、そうだね」
京楽は、式神を飛ばして、円陣を描く。
「四季の王の名において命ずる!きたれ、冬の王よ!」
「へあ?」
いきなり召喚されて、冬獅郎はぼけっとしていた。
「な、なんだ!?」
「冬獅郎くん、この水龍神を凍らせてくれ!」
浮竹の言葉に、冬獅郎は頷く。
「冬の息吹よ!」
「ぬおおお、我の体があああ!四季の王だと!?」
凍てついていく水流神は、自分が敵に回したのは王の名を冠するきわめて神に近い者だと知る。
「おのれ、四季の王も京道連れにしてくれる」
「十四郎には、手を出させないよ?」
京楽が、桜鬼になって、氷ついていく水龍神の体を砕く。
「あははは、君は塵がお似合いだよ」
「京楽、しっかりしろ!闇に飲まれるな!」
浮竹から口づけられて、京楽は人の姿に戻る。
「ごめん、十四郎」
「封印するぞ!」
「うん!極滅破邪、永久凍土!」
京楽の放った冷気は、冬の王の冬獅郎にも負けず、水龍神を完全に凍らせた。
粉々に砕き、いくつもの結界を構築して封印する。
「俺、必要あったのか?」
「さぁ?」
京楽が、首を傾げる。
「浮竹、四季の王だからと‥‥」
召喚された冬獅郎は、それを言い残して強制送還された。
「封印、うまくいったかな?」
「ああ。さすがだぞ、春水」
「十四郎を傷つけたり自分のものにしようとするから、封印されている間、針の山にいるような痛みを感じるようにさせてやったよ」
「水龍神も、おとなしくしていれば、人に敬われて捧げものや神酒をもらえたものを」
浮竹と京楽は、洞窟から出た。
水没していた村は、水がひいていた。
「ありがとうございました、術者の方!これは、村の者たちでかき集めた金です。これで、手を打ってくれないでしょうか」
「いらない」
「え?」
「これから、村の復興に金がかかるでしょ。だから、いらない」
依頼人は、顔を輝かせた。
「本当にありがとうございました!」
「帰ろう、十四郎」
「ああ、そうだな」
高級車に乗って、また4時間もかけて帰るのかと思うとちょっと億劫だった。
「車ごと、異界送りをするか」
「え、そんなことできるの?」
「ちゃんと駐車場に、ゲートを繋げた」
京楽のマンションに帰還する。玄関に、恋次の靴があった。
「あああ!!」
白哉の甘い声が聞こえて、浮竹と京楽は赤くなり、結界をはる。
「ううう、俺の白哉がああああ」
「白哉くんはもう、すっかり恋次くんのものだね」
「阿散井恋次‥‥‥消すか?」
本当にやりかねないので、京楽がなだめまくる。
「十四郎には、ボクがいるでしょ」
「それはそうだが、白哉は俺の弟で‥‥」:
「ねぇ、ボクたちもしようよ」
「え、こんな時間からか?」
「いや?」
「いやじゅないが‥‥ううん」
京楽からディープキスされて、寝室にお姫様抱きで連れていかれて、浮竹は赤くなりながらも、京楽の首に手を回すのであった。