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浮竹が生きている世界線4

浮竹は、一度死んだ。

神掛けをして、ミミハギ様を手放して、そのまま亡くなった。

ちゃんとお葬式もして、大量の花がいれられた棺ごと、火で燃やされた。

京楽は、それをただ黙ってみていた。

浮竹がいなくなった日から、世界から色が消えたようだった。

浮竹の葬式が終わった日、一人で泣いた。涙が枯れるかと思うほどに。

そんな浮竹が、死んで10年経ったある日、院生時代の姿でひょっこりと現れた。

京楽は、再び世界が色づいて見えるようになった。

浮竹が蘇ったとなるといろいろ問題が出てややこしいので、浮竹の弟と暮らしているということにしていた。

「浮竹、朝だよ?」

「んー、あと10分‥‥‥」

「10分経ったら、起こすからね?起きないと、襲っちゃうからね?」

「わあああ、起きる、起きるから」

一度、そう言って本当に寝込みを襲われて、朝からえらい目にあったことがあったので、浮竹は飛び起きた。

「今日の予定は?」

「今日は非番なの。家でゆっくりする?」

「うーん、家でゆっくりとかいうと、お前が襲ってくる気がする」

「最近はそこまで飢えてないよ。浮竹とは毎週2回は睦み合ってるから」

浮竹は、真っ赤になって京楽の頭をはたく。

「何するのさ」

「お前が、恥ずかしいことを言うからだ」

「でも、本当でしょ?」

「うーん、まぁ、そうだな」

「他に誰かがいるわけでもなし、今日は家でごろごろ‥‥」

「現世にいきたい」

突然そう言い出した浮竹に、京楽は首を傾げる。

「現世のどこかに行きたいの?」

「パチンコに行きたい」

一護から昔聞かされた、現世の賭博のようことをしてみたかった。

「却下」

「なんで!」

「君は少年の姿なんだよ。義骸もないし、パチンコ店にも入るのに外見年齢が足りない」

「むう。仕方ない、川で釣りでもするか」

「パチンコからどこをどうとんだら、川の魚釣りになるのか知らないけど、それならいいよ。瞬歩は使えるよね?」

「当り前だ」

浮竹は、斬魄刀はないが、死神としての能力は十分にあった。

「じゃあ、ちょっと山奥の川に釣りにいこうか。釣り道具はめんどくさいから、買っていこう」

「買うのか。まぁいいが」

こうして、その日は浮竹と京楽は川に釣りに出かけることになった。



「むう、釣れない」

「ボクは3匹釣れたよ」

「お前の釣竿と交換しろ」

浮竹は、京楽が釣りをしている釣竿を自分のものと交換した。

「あ、また釣れた」

「なんで俺は釣れないんだあああああ」

「魚に嫌われてたりして」

京楽の冗談に、浮竹が噛みつく。

「俺の斬魄刀は双魚理だぞ。魚がついているんだぞ。そういえば、俺の斬魄刀ってどうなったんだ?」

「君の遺骨と一緒に、墓に埋葬したよ」

「むう。墓の中か。暴くわけもにもいかんから、斬魄刀は諦めるか」

京楽は、くすっと笑った。

「弟の設定の君が双魚理をもっていたら、騒ぎになるよ」

「ふむ。それもそうか。俺は浮竹十四郎ではなく、確か弟の浮竹実純だったな。実純は元気にしているだろうか。他の弟や妹たち、父上に母上は元気だろうか」

「今度、遠くから見にいく?元気にはしていたよ。君の死をとても悲しんでいたけれど、君の父上も母上も、君のことを誇りだと言っていたよ」

「ああ、会いたくなってしまうが、会うわけにはいかないな」

「ごめんね。君が蘇ったなんて、誰にも知られたくないから」

浮竹が蘇ったことを知っているのは、京楽だけだった。

「君はボクのものだから。誰にも教えない」

「京楽、お前俺を独り占めする気か?」

「そうだよ?」

「ふふ、そうか。お、かかった。釣れるな」

浮竹は、続けて3匹釣り上げた。

鮎が釣れた。

そのまま枯れ葉と枝を集め、串焼きにして火であぶって食べた。

「うん、とれたてはうまいな」

「そうだね」

京楽は、ペロリと4匹の焼いた鮎を食べ終わった浮竹に、自分の分をあげた。

「いいのか?」

「うん。ボクはその気になれば、金があるからいくらでも食べれるから」

「じゃあ遠慮なく」

京楽の分の2匹をもらって、浮竹はよく食べた。

肺の病もなく、病弱でもなくなっていた。

「帰ろうか」

「ああ」



京樂の屋敷に帰宅すると、京楽が覆いかぶさってきた。

「おい、京楽」

「春水って呼んで?」

「春水、俺はきっとお前のために生き返ったんだ」

「うん。そうだね」

口づけしあいながら、お互いの衣服を脱がせていく。

「春水、そこばっかやだぁ」

胸の先端ばかりをいじる京楽に、浮竹が身をよじる。

「ふふ、言ってごらん?」

「あ、下も触って。俺を犯して、俺の奥で子種をちょうだい」

「幼い姿なのに、淫乱な言葉ばっかり覚えてるね?」

「中身は死ぬ間際の俺だからな」

京楽は、浮竹のものをしごいてから口にふくみ、浮竹はあっけなく精液を出してしまう。

「若いねぇ」

「そういうお前は、それなりに年とってるくせに、性欲おおせいだな?俺が死ぬ前と全然変わってない」

京楽は、悲しそうな顔をした。

「君がいなくなって、誰も抱いてなかったからね」

「え。遊女とかは?」

「遊郭での遊びは、院生時代に終わらせてるからね。君のことを思って、時おり一人で処理してた」

「春水、今日は好きに抱いていいぞ」

「ふふ、同情?」

「それもある。だが、お前を残して逝ってしまったのは、俺のせいだから」

「十四郎、大好きだよ。戻ってきてくれて、ありがとう」

「春水、ただいま‥‥」

二人は肌を重ね合う。

「ひあああんん」

京楽のものが、浮竹の最奥を抉り、そこに直接子種を注ぎ込む。

「やあああん、春水、もっとおお」

「幼い姿なのに、淫乱だねぇ」

「好きで院生時代の姿でいるわけじゃない‥‥あああ、そこ、もっとおおお」

「十四郎は、昔から奥が好きだったもんね?」

「ああああ!」

京楽は、浮竹の最奥に何度も突き上げて、何度目になるかも分からない子種を注いだ。

「ひああ、もうだめええええ」

浮竹は、何もオーガズムでいきながら、意識を手放した。



「十四郎、朝だよ」

「んー、あと10分」

「今日は仕事があるから、寝坊はだめだよ。それとも、睦み合った次の日まで、ボクに襲われたい?」

「うぎゃあああああ、起きるうううううう」

京楽の手が衣服の中に入ってきたので、浮竹は飛び起きて京楽の手をはらう。

「あれだけしといて、まだ足りないっていうのか?」

「そんなことはないよ。でも抱こうと思えば抱けるね」

「性欲おおせいすぎるだろ」

「そうかもね?愛しい誰かが、帰ってきてくれたおかげでね?」

浮竹は赤くなりながら、素早く着替えて顔を洗いにいった。

ちゃんと、朝食は食べていく。



「あら浮竹さん、今日は早いんですね?」

「七緒ちゃん、浮竹はちょっと疲れてるから、午前中はボク一人で仕事するよ」

京楽の言葉に、七緒が眼鏡をかけなおす。

「京楽総隊長、まさかとは思いますが、浮竹さんに、その‥‥」

「ふふ、それは秘密だよ」

「京楽総隊長!すみません、浮竹さん、隊長があなたに浮竹隊長を重ねていることは、つらいでしょうが‥‥」

「いや、俺は平気だぞ?」

「そ、そうですか‥‥」

京楽が、浮竹の弟にめろめろだと、その次の日には噂がちょっとだけ出ているのだった。

浮竹十四郎が蘇ったことは、京楽だけの秘密であるのだった。

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血と聖水の名において30

京楽の家の使いの者がやってきた。

なんでも、京楽の父が死んだらしい。

「そうかい。父上は死んだのかい」

「跡継ぎに、春水様をとの遺書が見つかり、こうして参った次第であります」

京楽家の者は、京楽がヴァンパイア化していると知って、恐々としていた。

「安心して。ボクは人の血は吸わないよ。浮竹の血しか吸わない」

「おかげ様で、こっちは貧血気味だ」

「そんなにしょっちゅう吸ってないでしょ」

「一週間に2回は吸うだろうが!」

「ほんとは毎日吸いたいんだよ!」

「俺がミイラになるわ!」

京楽家の使いの者は、京楽と浮竹を連れてウィキティを含む州を領地としている、京楽伯爵家にやってきた。

「おかえりなさいませ、坊ちゃま」

「お前が坊ちゃま?うぐぐぐ、笑い死ぬ」

「失礼だね」

「でも、お前は貴族だったんだな」

「そうだよ。伯爵家の次男さ」




「おかえりなさい、春水」

「母上」

「そこの汚らわしいヴァンピールとの関係を絶って、人に戻りなさい」

「ヴァンパイアが人に戻るのは、生贄が必要だよ」

「なら、奴隷商人から購入しましょう」

「母上、ボクは伯爵を継ぐ気はないよ。それを言いにきたんだよ。兄上に、全てを任せるよ」

「そうなの。じゃあ早く立ち去りなさい。汚らわしいヴァンピールと共に」

京楽は、珍しく怒っていた。

「今度、浮竹を汚らわしいヴァンピールって言ったら、母上でも容赦はしないよ?」

「ひいっ。このヴァンパイアめ!ヴァンピールの花嫁になった挙句、ヴァンパイアになったなんて!京楽伯爵家の恥よ!早々に立ち去りなさい!」

「言われなくてもお暇するよ。行こう、浮竹」

「いいのか、京楽」

「うん。兄とは昔から馬が合わないし、会っても無駄。帰ろう」

風の精霊王ジルフェを呼んで、空間転移の魔法でウィキティに帰ると、ウィキティの町の一部が破壊されていた。

「どうしたんだろう」

「何かあったな?この気配は‥‥‥‥ドラゴンサモナーの俺か」

建物を壊した場所に、ドラゴンサモナーの浮竹の魔力の名残を感じた。

まだウィキティの館の中にいるようで、二人はドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽から、事情を聴いた。

なんでも、呪詛のせいらしい。

『俺は、まだここにいていいんだろうか』

ドラゴンサモナーの浮竹は、意気消沈していた。

「闇の精霊王ダークピュリアよ、顕現せよ」

「はぁい。呼んだ?」

豊満なナイスバディをもつ闇の精霊王は、浮竹にしなだれかかる。

それに、京楽の変態が反応しない。

何故かは分からないが、故郷に戻る道までの間もずっと変態でアホの子はおらず、京楽は真面目だった。

「ダークピュリア、町の人間から、襲ってきたのがドラゴンサモナーの俺だという記憶を消してくれ」

「あら、いいの?対価に、寿命少しもらうわよ?」

「ああ、構わない」

ダークピュリアは、大きな魔法陣を展開し、それは町全土まで広がり、人々の記憶からドラゴンサモナーの浮竹が襲ったことは忘れ去られた。

『神父のボクが変態じゃない。ボクの目がいかれたのかな』

『大丈夫だ、俺にも変態が見えない』

バタンと、京楽は倒れた。

「おい、京楽!」

すごい熱だった。

すぐに命の精霊ライフを呼び、癒してもらう。

「浮竹のパンツがない!ボクはどうしてまともだったんだ!浮竹のパンツで全ては解決する!」

京楽は、荷物を漁って浮竹のパンツを見つけると、スーハ-スーハーしてから、頭に被った。

「どうやら、ずっと熱を出していて、そのせいで変態がひっこんでいたみたいだ。まぁ、こっちのほうが俺は安心できる。変態だけど」

「浮竹、しっぽりしよう!」

「100年後にな」

「ボク、ミイラになっちゃうううううう」

何故か腹踊りをしだす京楽を無視して、浮竹はドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽と、お茶をする。

「ああ、ボクを見てええ」

『ヘルインフェルノ』

『カラミティファイア』

「フェニックス!」

3人から燃やされて、京楽はいつものように真っ黒こげのアフロになるのであった。



「京楽、夕飯はなんだ?」

「んー海鮮パスタ」

「そうか。サラダとあと、苺のタルトも追加してくれ」

「もう、浮竹は我儘だねぇ。まぁ、ボクの家の事情に悩まされたから、今日は特別にジャンボパフェもつけてあげよう」

京楽は、久しぶりに家事をしていた。

いつもは、居候のドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽がしてくれる。

二人は、今本当に町の住民から記憶が消えたのか確かめに行っている最中だった。

「ジャンボパフェは、浮竹だけだよ。ボクの家、貴族だから身内からヴァンパイアが出るなんて恥でしかないっていう考えもってるからね」

「まぁ、悪いヴァンパイアもいることだしな」

「人間と同じだよ。普通のヴァンパイアもいれば、悪いヴァンパイアもいる。それだけさ」

「頭に俺のパンツを被っていなければ、かっこよく見えたかもな?」

「え、ボクはいつでもかっこいいよ!」

「はぁ‥‥」

浮竹は大きなため息をついた。

京楽は、本気で頭にパンツを被っていても、自分がかっこいいと思っていた。

「熱、あったほうがかっこよかったかもな」

「酷い!ボクは健康な今こそ、真にかっこよいのだよ!」

「はいはい。さっさと夕飯作れ」

「はーい」

浮竹は、また大きなため息をつくのであった。





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二人だけの卒業旅行

「ルキア、二人きりで卒業旅行に行かないか?」

一護にそう言われ、ルキアは目を瞬かせた。

「他に誘わぬのか?井上や石田や茶虎とか」

「俺は、お前と二人きりで卒業旅行に行きたいんだ。渡したい物もあるし」

「まぁ、別にかまわぬが」

ルキアは、意外とあっさりと二人きりの卒業旅行を承諾した。

一護は、もっとしぶられると思っていたが、ルキアがあっさり許可したことで、少し拍子抜けしていた。

やがて、高校の卒業式がやってきた。

ルキアは、高校を卒業すれば尸魂界に戻ることが決まっていた。

卒業から10日ほどは、まだ現世にいられるらしくて、その時間を作って、二人は卒業旅行に出かけた。

行き先は草津の湯。

部屋は一緒。

さすがに部屋が一緒という点で、ルキアもちょっと気になりだしたようだった。

「一護‥‥‥」

宿について、温泉に浸かってから、ルキアは浴衣をきた一護に背後から抱きしめられていた。

「好きだ、ルキア。付き合ってくれ」

「一護、私は」

「死神だとか、そんなこと関係ない。お前はどうなんだ、ルキア」

「私も‥‥‥‥貴様のことが好きだ、一護」

「俺は、お前を尸魂界に帰っても好きでいる。伝令神機もあるし、連絡はとれるし週末とか利用して現世にこいよ。俺、大学に入ったら一人暮らしするつもりなんだ」

「週末の度に現世に行くのか。許可が下りればいいが‥‥‥」

「俺が京楽さんにお願いしといた」

「一護、貴様先回りしすぎだぞ!」

「俺はルキアと一分でも一緒にいたい。嫌か?」

「嫌ではないが‥‥」

一護は、ルキアを正面から抱きしめると、触れるだけのキスをした。

「ん、一護」

「ルキア、すげー好き。俺と一緒になってくれるか?」

一護は、シルバーでできたペアリングを見せた。

「一護‥‥‥」

「ペアリング。高校生だったし、大学に行けば一人暮らしするしでいろいろ金がかかるから、あんまり高価なのは買えなかったけど‥‥」

「その気持ちだけで、十分だ」

一護は、ルキアにシルバーのペアリングをはめた。

ルキアが、一護にシルバーのペアリングをはめる。

「好きだ、一護。誰よりも」

「俺も、ルキアが好きだ。誰よりも。世界中で一番」


キスをして、互いに乱れた浴衣を脱がし合う。

ルキアも一護もはじめてだった。

「ルキア」

「あっ」

あまり大きくない胸を包み込むようにもまれて、ルキアは甘い声を出す。

「すっげー興奮する。もっと、声、聞かせて?」

「ああっ、一護」

下着を取り去り、濡れてきた秘所に指をはわすと、ルキアがぎゅっと目を閉じる。

そこに口づけしながら、一護は優しく指で愛撫していく。

「ああああ!」

Gスポットを指でいじられて、ルキアはオーガズムでいっていた。

「ルキアと一つになりてぇ。いれていいか?」

コンドームをつけて、一護は聞く。

「あ、こい、一護。貴様が欲しい」

「ルキア、愛してる」

「ひああああ!!」

指とは比べ物にならない質量のものをいれられて、痛みと快感でルキアは涙を零す。

ぶちっと音がして、秘所から血が滴った。

「ごめん、ルキア。加減できそうにない」

「あ、一護、一護」

揺さぶられるたびに、ルキアは一護の名を呼ぶ。

一護は、口づけしてそれにこたえる。

「ひあ、あ、あ」

ルキアは一護の背中に手をまわし、爪をたてていた。

「ルキア、大好きだ」

「んん、いちごぉ。好き」

二人は、一つになっていた。

何度も挿入を繰り返し、一護はルキアの中でコンドームの中に精液を放つ。

「ああああ!!!」

ルキアは何度目かも分からぬオーガズムでいっていた。

セックスが終わると、二人はお互いを抱きしめあいながら少しだけ眠った。

それから、また温泉に入った。

宿の部屋は、庭にも温泉があり、そこにルキアと一護は入った。

「ルキア、ごめん。抱いていいか?」

「またか」

「俺、1回しかいってないから。抱きたりない」

「仕方のない奴だ。こい」

一護は、温泉の中でルキアを抱いた。

結局二人してのぼせた。

「やっぱ、今度から風呂でやるのはやめよう」

「同感だ」

冷たい麦茶を飲みながら、まだ肌寒い季節なので、浴衣をちゃんと着て暖房を入れる。

のぼせたのが治った頃には、ルキアも一護も、何もすることがないので、二人で抱き合いながらごろごろしていた。

「なぁ、ルキア、お前が俺を好きになってくれたのはいつだ?」

「んー。私が処刑されそうになって、助けに来てくれた時くらいからかな」

「そっか。俺も大体そんな時期だ」

「兄様に、なんと言おう。一護と付き合っていますと言って、怒られないだろうか」

「白哉はきっと怒らないさ。ルキアの幸せを一番に思ってるから」

「そうだとよいのだが」

二人きりの卒業旅行は、甘いハネムーンなかんじだった。


「おみやげに、温泉の元でも買っていくか」

「そうだな。あと菓子とかも」

適当にお土産を買って、二人は一護の家に帰宅した。


「少しだけ、さよならだ、一護」

「大げさだな。来週の土曜には会えるだろ」

「そ、それまでの間一緒にいれぬのだぞ」

「伝令神機と俺のスマホ繋がってるから、連絡は取れる」

「それはそうだが。貴様は寂しくはないのか?」

「霊圧をなくして、お前とずっと離れ離れのでいた期間を思えば、そんなに寂しくない」

「そ、そうか」

ルキアは、尸魂界へど戻っていった。

一護は、大学に近いアパートを借りて、そこで暮らすことにした。大学の学費は、私立なので親に払ってもらうが、卒業して社会人になったら、少しずつ返していく予定だった。



「一護!」

「のわぁ!」

大学から帰ると、ルキアが家の外で待っていて、こちらに気づいて抱き着いてきた。

「どうしたんだよ。今日木曜だぜ?」

「たまたま非番になったのだ。メールを送っておいたであろう」

「あー、まだ読んでねぇわ」

一護の言葉に、ルキアが叫ぶ。

「浮気か!」

「なんでそうなる!」

「ふふふ、言ってみたかっただけだ」

「はいはい。合鍵、渡しておくな?」

「うむ」

それから、週末や非番になるとルキアは現世の一護の家に入り浸った。

一護はルキアといれる時間を大切にしたいので、週末はバイトを入れす、平日にバイトをした。

やがて、一護は大学を卒業間近になった頃、ルキアはある薬をもって、一護の家を訪れた。

「一護。私を愛し抜く覚悟があるならば、真の死神となれ。人間が死神になる薬だ」

「ルキア‥‥‥‥いいぜ。その薬飲んでやろうじゃねぇか」

一護は、人間から死神となった。

とりあえず大学は卒業し、就職はしなかった。

尸魂界の朽木家の別邸で、一護は暮らし始めた。ルキアと一緒に。

「今度、結婚式挙げようぜ。尸魂界でも現世でも」

「ああ、よいぞ。現世の友も呼ぼう」

一護とルキアの結婚式は、ルキアが4大貴族の一人であるせいで盛大に行われ、一護は13番隊の副官となり、ルキアと一緒に死神として平和につつましく暮らすのであった。









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隊長

隊長が好きだった。

はじめは、純粋な憧れだった。その強さに。その潔さに。

ルキアの処刑が決まり、心は揺れ動く。

やがてその騒動も終わり、ルキアと隊長は雪解け水のように仲が深まっていく。

ルキアと一緒にいる隊長は、すごく優しい目をしていた。

ああ、隊長でもこんな顔をするんだなと思った。

「隊長。隊長が好き、です‥‥‥」

ある日、一緒に月を見ながら酒を飲んでいた日に、ついに告白してしまった。

隊長は、はじめ驚いた顔をしていたが、すんなりと受け入れてくれた。

「私も恋次が好きだ」

「まじっすか」

「こんなことで冗談を言うほど、器用ではない」

隊長は、ぐいっと酒をあおると、俺の頬に手で触れた。

「ずっと、私のあとを追ってきたのであろう。憧れが、気づけば恋慕になっていたのであろう?」

「そ、その通りっす」

なんで分かるんだと思った。

ずっと、隊長の後姿を見てきた。

憧れが恋慕に変わり、いつしか欲を抱くようになった。

「私の全ては、まだやらぬぞ?」

「あ、はい。その、ちゃんとお付き合いをしたうえでなら‥‥‥‥?」

「考えておく」

隊長は、見事な満月を見上げながら、酒を飲む。

俺もそれを真似して、盃の中身を胃に流し込む。

隊長が好きだ。

告白を受け入れてくれたと思ったら、どきどきしてきた。

手を重ねるくらいは、許してくれるだろうか?

そう思い、隊長の白い手に手を重ねる。

「恋次」

触れるだけのキスをされて、俺は真っ赤になった。

「今はまだ、これだけだ」

「十分です」

隊長は、俺の心臓を止めるつもりだろうか?

ドキドキが止まらない。

ああ、無性に叫びたい。

隊長が好きだと。

でもそんなことをしたら、千本桜を抜かれそうだ。

俺は真っ赤になっているのは酒のせいだと、言い訳をしながら酒をさらに飲む。

やがて眠気がきて、俺は眠ってしまった。



「のあああああああああ!!」

「うるさい」

起きたら、隣に隊長がいた。

一緒の布団で眠っていたらしかった。

ああ、睫毛長いとか思いつつ、起き上がって隊長に謝る。

「酒のせいで眠ってしまいました。すんませんでした」

「よい。肌寒い季節なので、湯たんぽ代わりにした」

「はぁ」

隊長、俺のこと好きなんだよな?

俺と一緒にいて、隊長はドキドキしないのだろうか。

いや、隊長のことだからきっと落ち着いているのだろう。

俺はその日、隊長の家から執務室に一緒に出掛けた。

やっぱり、ドキドキは止まらなかった。

隊長と二人きりでいることは、執務室では当たり前なのに、ちょっと気恥ずかしい。

隊長は黙々と仕事をこなす。

俺も見習って仕事をする。

休憩時間に茶を入れると、隊長はうまいといって飲んでくれた。

まぁ、隊長がもってきた茶葉なんだが。

仕事が終わり、家に帰ろうとすると、隊長に誘われる。

「泊まっていけ」

ああ、隊長。

殺し文句ですか?

隊長は俺を殺したいんですか?

俺の精神がもちません。

隊長、ちょっとは自覚して!

俺は、飢えた狼なんす。

隊長!



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好きなのか?

その日、考えれば白哉はおかしかった。

酒を飲まないかと誘われて、恋次は高めの居酒屋に来ていた。

一護とルキアも誘われていて、久しぶりに一護と話す機会があって、飯も酒も進む。ルキアは義兄である白哉があまり食がすすまないようなので、心配していた。

「兄様、ここの居酒屋の食事は口にあいませんでしたか?」

「いや、そうではない。少し、食欲がないだけだ」

白哉は、そう言って高級酒を飲む。

一護はもう大学生なので、酒は飲めた。

「高い店だけあって、酒も料理もうまいよな」

「そうだろ、一護。ここは、たまに隊長と飲みにくる店なんだ」

「へぇ。白哉でも、外にこんな風に飲みに行くこともあるんだな」

「兄は、私が飲みに行くのがおかしいか」

「いや、そんなことねーぜ?ただ、もっと個室の部屋で静かに飲んでそうだなと思っただけだ」

「昔はそうだった。最近は、普通に外でも飲む」

「この店は兄様のお気に入りなのだ。酒も飯もうまいであろう、一護」

なぜかルキアが威張る。

「会計は兄様が出してくれる。思う存分飲んで食うがいい」

ルキアも、遠慮せずに食べて飲んでいた。

恋次も、普段は飲まないような高級酒を飲み、高めのつまみを頼んだりする。

「‥‥‥好きだ、恋次」

「は?」

「え?」

「兄様?」

突然の白哉の告白に、三人とも固まる。

「好きなのだ、恋次」

「た、隊長!?酒の飲みすぎですか!?」

「兄様が好きだと言われておるのだ!ちゃんと返事を‥‥」

「ルキア、朽木家に戻るぞ」

「へあ、一護!?」

一護はルキアを連れて、居酒屋から出る。

「がんばれよ、恋次」

「おいこら、一護おおおおお」

白哉は、白い頬をうっすら紅色に染めて、恋次を見つめる。

「隊長、俺は」

「私のことが好きなのであろう?」

「え、ばれてた!?」

「日々の言動を見れば分かる」

「え、あ、はい、すんません」

「私は好きなのだ、恋次」

白哉は、絹のような黒髪をさらさらと零して、恋次を見つめる。

「隊長、俺も隊長のこと好きです。愛してます」

「私は‥‥だから、辛い酒が好きなのだ」

「はぁ」

「椿も好きなのだ」

「はぁ」

「梅の花も好きなのだ」

「はぁ」

「桜の花も好きなのだ」

「はぁ‥‥隊長、熱でもあるんすか?」

恋次は、白哉の額に手を当てると、とんでもない高熱だった。

「わああああ、隊長、熱高すぎです!自分が何いってるのかあんまり分かってませんね!?」

「恋次は、私のことが好きなのであろう」

「そうですけど、帰りますよ!いや、救護詰所に行ったほうがいいか」

「私は辛いものが好きなのだ、恋次」

「はい、わかりましたから、瞬歩で移動します!」

代金を白哉のもっていた財布から勝手に支払い、恋次は白哉をおぶって瞬歩で4番隊ヘ向かう。

隊長である虎徹勇音が、まだいた。

診てもらい、インフルエンザだと判明する。

「薬処方しておきますので、くれぐれも安静に」

「ありがとうございました」

「私は辛いものが好きなのだ」

「ああもう、隊長同じこと10回は繰り返してますよ!?」

朽木家に戻り、白哉を寝室に寝かせて、薬を飲ませると白哉はあっという間に眠ってしまった。

体温は41度もあって、へろへろだろうに、言動はおかしいが、見た目は普通だった。

一護とルキアに、白哉がインフルエンザであることを告げ、念のために検査キットをもらってきていたので、検査するが一護もルキアも恋次も陰性だった。

白哉はそれから一週間は寝込んだ。

インフルエンザが完治して、白哉が執務室に顔を出すようになると、恋次は顔が合わせづらかった。

熱のせいだとはいえ、恋次が白哉を好きなことがばれてしまったのだ。

一方の白哉は、恋次が好きだと言っていたが、他にもいろんなものを好きだと言っていたので、恋愛感情で好きと言ってくれたのかどうか怪しい。

恋次は、勇気を振り絞って白哉に言う。

「隊長、俺は隊長のことが好きです。恋愛感情で」

「そうか」

白哉は黙々と仕事を続ける。

「隊長、俺はピクミンです」

「そうか」

はぁと、恋次はため息をつく。

「隊長、俺の顔ちゃんと見て、俺の言葉聞いてください」

「恋次?」

白哉の手をとって、恋次は手を重ねた。

「俺のこと、嫌いですか」

「それはない」

「じゃあ、俺のこと好きですか」

「‥‥‥‥‥‥分からぬ。ただ、傍にいてほしいとは思うのだ」

「それ、きっと俺のこと好きなんすよ」

「そうなのであろうか」

奥手な白哉を、言い聞かせるように何度も好きだからと言っていると、白哉もだんだんそう思えてきた。

「恋次」

「はい」

「駄犬」

「酷い!」

「ふふ‥‥‥」

白哉はうっすら微笑する。その白い顔があまりにも綺麗で、恋次は見惚れてしまう。

「きっと、私は恋次が好きなのであろうな。恋次」

「はい」

白哉は、恋次の目を手で覆って口づけた。

「た、隊長!?」

「嫌ではない。私と付き合ってみるか、恋次」

「はい!」

恋次は自分の中の欲に気づいてしまっていた。いつか、白哉の全てを手に入れたいと。

「隊長、俺本気で落としにかかりますからね!」

「ふふ、構わぬぞ。私の全てを手に入れたいなら、励むことだ」

恋次は、白哉に口づける。

「今は、キスまでだ。それ以上は、まだだめだ」

「隊長の全てが欲しいです。いつか、全てを手に入れてみせます」

「恋次」

「はい」

「お前のそういう前向きなところ、嫌いではない」

「隊長、覚悟しておいてくださいね」

「ふ‥‥‥」

白哉は小さく笑うと、仕事に戻る。恋次も、仕事をする。

その日から、恋次と白哉は交際しだした。

ルキアはその話を聞いて、卒倒するのだった。

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血と聖水と名において29

100年に一度の精霊祭が行われることになった。

見た目は若いが、何気に齢100をこしている浮竹にとって、2回目の精霊祭だった。

当時はやっと精霊と契約ができるレベルで、精霊界に行ったが、祭りの隅っこで見学しているだけだった。

今は、全ての属性の精霊王と契約している、世界で唯一のエレメンタルマスターとして、主賓であった。

浮竹は、京楽を連れていくことを決めていた。

「精霊界で、精霊祭が行われるんだ。俺の知り合いなら、参加できる。お前たちもくるか?」

『え、精霊?精霊界に行けるの?』

『面白そうだ。行ってみたい』

パートナードラゴンの京楽は精霊界に行くのは久しぶりだった。もともと異界のドラゴンなので、精霊の知り合いは多い。

何気にフェンリルとかと顔見知りだったりした。フェンリルはそんなこと一言も言わないし、パートナードラゴンの京楽も何も言わないので、初対面と思っていたら違ったと知ったのは最近のことだ。

ドラゴンサモナーの浮竹は、精霊の知り合いはおらず、精霊界に行ったこともなかった。

『行きたい!』

ドラゴンサモナーの浮竹は、精霊界に行きたがっているし、パートナードラゴンの京楽も行っていいみたいなので、二人をゲストして招くことにした。

ちなみに、京楽は正式な浮竹のパートナーとして招待されていた。

「おい、京楽。くれぐれも変なことはするなよ?変態にはなるな。アホの子はいいが」

あほの子はいいんかいと、ドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽はつっこみを入れそうになって、かろうじでこらえた。

「浮竹のパンツ頭に被っていけば、大丈夫だよね?」

「あほおおおおお」

パンツを奪って、ハリセンではたきまくる。

「お前は俺の花嫁としていくんだ。もっとまともになれ」

「まともだよ」

浮竹のパンツをスーハーしながら、京楽は言う。

「もういい。アホの変態ですって、精霊王たちに紹介してやる」



「はぁい、久しぶり。元気にしてた?」

闇の精霊王ダークピュリアが、精霊界へ行くために迎えにやってきた。

「俺以外に3人ついていく。ドラゴンサモナーの俺と、パートナードラゴンの京楽、あとアホで変態な俺のパートナーだ」

「あら、ほんとに変態ね。あなたのパンツじゃないの、あれ」

「更生できるなら、すでにしている」

浮竹は、浮竹のパンツを舐めている京楽をハリセンではたいておいた。

『お、ダークピュリアじゃない』

「あら、そういうあなたは異界のドラゴンの」

『ダークピュリアリアと知り合いか?」

『うん。ボクは結構生きてるからね。知り合いの精霊は多いよ』

「そうか。では、ダークピュリア、精霊界まで案内してくれ」

闇の精霊王ダークピュリアは、精霊界に続く扉を出す。

4人は、その扉をくぐった。


そこかしこで、人型をとれない精霊たちが光を瞬かせている。

精霊界は緑と水に囲まれた、美しい世界だった。

いくつもの虹がかかっており、人間界でいうとエルフの里に近いかもしれない。

「ついたわよ?」

『綺麗なところだな』

「さぁ、こっちよ。エレメンタルマスターのあなたは主賓ですもの。そのお友達も、主賓として迎えらるわよ?」

ダークピュリアは、去る間際にパートナードラゴンの京楽の顎を撫でていく。

『むう』

『十四郎、嫉妬しないで。ダークピュリアは古い知り合いなだけだよ』

『俺の知らない春水を、知っているんだろうな』

『まぁまぁ。さぁ、祭りを楽しもう』

パートナードラゴンの居楽とドラゴンサモナーの浮竹がそんなことを言い合っているうちに、豪華な料理といろんな酒が運ばれてくる。

「古き友も一緒か」

『お、氷の精霊王、アイシクルアイシス』

「浮竹、何故いつもアイシクルとフェンリルを呼ぶ。なぜ我を呼ばぬ」

「だって、アイシクルアイシスはなんでも氷漬けにするだろう。加減もなしで。エレメンタルマスターとしては、使い時が強敵しかいない時だけとか条件が限られるし、人の世界にくるとどこかへ行ってしまうから、あんまり呼ばない」

「むう。我は強いのだぞ。炎の精霊王イフリールにも負けぬ」

「それは分かっている」

「ボクも強いぞ!」

炎の精霊王イフリールが、浮竹たちのために用意された酒の中で、一番強いものを飲み干した。

「ボクに何か文句jでもあるのか、アイシクルアイシス。全く、水の精霊王ウォータを見習え。呼ばれなくても文句の一つも言わない」

「くんくん。かすかに浮竹の匂いがする」

京楽は、イフリールの匂いをかぐ。

「ぎゃあああああああ、なんだこの変態はあああああ」

「京楽、お座り!」

「わん!」

浮竹は精霊界にいく前に、京楽に「お座り」と言ったら「わん」とないて、静かにその場所に座ることを教えた。

それを繰り返せば、しっぽりしていいと約束したので、京楽は素直に従う。

「においを嗅ぐのはマナー違反だ。パンツ被っててていいから、おとなしく食事でもしとけ」

「うん、そうする」

京楽は、出された精霊界だけの食事を楽しむ。浮竹も、静かに食事をしていた。

時折精霊王が現れては、浮竹に挨拶をしていく。

「今度、風の精霊王になったジルフェだ。お前はもう俺を何度も召喚しているから、自己紹介はいらないな」

「え、ジルフェ、風の精霊王になったのか!?」

転移魔法を引き受けてくれる、風の上位精霊であったが、いつの間にか精霊王になってしまっていたらしい。

「精霊王になったの、気づかなかった」

「戴冠してまだ1週間だからな」

「そうか。まぁ、今後もよろしく」

「仕方ないやつだ」

「浮竹、浮気かい!?はぁはぁ‥‥‥浮竹が食べ終わったお皿」

べろべろとそれを舐める京楽に、ジルフェだけでなく、その場にいた精霊王全員とドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽も引いていた。

「京楽はどうしようもない変態のアホなんだ」

「なるほど」

「マスターのパートナーって‥‥‥」

「変態でもおもしろいからいい」

いろんな意見が飛び交う中、京楽は浮竹の使った食器を舐めまくる。

「いい加減にしとけ!」

浮竹にハリセンで床に沈められて、京楽ははぁはぁしていた。

「もっと!」

「ついにどMになったか!」

「そんなことないよ!ただ、浮竹がボクをパートナーとして紹介してくれたことが嬉しくて、しっぽりしたい」

「精霊界ではしないからな!」

「人間界に戻ったら、約束もあるししっぽりしようね?」

浮竹は赤くなりながら、京楽をハリセンではたきまくる。

「ああん、愛が激しい!」

「ド変態だな。よく花嫁にしたな?」

ジルフェに言われて、浮竹は昔を懐かしむ。

「今はどうしようもないは変態だが、まぁ花嫁になる前もっとまもともだった」

「ボクはいつでもまともだよ!」

浮竹の食べかけの料理を盗んで食べていく京楽に、浮竹はため息をつく。

「改めて紹介する。アホで変態だが、俺の花嫁でパートナーの京楽春水だ。おい、挨拶くらいしろ」

「はぁはぁ、ボクは京楽春水。見ての通り変態さ!」

「こいつ、自分で変態って認めた。やるな」

「ふふふ、京楽が変態なのは前から知ってるもんねー」

「変態の花嫁の男かぁ。俺には無理だな」

いろんな意見が飛び交う中、パートナードラゴンの京楽とドラゴンサモナーの浮竹は、食事を終えて精霊界を見て回ってくると別れていった。



「多分、世界樹の雫でも京楽の変態は治らない」

「すごい変態だ。絶滅する前に保護しよう」

「あーれー」

アホなやりとりを広げて、浮竹も京楽も、精霊王たちも笑って酒を飲みかわしかうのだった。ただし、京楽は浮竹の飲みかけのものを飲んでいたが。

「あほで変態な花嫁の京楽に乾杯」

「乾杯」


精霊界で、しばしの間京楽の変態は語り継がれていくのであった。










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再婚

「ルキア、好きだ」

「ふ、冗談も休み休みにしておけ。貴様には井上がいるであろうが」

「離婚した」

その言葉に、ルキアが目を見開く。

「結婚して、まだ1か月であろう!?」

「ああ。でも気づいたんだ。ずっとルキアが好きだって。井上‥‥‥織姫を愛していると思っていたけど、違った。俺が愛していたのはルキア、お前だ」

「やめよ。私には恋次が」

「恋次と、うまくいってないんだろ?」

「何故それを知っている」

「恋次から聞いた」

「恋次、あやつめ‥‥‥‥」

ルキアは、大きくため息をついた。

「白状する。一護、貴様のことがずっと好きだった。しかし貴様は人間。同じ人間である井上と結婚するのが一番だと思って、思いを隠していた。恋次と結婚すれば、この恋心も消えるであろうと思っていた」

「ルキア‥‥」

一護は、ルキアの華奢な体を抱きしめた。

「私はもう、体は恋次のものになってしまった。それでも、私を好きでいてくれるか?」

「俺も、井上‥‥織姫を抱いちまった。それでも、お前が好きだ」

一護とルキアは、どちらともなしに衣服を脱がし合いながら、キスをする。

「恋次と離婚する」

「恋次のやつ、頷いてくれるか?」

行為が終わり、一護はルキアをただ抱きしめていた。

「ん‥‥貴様が中に出したものがあふれてきた」

「風呂、入るか」

「ああ」

そこは、一護が一人暮らしをはじめたアパートだった。

翻訳家になったので、外に仕事に行くことはあまりない。一時は井上がおしかけてきたが、今では誰もこない。

「なぁ。お前さえよければ、このアパートで一緒に暮らさないか」

「しかし、仕事が」

「ああ。週末だけ現世にきてくれればいいから」

「まるで、通い妻だな?」

「そうだな」

一護とルキアは一緒に風呂に入り、そこでも行為に及んだ。

「この義骸は子を産める。もしかしたら、孕んだやもしれぬな」

「そしたら、産んでくれるか?」

「もしも、できていたのであればな」

ルキアは一度 尸魂界にもどった。

いろいろとごたごたがあり、結局ルキアは恋次と離婚した。そして、現世で一護と再婚した。

「子が、いるのだ。腹のなかに」

「まじか。男の子か女の子かどっちだろう」

「ふふ、こんな最低な二人の間にも、子は平等に生まれるのだな」

ルキアは、まだ膨らんでもいない腹部を愛しそうに撫でる。

一護も、ルキアの腹部を撫でた。

「ルキア。幸せになろう」

「うむ。恋次と誓いあったからな。一護と幸せになると」

「俺もだ。井上と誓った」

ルキアは、尸魂界で普段暮らし、13番隊隊長を務めながら、週末になると現世の一護のアパートで過ごした。

やがて、月日も経ち、二人の間に子が生まれた。

子は、死神だった。

一護は、自分から代行ではなく、本物の死神になることを選び、現世の家を引き払って、尸魂界でルキアと一緒に暮らし始めた。

「ルキア、おはよう」

「おはよう、一護。朝食はできておるぞ」

ルキアは、朽木家からよこされた家政婦を雇い、隊長としての忙しい日々と母としての忙しい日々も送っていた。

一護は、話し合いの結果、ルキアのいる13番隊へしばらくの間死神業務に慣れるために配属が決まり、二人は1日ほぼ一緒にいた。

「おぎゃあ、おぎゃああ」

泣き出した子供をあやして、ルキアは家政婦に後のことを頼む。

「では行ってくる。一護、先に行くぞ」

「待ってくれよ。俺も行くから」

歪な愛の形から始まったが、今は幸せだった。

「ルキア、好きだ」

「ああ、私も好きだ、一護」

二人の死神は、再婚して幸せになった。

不幸にしてしまった人はいたけれど、そちらも新しい出会いを得て幸せになっていく。



「子を、もう一人作らぬか」

「いいのか?」

「苺花だけでは、かわいそうに思えてな」

子は女の子で、苺花と名付けられ、2歳になっていた。

「今度は、男の子がいいな」

「ふふ、そればかりは分からぬ」

一護とルキアはキスをして、乱れ合っていく。

今までずっと避妊していたが、その日から避妊しなかった。

やがて半年が経ち、ルキアは懐妊した。

「子は、男の子だそうだ」

「そうか!愛してるぜ、ルキア」

「私も愛している、一護」

浮気から始まった恋であったが、幸せになれた。離別した相手も、今は幸せになっていた。

幼い苺花を連れて、白哉の元にたまに顔を見せにいく。

「ルキア、今幸せか?」

「はい、兄様」

「黒崎一護、これからもルキアを幸せにできるか」

「魂をかけて誓う。幸せにし続ける」

「そうか‥‥‥‥」

白哉はルキアが離婚を決めた時、叱責しなかった。

本人たちの問題であると、恋次とルキアに任せて、一護と再婚すると言い出した時は天を仰いだが、今では一護も家族であった。

「いつまでも、幸せにな」

「はい、兄様」

「白哉も、幸せになれよ」

「ふ、兄は相変わらずだな。まぁよい。では、ルキアまた会う時まで」

「はい」

「またな、白哉」

愛の形は人それぞれ。

結婚してから、違う誰かが好きだったと気づいてしまった。

もう、手遅れかもしれないと思いつつも、相手に本当の気持ちを伝えて理解してもらった。

再婚という形になるが、ルキアと一護は幸せだった。

その幸せは長く続くのであった。




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好きなものは好き20

「今度、一緒に温水プールに行こうぜ。バイト先でチケットもらったんだ」

「むう。私は、水着をもっていないぞ」

「明日休日だし、買いに行こう」

一護は、ルキアをそう誘って、一緒に水着を買いにいくことにした。

大胆なセクシー水着から、スクール水着なようなものでまで、多種多様な水着が売っていた。

「これなんかどうだ?薄い水色だけど、ちょっとルキアの瞳の色と同じアメジスト色が入ってる。上下に分かれたビキニタイプだけど、胸のなさを隠せるようにフリルがふんだんにあしらわれている」

「むう、貧乳で悪かったな!」

「俺は貧乳が大好きだ」

他の客もいるのに、一護は自信満々に、ルキアにそう答える。

「は、恥ずかしいやつめ。それでいい。レジに行くぞ」

「帰りにレストランに入って、白玉餡蜜食べて帰るか」

「それはいいな!」

ルキアは、るんるん気分でレジで水着を購入した。金は一護がだしたがっていたが、たくさんもっているのでルキアが出した。



後日、温水プールにやってきた。

「やっぱ、その水着似合ってる。買って正解だったな」

一護は、ルキアの水着姿を褒めた。

折れそうに華奢なルキアに、ぴったりだった。


二人で泳ぐというか、何度もウォータースライダーを滑り落ちる。

「もう一度だ!」

ルキアはウォータースライダーが気に入ったようで、何度も一護と滑り落ちた。

「普通に泳ぐか」

「私はあまり泳げんぞ」

不安げなルキアに、一護は浮き輪を渡す。

「これで、大丈夫だろ?」

「うむ。何気にチャッピー柄とは、貴様も見る目がいいな」

現世のうさぎ模様であったのだが、ルキアにはチャッピー柄に見えた。


2時間ほど遊泳し、一護はルキアを岸に引き上げる。

「腹減っただろ?今、屋台で何か買ってくるから」

「イカ焼きがいい」

「はいはい」

そんなルキアと一護を、たまたま現世にきていた乱菊に見つかって、いろいろ根掘り葉掘り聞かれた。

「一護って、意外と紳士よね?」

「当り前であろう。私が愛した者だ」

「はは~ん。ルキア、もう初めても終わってるわね?」

ルキアは真っ赤になって、乱菊の胸を見る。

「私の胸が羨ましいの?一護も男だから、でかい胸のほうがすきでしょ?」

「そうでもない。貧乳が好きだそうだ」

「ぶばっ」

乱菊は、飲みかけのドリンクをルキアの顔に吹き出していた。

「ルキア、ほらイカ焼き。乱菊さん、なんでこんなところにいるんだ?」

「いや、本当はちょっと朽木隊長に様子を見てこいと頼まれて」

「俺たちは、普通だぞ?」

「そうだぞ。何もやましいことなどしていない」

「そうね。健全すぎて、お姉さんちょっとつまらないわ」

乱菊の豊満な胸を見て、一護は次に平らに近いルキアの胸を見る。

「やっぱ、巨乳より貧乳だな」

「まぁ、失礼な!」

「い、一護」

一護は、ルキアと乱菊の分のかき氷を買いに行った。

「彼氏、なかなかいうし、優しいじゃないの」

「一護は、私に甘いから」

「ふふふ、愛されてる証拠よ?」

「そうなのであろうか」

「ええ、そうに決まってるわ」

一護が戻ってくる。手には、3人分のかき氷。

全部、苺味だった。

「苺は好きだ。一護と同じ名前だから」

「俺も好きだな。乱菊さんは?」

「あたしは普通かしら。朽木隊長には、仲良くやってたと伝えておくわ。じゃあ、戻るわね」

かき氷を食べて、乱菊は温水プールから出ると、 尸魂界に戻ってしまった。

一護とルキアは、まったり夕暮れ時になるまで、温水プールで遊んだ。

家への帰り道、ルキアは一護をの手を握る。

「ん、どうした?」

「目、目を閉じろ!」

「ああ」

ちゅっと、ルキアは触れるだけのキスを一護にする。

「きょ、今日は楽しかった。また、行きたい」

「ああ、いいぜ。また今度行こうぜ」

家に戻る前に、スーパーに寄って、今日の夕飯の材料を買って帰る。

今日は、王道にカレーだった。

「一護の作るカレーはうまいからな。今から、楽しみだ」

ルキアは、一護とまた手を繋いで歩きだす。

荷物は、一護が反対の手でもっていた。

「ルキア、かわいい」

「へあ!?」

ルキアは、突然の言葉に顔を真っ赤にさせる。

「な、なんなのだ突然!」

「いや、好きだなぁと思って」

「わ、私のほうが一護のことを好きだ」

「俺だって、ルキアのこと世界一好きだぜ?」

「せ、世界一とか‥‥」

ルキアはまた赤くなって黙りこむ。


ちゅっ。

頬にキスをされて、ルキアは赤くなったまま、一護と帰宅するのであった。






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血と聖水と名において28

ある日、闇市で「変態を治す薬」なるものが売っていたので、浮竹はつい購入してしまった。

解毒剤もちゃんとあったので、つい京楽に飲ませてしまった。

浮竹のパンツを被って、パンツをスーハースーハーしていた京楽は、浮竹が自分ためにいれてくれたのだという紅茶をのんで、バタンと倒れた。

「京楽!?」

「いやいや、すみませんですわ。私ったら、パンツを被ったりパンツをスーハーしたり、変態でごいざいましたね。今日今からまともに生きます。まずは、コレクションのパンツを燃やして処分したしますわ」

「京楽、大丈夫なのか!あれだけ変態だったお前が‥‥ちょっと言葉遣いがおねぇちっくだけど、本当に変態が治ったのか?」

「ふふふ、私のマスターの浮竹さん。変態ではありませんのことよ」

京楽は、自分で自分のコレクションを燃やしたりした。

『なんか、別の意味できもい』

『そうだね。神父のボクは変態のままのほうがいいと思う』

ドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽がそう言う。

「あら酷い。まっとうに生きてみせますのことよ?ほほほほほ」

『変態は治ったけど、おかまになってる。これも一種の変態だぞ』

「確かに。こんな京楽いやだ。解毒剤を飲ませる」

浮竹は、変態の京楽には慣れているがおかまな京楽はいやだった。

紅茶でなく、拒否されたので、ハリセンをくらわせて無理やり解毒剤を原液で飲ませた。

「きゃああああ、せっかく変態がなおったのに、浮竹さん酷いわ!」

「俺をさんづけする京楽なんかいやだ。変態でも、もっと身近な京楽のほうがいい。オカマな京楽もいやだ」

京楽は、またばたんと倒れた。

「うーん。まずい‥‥浮竹酷いよ!ボクは変態でも、変態を大切にしてるんだよ。ぎゃああああああ、そういえばボクは自分の手でコレクションを燃やしてしまったあああ」

「その点はよかったんだけどな」

「残っているのはこれとこれのパンツだけ‥‥‥」

京楽は、涙する。

「また、浮竹のパンツ盗んでコレクションしなきゃ」

「盗むな!」

浮竹は、京楽をハリセンではたく。

「あまり酷いことをすると、さっきのように戻りますのことよ?」

びくんと、浮竹の動きが止まる。

京楽がわざとそう声を出していたのだが、その効き目に感動して調子にのる。

「熱いキッスをしないことには、治ってしまいますのことよ?」

「うーん‥‥‥京楽、お前わざとやってないか?」

「ギクリ」

『うわぁ、わざとか。これは、燃やさないとねぇ』

『心配をかけておいて、さらに心配させるとは、燃やさないとなぁ』

パートナードラゴンの京楽とドラゴンサモナーの浮竹は、京楽を燃やしたそうにしていた。

変態が治ったという時、今までの行為を謝罪させられたからだ。

『ちょっと激しめに燃やしても、変態だから大丈夫だよな』

『大丈夫大丈夫。いざとなったらヴァンピールの浮竹がライフの精霊出すから』

「ちょ、二人とも待つのことですわよ?」

『もう、その言葉使いもいらないからな』

「ぎゃあああ、ボクが調子に乗ってました、ごめんなさいいいいい」

京楽がそう謝罪するので、燃やしたが加減はしておいた。

パートナードラゴンの京楽は、ドラゴンサモナーの浮竹の手で燃える京楽に、氷の魔法を使って鎮火させて凍らせた。

「あがががが、いつもと同じ扱い」

「当り前だろう。だが、今回は俺も悪かった。京楽の変態が治るかもと思って薬を飲ませたら、一部の変態はなおってオカマになった」

「オカマなボクは嫌いかい?」

「それがお前が自然になってしまったのなら受け止めよう。だが、薬でなってしまったから、嫌だ」

「そうかい。元のままのピュアなボクが好きってことだね!」

そそくさと衣服を脱ぎだして、襲ってくるものだから、浮竹はフェニックスを召喚する。

「お前のそういうところは、治ってほしいな!」

「もぎゃああああああ!フェニックス、オーバーモードじゃない?」

「あ、本当だ。まぁいいか。燃えてしまえ」

「もぎゃあああああああああああ」

黒焦げのアフロになって、京楽は床に転がる。

「愛がj激しいいいい。でも、それだけ燃やしたいほど愛はあついってことだよね!?」

こんがり焼けながら、京楽は浮竹をハグする。

「あついヴェーゼを」

「ダークフェニックス!」

「きゅおおおおおんんん」

「え。あ?」

「ヘルズゲート!」

「ぎいいやあああああああああああ!」

闇の不死鳥に抱かれて、京楽は闇へ続く扉に吸い込まれて、普通は戻ってこないのだが、ぺっとダークフェニックスは吐き出した。

闇の炎で燃やされた。

「ダークフェニックスは、お前なんかいらないそうだ。闇の炎がお似合いだとさ」

「ぎょえええええ、燃えるのは慣れてるけど、闇の炎ちくちくするううう」

「ダークフェニックス、戻れ!」

「きゅおおおおおんん」

ダークフェニックスは拒否する。

「どうした?」

「きゅおんん」

「もっと、お前を闇の炎で燃やしたいそうだ」

「うげああああ、酷いいいいい」

「燃えて生きていられるのが少ないから、もっと実験したいそうだ。ダークフェニックス、自然治癒できる範囲でな?」

「きゅあああ」

承諾したと、ダークフェニックスは頷く。

しばしの間、京楽は燃えていた。でも、なんだか少しずつ気持ちよくなってきた気がして、最後はうふふふふふと笑っていた。

ドラゴンサモナーの浮竹、パートナードラゴンの京楽、そして京楽のパートナーである浮竹も、それを見て引いているのだった。


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血と聖水と名において27

知の帝国ブラッディアにまた呼び出された。

今回は、浮竹を正式な皇位継承者にするためだった。

「私の身に何かあれば、次の皇帝はお前だ、ソアラ」

「断っても、勝手に皇太子にするんだろう?」

「ふふ、その通りだ。その花嫁との間に子は望めぬから、別れろとはいわぬが、女性の花嫁をもて。それがいやなら・・・・そうだな、ぱふぱふ屋で女性と体験してこい。女性のよさが分かる」

「はぁ!?」

レイモンドの言葉に、浮竹派素っ頓狂な声をあげる。

「ぱふぱふはいいぞ」

「あなた?」

「う、ブリュンヒルデ」

浮竹の母であるブリュンヒルデは、猫のヴァンパイアに宿っていたが、人化する術を会得して美しい昔のままの女性の姿をしていた。

「ソアラ、無理はしなくていいのよ。次の皇帝が、必ずしも血縁者でなくてはならない理由も掟もないわ。黒崎一護くんを、次期皇帝に指名しようと思っているの」

「一護くんか。それはいいな」

京楽は、何か言いたいことがいっぱいありそうだったけど、口を開かない。何か言ったら禁欲1か月と言っておいた効果かもしれない。


レイモンドとブリュンヒルデのいる謁見の間から去ると、京楽が涙する。

「うう、ボクはどうせ花嫁だけど子供は産めないよ。でもだからってぱふぱふ屋はないでしょ。浮竹は行きたそうな顔してるし」

「どこをどう見たら、行きたそうな顔に見えるんだ」

「だって、ぱふぱふだよ!ボクが頑張っても絶対できない。せいぜい、ふかふかきんたまくらだよ!」

「どっちもいらんわ!」

浮竹は、京楽をハリセンで殴り倒し、帰還のスクロールを使ってウィキティの自宅に戻る。

『どうだった、ヴァンピールの俺?』

居候中のドラゴンサモナーの浮竹が、心配そうに出迎えてくれた。

「新しい女性の花嫁を作れと言われた。あと、なぜかぱふぱふ屋をすすめられた」

『ぱふぱふ・・・・・ううむ、普通の男にはロマンだな』

『十四郎、行ってみたいの?』

『ち、違う。春水と一緒なら、行ってもいいが』

『ボクはどっちでもいいよ。十四郎が一緒なら、少々いかがわしくても』

パートナードラゴンの京楽は、何故かぱふぱふ屋に行ってもいいと言う。

『俺は浮気はしない。春水だけがいい』

その言葉を聞いて、京楽が熱い視線で浮竹を見る。

「俺は今のところ浮気をするつもりはないが、京楽がいいとは言わない」

「酷い!やっぱり、ボクとのことは遊びだったのね!」

「おとついしっぽりしそうになっただろうが!」

「なっただけで、しっぽりしてない!今から既成事実を作りにしっぽりするよ!」

「子供ができるわけじゃなし、既成事実などいらんわ!」

浮竹は、服を脱ぎ始めた京楽をハリセンで床に沈めた。

『ヴァンピールの俺は、こんなやつのことを放置して、他に花嫁は迎えないんだな』

「ああ。花嫁にしたいと思ったのは、変態でアホの子になってしまったが、京楽だけだ」

『花嫁じゃなかった頃は、普通だったの?』

パートナードラゴンの京楽が、不思議そうに首を傾げる。

「ああ。まともな人間だった。ちょっとアホだったけど、ここまでひどくなかった」

『でも、離縁しないんだね』

「一度花嫁に迎えて契約し、契っているからな」

『俺だったら、新しい花嫁迎えているな。こんな花嫁なら見捨てて』

「まぁ、京楽にもいいところが・・・・・・あれ。いいところってどこだろう」

「ぼくのあそこがでかいこと!」

「下ネタだろうが!」

復活した京楽を、浮竹は再びハリセンで床に沈める浮竹。

「ああん、愛が激しい」

「きもちよさそうな声をだすな」

「だって、くせになりそう」

「そっちの変態までくわわったら、ずっとしっぽりしてやらないからな」

「酷いいいいいい」

京楽はくねくねして、浮竹は呆れたように京楽から目をそらす。



その日の夜、浮竹は1か月以上ぶりに京楽としっぽりしていた。

京楽には常に欲があるが、浮竹はそうでもない。ただ、人並みに欲はあるが禁欲を言い渡すため、月に1~2回しかしっぽりしない。

「んああああ、奥はだめええええ」

「奥好きでしょ、浮竹?」

浮竹の奥を突き上げ、京楽は揺さぶる。

「ひああああ、いっちゃうううう」

「いいよ、何度でもいってごらん?見ているのはボクだけなんだから」

「いやあああああああ」

「ふふ、そういいながら、こっちはトロトロだよ?」

白濁した液体を出す浮竹自身を握りこんで、京楽はしごく。

「ひあああああ!!!」

またいってしまい、浮竹は京楽の背中に爪をたてる。

「ふふ、男の勲章だね。もっとひっかいてもいいよ?」

「血が飲みたい。まずいけど」

浮竹は、交じり合いながら、京楽の首筋に牙をたてて血をすする。

「まずい」

「なら、飲まなきゃいいのに」

ヴァンパイアにとって、セックス中の吸血は吸われるほうも吸うほうも、麻薬みたいな快感を覚える。花嫁の血を吸いすぎて、殺してしまうヴァンパイアも珍しくなかった。

「今度はボクが吸うよ?」

「あああああ!」

血を吸われながら、びくんと浮竹は背をしならせて、大きく中いきをする。

「ふふ、気持ちいい?」

「あ、気持ちいい」

「常日頃からそう正直だと、かわいいのにね?まぁ、浮竹はいつでもかわいいけど」

京楽は、奥に勢いをつけて突き上げると、子種を弾けさせた。

「ああああ、奥に出てるうう。だめええええ」

「奥に直接出されるの、大好きだもんね?」

「ひああああ、いくううう」

浮竹はまたオーガズムでいき、意識を失った。



『つやつやだな?しっぽりしたのか』

ドラゴンサモナーの浮竹にそう言われて、浮竹は真っ赤になる。

「防音の結界はってたはずだ。何故分かる?」

『キスマーク、アホほどついてる』

「京楽うううううう」

「ぎゃああああああああああああああ」

浮竹にハリセンでボコボコにされてから燃やされて、京楽はそれでもしっぽりできたので幸せそうだった。

『あーあ。高い毛生え薬もらってつるっぱげから回復したのに、アフロになってるよ』

『ヴァンピールの俺は、美人だな』

『ん?そうだね。特にしっぽりした後だからね。でも、ボクの十四郎も美人だよ?』

パートナードラゴンに言われて、ドラゴンサモナーの浮竹は赤くなる。

『きょ、京楽はかっこいいぞ』

『うん。あれと比べればねぇ』

あれとは、変態でアホの子の京楽であった。

『あれと比べるな。あれは汚染物質だ』

「汚染物質か。そうだな」

浮竹が頷く。

「浮竹をピーーーーで汚染する、京楽さんだよおおお」

「自分でいうなあああ。このアホがああああ」

「ぎゃああああああああああ」

今日もまた、京楽の悲鳴が館中に響くのであった。



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血と聖水と名において26

「のわああああああああああ」

「やっほおおおいいいいいい」

朝から、変な悲鳴をあげる京楽と、浮かれ気分の声をあげる浮竹に、何事かと居候中のドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽がかけつける。

そこで見たものは、全裸になろうとしている浮竹と、それをはがいじめして、止めている京楽だった。

「た、助けてくれドラゴンサモナーの俺!京楽からもらった飲み物を飲んだら、中身がいれかわった!」

『ええ!』

京楽をいつもの火で燃やそうにも、奇行に走っている浮竹をどうしようかと迷っていたところだった。

『あちゃー。よりによって、変態と入れ替わるなんて』

『と、とりあえず悪化しないように・・・・・スリープ』

ドラゴンサモナーの浮竹は、中身が京楽な浮竹に眠りの呪文をかけて、沈黙させる。

「た、助かった・・・・・こいつ、俺の体でピーとかピーーとかしたいとか言い出して、俺の体を弄って、しまいには脱ぎだした」

『なんというか・・・・元に戻る方法は?』

「半日で効果が切れるらしい。それまで、この変態の京楽の体で我慢だ。スリープの魔法、ずっとかけておいてくれ。起きたら、俺の体で変態行為しだしやがる」

浮竹は、京楽の体でぷりぷり怒る。ドラゴンサモナーの浮竹は、抱きつきたいが抱きつきたくないという葛藤と闘っていた。

中身は大好きな浮竹だが、外見は大嫌いな京楽なのだ。

「そうだ、こいつの体でいるうちに、いつの間にか指紋認証に変わった京楽の部屋に入って、中身を全て燃やしてしまおう」

『それなら、手伝うぞ』

『ボクは、ここで眠りから目残めないように見張っとくね?』

「ああ、頼む」

浮竹は、ドラゴンサモナーの浮竹を連れて、京楽の部屋に指紋認証してはいる。

「無駄に金と手間のかかる部屋にしやがって。うわあ、早速俺のパンツのコレクションか」

『えぐいな』

浮竹のパンツでできたタオルやハンカチなどがあった。

「燃やしてしまおう」

『そうだな:』

たんすの中は、全て浮竹のパンツだった。

「洗濯はパンツは自分でしているが、干している間に1日2枚はなくなる」

『かわいそうに』

ドラゴンサモナーの浮竹は、京楽姿の浮竹の頭を撫でた。

『大嫌いなのに、中身がヴァンピールの俺だと触れる』

「そうか。無理はしないでくれよ?」

浮竹は、炎精霊王イフリールを呼び出した。

「ボクに何かようかな?おや、器が変わっているね」

「京楽と入れ替わってしまった」

「ふむ」

「この部屋にあるものを、全て燃やしてほしい」

「おや、君の愛しい花嫁のコレクションだろう?燃やしたりして、いいのかい?」

「いいんだ。あいつのことだから、またコレクションはじめるから」

「だと、意味がないんじゃないかい?」

「いや、ぎゃふんという目にあわせてやりたい。元の体に戻ってからだが」

浮竹は、メラメラと復讐心を燃やす。

「では、全て燃やすぞ?」

「ああ、頼む」

『俺は結界をはる』

ドラゴンサモナーの浮竹は、自分たちに炎が及ばないようにマジックバリアをはった。

「全て灰燼と化せ。炎よ踊り狂え。廻れ廻れ。カラミティファイアワールド!」

ごおおおおおおおお。

マジックバリアはっても、高温の空気が流れてくる。

「マジックバリア」

ドラゴンサモナーの浮竹は、マジックバリアを二重にした。

京楽姿の浮竹も、マジックバリアを唱える。

「こういう時だけ、こいつに魔法習わせて良かったと思う」

『不毛だな・・・・・』

「ああ」

京楽の部屋は、灰だけになった。

ベッドなど、寝る部屋は他にもあるので、しばらくはそっちで眠ってもらうしかない。


「終わったぞ」

『あ、一度起きて、股間さすりだすから、スリープの魔法きつめにかけておいたよ』

「この変態があああああああ」

浮竹は、ふと長い京楽の髪を手にとって、にやりと笑った。




「うーん。ああ、ボクの体に戻っちゃってる。面白くないなぁ。ん?やけに頭部がすーすーする・・・・・もぎゃああああああ、髪が、髪があああああ」

浮竹は、京楽の体にいる間に体中の毛という毛をそってやったのだ。股間はスルーだが、頭をマルハゲにされて、京楽は浮竹を探す。

浮竹を見つけると、浮竹はにこにこしていた。

「死ね。フェニックス、オーバーモード!」

「きゅあああああ」

「ぎゃああああああああ」:

浮竹が召喚したフェニックスは、限界突破した炎を京楽にたたきつける。

「けほ」

アフロになるべき毛がなかった。

逃げるように、指紋認証で自分の部屋に戻ろうとする。

「ぎゃああああああ、ボクの部屋のコレクションがあああああああ!」

燃えながら、叫んで泣き出す京楽を、皆冷めた目で見ていた。

『自業自得だね』

と、パートナードラゴンの京楽が。

『俺の大事な友人を、怒らせるからだ』

と、ドラゴンサモナーの浮竹が。

「覚悟は、できているんだろうな?」

笑顔で、浮竹はぽきぽきと骨を鳴らしながら。

「ぎいいいやあああああああああああああ」

悲鳴は、しばらくの間続くのであった。

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血と聖水と名において25

浮竹は、京楽を連れてハンターギルドにきていた。

出発する前は京楽は服を着ていたのだが、見送りにきたドラゴンサモナー浮竹に燃やされて、股間に葉っぱ一枚といういで立ちで平気で外を歩く。

認識阻害の魔法をかけておいたので、人々には京楽はかっこいい服を着たように見えていた。

「はぁ・・・・服を着ろ」

「燃やされるからやだ。着る服も少なくなってきたし、今度買いに行きたいから連れて行って」

「服くらい、一人で買えるだろう?」

「やだ!浮竹がいないとやだ!」

「仕方ないやつだなぁ」

京楽をそうやって甘やかすから、変態が治らないのだと、ドラゴンサモナーの浮竹がいたらそう言ったであろう。

「今度はロリコンのヴァンパイアの時のように、ショタコンの変態ヴァンパイアの男が、見目いい少年の純潔を奪って、血を吸うんだ。でも、花嫁にはしないし、殺しもしない。だが、もう犠牲者が5人も出ている。ほうっておけないので、この依頼引き受けてもらえないか」

ギルドマスターに言われて、浮竹はため息をつきつつも、その依頼を引き受けた。

ゾアンの町で、そのヴァンパイアは出没するらしい。

京楽に、ゾアンの町に行く前に服を買ってやって着せてから、フェンリルの背にのって、ジルフェでゾアンの町の近くに転移する。

「いいか、襲ってきたら禁欲半年の上に、口利いてやらないからな」

「うぐ・・・・どうせ、おとりになるんでしょ?」

「ああ。若返るりの薬を一時的に飲む。15歳くらいになる」

「15歳の浮竹・・・・・・じゅるっ」

よだれをぬぐいもせずに、15歳の少年の姿になった浮竹を見て、京楽は抱きつこうとしてやめる。半年の禁欲と、口を利いてやらないというのが大分こたえているようだった。

「さて、ゾアンの町に向かうぞ。どうせすぐに出てくるだろうし」

「う、うん。でも、気をつけてね?ボクは尾行するけど、おとりの君の傍にはいられないから」

ゾアンの町にいくと、少年の年頃の子供はいなくて、15歳の浮竹に住民が声をかける。

「そこの君、今このゾアンの町はショタコンの変態ヴァンパイアがいるんだ。君のように見目のいい少年を襲って、血を吸って穢すんだ」

「知っている。A級ヴァンパイアハンターだ。囮になっている」

「そ、そうか。どうか、ヴァンパイアを退治して平穏な町を取り戻してくれ」

「ああ」

浮竹は、京楽が離れて見守っているが、囮なので町を歩いた。

「ぐっふっふっふっふ。そこの美少年の君。このセニョールが君の血~をいただこ~う」

「変態って、よくもまぁこう出没しやすいんだろうな?」

「それは知らないよ!」

かけつけてきた京楽を見て、変態ショタコンヴァンパイアは京楽を見る。

「君、年はいっているがこのセニョールの愛しい兄に似ている。後で血を吸ってあげよう」

「ひいいいい、変態に獲物にされるううう」

「京楽、聖剣を抜け!」

「あ、ボク一応神父なんだった。忘れてた。神父の地位あるヴァンパイアハンターは聖銀の聖剣をもらえるんだよね」

「君たち、ハンターギルドの者か!セニョールが返り討ちにしてくれる。でもまず、そっちの君の血をもらう」

浮竹でなく、ヴァンパイアは京楽を選んだ。

「ひぎゃあああ」

牙をたてられて血を吸わて手、京楽が変な悲鳴をあげる。

「ぎょええええええええええ!なんてまずいんだ!こうなったら、美少年の血で口直しだ」

ヴァンパイアは、抵抗もろくにしない浮竹を、恐怖で動けないものだとみて、かみついて血をすする。

「ほげああああああああ!喉が焼ける!胃が!!」

「水銀の浮竹。それが俺の二つ名だ」

「血に水銀だと!?普通生きていられない。セニョールは逃げる!」

こうもりになって逃げようとするヴァンパイアを、京楽が網の魔法で捕まえる。

「しまった!」

ヴァンパイアの姿に戻ったところで、京楽が聖剣で首を切り落とした。

「ふふふ、この程度でこのセニョールを殺したと・・・・・」

「フェンリル、アイシクル!」

浮竹は2体の氷の精霊を呼び、ヴァンパイアを氷漬けにする。

「さ、さむいのだよ。セニョールは寒くても生きていられるがなぁ!」

ヴァンパイアは、血の刃で浮竹に切りかかる。

あたるはずももないと思っていたら、頬をざっくりと切られた。

「よくも、ボクの浮竹を・・・・・」

いつもの京楽は変態だが、やる時はやる。

ヴァンパイアの首を細切れにして、心臓を貫き、炎の魔法をかける。

「浮竹、大丈夫!?」

「かすり傷だ」

「だめだよ、ちゃんと消毒して止血しないと。ライフの精霊は?」

「ライフを呼ぶほどの傷じゃない」

「ふっふっふ、セニョールの正体が水だとは分かるまい。セニョールは復活してまたショタコンになり、美少年の血と純潔をもら・・・・・ぎああああああああ」

水蒸気になって、まだ生きていたヴァンパイアをフェニックスと精霊王イフリールの炎で燃やすと、ヴァンパイアは灰となって完全に活動を休止した。

灰をカプセルにつめて、犠牲者たちの家のをまわり、襲われたことの記憶を消していった。

ロリコンのヴァンパイアの時も同じことをした。

「浮竹、手を繋いでもいい?」

まだ15歳の姿のままの浮竹に承諾をもらい、手を握るとそこから魔力を流し込んで、傷を治そうとするができなかった。

「呪詛だね。まぁ、数日すれば傷ごと癒えるけど、神殿に行くかい?」

「ヴァンピールなんて、診てくれないだろう」

「そうだね」

京楽が悲しそうな顔をする。

そのまま灰をギルドに提出して、報酬の金貨1500枚をもらって、館に帰宅する。

『ヴァンピールの俺!頬にケガしてる!」

「ああ。呪詛もかかっていて、しばらく治らないそうだ」

『春水、頼む』

『はいはい』

パートナードラゴンの京楽は、あっという間に呪詛を消し去り、浮竹の傷を癒した。

「お、痛くない。ありがとう」

『綺麗なヴァンピールの俺の顔に傷をつけるなんて』

「もう退治して、灰をギルドに提出した」

『それでも許せないから、神父の京楽を燃やす!』

「なんでええええええ!もぎゃああああああああああ」

京楽は燃やされたが、燃える前に浮竹に買ってもらった服をバリアで燃えないようにして、アフロの黒焦げにはなったが、衣服はそのままだった。

「ああ、その服俺が買ってやったものだから。死守したのか」

「そうだよおおお。あちちちちち」

『あ、そうだったのか。じゃあ、燃やすのやめて凍らせる』

「ボク、何もしてないんですけどおおおお」

『日頃の行いじゃああああ』

『あーあ。だめだこりゃ』

パートナードラゴンの京楽は、止めることもなく落ち着くのを待った。

京楽の氷像を作り上げて、ドラゴンサモナーの浮竹が、浮竹を抱きしめる。

「ああ、浮気いいい」

氷像になっても、京楽にはまだ意識があった。

『ショタコンヴァンパイアの退治のために、囮になったそうだな』

「ああ」

『危ない真似は、あまりするなよ?心配になる』

『変態でも、花嫁の神父のボクがついているから・・・・余計に危なそう』

「ボクがいる限り、浮竹は危なくないよおおおお」

『お前がいるから、危ないんだ』

『同意見』

京楽はしくしくと泣き出す。氷も解けていく。

「ほら、タオル。風邪をひかれたら困るなんて思っていないんだからな!」

たまに見せる浮竹のツンデレに、みんなかわいいなぁと和むのであった。

京楽は、再び凍らされていたが。

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血と聖水と名において24

ハンターギルドに行くと、ギルドマスターに呼び出された。

依頼かと思えば、今居候しているドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽の話だった。

「いやぁ、すごく強くてねぇ。ローブを着てフードを被っていて、誰かまでは分からなかったけど、二人組でハンターでもないのに、ヴァンパイアを退治していたそうだ」

「はぁ。それがなにか」

「いやねぇ、会ったら教えてほしいんだ。ヴァンパイアハンターとしてスカウトしたい」

「はぁ」

まさか、ドラゴンサモナーとパートナードラゴンだとは思ってもいないのだろう。

ちなみに、居候中であることを京楽が話しそうになったので、思い切り足を踏んづけてやった。

「じゃあ、この依頼引き受ける」

「ああ、処女の少女だけを狙うヴァンパイアだね。ロリコンでねえ。被害者は花嫁にされるわけでもないけれど、血を吸われて純潔を奪われて、酷いものさ」

「まだ、年端もいかぬ少女だけを狙うなんて、変態ヴァンパイアだね」

「変態の意味ではお前と勝負できそう・・・・にないな。確実にお前のほうが変態だ」

「えええええ」

「自覚がないのか」

「あるけど」

「あるんかい!」

漫才のようなことをしながら、巨大化したフェンリルの背に乗って、風の上位精霊ジルフェに、被害が集中しているモアナ村まで転移してもらった。

「おとりがいるからな。特殊に調合した薬を飲む。頼むから、変態になってくれるなよ」

持続時間が決まっている、10歳くらいの少女になる薬を浮竹は飲み、おとりになることにした。

「はぁはぁ・・・・今すぐ、持ち帰りたい」

「頼むから、やめてくれ」

「すりすりしたい」

京楽に念のためあとをつけてもらって、モアナ村を歩く。

「はぁはぁ・・・見たことのない少女だな。この俺様が、その純潔をもらってあげよう」

でてきたのは、モヒカン頭の男だった。30代前半というところだろうか。

「きゃあああああ」

浮竹は、おとりらしく悲鳴をあげる。

「その血をもらうぞ。ぐあああああああああ!?」

「ふふ、かかったな。俺の血には水銀が混じっている。喉を焼かれてせいぜい苦しめ」

浮竹は、10歳の少女のまま、銀の短剣でヴァンパイアの心臓を刺す。

「ぐぎゃあああああああああ」

悲鳴をあげるが、どこかに心臓を隠しているのか死なない。

「浮竹の純潔を奪うのはボクだよ!」

「あほか!心臓を探せ。そう遠くにはないはずだ。こいつの匂い、わかるな?」

「うん。鼻がひんまがりそうなロリコンのおっさんの匂いがする!あの時計塔の上あたりに、あるよ!」

「行ってこい!」

「うん、分かったよ」

「おのれえええ、純潔だけでも奪ってやる!」

ロリコンのヴァンパイアに押し倒されて、浮竹はすぐに解毒剤を飲んで、元の姿に戻る。

「な、ヴァンピールの男だと!?これではまるで俺様が変態ではないか!」

「ロリコンの時点で、十分に変態だ!」

銃で、銀の弾丸でロリコンヴァンパイアの頭を打ちぬくが、しぶとくまだ生きていた。

「さあ、お待ちかねの時間だよ」

京楽が、ニィと笑って、ロリコンヴァンパイアの心臓を片手に時計塔から降りてくる。

「ああ、俺様の心臓!返せ!」

「未遂とはいえ、浮竹を押し倒した罰、受けてもらわないとね?」

京楽は、心臓を数ミリ単位で聖剣で切り刻んでいく。

「うがあああああ!!!!」

ロリコンヴァンパイアは、苦しみぬいて死んだ。

「ねぇ、浮竹、もっかいさっきの姿になって。はぁはぁ」

「この変態が!予備はあるが飲まない。お前に純潔をまた奪われたくないからな」

「はぁはぁ。10歳の浮竹の女の子姿かわいかったなぁ。でも、今の浮竹が一番いいかな。ボクのものってかんじがして」

「誰がお前のものだ!」

ハリセンで京楽を沈めて、浮竹はロリコンヴァンパイアの灰をカプセルにつめる。

少し遠くで、こちらを見ている12歳くらいの少女がいた。

浮竹は、優しく笑って、少女に近づくと頭を撫でた。

「君を酷い目にあわせたヴァンパイアは死んだからな?」

「ほんとに?もう襲ってこない?」

「ああ」

「浮竹、はぁはぁ」

京楽は、離れた場所で浮竹のパンツの匂いをかぎながら、舐めていた。

「あっちのヴァンパイアが怖いわ」

「京楽、変態を隠せ!」

「え、浮竹のパンツ食えって?さすがに食べれないかなぁ」

「死ね」

「もぎゃあああああああああ」

フェニックスを呼び出し、京楽を真っ黒こげのアフロにすると、少女は小さく笑った。

「うふふふ、変なお兄ちゃんたち」

「よし、戻るぞ京楽」

「アフロのままなんだけど」

「そのうち治るだろう。衣服は燃やさなかった」

「フェニックス、器用だね」

「毎度フルチンにするわけにもいかないからな」

浮竹は、フェンリルを呼び出し巨大化させると、その背に未だにはぁはぁいっている京楽と一緒に背中に乗って、ウィキティへとジルフェの転移魔法で帰還する。

「灰を提出してくる。お前はきもいから、ついてくるな」

「ああん、放置プレイ。浮竹の残り香・・・・スンスン」

「にゃああああ、京楽がきもち悪いんだにゃん」

フェンリルは猫サイズに戻る。

京楽は、フェンリルをすんすんと匂いをかぐ。

「コールドブレス!」

「もぎゃあ!」

「何してるんだ、お前たち」

「マスター、京楽がボクを手籠めにしようとしたにゃん」

「なんだと!この変態があああ!!」

「あらぬ嘘だよおおお”!!!」

浮竹は、京楽を燃やしたり凍らせたり水攻めしてみたりするのだが、京楽は気持ちよさそうにしていた。

「ふふふふ、ボクもヴァンパイアだからね。ちょうどいい温度にできる」

「くそ、変態のくせに!」

「うん、変態だよ!京楽のパンツ、予備で持ってるからね!」

「燃やしてくれる」

「ぎゃあああああああ、ボクの宝物があああああ」



ウィキティにある自分の館に帰った浮竹と京楽は、居候していたドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽に迎えられた。

「そうだ、ドラゴンサモナーの俺!ハンターギルドのマスターが、お前たちをハンターにしたいって騒いでたぞ!」

自分のことのように喜ぶ浮竹を見て、ドラゴンサモナーの浮竹は。

『かわいい。ヴァンピールの俺は、かわいいな?なぁ、春水?』

『うん、そうだね』

浮竹をドラゴンサモナーの浮竹が抱きしめるものだから、京楽はその仲をさこうと必死だった。

「ボクの浮竹だよ!」

『お前だけのものじゃない』

「俺は誰のものでもないぞ」

『ふふ、十四郎はヴァンピールの浮竹が好きだねぇ』

『ああ、大好きだ。その花嫁はいらんが』:

「酷い!」

「俺も、たまに京楽がいらないと思う時がある」

「浮竹まで!?酷いいいいい」

しくしくと泣き出す京楽に、浮竹はハンカチを差し出す。

「べ、別に泣いてるお前が少しかわいそうだなんて、思ってないんだからな!」

『ツンデレだ!かわいい!』

『ツンデレだね』

「浮竹は、ボクのものなんだからああああ」

「俺は誰のものでもないいいい」

そんな叫びが、館中に聞こえるのだった。

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血と聖水と名において23

「んー、朝か・・・・・・・もぎゃあああああああああ」

のどかで平和な一日になるはすであった。

昨日ヴァンパイアロードを一体倒して、報酬金を得たのでしばらく呼び出しがない限りはヴァンパイアハンター業はおやすみである。

そんな朝。目覚めると、天井に股間を葉っぱで隠してあとはフルチン状態の京楽が天井にはりついて、こっちを見降ろしてはぁはぁいっていたので、浮竹は悲鳴をあげてしまった。

「む、透明になる魔法がきれてしまったんだね。もう一度」

複雑な魔法を京楽は構築して、透明になって消えてしまった。

「ひいいいいい」

透明になった京楽に頬をぺろりと舐められて,さすがの浮竹もがちで引く。

「フェンリル、部屋中を凍りつかせろ!」

「わかったにゃ!京楽も凍りつくんだにゃ!ダイヤモンドダスト!

「もぎゃああああ、寒いいいいい」

そう悲鳴を残して、透明だったはずの京楽は姿を現すと氷漬けになっていた。

『どうした、ヴァンピールの俺!』

「きょ、京楽が透明になって天井にはりついてた。魔法でまた透明になって舐められた。あと、体を触られた」

『こいつ、昨日も確か夜這いにきて外で簀巻きにして放り出してたよな?』

ドラゴンサモナーの浮竹は、昨日確かに簀巻きにして外の木に吊るしたのだ。

「ああ。京楽のやつ、すまきとか縄とか解くの上手なんだ。とりあえず、この氷像は外に捨ててしまおう」

「酷い。ボクの氷像で浮竹もメロメロなはず」

「な、なんで凍ってるのに声が聞こえるんだ!?」

「ふふふ、恋次くんからいろいろ学んだからね」

「くそ、こんなことなら宮廷魔法士に魔法を教えさせるんじゃなかった」

『確かに、戦力としてはプラスかもしれないが、変態で使われるとマイナスだな』

浮竹たちは、二人がかりで京楽の氷像を運び、外の燃えるゴミに捨てた。

『あんなんじゃ、回収にくる前に溶けちゃよ?』

パートナードラゴンの京楽が、燃えるゴミに出された京楽を見る。

体温をあげているせいか、氷は半分溶けていた。

「出でよ、アイシクル!凍てつかせろ」

「もうかってまっか。はいよ、氷の魔法一丁。エターナルアイシクルワールド」

氷の上位魔法を放たれて、さすがの京楽もまた凍り付いて静かになった。

「今のうちに風呂に入ってくる。京楽にのぞかれる心配がないからな」

『大変だな、ヴァンピールの俺』

「なに、毎度のことさ」

毎日風呂やシャワーをのぞかれ、パンツを盗まれ、しっぽりしようと迫られ、夜這いをかけられ、セクハラをしてきて・・・・・・。

「あれ。俺、なんで京楽を花嫁にしたままなんだろう」

浮竹自身にも謎だった。

だが、変態であるが愛してはいた。

やがて燃えるゴミとして京楽は去っていった。


夕方。

みんな、京楽の存在を忘れ、和やかに過ごしていた。

「酷いよ浮竹!燃えるゴミに出すなんて!」

そこへ、京楽が帰宅する。

「ちっ、燃ええるゴミとして燃えればよかったのに」

『同意見だね』

『俺もそう思う』

「浮竹、今日のお風呂は?」

「もう朝のうちに入った」

「酷い!のぞけないじゃない!」

京楽は、なんとか衣服を着ていたが、燃えるゴミ用の衣服を着てきたのか穴だたけだった。

「風呂に入って着替えてこい。夕飯にする」

ぱぁぁぁと、京楽の顔が輝く。

『甘いな、ヴァンピールの俺』

「一応、多分、きっと、愛してるから」

言ってるうちに、浮竹はどんどん自信をなくしてくる。

『そういえば、最近新興宗教が網スピードで信者を増やしてるらしいよ?教祖は藍染らしい。宗教に入ると、血を少しだけ分け与えられえて少しだけ不老になるんだって』

「でも、その変わり血液を提供しなければいけないんだろう?」

『すごいね。分かるんだ』

『ヴァンピールの俺、大丈夫か?』

「藍染には、一度花嫁にされたからな。見たくなし、絶対会いたくない」

「ボクが、浮竹を守るから」

風呂からあがって、普通の衣服を着た京楽が、浮竹を抱きしめる。

「誓うよ。君を、どんな脅威からも守ってみせる」

「じゃあ、まずパンツを盗むな」

「ああああ、それはむりいい」

京楽は葛藤する。

「まぁ、変態なお前に何かを求めるだけ無駄だな」

「そ、そんなことないよ?しっぽりできるじゃない!」

「それだけか、このだアホが!」

「ぎゃああああああああああ」

今宵も、京楽の悲鳴が館に響き渡るが、その後普通に四人で食事して、いつものように京楽は浮竹に夜這いをかげて、フェニックスで燃やされて黒焦げのアフロになるのであった。

おまけで、ドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽も、京楽を燃やしてダメージで京楽はその日おとなしく寝るのだった。


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血と聖水と名において22

「何度もごめんなさいね、ソアラ」

「いえ、母様のためなら」

浮竹は、ロッエというヴァンパイアの猫に憑依して蘇った、実の母であるブリュンヒルデに血の帝国ブラッディアまで来てほしいと言われ、風の上位精霊ジルフェを使えば転移可能なので、京楽と共にブラッディアをまた訪れていた。

「レイモンドが、どうしても私を抱きたいとうものだから」

「まさか、人化する薬を?」

「そうなの。ソアラは錬金術師としての腕前は確かでしょう。作れないかしら」

「作れるが、問題が。材料の在庫がない」

「なんでも言ってちょうだい。レイモンドが皇帝の力と金を使って揃えるから」

本当に、レイモンドは素材を全て揃えてしまった。

帝国の本格的な錬金術師の部屋を貸してもらい、人化の薬は完成した。

「母様、その体で飲むと、女性ではなく男性になるが」

「ああ、この猫のロッエはオスですものね。禁断の果実の味を、私も味わってみたいわ。ソアラも京楽に抱かれているのでしょう?」

「それは、まぁ」

その場には、京楽はいなかった。

京楽は、宮廷魔法士に魔法を学びに行っていた。

「まぁ、赤くなってかわいい。ソアラはますます私に似てきたわね」

「レイモンドもそう言う」

「じゃあ、レイモンドを呼ぶわね?」

「え、あ・・・・」

浮竹派やめておいたほうがいいと言いかけたが、レイモンドがやってきた。

「おお、美しい。ブリュンヒルデの外見をしているが、何故男性なのだ」

「それは、母様が憑依している猫がオスだから」

「それでもかまわん。ブリュンヒルデ、ソアラに弟か妹を作ってやろう」

「この体は男だし、仮初のものだから、子はできないわよ?」

浮竹は、言わなかった。女性化する薬もあるのだと。

味をじめて、何度も呼び出されて、薬を作らされるのは嫌だったからだ。

「じゃあ、父様は母様としっぽりしてくる。京楽とやらが、宮廷魔法士の教えを全て吸収して緑の館でまっているそうだ」

「この短時間で、全て吸収?・・・・さぼりかな」

緑の館にいくと、ふんどし一丁でフラダンスを踊っている京楽と遭遇する。

「この変態がああああ」

「違うよおおお。これ、修行なの。自分の好きなかっこでフラダンスを踊って、リズム乗せて体中に魔力をいき渡らせる訓練」

「そんな方法、聞いたこともないな」

「ええ、まじで。キラっていう、宮廷魔法士の一番お偉いさんから学んだんだけど」

「ああ、キラは痴呆症だ。その日食べた朝食も思い出せない。魔法の知識もあやふたで、でも魔力は帝国でも5本の指に入るくらいで、主に毎日魔道具に魔力を注ぐ、雑用係にされている。地位は、宮廷魔法士の中でも一番上だが」

「ぎゃああああああ、騙されたああああ」

「時間はまだある。今からでいいから、違う魔法士に教えをこうてこい」

「やだ」

京楽は、ふんどしを脱いで、浮竹に襲いかかる。

「しっぽりしよう!」

「フェニックス!」

「きゅおおおおん」

命令するまでもなく、フェニックスは京楽を真っ黒焦げにしてアフロにした。

とりあえず、意識を失っているので、京楽のかばんを漁ってぱんつくらいはかせやろうとみるが、ほとんどが浮竹のパンツだった。

「あ、これこの前なくしたやつ。これもこれも・・・・・・」

浮竹は、パンツを燃やすと、京楽のパンツを京楽の頭にかぶせて、股間を葉っぱで隠した。

「変態なお前には、こんな格好がお似合いだ」

「う、うーん」

意識を取り直した京楽は、自分の巣をみて、喜んだ。

「浮竹にも、ボクのセンスが分かってきたんだね。ただ、頭のパンツがボクのパンツじゃだめだね。京楽のパンツじゃなきゃ」

「お前の荷物の中にあった俺のパンツは、全部燃やした」

「ぎゃあああああ、ボクのコレクションが!」

「どうせ、また俺のパンツ盗んで、またコレクションするんだろう?」

「当り前だよ!」

股間の葉っぱだけではものたりないので、京楽は自分の乳首にも葉っぱをつけた。

「大自然と一体化したボクに抱かれてしっぽりしよう」

「ぎゃあああああ、くるなああああ」

京楽は、フェンリルに氷像にされた。

「マスターも変わってるのだにゃん。こんな変態のどこがいいのにゃん」

「変態だが、一応俺の花嫁だしな。決める時は真面目なこともある」

次の日から、浮竹が紹介した宮廷魔法士から魔法日中は学び、夜になると変態になる京楽がいた。

京楽に教えているのは、阿散井恋次という、皇族である朽木白哉の知り合いであった。

燃えるような赤い髪をした青年で、宮廷魔法士であるが、騎士団にも所属していた。

主に白哉の身辺警護にあたっている。

白哉は数少ない皇族の一人で、皇族の血を吸うと強くなれるという迷信のせいで、たまに襲われる。それを防ぐのが、恋次の仕事だった。



「お、京楽さんなんで簀巻きなのかは知りませんが、今日は何を教えましょう?」

「水を出せる魔法を覚えたいな。浮竹をびしょぬれにしてむふふふ」

「死ね」

「ぎゃああああああああ」

浮竹も、ついてきていた。

「じゃ、じゃあ水の初級魔法から教えますね。ウォーターボール」

恋次が小さな水の玉を作ったのを真似て、京楽も簀巻きのまま魔法を唱える。

「ウォーターボール・・・・へあ!?」

頭上に巨大な水の玉が出現した。

「恋次くん、こいつは死にがえりをしたせいで、魔力がアホなことになっているんだ。俺はエレメンタルマスターだから、普通の魔法は使えない。どうか。一人前にしてやってくれ」

「わわ、浮竹さん頭をあえてください!ちゃんと教えますから」

京楽はその後数日でめきめきと魔法の力をつけた。

「浮竹、おはよう、愛のキッスをジュテ~~ム」

ただ、アホなのと変態なのは、直らなかった。

「フェニックス」

「きゅおおおんん」

「ああ。今日もいい火だね!魔法を覚えたおかげで、黒焦げにならないようになったよ。まだまだ甘いね、浮竹。さぁ、しっぽりしよう!」:

「フェニックス、オーバーモード!」

「きゅあああああああああ!!

真っ黒こげされて、京楽は地面に浮竹とダイニングメッセージを残して、気絶するのだった。




ちなみに、ウィキティには今ドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽がいる。帝国から戻ってくると、ドラゴンサモナーの浮竹に浮竹は抱きつかれて、いろいろ説明している間に、京楽が脱ぎだしフルチンになるものだから、フェンリルで氷漬けにして、放置プレイをしておくのだった。

一応、股間は葉っぱで隠しておいたのだった。

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